キラッと輝く女性たち

茶自家製造、小売販売、水稲

芦北町 お茶で人を笑顔に ~「お茶のカジハラ」の挑戦~

毎年4月後半に行う「山茶摘み」の風景
(県外から一般消費者が茶摘みに参加されます)

梶原 優美子 さん

プロフィール

◯家族構成:夫、本人、祖父、祖母の4人暮らし

◯経営作目:茶(250a)自家製造、小売販売、水稲

◯経営の特徴
希少価値の高い釜炒り茶、和紅茶、烏龍茶等多種類を製造。
最近は、自家栽培したハーブ等を使用し、レモングラス入釜炒り茶、柚子紅茶、よもぎ紅茶も製造。
昨年12月にHPをリニューアルして販売体制強化

◯本人の資格:日本茶アドバイザー、ハーブコーディネーター

伝統的な「釜炒り茶」

 家族で茶業を営まれている、「お茶のカジハラ」梶原優美子さんがお住いの芦北町告(つげ)は、球磨村と境を接する地区で、山深い風景がみられます。当地区の茶畑は集落の中と山の方に点在しており、狭小なほ場も多く収穫の時には可搬式(手持ち)の茶摘み機械を使ってお茶を摘んでおられます。

 

 このため、「お茶のカジハラ」では自然環境を活かした無農薬・無化学肥料での栽培と品質を重視した製造で「高付加価値型の経営」を目指してこられました。

 

 「お茶のカジハラ」の経営の特徴として、狭小な茶園に様々な品種を導入し、伝統的な釜炒り茶と紅茶の製法で品種の特徴を最大現引き出したお茶づくりが行われています。また販売面では「ネット販売」にいち早く取り組まれています。今では販売形態としては一般的ですが、「お茶のカジハラ」は、平成15年からホームページを立ち上げて、消費者に直接商品や作り手の想いを伝える販売を行ってきました。

 経営における優美子さんの担当は①経理部門、②電話・FAX・HP等からきた注文のとりまとめや発送準備、③インスタグラムの更新等で、一日のスケジュールはだいたい下記のとおりです。

 茶園の管理にも携わっていますが、夫と後継者、臨時雇用(4月~7月の草取りや茶摘みと9月、11月の剪定)の方が中心で、優美子さんは5月~6月の「繁忙期」(いわゆる一番茶~二番茶にかけての時期)に作業を手伝われています。

 今でこそお茶のカジハラは多彩なラインナップでネット販売にも多くの注文がありますが、取り組んだ初めの5年間は厳しい状況でした。この時期に高付加価値を目指して一からお茶の生産を見直し、釜炒り茶づくりの基本技術や工場機械の再構築、ニーズに合わせた烏龍茶、紅茶等の試作製造に夫婦で取り組んだことで、他の茶生産農家にはない魅力ある商品 (下記)を生み出すことができました。

主な商品
◯品種別釜炒り茶
◯品種別和紅茶
◯自家栽培のオリジナルハーブティー

 オリジナルハーブティーは、例えばレモングラス✕釜炒り茶(下記写真)や、和紅茶✕発酵よもぎ等、多様なニーズに対応したラインナップを取り揃えています。

 これらの商品開発に当たっては、お茶との相性や、ハーブの特徴・性質、及び栽培方法を習得するため、優美子さん自身「ハーブコーディネーター」の資格を取得されました。

お茶のカジハラWEB
インスタグラムもやっています

 商品のラインナップが充実したことにより、徐々に「ネット通販」の注文も増え、芦北町の告から日本を超えて世界にも「お茶」を通し、注文をいただいた様々なお客様との出会いにつながるようになりました。

 

 このような経験から、お茶好きには有名な「京都吉田山大茶会」や、地元水俣で開催される「九州和紅茶サミットinみなまた」(昨年で6回目)へ参加するようになり、県内外の消費者との貴重な交流の機会を得られています。

 

 イベント参加の準備は大変なようですが、直接消費者からお茶の感想や“美味しい”の表情にも出会える大切な時間となっていることは、優美子さん自身のエネルギーにもなっているようです。

 

 今年の1月に4代目となる息子へ経営は移りましたが、「お茶のカジハラ」の“一杯のお茶”で、飲んだ人を笑顔にするお茶づくりが脈々と引き継がれることを願っています。

刷新したパンフレット等:真ん中が告茶マーク
多種多様なお茶はカラフル

(紹介:県南広域本部 芦北地域振興局 農業普及・振興課)

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