【Sun】

Vitamin Table 〜第48回 豊かな熊本の恵みで健康に〜

春の足音が少しずつ近づいてきました。
その魅力をもっと知って、豊かな自然と地下水に恵まれ、1年を通して豊かな農産物を食せるここ熊本で、皆さまにその魅力を、もっと知って楽しんでいただきたい、旬の野菜・果物を通してより健康にお過ごしいただくためのヒントにしていただきたいと、県内各地の「旬」を野菜ソムリエの視点からお伝えしてきた「ビタミンテーブル」。いよいよ最終回を迎えました。
あらためてお伝えしておきたい、野菜の魅力やチカラを紐解いてみたいと思います。

野菜・果物の魅力

カラフルで視覚からも元気にしてくれる野菜や果物にはたくさんの魅力があります。現代の食生活の中で不足しがちなビタミン・ミネラルを豊富に含み、エネルギーが比較的低いものが一般的です。野菜・果物のことを知って、楽しんで食べることができるようになると、毎日の食生活が心豊かに、健康に繋がっていかれるのではないかと思います。

野菜って

あらためて「野菜」とは何だと思いますか?
「野菜」とは植物の中で食べることができるもの、「食用植物」のことで、色々な分類の仕方があります。
まずは色で見分ける「緑黄色野菜」と「淡色野菜」の2つを覚えていただけたらと思います。子どもたちへの食育の現場ではわかりやすく、切ったときに色の濃いものが緑黄色野菜、色の淡いものが淡色野菜と伝えることもあります。

緑黄色野菜と淡色野菜

赤や黄色、緑など鮮やかな緑黄色野菜は見るからに元気を与えてくれます。緑黄色野菜とは、体の中でビタミンAに変わるカロテンの含有量によって分けられています。カロテンは皮膚や粘膜の健康維持や目の保護、成長などに関わります。
一方、淡色野菜はたまねぎ、キャベツ、だいこん、カリフラワーなど、色こそ地味ですが、近年、機能性成分が話題になり、生活習慣病予防やメタボリックシンドローム対策として脚光を浴びることも多くなりました。
野菜にはそれぞれに個性があり、得意分野があります。緑黄色野菜、淡色野菜という枠にとらわれずに旬のいろいろな野菜を楽しんで食べることをおすすめします

野菜の色

「フイトケミカル」とは、植物に含まれる栄養素ではないけれど、健康の維持増進に役立つと期待されている成分のことで、1万種類以上存在するといわれています。色や味、香りの成分など抗酸化力をもつものが、身近な野菜から数多く発見されています。

トマトのリコピン、赤パプリカのカプサンチン、赤唐辛子のカプサイシンなど

黄色

にんじんのカロテン、とうもろこしのルテイン、かぼちゃのゼアキサンチンなど

ブロッコリーやほうれんそう、春菊などのクロロフィル

なす、赤じそ、紫アスパラガス、ブルーベリーなどのアントシアニン

これらの植物が生きるための色素は、ヒトにとっても、体を守って元気にするパワーがあるのではないかと考えられているのです。

野菜のおかずをあと一皿…

あなたは、野菜が足りていますか?
「野菜をたくさん食べましょう」と言いますが、ではどれだけ食べると「たくさん」になるのでしょうか。厚生労働省が推進する健康づくり運動「健康日本21」「食事バランスガイド」では、健康増進の観点から1日に350g(緑黄色野菜120g、淡色野菜230g)以上の野菜を食べること」を目標にしています。
しかし、(表1)をご覧いただくと分かるように、どの年代も野菜不足であることがわかります。15歳以上の平均が290gと目標の350gにはあと60g足りません。
でも「一日に350g」と言われても実際になにをどのくらい食べたらいいのかはなかなか難しいものです。そこで、野菜70g相当を「一皿分として、1日5皿分(70g ×5=350g)以上の野菜を食べようという取り組みがアメリカはじめ日本でも進められています。

表1 「年齢階級別の野菜摂取量 H29年度、国民健康・栄養調査より」

農業県熊本に住む私たちは…

様々な角度からお伝えしてきた野菜のチカラ…農業産出高全国上位を誇る熊本ですから、県民の野菜摂取量も上位なのでしょうか?
どの年代も不足している…と前述したとおりですが、県民の野菜摂取量は(表2)のとおり、残念ながら上位とは言えないのです。
よりよい食を育むことは年代を問わず必要で、QOL(生活の質)を高めるうえでとても大切なことです。私が活動のテーマにしている、「旬の野菜・果物のチカラはココロとカラダを元気にする」この言葉を時おり思い出していただけたら幸いです。
年間を通して県産の農産物を食せる豊かな熊本に住んでいることは本当に幸せなこと。顔の見える生産者さん、畑の風景がすぐそこにあり、採れたての新鮮な農産物の恵みをたくさん食べて、皆さまそれぞれの健康寿命=幸福寿命をのばしていただきたいと願っています。

 

表2 「都道府県別野菜摂取量(男女)H24年度、国民健康・栄養調査より」
   *平成28年度調査は、熊本県のみ熊本地震後で調査データ無

この連載を続けてくるにあたり、取材させていただきました関係機関、農作業でお忙しいにもかかわらずほ場をご案内くださいました多くの生産者の皆さま、拙い文章をご愛読いただきました皆さま、心よりお礼申し上げます。
月刊農業くまもとアグリを通していただきました多くのご縁を宝物に、これからも微力ではございますが農業県熊本の発信に精進を重ねてまいります。今後ともよろしくお願い申し上げます。

にんじん
ブラッドオレンジ
ブルーベリー
シャルドネ種菊鹿町
水俣茶
植木スイカ
しいたけ
植木大長なす
熊本赤なす
ハウスグリーンみかん
熊本県立熊本農業高等学校園芸果樹科販売のひご野菜セット
ミニトマト
熊本長にんじん
不知火
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持田 成子Shigeko Mochida

野菜ソムリエ上級プロ
女子栄養大学生涯学習講師

女子栄養大学在学中に「野菜のビタミン分析」に携わったことがきっかけで野菜ソムリエ資格を取得。「旬の野菜果物のチカラはココロとカラダを元気にする」をテーマに食育やセミナー、レシピ開発など食の周りで活動中。

野菜ソムリエとは

日本野菜ソムリエ協会が認定する資格。野菜・果物の知識を活かし自らの生活に活かす「野菜ソムリエ」、野菜・果物の専門家「野菜ソムリエプロ」、専門家の最上位資格「野菜ソムリエ上級プロ」と、3段階の資格がある。

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