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「秋の農作業安全確認運動」が始まりました!!  ~秋のテーマ「しめよう!シートベルト~

秋は農作業事故が増える季節

猛暑が続いた夏がようやく終りを迎え、いよいよ秋になります。
秋は収穫など作業が本格的にスタートする時期。統計的に見ても、秋は春に続いて農作業事故が増える時期です。
農業就業人口が減少する中、毎年約300人近く発生し続けている農作業死亡事故を減少させるため、秋の作業が行われる9~10月を重点期間として、全国的に「秋の農作業安全確認運動」を展開しています。
令和4年は、春に引き続き、「しめよう!シートベルト」をテーマに農作業死亡事故低減の取り組みを進めています。

月別農作業死亡事故件数(全国)

近年の農作業死亡事故の傾向

農林水産省で公開している令和2年の農作業事故死亡者数は270人で、そのうち「農業機械作業に係る事故」が186人と最も多くなっています。さらに「農業機械作業に係る事故」のうち「乗用型トラクターに係る事故」が81人と最も多く、その中でも「機械の転落・転倒」による死亡者が53人と最多となっています。このため、乗用型トラクターの事故対策が一層重要となっています。

乗用型トラクター乗車時におけるシートベルト着用について

都道府県、農業関係団体等が参画する令和4年秋の農作業安全確認運動(9月~10月)においては、農業者を取り巻く地域の方々が、農業者の集まる講習会・説明会、座談会、イベント、日常的な業務活動等の機会を活用し、農業者に対して、乗用型トラクター運転時のシートベルト装着を呼びかける「声かけ運動」が重点推進テーマに基づいた活動方針となっています。

乗用型トラクターの事故対策ポイント

今回は、農作業死亡事故の中で最も発生の多いトラクターについて特徴と対策をご紹介します。
トラクターによる死亡事故の7割は、走行中の転倒・転落によるものであり、発生を未然に防ぐことと、発生に備えた被害軽減対策を講じておくことが重要となります。
以下、3点ほどトラクターの安全対策のポイントをご紹介します。

①「安全キャブ・フレームのあるトラクターを使用し、シートベルト着用を徹底しましょう!」

過去の農作業事故の分析から、シートベルトを着用することで死亡事故が大幅に減少することが明らかになっています。トラクターごと道路から1.5m下の農地に転落したものの、シートベルトの装着で軽傷に終わった事例も報告されています。

②「作業環境を確認し、危険性に配慮しましょう!」

 

ほ場から出入りする際の傾斜やほ場の端から法面に転落するケースが数多く報告されています。作業前から事故を起こさない環境づくりが重要です。

③「ブレーキペダルの連結を確認しましょう!」

転落・転倒事故の多くは操作上のミスが伴うものと思われます。ほ場から出たところでの事故では、片ブレーキによる事故が考えられます。

国や県、団体の取組み

熊本県内では、農作業中の事故により、毎年10名近くの死亡者が発生しています。そのため、県では、農作業事故ゼロを目標に、県警や農業関係団体、農業機械メーカー等と連携して、農作業事故についての情報交換や、安全についての研修会実施、農業者への普及啓発に取り組んでいます。

農作業には、多くの危険が潜んでいます。一人一人が、農作業事故を自分のこととしてとらえ、安全と命を最優先に行動し、農作業事故を無くしましょう。

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