キラッと輝く女性たち

鹿央町 地元・鹿央町の食材で 彩(いろどり)のある味を

鹿央物産館運営グループ 味彩会(あじさいかい) さん

プロフィール
〇設立:平成13年
〇メンバー:11名
〇活動紹介
・鹿央物産館レストラン やすらぎ館の運営
・弁当の仕出し

はじめに

山鹿市鹿央町には県立装飾古墳館と、それに隣り合うように鹿央物産館があります。物産館はレストランの「やすらぎ館」、地元の方が作った工芸品等の展示即売を行う「ふれあい館」、農産物・加工食品を販売する「里やま館」で構成されています。
今回は、このレストランを切り盛りしている、「味彩会」の皆さんをご紹介します。

味彩会を発足!

鹿央物産館は平成5年に建設され、それと併設する形でレストランが造られました。当初、レストランは他の団体が運営をしていましたが、客足が伸びず運営が厳しい事態となりました。この時、昭和40年代から活動していた鹿央町生活研究グル―プに「地域でなんとかこの運営を立て直してほしい」との声が上がり、有志10名が新たに生活研究グループ「味彩会」を立ち上げ、レストランの運営をスタートさせました。現在は益田代表のもと、11名で活動をしています。

地元のためにできること

運営を任された当初はまったくノウハウがなく、全てが手探り状態でした。どんな料理を出すか、どんな味にするのかなど、料理の試作検討を繰り返し、メニュー開発を行いました。メニューを考えるうえで大事にしたことは、「地元の農産物を最大限に活かした料理を提供すること」。また、季節ごとに地域で取れる食材を活かし、「その旬にあった美味しいもの」にも心がけています。地元食材を使うことが地域農業の支えになり、美味しい料理の提供にも繋がっています。

定番の「あじさい定食」

鹿央町を盛り上げる

鹿央物産館では、毎年春に「藤まつり」、夏に「蓮まつり」を開催しています。この時期、見事な藤や蓮を見に県内外から多くの観光客が鹿央物産館を訪れます。これに合わせて、レストランでは毎年、「藤御膳」、「蓮御膳」を限定メニューとして提供しています。
特に蓮まつりでは、花が咲く時間に合わせて朝早くからいらっしゃる多くの方のため、特産の赤米のお粥や黒米のだご汁が食べられる「蓮朝食」を朝7時から提供しています。「朝から来ていただいたお客さんにも是非味わってもらいたい」という思いから、毎日朝早くからレストランを開けています。この時期は、連日お客さんが来館し、他の「里やま館」や「ふれあい館」も賑わい、鹿央物産館全体が活気に満ちています。

まつり以外にも、ひなまつりでは赤米を使ったピンクの巻きずしを1000本、年末には手作りおせちを150食販売するなど、行事に合わせた仕出し料理も多数提供し、年間を通してお客さんに楽しんでもらえるような工夫をしています。

毎年人気の古代ハス
藤棚

元気の秘訣

現在レストランを切り盛りするのは平均70代の会員さん達です。一番年長の方は83歳ですが、他の方に負けないくらい元気に働いています。年長者が元気に働いている姿を見て「負けてられない!」と皆感じています。また、レストランを利用する多くの地域の方々も、生き生きと働く味彩会の姿に元気づけられています。

現在、レストランは常時5~6人態勢で対応しているとのことですが、毎日5分の余裕もないくらいに忙しいとのこと。「ボーっとしている暇なんてないよ!」と明るく話してくれます。
お客さんが喜んでくれる事が一番うれしく、頑張る元気の源になっています。

これから

昨年度、レストランで提供が始まった「岩原双子塚古墳・発掘カレー」は古墳を1/500スケールで完全再現するというこだわりの一品です。スコップ型のスプーンで掘り進める点なども話題となり、多数のメディアで取り上げられました。わざわざこの発掘カレーを目当てにいらっしゃる方も多いとのことです。
「カレーが話題になったおかげで更に多くの人に来館してもらっています。すでに毎日を忙しくすごしていますが、一人でも多くの人に鹿央物産館に来てもらい、ゆっくり過ごして鹿央町の良さを感じて欲しい」と代表の益田さん。
来館された方がまた来たいと思えるよう、「おもてなし」の気持ちを大切に、今日も元気にレストランを切り盛りしています。

(紹介 県北広域本部 鹿本地域振興局 農業普及・振興課)

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