茶葉入り加工食品の需要は増加傾向にあり、こうした需要へ効率的に対応できる粉末茶原料の生産方法が求められています。
そこで、既存の蒸し製緑茶製造ラインに組み込まれた機械を使用した加工食品向け粉末茶原料の連続的な生産方法を開発しましたので紹介します。
蒸し製緑茶製造ラインを用いた加工食品向け粉末茶原料の連続的な生産方法
研究のねらい
研究の成果
1.各製造工程における製造ポイントを押さえることで、既存の蒸し製緑茶製造ラインを用いて粉末茶原料を連続的に生産できます。(図1)
2.標準的な自動乾燥機の設定可能時間(最長45分間)以内に乾燥を終了させるための、茶葉の適切な葉打機取り出し含水率は約40%(D.B.)です。(図2)
3.本方法による粉末茶原料のから色及び粉末茶の粉色と色相角度は、茶期別では一番茶が最も優れますが、二番茶や秋冬番茶の粉末茶でも、通常の蒸し製玉緑茶一番茶(かぶせ茶)を粉砕した粉末茶よりも色相角度が大きくなります。(表1)
4.以上の方法で、既存の蒸し製緑茶製造ラインを用いて良質な粉末茶原料を連続的に生産することができます。
普及上の留意点等
本成果は、T社製60K型蒸し製玉緑茶生産ラインで粉末茶原料を製造し、T社製粉砕機FPS-1で粉砕を行った試験の結果です。また、粉末茶原料の荒茶の加工時間は2~2.5時間(蒸熱工程~乾燥工程、搬送時間を含む)、生産に係る重油消費量(葉打機、自動乾燥機)は、生葉原料1Kgあたり約0.3リットルでした。
お問い合わせ先
農業研究センター 茶業研究所 【TEL】096(282)6851
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