プロフィール
○家族構成 夫、娘3人、息子、母、祖母、本人
○経営規模 肥育牛 200頭、水稲2ha、麦3.6ha、WCS4.2ha、イタリアン2.3ha
キラッと輝く女性たち
肥育牛、水稲、麦
あさぎり町 健康な体は食事から!
藤原 ルミ子(ふじはら るみこ)さん
はじめに
あさぎり町は球磨郡の中央付近にある、農業の盛んな町です。ルミ子さんは肥育農家として、夫婦2人で牛の世話や、作物の栽培を行っています。
ルミ子さんは球磨農業高校を卒業後すぐに他県で就職し5年間勤務、その後結婚を機に球磨へ戻りました。3人目の子どもを出産後に就農し、今年で約20年になります。
就農した当初は義父母とともに、ピーク時は肥育牛320頭に加え、繁殖牛も飼育していました。
肥育について
ルミ子さんの担当は主に朝晩のエサやりとわら切りです。そして、エサの配合も大切な仕事です。
藤原牧場では、前期と中期の餌については、長年の試行錯誤を重ねた自家配合飼料を給与しています。
肥育では、前期・中期・仕上げと3期に分けて与えるエサの配合を変えます。
肥育前期は、ルーメン(第一胃)の発達が最も大きい時期であるため、十分な「腹づくり」が重要です。肉用牛の飼養において、ビタミンAを肥育の一定期間制限すると、牛肉の脂肪交雑と肉色の評価が良くなることが知られています。
そこで、肥育中期はビタミンAを抑制するために、独自の配合で作成した飼料を与えています。
そして最後は市販の配合飼料により仕上げを行います。
自家配合飼料を給与している結果、産肉性の向上が見られ、多くの共励会で賞を受賞するだけでなく、飼料費の削減にもつながり家計の手助けになっています。
研修生を受け入れ
農大生や農業高校生、JAや県職員の新規採用職員など、様々な年代の研修生を受け入れています。
ルミ子さんが結婚される前から研修生を受け入れていたそうで、40年以上になります。
短い研修は4日程度、長い研修は宿泊付きで18日もあるそうですが、昔は1か月近くの研修もあったため、楽になったそう。藤原家の母として、研修生が来ている間は食事に一番気を使い、「研修生が毎日元気に作業できるように」と、たくさんの料理をふるまいます。
対外的活動
ルミ子さんは、県指導農業士の特別理事や球磨地域同友会副会長、南陵高校の監事など、様々な役職を担っています。こういった役職に就くようになったのはここ数年で、まだまだ勉強中だそうです。
また、あさぎり町の総合計画や人口ビジョンの作成にも、地区代表の1人として参加され、活躍の場を広げています。
今年度からは農業女性アドバイザーとしても活動する予定です。
これから
ルミ子さんも乗れるようにと、夫の正博さんがATのトラクターを昨年度購入しました。今後は機械作業もできるように練習していきたい!と意気込んでいます。
現在は労働力が夫婦のみ。たまに高校生の息子さんが手伝ってくれるだけなので、今のところ規模拡大はあまり考えていません。
もし、将来的に息子さんが農業を継いでくれれば、結婚当初のように、夫婦で旅行に行きたいな、と話すルミ子さん。
これからの活躍を期待します!
(紹介 県南広域本部 球磨地域振興局 農業普及・振興課)