【Sun】

源流を求めて 農聖 松田喜一に学ぶ 第二十四回

31年間続いた「農業くまもと『アグリ』」は大きな使命を果たし、今回で幕を閉じます。寂しさを感じつつペンを進めます。連載の機会を頂き、浅学非才を顧みず、昨年度は「逆境に生きる」、今年度は「源流を求めて」のテーマに挑戦してきました。自分の生き方や実践に生かしてこそ真の学び、これは先生の「論より証拠」の精神や実践から私自身が学んだことです。先生は「論より証拠」のもと、農業は国の根幹に関わるものであるという思いから一大決心し、農場創設と農業青年の育成に身技魂を尽くしました。先生の言葉、信条は心に響き農業以外の人々をも感奮させました。

松田喜一先生

先生の教えと私の実践

教職の道を歩み、道徳の読み物教材を作成する機会があり、それが先生と祖父喜七との出会いに繋がりました。農業の発展のため世のため一途一貫誠を尽くすお二人の生き方に深く感銘を受けました。そこで、先生の言葉、教えとの関わりで私の実践を見つめてみます。

「一角を破れ」、私を目覚めさせた教えです。教諭の時、道徳教育の重要性や道徳授業の難しさ、奥深さを感じ、今もその本質を追究しています。この挑戦は「一角を破る」思いであり、日々の生活の充実に繫がっています。

校長の時、教職員三作れ「人間作れ 教育環境作れ 瞳輝く授業作れ」を掲げました。まず教師自身が自分を作ること。志高く、読書・実践・反省、一時一事に努めたいものです。

現在教職を目指す学生へは、道徳教育は中側を磨き内面から輝く子供を育てる教育だよ等と語りかけ、また熊本の心推進アドバイザーとしての講話等も楽しんでいます。自らの成長、喜びでもあります。

日々実践、何ごとにも挑戦する思いで臨みたいと思います。2年前から庭の空き地で「土作れ」「作物作れ」に挑戦。ピーマンやスイカ、なす、大根、玉ねぎ等。ピーマンは私の背丈を超え感動しました。家庭菜園への挑戦は新たな発見、喜びとなりました。新たな小さな一歩が人生を切り開き豊かにする、そんな思いでいます。

背丈を超えたピーマン

出会い・逆境試練から学び新たな挑戦を

誰と出会うか、出会いは飛躍へのチャンス。逆境試練は深い学びのチャンス。何事も最善観(自分に絶対必然、最善なはず)に立って挑戦していきましょう。論より証拠、知行合一、率先垂範、徹底主義、実践してこそ真の学び、これらは先生からの学びです。自分の天命・使命は何かを自問自答しながら世のため善の種を蒔き誠を尽していきたいものです。
この連載は自己への挑戦でした。「連載を読むのが楽しみです」「読んでいます」等の励ましに勇気を頂きました。新たな出会いと学びに感謝しています。拙論ではありましたが皆様方の人生の一助になれば幸いです。アグリ編集部の皆様方、ご支援ご指導有り難うございました。

この連載がインターネット(HPアグリくまもと)で発信されています。松田喜一先生の教えは、人生いかに生きるべきか、その展望を開いてくれるものと思います。広く読まれることを祈念しペンを置きます。

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