腰アシストスーツの着用による持上げおよび運搬作業時の負担軽減効果

アグリシステム総合研究所生産情報システム研究室

1 研究のねらい

農業の現場では、高齢化や担い手不足が進展しており、身体的負担が大きい農作業の軽労化が求められています。そこで、国内に流通する主要な腰のアシストスーツ機種(ATOUNEveryAero BackHAL-LB03WIN-1LUMBUSⅡEp+ROBO)について、重量物を持上げる作業および重量物を運搬する作業を模擬作業として行い、作業負荷の軽減効果を明らかにしたので、ご紹介します。

2 成果

(1)重量物を持上げる作業の際に、腰のアシストスーツを着用することで、腰(脊柱起立筋)の筋活動量は低減します(図1、図3)。

(2)重量物を運搬する作業では、腰のアシストスーツを着用しても腰(脊柱起立筋)の筋活動量は低減せず、負担感も軽減しません(図2、表1)。

図3 持上げ作業での筋活動量
図1 持上げ作業
図2 運搬作業

3 留意点

(1)筋活動量は、調査研究委託により熊本高等専門学校が多チャンネルマルチテレメーターシステムWEB-9500(日本光電製)で測定しました。
(2)導入の際は、複数機種を試着により比較して慎重に検討してください。

No.1034(令和5年(2023 年)6月)分類コード 06-18
腰アシストスーツの着用による持上げおよび運搬作業時の負担軽減効果

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