プロフィール
〇メンバー 7人 代表者 佐伯瞳さん
〇農産加工 ゆずマーマレード、ゆずゼリー、ブルーベリージャム、ゼリー、焼き菓子、饅頭など
Introduction of farmers
ゆずマーマレード、ゆずゼリー、ブルーベリージャム、ゼリー、焼き菓子、饅頭など
プロフィール
〇メンバー 7人 代表者 佐伯瞳さん
〇農産加工 ゆずマーマレード、ゆずゼリー、ブルーベリージャム、ゼリー、焼き菓子、饅頭など
熊本県八代市泉町は、お茶の産地で、平家の隠れ里の五家荘として有名です。その中でも柚子は、お茶に続く品目として小規模ですが、栽培されています。
加工グループゆずの香は、平成 27年に誕生しました。地元の産物で魅力ある加工品を作り、地域を活性化することを目指しています。これまで生活研究グループで活動してきた実績や経験がある人、農産加工に関心を持つ人たちが集まりました。
市泉支所の調理室を借用し、小型の乾燥機やスライサーを導入することができ、農産加工を開始しました。
ゆずの香の代表商品は、ゆずマーマレードです。柚子は加工グループのメンバーが無農薬で栽培したものだけを使用しています。
ゆずマーマレードの原材料は、柚子と甜菜糖のみ。シンプルな材料を鍋で炊き上げます。防腐剤や凝固剤などは使いません。柚子はペクチンを多く含むので、種の周りを取り分けて煮て濾し、加えることで固まります。
作り方は、メンバーがこれまでに作ってきた方法に、研修で習った方法を加えています。
黄柚子の収穫は11月から12月10日頃までで、収穫が忙しい時期の加工は休みます。農薬を使わないため、見た目があまりきれいでない果実もありますが、マーマレード用にはなるべくきれいなものを選びます。コンテナで運び込んだ果実は、きれいに洗った後、皮むき・カット・搾汁などの下処理後に、部位ごとに小分けして、日付と重量を記入し冷凍します。こうして冷凍保存したものを、年間を通じて加工していきます。
果汁のゼリーは、夏向け商品として誕生しました。県アグリシステム総合研究所の助言により、試作を重ねて柚子とブルーベリーの2種類ができました。容器は縦型パックで、果肉の有無による固まり具合など、何度も試作を重ねました。その結果、果汁の風味がとてもよい商品に仕上がりました。
ゆずの香グループのジャムとゼリーは、八代市のふるさと納税返礼品になっています。
泉町の直売所には、様々な作り手の柚子胡椒が棚に並びます。ゆずの香は、加工業者としては後発ですが、家庭で受け継いだレシピで作ります。材料は、青柚子と青唐辛子と塩。青柚子は十月頃収穫しますので、柚子胡椒もその時期に作ります。青柚子の収穫は摘果も兼ね、適度に実の数を減らして充実した黄柚子を育てます。採りすぎると黄柚子の収穫量が少なくなってしまいます。
柚子の皮を剥ぐ作業は、よく研いだ包丁を使わないと、果実の油で滑って、はかどりません。白いワタの部分がなるべく入らないように注意が必要です。柚子胡椒に使うのは、この薄くそいだ外側の皮で、果実の大部分は使いません。このままではもったいないので、適宜搾って料理に使うなど有効利用されています。たくさんの柚子を扱う作業場には、柚子の皮の爽やかな香りが漂っています。作ったものは冷凍して保存し、少しずつ瓶詰して出荷します。
ゆずの香グループは、仕事が丁寧で、味がよいのが売りです。なるべく自然の素材を使うことを基本にしています。これらの商品は、ふれあいセンターいずみ、八代よかとこ物産館、道の駅坂本など、八代地域の農産物直売所で購入することができます。
リーダーの佐伯さんは、元保育士、気さくで細やかに気配りされる人柄もあって、人の繋がりも広がり、加工品の依頼も徐々に増えてきました。
現在マーマレードやピール(果皮の砂糖菓子)を使った菓子に取り組んでいます。焼菓子は、注文やイベントでパウンドケーキやクッキー等を作っています。
11月、五家荘の紅葉の美しい時期には、土日や祝日に合わせ、柚子とお茶の蒸し饅頭や焼き菓子をふれあいセンターいずみにてテント販売し,、完売しました。
コロナ禍、原材料高騰にガソリン高騰と逆風は続きますが、直売所には地元の人が手作りで出す美味しい逸品が並びます。大量生産される商品とはまた違った素朴な味わいをぜひお楽しみください。
(県南広域本部 農業普及・振興課)