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登録品種の種苗は適正に利用しましょう!!

登録品種は、種苗法に基づいて保護されています!

農業の発展のためには、おいしく、病気に強く、少ない耕地面積で多くの収穫物が得られるなどの、優れた品種が必要です。
しかし、植物新品種の育成には、多くの資金や労力、時間をかけて、研究開発しなければなりません。
品種登録制度とは、このように苦労して植物の新品種を育成した者に、知的財産のひとつである「育成者権」を付与し、この権利を一定期間保護することで、新品種の育成を振興する制度です。
種苗法は、この品種保護制度を規定する法律です。「育成者権」を有する者(育成者権者)は、業として登録品種の種苗等を利用(=生産、譲渡など)する権利を専有します。そのため、次のようなことは種苗法違反となります。

〇育成者権者に無断で登録品種の種苗を利用することは種苗法違反です。(種苗法第20条)
〇登録品種の種苗を販売する際は登録品種名を使用しなければなりません。(種苗法22条)
〇登録品種と紛らわしい表示は種苗法違反です。(種苗法56条)

登録品種の販売をしている方は、次のことに注意しましょう!

登録品種を業として利用する(生産、譲渡等)には、育成者権者の許諾が必要となります。育成者権の存続期間は、25年(永年性植物30年)であり、存続期間内でも品種登録が取り消されている場合もあります。
登録品種の販売をしている方は、購入した苗を販売する際、登録品種であるかどうか、権利が有効か、権利者から適性に譲渡されたものか確認が必要です。また、無断増殖・譲渡や適正な表示など、種苗法違反にならないよう注意してください。

図1

登録品種の種苗・収穫物等を利用する(=自家増殖)には、原則として権利者の許諾が必要です!

登録品種の収穫物の一部を、次の作付けのために種苗として用いることを「自家増殖」といい、(1)農業者が、(2)正規に種苗を購入し、(3)その種苗を用いて収穫物を得、その収穫物を自己の経営において、種苗として用いる場合のみ認められています。
ただし、自家増殖に育成者権が及ぶ植物(許諾が必要となる植物)が、現在※356種指定されており、これに属する登録品種は権利者の許諾が必要です。また、契約で自家増殖を制限されている場合は自家増殖できません。
※参照:農林水産省品種登録ホームページhttp://www.hinshu2.maff.go.jp/

自家増殖が制限されない場合

次のような場合には、自家増殖は制限されません。
〇在来種(地域で代々受け継がれてきた品種)(例:「聖護院大根」、「下仁田ねぎ」、「丹波黒大豆」等)
〇開発後に品種登録されたことがない品種(例:「ふじ」、「コシヒカリ」、「桃太郎(トマト)」等)
〇登録期間が切れた品種(例:「きらら397」、「紅秀峰(サクランボ)」等)
〇育種(品種開発)目的の利用(登録品種も含む)
〇家庭菜園等の趣味の利用

産地を守るために

農業者のみなさん、気軽に穂木や種子などを、他者にわたしていませんか?安易な登録品種の種苗の譲渡は、育成者権を侵害するばかりでなく、その品種を生産しているほかの農家のみなさんにも、甚大な影響を及ぼしかねません。
種苗法を十分に理解し、産地づくりの柱となる優良品種を守りましょう!【参考:リーフレット「登録品種の種苗は適正に利用しましょう!!」(農林水産省)】

図2 自分の果樹の枝(穂木やせん定枝など)を採取した種子を他の農家等に渡すこと(譲渡)は有償無償を問わず種苗法に違反します。

※注意 こんな場合は、農業者等でも権利者の利用許諾が必要です。

◆栄養繁殖植物のうち、自家増殖が禁止されている植物の増殖
◆イチゴ等の種苗をメリクロン培養(注)のように別の作業過程を経た増殖
◆きのこの種菌を殺菌、空調等の設備を備えた培養センターのような特別な施設での増殖
◆契約で自家増殖が禁止されている場合
◆自家増殖して余った種苗を近所の農家に配布する場合(有償、無償を問わない)
(注)メリクロン培養…植物の生長点から組織を取出し培養する方法。

【問い合わせ】
熊本県生産経営局農業技術課
TEL:096-333-2380

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