米づくりの仕上げ (収穫適期と水管理)

はじめに

9月に入り普通期作の米づくりもいよいよ大詰めです。穂も色付き始め、あとは収穫を待つだけ、そう思ってらっしゃる方も多いと思います。ここで大切になるのが落水時期と収穫時期です。これまで丹精こめて管理してきても最後の水管理や収穫時期を誤ると品質や食味が低下してしまう、なんてことにもなりかねません。ここでは米作りの最終盤に米の収量・品質を左右する水管理と収穫適期について紹介します。

水稲の収穫適期

一般に、熊本県に作付けされている主食用品種を普通期栽培した場合のイネの収穫適期は籾の黄化率が8085%以上になったタイミングです(※、写真1)。黄化率を調べる際は、1株の中から背が高い3本の穂を選び、穂についている籾を外し、白い容器に移して調べましょう(写真2)。また一つのほ場につき3株以上をほ場内のそれぞれ離れた場所から採取し平均的に観察しましょう。
なお、収穫適期の目安として出穂期翌日からの積算気温も活用できます。県内の主要品種である「ヒノヒカリ」や「森のくまさん」では、出穂期翌日からの積算気温が9501050℃(平年並の気温であれば出穂後4248日後)が収穫適期の目安となります。しかし、近年は秋になっても高温が続く傾向があるので、あくまでも目安として利用してください。
(※:「ヒノヒカリ」、「森のくまさん」、「くまさんの力」等が対象です。なお「くまさんの輝き」については、現在研究が進められていますが、暫定的には同じ基準で収穫してください。)

刈取適期より
早刈りすると・・・登熟が不十分になり青未熟粒の混入・収量の減少につながります。
遅刈りすると・・・乾燥が進み、茶米や胴割米の発生の要因となり、等級低下や食味の低下につながります。

写真1 黄化率(穂)
写真2 黄化率(籾)

登熟期~収穫までの水管理

(1) 登熟期~落水
登熟期の水管理は、水を溜めて自然落水を繰り返す間断かん水を行います。水を入れることでイネの養分吸収を促すのはもちろんのこと、時々水を抜くことで土中に酸素を送り、根を健全に保つ効果があります。

(2) 落水時期
普通期イネの落水の目安は収穫の7~10日前です。排水不良田では落水時期を早める必要がありますが、その程度はほ場条件に合わせた期間としてください。

早期落水すると・・・白未熟粒が増加し品質の低下につながります。また、粒の充実が不足することで収量や品質が低下し、食味の低下も引き起こします。

おわりに

これまで丹精込めてつくった米が最後の最後に品質や食味をおとさないためにも、ほ場を観察しながら本稿で紹介した収穫までの水管理と収穫適期の判断をぜひ実行してください。

県北広域本部 鹿本地域振興局 農業普及・振興課

 

米づくりの仕上げ(収穫適期と水管理)(PDFファイル)