「ゆうべに」厳寒期の管理について

【 R3年産の傾向 】
◯不時出蕾の発生は多い傾向
◯頂花房の花芽分化は準高冷地で早く、平坦地で遅い傾向
◯内葉数は平年より多く、1.5番花の発生は少ない傾向

◇内葉数と草勢に応じた着果数の順守(5番花はいかなる場合も摘除)
→ 過度な着果負担を軽減 → 高品質安定生産(山谷の少ない安定生産・出荷)
◇温度管理やかん水、電照等の徹底
→気象変動に柔軟に対応し、じっくりと株づくりを行う。11月~年内に理想とする草姿を作り上げる
◇芽の整理を徹底する(不時出蕾の発生によりスタートから2芽の状態が散見される)。

①温度管理

◯草勢、外気温の変化、週間天気予報(2週間予報)等を確認し、こまめに管理温度を調整する。
◯年内は、徒長なく厚みのある葉が展開するように、しっかり換気を実施する。

②かん水管理

◯少量多回数かん水を基本とし、生育安定や果実品質維持(まだら果の発生低減等)を図る。
◯かん水は晴天日の午前中に行う。また、週間天気予報を確認し、曇雨天前のかん水は控える。
(過剰な溢液の発生は、まだら果や灰色かび病の原因となるので注意する。)
◯年内~厳寒期は、気温低下とともに株の吸収量も減少するので、かん水過多に注意する。

 

③摘花・摘花房

◯花房の連続性(パターン)に応じて、11月以降に作業を実施する。
◯「1.5番果」および「内葉数が1枚の第2花房」は、摘花房を行う。

④芽かぎ

◯芽数は2芽以内を基本とする。
◯株元から発生する弱い芽を早めに取り除く。

不時出蕾により2芽になった株の状態
(R3.10.15撮影)

⑤電照

◯11月中旬から電照を開始し、厳寒期の生育維持を図る。
◯電照時間は、気温の推移や着果負担の程度、新葉の展開位置を見て調整する。
◯710日後の生育を確認・想定して調整し、草高や葉の展開位置を維持するように管理する。

⑥炭酸ガス施用について

◯熊本県農業研究成果情報(令和3年(20201年)6月発表)
添付PDF:イチゴ品種「ゆうべに」の1~2月における炭酸ガスの施用効果

⑦その他

⑧質問事項

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