湿地性カラー「熊本FC01」での苞褐変抑制は、ミラクルミストの1回処理で良い
農業研究センター 農産園芸研究所 花き研究室
研究のねらい
湿地性カラー「熊本FC01」は、収穫後の苞の萎れまたは褐変により観賞価値が下がります(図1)。これを抑制する方法として、苞をBA100ppm液または切り花生産者用前処理剤ミラクルミスト(クリザールジャパン(株))500倍希釈液に瞬間浸漬(図2)する効果が明らかとなっています(農業研究成果情報No.675)。しかし、検証は1回処理した場合のみであったため、ここでは複数回処理した場合の効果について明らかにします。
研究の成果
1.ミラクルミストを処理すると無処理と比べて、苞の褐変が抑えられました。全ての切り花で苞が褐変した日は、ミラクルミスト処理により無処理と比べて1月収穫で2~3日、5月収穫で4日遅くなりました(図3、図4)。
2.ミラクルミストの処理回数による苞の褐変の差は、1月収穫および5月収穫ともに、小さかったです(図3)。
普及上の留意点等
1.1月収穫は、2020年1月21日に収穫し切り花長60cmに調整しました。
2.5月収穫は、2020年5月7日および11日に収穫し切り花長70cmに調整しました。
3.吸水処理は、10℃暗黒下で水道水を入れたバケツに生けて行いました。
4.ミラクルミスト処理は1回目を採花直後、2回目は採花6時間後、3回目は採花24時間後に実施しました。
5.生け花後の日持ち調査は、恒温室(25℃・12時間照明設定)で、水道水500mLを入れた1L花瓶に切り花を1本ずつ生け、生け水は毎日交換しました。
切り花
アリウム「丹頂」切り花を従来より長く(6週間)貯蔵しても商品性を維持できる技術
トルコギキョウ育苗における種子冷蔵処理と育苗時の温度および底面給水水位の影響
トルコギキョウ斑点病が発生したほ場では初発確認後から7日間隔で薬剤防除を行う
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アリウム「丹頂」にはエチレン感受性がある
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