キラッと輝く女性たち

鶏飯、山菜おこわ、おはぎ、から芋餅等

芦北町 芦北町大野からふるさとの味を届けます

大野温泉出荷者協議会加工部

メンバーは平時8名とイベント時1名で構成。大野産の美味しい米・餅米を使った、鶏飯、山菜おこわ、おはぎ、から芋餅等を製造。
加工部長 岡崎 照子さん

大野温泉直売所と加工部

芦北インターから東へ、人吉球磨方面へ向かう県道沿いに大野温泉センターはあります。ここに直売所ができたのは、今から18年前の平成13年。平成24年には道の駅に登録されました。ここには、直売所の他にも温泉とグランドゴルフ場があり、春・秋の行楽シーズンには、多くの団体客が訪れます。また、地元の食材を使ったランチバイキングが食べられるレストランも賑わいを見せています。
直売所出荷者協議会には、現在 百二十名程が登録しています。平成28年に県グリーン農業表彰を受けるなど、出荷する米や野菜等は、環境に配慮して作っています。農産加工品を出荷している加工部は、各自が自宅に設けた加工所で、惣菜・菓子・漬物等を製造販売している出荷者の集まりです。

農産加工品の特徴

出荷者の多くは、水稲を中心に季節の野菜や穀物・柿・栗等の果樹を作る農業者です。その他にも、筍・わらび等の山菜を出荷しています。
加工部の女性達は、棚田の美味しい米や餅米を使って、地域の代表的な郷土食である鶏飯を始め、山菜おこわ・赤飯・巻き寿司・いなり寿司・おにぎり弁当等を作り、毎朝ケースに並べています。
昨年4月から加工部長を務める岡崎さんは、掛け干しの美味しい米も出荷しています。加工品ではサラダやかき揚げなどの惣菜を中心に、時にはマコモタケの炒め物、柚子胡椒、梅干し等も出荷しています。
メンバーの大半は惣菜で製造許可を取っており、毎日同じ品を作る人や、日替わりで1~2種類を作る人など様々です。中には普段は勤めており、休日のイベントだけ活動をする方もいます。
菓子や饅頭を作る人は3名で、商品が重ならないように暦に印を付け、おはぎや饅頭を交替で出荷するなど工夫しています。
特に、餅米にさつま芋を加えてついた生地で小豆餡を包み、きなこをまぶした「から芋餅(から芋ぼた餅)」は、柔らかくほどよい甘さでとても人気があります。また、外側が小豆餡で、中がから芋餅生地の、一見おはぎと見間違えそうな「から芋餅」もあります。どちらも、秋から春に作っています。お盆には柏の葉で包んだ盆団子、年末には餅も注文を受けて作ります。
日持ちのする加工品としては、梅干し、干し大根を醤油・砂糖・酢で漬けた寒漬け、大根漬け、高菜漬け等の漬物類、芋から作るこんにゃく、干し柿などがあります。時折出荷される、間引き大根の一夜漬けは、幻の一品ですぐに売れてしまいます。
また、その時期にしか作らないといった季節物の商品もあり、そうした商品も合わせると、平成30年は8名の加工部員で、百二十種類程の加工品を出荷しました。一人あたり15種類程を出荷していることになります。

商品にはそれぞれに、その人なりの味わいがあり、お互いに人が出していない品を作るように工夫しています。たまに重なる事もありますが、そこはご愛嬌。商品名は同じでも、作り手によって少しずつ甘味や味付け、具材が異なり、食べ比べるのも楽しいものです。
スーパーの惣菜とは違う滋味のある味わいに、地元の人はもちろん、離れた地域からの多くのリピーターもいます。

加工者の一日

加工者の朝は早く、ほぼ毎日4時には一人で自宅の加工所に入り作業にかかります。品数が多い人で毎日十種類程を作っています。パックに詰めた後は表示シールを貼り、つぶれないよう平箱に並べ車に積み込み、朝8時頃から直売所の冷蔵ケースに並べます。ほとんどの方が、ここ以外にも芦北町内の他の直売所へ毎日出荷しています。
一部の加工品を除き、大半の商品が消費期限一日のため、前日の売れ残りがあれば引き取ります。帰宅後も、家事や農作業、家族の世話、午後からは翌日の仕込みと忙しい毎日です。

これから

60歳で加工を始めた方も、今では78歳になりました。出荷者協議会の総会で、会長の宮本さんが冗談まじりに「直売所も出荷者も、一緒に年を取りました」と話していました。直売所や温泉の施設は、修繕しながら運営してきました。加工者の皆さんは、手や足腰と体の不調も多少ありますが、毎朝元気に出荷を続けています。新商品づくりのための研修会へも積極的に参加し、皆が集まれば声を掛け合って笑いが出ます。これからも、手際良く美味しいふるさとの味を毎日作り続ける皆さんは、キラッと輝いています。

(芦北農業普及・振興課)

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