ピンク系トルコギキョウの花弁色は、「花弁色判定用カラーチャート」で目視判定できる

農業研究センター 農産園芸研究所 花き研究室

研究のねらい

ピンク系トルコギキョウの花弁色は、品種や時期によって濃淡が異なるため(図1)、生産地で出荷しようとする花色と消費地が求めている花色が異なることがあります。そこで、花色の認識一致に役立つカラーチャートを作成しましたので紹介します。

図1 同じ品種における花色の差(一例)

研究の成果

1.種苗会社(12社)、市場(15社)、花屋(10件)、生産者(10戸)と意見交換を行い、ピンク系トルコギキョウの花弁色を大分類で4段階、マクセル㈱で開発した計算式に基づき小分類で20段階の2分類でグループ化しました(図2)。

図2 ピンク系トルコギキョウ用の花弁色の分類

2.そしてこれをもとに、「花弁色判定用カラーチャート」を作成しました(図3)。

図3 「花弁色判定用カラーチャート」
注)農水委託プロジェクト研究「国産花きの国際競争力強化のための技術開発」で作成。
(プロジェクト構成機関:農業・食料産業技術総合研究機構野菜花き研究部門、
マクセル株式会社、熊本県農業研究センター)

3.作成した「花弁色判定用カラーチャート」を実際の開花輪の花弁色と比較することで、ピンク系トルコギキョウの花弁色は目視で判定・数値化できます(図4)。

図4 「花弁色判定用カラーチャート」とその使い方

4.生産地では、出荷前にカラーチャートを用いて、花屋、市場との花色の認識一致を図ることで、産地の信頼度と評価の向上が見込まれます(図5)。

図5 「花弁色判定用カラーチャート」活用法の提案

普及上の留意点等

1.使用方法は、測定する花弁に「花弁色判定用カラーチャート」を当て、花の外周部花弁と比較し、最も近い色を選択します。正確に測定するため、直接日光が当たらないよう行います。
2.測定には、原本の「花弁色判定用カラーチャート」を使用します。
3.小分類の同じ値のものは、右、左で区別します。

 

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