平坦地域栽培で水稲品種「やまだわら」が多収となる㎡当たり籾数は40,000粒である

研究のねらい

多収性水稲品種の「やまだわら」は本県の認定品種の一つで、その多収性から業務用米として栽培されています。
今回は、熊本県の平坦地域で一般的な6月中旬移植栽培で「やまだわら」が多収となるときの収量構成要素を明らかにしました。

写真1 多収性水稲品種「やまだわら」

研究の成果

1.「やまだわら」は、㎡当たり籾数40,000粒で収量が最大となり、それ以上籾数を多く確保しても収量は変わりません(図1)。これは、籾数が増えると登熟歩合*低下の影響が強くなるためです(図2)。

※登熟歩合…成熟した籾の割合

以上のことから、熊本県平坦地域の6月中旬移植「やまだわら」では、㎡当たり籾数40,000粒が多収のための生育目標で、これは窒素施用量13/10aで達成できます。

普及上の留意点等

1.本試験は、平成30年(2018年)~令和元年(2019年)、農産園芸研究所内黒ボク土水田で実施したもので、614日に13本手植え、栽植密度13.318.5株/㎡で移植した結果です。

2.「やまだわら」はトビイロウンカに弱いので、発生状況に合った適正な防除が必要です。また、ベンゾビシクロン、テフリルトリオン、メソトリオンを含む除草剤は薬害が発生するので使わないようにしてください。

お問い合わせ先

農業研究センター農産園芸研究所作物研究室
【TEL】096-248-6444

主食用米