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地理的表示(GI)保護制度の活用について

地理的表示(GI)保護制度とは

皆さま、地理的表示(GI)保護制度をご存じでしょうか。

GI保護制度とは、品質や社会的評価などの特徴があり、その特徴が生産地の自然条件や伝統的な生産方法等と密接に結びついている農林水産物や食品の名称を知的財産として保護する制度です。

世界では既に100か国以上が導入しており、日本では平成27年(2015年)から導入されました。GIとして登録されると、その登録の証として「GIマーク」を使用することができます。「GIマーク」は国が認めた地域の逸品の証です。皆さんが大切に育てている農林水産物の中にも「この地域だから、この産品が生まれた」という逸品がございませんか。

全国で117産品がGIとして登録(令和4年(2022年)10月21日時点)されており、熊本県は全国で最多となる8産品が登録されています。

県内GI登録産品:

「GIマーク」

地理的表示(GI)登録の効果(メリット)

1 GI登録により、「一定の品質を満たしている」という国の“お墨付き”をもらえるため、それが産品の品質保証にもつながります。また、「GIマーク」が使用できることで他の産品との差別化につながり、それによる価格の上昇も期待できます。このような効果により、産品のブランド価値をさらに高めることが可能となります。

2 登録された地理的表示が不正使用された場合には、行政が取り締まりを行います。模倣品を排除することができ、登録産品の価値を維持することができます。

3 GI登録により産品に対する注目が今まで以上に増えることによって、生産者のさらなる自信やモチベーションのアップにつながります。また、土地の産品が話題となることで「町おこし」、「担い手の増加」、「産地の活性化」などといったメリットが考えられます。

4 消費者にとっては、「GIマーク」があることを確認することにより、品質が担保された商品を購入できるメリットがあります。

産品のGIへの登録には何が必要か

産品の名称をGIとして登録するうえでは、生産者や加工業者の皆さまが、個人ではなく、農協、漁協、協議会等の生産者団体(法人格を有しない任意の団体でも可)として申請手続きを行う必要があります。具体的には、生産者、加工業者の団体の皆さまが、ご自身の産品の特性や生産方法、地域との結びつきなどについて申請書に記載し、農林水産省に提出します。

地理的表示(GI)保護制度の新たな動き

令和4年(2022年)11月1日、農林水産省より「地理的表示保護制度の運用見直し」が公表されました。これまで他産品として比較して品質的に優れていることを要件としていましたが、運用の見直しにより、他産品との優劣ではなく、地域と結びついたその産品独自の魅力を評価するようになりました。

また、GI制度そのものの認知度を高めるために、国は外食・食品企業、観光業界とのコラボによるプロモーションも進めています。令和4年(2022年)10月から令和5年(2023年)2月にかけて、東京・近畿・中部エリアの計16店舗の飲食店の料理人が、GI産品を使ったオリジナルメニューを考案し提供する「GIレストランフェア」の開催もその取組みの一つです。

GI制度の認知度が高まるにつれて、GI登録のメリットは今後ますます拡大していくことが予想されます。GIへの登録についてご興味がある方は、まずは熊本県農林水産部流通アグリビジネス課までご連絡ください。

問い合わせ先

熊本県農林水産部流通アグリビジネス課
TEL:096-333-2470

 

GI制度の資料は次のホームページから閲覧、ダウンロードすることができます。

『地理的表示(GI)保護制度(農林水産省HP)』
URL:https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/index.html

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