球磨エリア

球磨地域は人吉市、球磨郡を所管しています。県の南東部に位置し、九州山地に囲まれた盆地であり、中央を東西に貫流する球磨川の沿岸に広がる水田地帯と、周囲には畑地帯からなる中山間地帯及び山間地帯からなっています。水稲をはじめとした土地利用型作物や茶・葉たばこ等の工芸作物、野菜、果樹、さらには、酪農、肉用牛等多彩な農業生産が営まれています。中でも、葉たばこ、茶、クリ、モモは、県下1位の生産量を誇っており、二条大麦、ホウレンソウ、夏秋キュウリ、酪農も県における有数の産地です。なお、最近では球磨焼酎原料用としての多収穫米や、薬用作物等の栽培も行われています。

このエリアに関するお問い合わせはこちら

県南広域本部 球磨地域振興局 農業普及・振興課

〒868-8503 人吉市西間下町86-1

電話:0966-24-4129

FAX :0966-24-4144

球磨エリア普及現地情報

2024年8月

new
市町村への牛乳プレゼント(五木村)
牛乳・パンフレットの無料配布

父の日に牛乳(ちち)を贈ろう!キャンペーンの開催

6月11日と16日に、球磨酪農農業協同組合女性部、ホワイト酪農業協同組合女性部及びくま農業活性化協議会畜産部会の共催により、6月の牛乳月間に合わせた牛乳消費拡大の取組として、「父の日に牛乳(ちち)を贈ろう!キャンペーン」が開催されました。
6月11日には、管内10市町村長及び振興局長にらくのうマザーズの牛乳セットと1ℓの牛乳パック2本を、両組合女性部から贈呈しました。
「父の日」である6月16日には、管内の道の駅や高速道路のサービスエリア等、11か所において、200mlパックの牛乳を合計約1,100本、無料配布しました。併せて、当課では、牛乳の消費を促すパンフレットとして牛乳を使用した料理のレシピ集を作成・配布し、地元で生産された安全で安心な牛乳を消費者にPRすることができました。当日は天候に恵まれ、開始からわずか30分程で配布が終了する場所もあり、とても好評でした。
熊本県は、西日本一の酪農県であり、その中で球磨地域は県内2位の牛乳の生産地として、酪農家が毎日良質な牛乳生産に励んでいます。今後も当課では、管内酪農家の営農支援を行うとともに、消費者に向けた安心・安全な牛乳のPRを行っていきます。

2024年8月

new
若手へ伝授 
皆で検討の様子

球磨地域の夏ギク現地検討会の開催

球磨地域では、JAくま菊部会の部会員17名を中心に夏ギクが栽培されていますが、夏ギクの需要期が8月上旬の10日間程度ととても短いことから、高い単価で取引するためには、その時期に集中的に出荷する必要があります。また、従来の品種より切り花の品質が高い新品種「秀友」や「精の奏」への転換が始まっていますが、新品種であるために栽培管理のノウハウの蓄積が少なく、適正な管理技術を普及させることが課題となっています。
そのため、5月28日と6月4日の2日間にかけて、出荷目ならしを兼ねた現地検討会を開催し、農業普及・振興課からは、昨年度取り組んだ、新品種「秀友」「精の奏」の特性調査をもとに、高温傾向での管理の注意点等について説明しました。また、今年度の病害虫発生予察結果に基づき、アザミウマ類、ヤガ類の発生状況、この時期の菊のカメムシ被害について説明しました。
当日は、親子で参加する生産者もおり、地域の先輩農家から若手後継者に栽培のコツを伝授する場面も見られました。
JA菊部会は20代から30代の若手後継者が5名いますので、当課では、新品種の栽培技術の普及と併せて、若手農家を対象とした検討会や講習会等を企画していきます。

2024年8月

new

茶品評会荒茶の部で特別賞を受賞

令和6年度熊本県茶品評会の「荒茶の部」において、相良村の川上大和氏が特別賞である「県知事賞」を受賞しました。
熊本県茶品評会とは、茶の生産技術の改善と品質の向上を目的に、くまもと茶ブランド確立対策協議会が毎年開催している品評会であり、「荒茶の部」では「蒸し製玉緑茶」、「煎茶」、「釜炒り茶」の3茶種について表彰されます。
茶の主要産地である球磨地域では、多くの生産者がこの品評会での上位入賞を目指して、日々努力されていますが、なかでも20代の若手農家である川上氏は、栽培技術と加工技術の向上や実践に熱心に取り組んでおられ、昨年に引き続き、3茶種全てに出品されました。
審査当日である6月27日には、3茶種において県内6市町村から計33点が出品されたなか、川上氏の煎茶は外観、水色、香気、滋味の4項目で高い評価を受け、1等である「熊本県知事賞」の受賞の名誉につながりました。
今後は、8月に開催される「第78回全国茶品評会静岡大会」に出品予定であり、上位入賞が期待されます。
農業普及・振興課では、これまで摘採や仕上げ調整などについて、技術支援を行ってきましたが、今後も農業革新支援センターやJAと連携しつつ支援を継続し、品評会への取り組みなどを通して「球磨茶」のブランド力強化を支援していきます。

2024年8月

new

「オープンラボスマート農機実演会」の開催

当課では、地域農業の課題解決や生産性向上を目的に、球磨農業研究所において「オープンラボ」に取り組んでおり、関係機関と連携した試験ほ場の設置や実演会の開催等を行っています。
6月20日には、「オープンラボスマート農機実演会」として、株式会社クボタ、株式会社オーレック、北興化学工業株式会社の協力のもと、現場で普及が進んでいるドローンに焦点を当てた講義及び各種関連機械の実演を行いました。
まず、株式会社クボタからスマート農業全般の紹介があった後、当課からドローンを使った栗園での農薬散布事例紹介、アグリシステム総合研究所から棚田でのドローン防除における防除効率と効果について、そして除草剤メーカーの北興化学工業株式会社から自己拡散型除草剤の紹介とドローン散布による省力散布の講義が行われました。
その後、ロボット田植機による水稲の自動田植、自動操舵トラクタ、ラジコン草刈機の実演や、自己拡散型除草剤のデモンストレーションが行われました。
当日は、管内地域営農法人等の農業者を始め、JAや市町村担当者等約30名の参加があり、「ドローン活用の幅が広がり、今後の営農の参考になった」という声が聞かれました。
今後も当課はオープンラボを活用して、水稲品種の普及や技術指導、スマート農機の実演を行い、生産振興・普及拡大を図ります。

2024年7月

説明の様子
研修会の様子

球磨地域振興局内防疫研修会の開催

球磨管内での高病原性鳥インフルエンザの発生は、平成26年に相良村及び多良木町で発生して以降、確認されていませんが、国内での発生は毎年確認されている状況です。農場で感染が確認されると鶏を全て殺処分する必要があり、加えて、人に感染する可能性がある人獣共通感染症であることから、万が一管内で発生した際には、地域全体で迅速にまん延防止対策を講じる必要があります。
このような状況を踏まえ、当課では、今年度からの新たな取り組みとして、年度当初の異動後に、初動防疫の流れやそれぞれの役割を確認するため、防疫研修会を5月13日に開催しました。また、研修会に参加することが出来なかった職員に対応するため、研修会を録画し視聴できるようにしました。研修会では、初動体制の確認に加え、鳥インフルエンザに係る基礎的な情報について城南家畜保健衛生所と連携して説明しました。
今後は、令和6年度の防疫シーズンに向け、現場での実地及び机上演習を実施していくとともに、鳥インフルエンザ以外の家畜伝染病に対する知識の普及・啓発を行い、万が一管内で家畜伝染病が発生した際に、迅速に初動体制を確立できるよう取り組んでいきます。

2024年7月

収穫の様子(収穫機械の実証試験)
出荷用にトラックに積み込まれるばれいしょ

雨にもマケズ霜にもマケズ…加工用ばれいしょの収穫

球磨地域では、被災農地や葉たばこ廃作後等の新規作物として、加工用ばれいしょの試験栽培を令和4年度から実施しています。
昨年までは水稲前作を想定して水田圃場での試作を行っていましたが、試作3年目となる今年は、基盤整備が予定されている畑作地域でも試作を行いました。
本年は3月の低温による霜害や生育の遅れ、春からの天候不良が重なりましたが、条件が厳しい中でもすくすくと成長して5月29日に無事収穫を迎えることができました。作柄としては、気象条件の良かった昨年と比較すると劣るものの、1.5t~2.0t/10aとまずまずの収量を得ることができ、全量を(株)湖池屋へ出荷しました。
生産者からは、栽培に手間がかからない点に評価をいただいた反面、既に保有している機械のみでは収穫作業に手間がかかりすぎるため、規模拡大のためには専用の機械が必要という意見がありました。
今後、農業普及・振興課では、加工用ばれいしょを農業経営の中で柱として成り立つ品目とするため、他品目との組み合わせを含め、経済性や作業性を引き続き検証するとともに、担い手の確保を進めてまいります。

2024年7月

キュウリの天敵利用拡大のためのクレオメ苗を配布

球磨地域のキュウリ栽培は主に夏秋期であり、害虫の発生量が多いことや農薬の多用による薬剤抵抗性の発達が懸念されています。そこで、農業普及・振興課では令和4年度から環境保全型農業推進モデル展示ほにより市販の天敵「スワルスキーカブリダニ」に加え、土着の天敵「タバコカスミカメ」を利用した害虫発生抑制効果の検証を行い、有効性が確認されたため、天敵の利用拡大を目指しています。土着天敵の導入に際しては、バンカークロップとしてクレオメの導入が必要ですが、クレオメは発芽率が低いため、生産者に活用してもらうには、こぼれ種や挿し芽で増殖する必要があります。
そこで、県内でも例を見ない取り組みとして、普及とJAが主体となり生産者にクレオメ苗を配布し、増殖してもらうこと目的に、JAキュウリ部会員にクレオメの苗を配布しました。
この苗は球磨農研のオープンラボ機能を活用し、普及とJAが連携し、2月頃から育成したもので、5月23日からJAを通じて約150本を希望する生産者約70戸に配布しました。
農業普及・振興課では、今後も展示ほにおいて、害虫発生抑制効果について引き続き調査し、現地に周知を図りながら、普及に努めてまいります。

2024年7月

現地検討会の様子
芝草種子散布作業の様子

畦畔管理作業の省力化を目的とした「畦畔芝草化」現地検 討会開催

球磨地域では、農家の高齢化や担い手不足により、夏場の畦畔除草が課題となっています。特に中山間地域では、畦畔が広く、傾斜があることから、除草作業は重労働かつ危険が伴います。
そのような中、農業普及・振興課では畦畔除草の省力化を図るため、「畦畔芝草化」の実証試験を行いました。通常、畦畔被覆では被覆植物が生育する前に雑草が繁茂することが問題となりますが、今回、寒地型の芝を採用することで、雑草の活動が比較的落ち着く冬の間に生育させることをねらいました。その結果、昨年9月の播種後、順調に生育し、本年5月には畦畔一面を覆うほどとなりました。
5月16日には現地検討会を開催し、管内の農業法人や市町村、JAの他、管外の農業法人や振興局など約50名の参加がありました。検討会では、当課から試験の経緯や試験方法について、種苗メーカーや除草剤メーカーからはそれぞれ使用した資材の説明が行われ、真剣に話を聞く参加者の様子が伺えました。
畦畔管理はどの地域も同じ悩みを抱えており、参加者からは、「ここまで芝草が成長するなら良い」、「早速現地で試したいのでノウハウを教えてほしい」など、とても好評で前向きな意見が聞かれました。
現状では、「芝草化」の方法を模索する段階にあるため、当課では引き続き試験を重ねながら技術を確立し、畦畔管理の省力化を図っていきたいと思います。

2024年7月

お宅訪問の様子
お宅訪問の様子

球磨4Hクラブ×南稜高校「お宅訪問」を開催

球磨地方青年農業者クラブ(4Hクラブ)では、クラブ員相互の資質向上を図るため、自身の農業を他のクラブ員に紹介する「お宅訪問」を実施しています。これまでは、4Hクラブ内での開催でしたが、今年度は新たな取り組みとして、南稜高校生を招待し、交流の場を広げました。
お宅訪問では、ズッキーニを栽培する中神さんと、桃を栽培する山本さんの2名を訪問しました。中神さんは、元々栽培していたトマトをやめ、ズッキーニ栽培に切り替えた経緯を説明したほか、労働生産性など経営面に特化した説明がありました。山本さんからは、桃のせん定や新しい技術であるジョイント栽培などの技術面の説明があり、南稜高校生からは、「将来ズッキーニを栽培してみたい」、「桃の品種の違いは?」など活発な質問や意見交換があり、有意義な研修となりました。
当課では、引き続きクラブ員の資質向上を図るための活動を支援するとともに、異業種交流の場を増やすなど、魅力的な活動を支援していきます。

2024年6月

春メロン出荷開始

球磨地域は、県内有数の春メロンの産地です。球磨の春メロンは近年、消費地からの需要が高まっており、今年も4月に入り、プリンスメロン、ホームランメロン、アンデスメロンの出荷が始まりました。
本格的な出荷に合わせて、4月19日に多良木町にある上球磨選果場においてメロンの出発式が開催されました。
今作は播種期の天候が良好で、定植は2~3日程度早くなりました。一方で交配期以降の曇雨天や朝晩の気温の低さにより、初期肥大が昨年よりも鈍い状況にありました。このような状況ではありましたが、生産者の方々の日々の努力により、今年も美味しいメロンが出来ています。
近年、異常気象や肥料・資材の高騰、また連作によるネコブセンチュウの発生などメロンを取り巻く環境にも様々な課題があり、生産面積も減少傾向にあります。農業普及・振興課では、連作障害軽減の対策などにより、生産性の維持・向上に向けた取り組みを進め、産地の維持を図るべく生産者の方々と一緒に取り組んで行きます。

2024年6月

茶園の様子
新茶収穫

夏も近づく八十八夜

県内の荒茶生産量の約半分を占める一大産地である球磨地域では、4月18日から一番茶の収穫が始まりました。
今年は平年より2日程遅く萌芽し、害虫の被害も心配されましたが、新芽への被害はほとんどなく、順調に生育しています。
球磨地域では、一昨年からドリンクメーカー向けのJA茶工場が本格稼働し、ペットボトル用の茶葉とリーフ茶用の茶葉の両方が生産されています。
荒茶の品質は良好で、4月19日に行われた熊本経済連の初入札会では、86点の出品茶の中で球磨地域のお茶が最高値を獲得しました。
また、茶業研究所にて蒸し製玉緑茶や普通煎茶、釜炒り茶の出品茶製造が行われました。製造したお茶は県品評会(7月)へ出品する予定です。
当課では、今後も農業革新支援センターやJAと連携して、良質なお茶の製造支援に取り組みます。

2024年6月

総会の様子
お悩み相談会の様子

令和6年度球磨地方青年農業者クラブ通常総会開催

球磨地方青年農業者クラブは、20~30代の若手農業者を中心に現在8名で活動しており、このたび、令和6年度通常総会が4月25日に開催されました。
令和5年度の事業実績では、球磨独自で活動しているSNS(「くまよん農業チャンネル」X(旧Twitter)、Instagram、Youtube)を活用したPR活動のほか、これまで新型コロナウイルスの影響で活動できなかった「錦町ふるさと祭り」での対面販売や、八代・芦北4Hクラブとの交流を再開するなど、様々な活動が報告されました。
令和6年度の計画では「物価高に負けない農業経営を目指す」というスローガンのもと、クラブ員同士の勉強会や先進地視察研修を通して、自身の農業経営上の課題を解決できるような活動や、新規のクラブ員の勧誘による活動の活性化を図っていくことが決議されました。
また、総会終了後には、普及指導員との対面による「お悩み相談会」を実施。普及指導員がクラブ員の抱える農業経営・栽培上の悩みや不安を引き出し、課題解決に向けた展示ほ場やプロジェクト活動に関する計画を助言しました。
当課では、引き続き青年農業者の技術および経営所得の向上に向けた活動支援に取り組みます。

もっと過去の普及現地情報についてはアーカイブで年を選択してください。

エリアカテゴリ