プロフィール
◯家族構成
本人、夫、息子夫婦、孫
◯経営内容
みかん420a、梨40a、タケノコ140a
◯主な役職
農産加工施設「であい梨工房ぺあぺあ」代表
民生委員
Introduction of farmers
みかん、梨、タケノコ
プロフィール
◯家族構成
本人、夫、息子夫婦、孫
◯経営内容
みかん420a、梨40a、タケノコ140a
◯主な役職
農産加工施設「であい梨工房ぺあぺあ」代表
民生委員
この度、地域活性化に長年取り組み、その活動の数々が高く評価され、令和6年度熊本県農山漁村女性活躍表彰で熊本県知事賞を受賞された熊本市河内町の杉本純子さんをご紹介します。
杉本さんは、ご家族で、みかん・梨・タケノコを栽培されています。
嫁いでから農業の傍ら、地域の若妻会、JA女性部、営農生活改善グループ、農業女性アドバイザーネットワーク等の活動に積極的に参加されています。
平成に入り、農産物の価格低迷が続く中、農業女性の資質向上・経済的自立の機運が高まり、平成13年に地域の農業女性有志で設立された「フレッシュ河内グループ」で加工品の開発・販売に取り組んでこられました。
また、加工品や農産物のブランディングを進めるため、平成24年に「河内おに嫁ブランド推進協議会」を仲間と設立し、「パワフルおに嫁」の登録商標を取得しブランド化に成功。食育活動、消費者との交流や情報発信等にも熱心に取り組まれ、全国の女性農業者との交流イベント「かーちゃんサミット」は平成24年に第1回目を熊本市で開催したのをきっかけに、毎年、各県組織の持ち回り開催の恒例行事となりました。
平成15年に「芳野梨」に高温による「みつ症」が発生し規格外品が大量に出ました。そこで、当時の県食品加工研究所の指導を受け「梨のコンポート」を試作し、酸味料として摘果ミカン果汁を添加。梨とみかんが出会ったとういうことで、「であい梨コンポート」とネーミングし、同年、食品中央コンクール新製品開発部門で農林水産省総合食料局長賞を受賞されました。
平成17年には、地元の農業女性3名で「であい梨工房ぺあぺあ」を設立し、農産加工施設を整備して本格的に製造を開始されました。必死で販路を広げるため、慣れない営業も行い、商談会等にも積極的に参加されました。
現在、「であい梨ゼリー」、「梨パイ」、「ゆずパイ」、「梅ゼリー」、「各種フルーツソース」を製造し、熊本市内外の物産館及びJA直売所、市の施設等で販売されています。
平成21年度には、「梨のコンポート」で、県ふるさと食の名人に認定されました。毎年、県立高校や地元中学校へ出向き、地元の郷土料理や行事食等を生徒に教え、若い世代に伝統料理の素晴らしさを知ってもらう伝承活動も積極的に行っておられます。
また、平成23年から、東海大学経営学部観光ビジネス学科エコツーリズム研究室が、芳野地区で実施している地域応援プロジェクトによる地域住民との交流「芳野えーる」においては、令和元年に食の名人として地元料理を提供したのをきっかけに、数々の活動支援に参加されています。
令和3~5年には、同研究室の学生たちが芳野地区に伝わる郷土料理レシピカード(芳野のお母さんが作る郷土料理レシピ)を作成する際に、レシピの提供や作り方の指導をされました。
このような交流活動を通じて、「芳野地区を活性化することや、学生の成長を肌で感じ、また自身の成長も実感することができるのが大きな喜びです。今後もこの活動にはできる限り積極的に参加したい。」とおっしゃっていました。
芳野地区は比較的後継者は残ってはいますが、高齢化の進展は避けて通れない課題です。そのためには、「地域ぐるみで担い手を確保する必要があると考えています。農家体験研修の受け入れやイベント等を通して、農業や芳野地区に対する理解が深まるように、若い世代とともに歩んでいきたい。」とおっしゃっていました。
また、今後も、「食」を通して出会った方々との「ご縁」を大切にして、さらに新しい出会いを求め、「パワフルなおに嫁」であり続けたいとも。
元気な杉本さんからパワーをいただきました。
紹介:県央広域本部 農業普及・振興課