キラッと輝く女性たち

玉名地域 私たちにもできる!サンモッツア(モッツアレラチーズ)を通じた農業理解活動

玉名酪農業協同組合女性部との交流・講習会(牛柄エプロンが荒酪女性部)

荒尾酪農業協同組合女性部

設立:昭和28年
構成員:9名
活動:年2回の牛舎環境美化運動(花いっぱい運動)、サンモッツア作り体験指導

はじめに

荒尾酪農業協同組合女性部(以下荒酪女性部と記述)が取り組んでいる「サンモッツア(*1)(モッツアレラチーズ)づくり」を通じた農業理解への活動取組を紹介します。
*1サンモッツア…NPO法人スローライフミルクネットが独自に開発したノンホモ(*2)・パス牛乳から作るモッツアレラチーズ(商標登録済)のこと。
*2ノンホモ…牛乳の製造段階で、生乳の乳脂肪中の脂肪球を細かく砕く処理をしていないこと。また、パスとは、パスチャライズドの略で、72℃、15分程度で殺菌する方法。

活動のきっかけ 「サンモッツア」との出会い

荒酪女性部は、昭和28年荒尾酪農業協同組合設立と共に活動を開始し、組合員の交流を目的に年数回の研修や牧場の美化運動を中心に活動を継続してきました。
今から6年前、山都町の酪農家が立ち上げたNPO法人スローライフミルクネットの講習を受けたことが活動のきっかけです。ミルク文化の発展のための活動、特に、誰でもノンホモ・パス牛乳から作ることができるサンモッツア普及について尽力されていることに感銘を受けました。講習後すぐ部員間で話し合い、荒尾地域でも牛乳の消費拡大・農業理解活動の取組を実施することを決定し、サンモッツアの試作を開始しました。

サンモッツア体験講習開始

部員間で試作を重ね、3年前から小中学校へ講習に出向くようになりました。
講習は、部員3~4名で指導を行います。これまで、大勢の前で話をすることはめったになかったため、学生の前で話をするのは、とても緊張します。しかし、毎回小中学生がどんな反応をするのか、作り方を理解してもらえるのかなど、大きな期待を抱きながら講習を行っています。いざ講習になると、生徒達は真剣に話を聞き、チーズ作りに取り組んでくれます。

小学生への講習会風景
作成した説明用パネル

講習会では、酪農の仕事や牛の一生についての説明や、チーズを作る工程で排出される副産物のホエーを利用したスムージー作りなど、酪農業への理解を促すような講習内容としています。

平成28年度には、県事業のくまもと里モンプロジェクトを活用し、仕事等講習会で使用する酪農の紹介パネルやチーズ作りに必要な機材等を充実させました。
中学3年生を対象とした講習会で毎回講習後に実施する受講者へのアンケートでは、「おいしさに感動」、「牛乳が固まり変化していくところが面白い。」、「こねたり、伸ばしたりする作業が楽しい。」など率直な感想が聞かれました。また、「とてもおいしく、家族にも食べさせたい。家で作ります。」、「2年生の頃から楽しみに待っていました。」などの声もあり、この活動が牛乳の消費拡大や農業理解の一助になることができていると感じ、とても幸せな気持ちになります

サンモッツアの試食品

これから

講習会活動も3年が過ぎ、中学校では恒例行事として受け入れていただくなど、定着しつつあります。また、地域の女性の集まりや荒尾市以外の小学校でも講習を行うなど、現在冬場を中心とし年5回程度活動しています。今後もこのペースで継続していきたいと考えています。

さいごに

近年の農業分野は、高齢化や担い手不足問題等、様々な解決すべき課題がありますが、農業を応援してくれる人・理解してくれる人達を少しでも増やすため、今後も部員全員で頑張っていきたいと思います。

(紹介 県北広域本部 農林部 農業普及・振興課)

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