プロフィール
家族構成 夫、長男、次男、夫の両親
経営 ミニトマト90a、メロン35a、水稲130a
キラッと輝く女性たち
ミニトマト、メロン、水稲
氷川町 笑顔でつなぐ家族の絆・地域の絆
宮崎 優子さん
はじめに
今回紹介する宮崎優子さんは、氷川町でご主人と長男さんと一緒にミニトマトとメロンを中心とした施設園芸の経営を行っています。
パワーの源、笑顔が一番!
優子さんは、イチゴ農家の次女として生まれ、八代でOLとして働いていましたが青年団活動が縁で23歳の時結婚。い草農家の嫁となりました。結婚を機に2人でメロン栽培を始め、さらに3年後ミニトマトを新たに導入、ミニトマトとメロン、水稲の複合経営に移行しました。
農家に嫁いで、子育てや生活の考え方の違いから様々な苦労もありましたが、夫や家族の理解と根っからの明るい性格でなんとか乗り越えてきました。
台風で建てたばかりのハウスが全壊し、「自分はもうだめだ。死にたい」とご主人が本気で思っていたその傍らで、「トマトの片付けせんでよかけんよかたい。自分の所のトマト作業のなか間はよそに勉強て思って作業にいくとよか」とあっけらかんと笑う優子さんの笑顔にパワーをもらい、「へこんでばかりおられん」と思って頑張れたそうです。
チャレンジ精神をパワーに
優子さんは、子供に母親として頑張っているところを見せたい一心で、39歳の時には、熊本女性特派員に応募。1年間特派員として、農作業の傍ら各地を取材し、慣れないペンを持ち情報発信を行いました。
これをきっかけに、PTAの副会長や、JAのフレッシュミズの会長などの役も務めるなど、地域活動の場も広がっていきました。
また、県や町で開催されるセミナーや農業簿記講座にも積極的に参加。もともと商業科で簿記を学んでいたこともあり、農業簿記を記帳することで我が家の経営がよく分かるようになったそうです。現在では、青色申告は優子さんの担当で、パソコンを使って楽々申告を行っています。
農業女性アドバイザーの認定を受けて
平成25年、農業女性アドバイザーの認定を受け、平成29年には八代地域農業女性アドバイザーネットワークの会長に就任。
平成29年は、八代地域で県のネットワークの交流会の開催が決まっていたため、就任と同時に研修会の準備に取り掛かりました。
一昨年は地震、昨年は台風の襲来など、2年続きで交流会が中止となっていましたので、今年こそは、八代に来ていただいて、みんなに笑顔で帰ってもらいたいという思いを込めて、テーマを「語って、笑って、行こかいIN八代」と決め、「笑い」で楽しい農業をめざすためのワークショップを企画。4月から毎月話合いを重ねながら準備を進めました。
平成30年1月27日は、県内の農業女性120名が氷川町に一堂に集まり、それぞれの夢や体験について語り合いました。午後は「カローリング」(カーリングの体育館バージョン)で、大いに交流を深め、参加者の方々も満足していただき、大会は盛会に終わることができました。
事前の緻密な準備と会長である宮崎さんのリーダーシップと、八代地域の農業女性アドバイザーネットワークが一丸として取り組んだ成果であり、会員の大きな自信となり絆が強まりました。
楽しい農業を目指して
農業高校の学生や一般の研修生の受け入れもされていて、最近では県内だけでなく、北海道からも家族4人で農業研修にこられるなど多彩になってきています。受け入れ期間中は、研修生の作業計画を立て、研修生のよきお母さんとして、生活や食事、健康面も気遣っています。
農業は一人でやるのではなく、みんなでやるもの、みんなでやるから、楽しい。「いつも前を見て笑っていれば、必ず青い空が見える。」と語る優子さん。農業女性としてなんでも挑戦して、どんどん自分の世界を広げて農業のパワーにつなげていきたいと話しておられました。
いつも背中を押してくれる優しいご主人や家事全般をフォローしてくれるお母さん、親譲りのチャレンジ精神旺盛な後継者の息子さんに囲まれて、これからもますますご活躍されることを期待しています。