2022年のエリア普及現地情報

2022年3月

被災農地(人吉市)の土壌調査結果を情報提供

令和3年9月から令和4年2月にかけて、農業革新支援センター及び農業研究センター生産環境研究所の協力により、甚大な被害を受けた人吉市の被災農地(中神、大柿、小柿、七地地区)18ヵ所のほ場で土壌調査を行いました。
先に調査を行った中神、大柿、小柿地区について、営農を再開される農家の方々への結果の周知と、営農再開への助言指導を行う目的で、人吉市農業振興課だより「みのり4月号(3月配布)」を通じて情報提供することとしました。掲載原稿については、農業革新支援センターの助言指導をいただきながら、人吉市と協議して作成しました。
土壌調査の結果、特別な土壌改良対策等が必要な圃場は見られませんでしたが、作土が浅かったり、礫が多く見られた圃場があったことから、被災農家の方々に留意していただきたい点を「営農再開時のポイント」として分かりやすくまとめました。
農業普及・振興課では、今後も、令和2年7月豪雨からの復旧・復興に向けて、地域に寄り添った支援策を講じていきます。

2022年3月

寄贈を受ける内山会長

スマート農業を推進する県内企業からの復興支援にかかる寄贈(環境モニタシステム)に伴う贈呈式を開催

令和2年7月の豪雨で被災した人吉球磨地域の復興支援として、ITを活用したスマート農業を推進する熊本市の企業2社(株式会社Creative Design 株式会社 紙弘)から、くま農業活性化協議会(事務局:県南広域本部球磨地域振興局農業普及・振興課)に環境モニタシステム装置3台が贈られ、2月25日に山江村教育委員会会議室で贈呈式を行いました。
今回寄贈された環境モニタシステム3台は、イチゴ、メロン農家及び南稜高校に設置する予定であり、昨年10月からイチゴの展示ほに設置済みの2台と合わせて、球磨地域の気候に即したスマート農業技術導入を検証することとしています。生産者からは、スマートフォンなどの端末でハウス内の温度や湿度などの数値をリアルタイムで確認できると好評を得ています。
贈呈式では、2社から球磨地域への復興支援の想いを、くま農業活性化協議会の内山会長(山江村長)からは、御礼とともにモニタシステムの活用への期待が述べられました。
農業普及・振興課では、システムで得られたデータから、環境要因と生育との関係性を分析し、施設園芸における作業の効率化や生産性の向上に結び付けていくとともに、南稜高校での活用等を通して将来の担い手育成を図るなど、球磨地域農業の復旧・復興につなげていきます。

2022年3月

講習会の様子
講習会の様子

球磨地域の水稲栽培における反収及び品質向上のための 講習会を開催

近年、球磨地域では、異常気象による高温障害や病害虫の多発による水稲の品質・収量の低下が散見されます。また、新型コロナウィルス禍による米の消費低迷や資材の高騰などを契機に、農家の中には肥料等の必要資材の投入を抑えるなど生産意欲の低下につながる動きも見られるようになってきました。様々な要因はあると思われますが、平均反収が6俵程度に落ち込む農家も見られる状況にあります。一方、令和4年度から本格導入する水稲品種「くまさんの輝き」が、当地域で100haを超える見込みとなるなど、新たな品種の作付けの動きも見られています。
こうした状況を踏まえ、球磨農業普及・振興課ではJAくまと連携し、基本的な栽培管理の重要性を再認識してもらい、反収を8俵まで引き上げることを目標として、令和4年2月24日(木)、25日(金)に上球磨、中球磨、中央、下球磨の4ヵ所で水稲栽培講習会を開催しました。
講習会には、各地区15名程度の農家の参加があり、「ヒノヒカリ」、「くまさんの輝き」についての質問が多く出され、質疑応答を通して、特に「くまさんの輝き」への関心の高まりが感じられました。
球磨農業普及・振興課では、今後もJAくまと連携した現地検討会や球磨農業研究所での「くまさんの輝き」の栽培及び普及拡大展示ほの設置など、水稲栽培技術の向上に向けた取組みを進めて参ります。

2022年2月

個別相談会の様子
具体的指導改善内容を映像で提示

五木村農産物加工食品のブラッシュアップセミナー開催

五木村物産館出荷協議会主催の農産物加工食品のブラッシュアップセミナーが1月24日に開催されました。
この企画は、数多くの新商品が開発される中、村内の食品加工事業者や食品加工グループ等に対し、既存商品の売り上げアップを目指す際の高付加価値な商品づくりを目的に実施しました。平成28年度の開始以来、17回目となる今回は、従来の講義・実習方式ではなく、生産者が加工現場における具体的な悩みや疑問点を解決する必要から個別相談会の開催となりました。
当日は9人の生産者が、農産加工コンサルタントの(有)職彩工房たくみ代表尾崎正利氏とリモートにて相談を行いました。
農産加工機械の機種選定からドレッシングの酸度調整まで具体的な内容でいわゆる「痒い所に手が届く」相談が実現し、次の生産意欲に繋がりました。
農業普及・振興課では、今後も引き続き、生産、加工両面から支援をしていきます。

2022年2月

ゆめタウン光の森での「ひとくまマルシェ」

「ひとくまマルシェ」で人吉球磨の魅力発信!

球磨地域振興局では、11月から人吉球磨の復興応援としてモバイルスタンプラリー及びイベントを実施しており、1月21~23日の3日間にイベント第2弾として「ひとくまマルシェ」をゆめタウン光の森で行いました。
今回は市町村毎にブースを設置し、それぞれの特産品を紹介する形で実施しました。イチゴやトマトといった新鮮な農産物や、地元農産物を活かした加工食品等が幅広く扱われ、各市町村の特徴が表れていました。また、観光ポスターやパンフレットも掲示し、地域PRの場となりました。
本イベントの開催直前に新型コロナウイルス感染症拡大があり、まん延防止等重点措置の期間となったため来場者は普段よりも少なかったようですが、イチゴや栗、ナシの商品などを中心に売上は好調でした。地域の物産館が被災した球磨村や人吉市にとっては、良い販売の機会となりました。
農業普及・振興課では、今後も技術支援と併せて人吉球磨の農産物PR支援を行っていきます。

2022年2月

「球磨茶」が地域団体商標に登録

球磨地域農業協同組合は、県南最大の生産量を誇る茶産地のブランド力の向上を図るために、平成31年2月に「球磨茶」の地域団体商標を国(特許庁)に申請していましたが、この度、登録が認可(令和3年12月)されました。
地域団体商標は、地域の産品等について、事業者の信用の維持を図り、「地域ブランド」の保護による地域経済の活性化を目的として平成18年に導入されたもので、県内での茶部門の登録は「くまもと茶」に続き2例目となります。
今後は、今回の地域団体商標登録を足掛かりとした広報活動に加え、ティーパックタイプのお茶など、消費者が使用しやすい形態の商品づくりにも取組み、球磨茶の知名度向上と消費拡大を目指します。
農業普及・振興課としても地域の農業活性化のため、今後も知名度向上に向けた活動や、安定した品質の茶生産に向けた支援を行います。

2022年2月

審査風景
最優秀に輝いたほ場

年末菊の立毛品評会を開催

令和3年12月13日(月)、年末出荷の輪菊栽培に取り組んでいる栽培ほ場6カ所を対象に立毛品評会が開催され、農業革新支援センター、経済連及び球磨農業普及・振興課の担当者によるほ場審査が行われました。
球磨地域では、生産者17名が約2haで「精興光玉」という品種を用い、年末に出荷する輪菊栽培に取り組んでいます。「精興光玉」は、照り葉で日持ちが良く、市場評価の高い品種ですが、その反面、生育期間中に葉枯れや茎の曲がり等が発生するため、栽培が非常に難しい品種です。また、今年は定植時期となる8月に発生した大雨や、その後の高温・乾燥等、気象条件的に栽培管理が難しい年でもありました。
今回審査した6カ所のほ場は、このような状況下においても、葉枯れや茎の曲がりの発生がなく、生育・開花も揃っており、改めて、当管内の技術力の高さに気づかされた品評会でした。
農業普及・振興課では、今後も、切り花品質向上に関する栽培指導を行い、産地における栽培技術の高位平準化を目指します。

2022年2月

現地研修会の様子(牛舎)
高塚酪農組合の敷料再生装置

酪農経営者組織・畜産後継者組織の合同現地研修会を開催

12月20日に畜産農家の2つの組織(「デーリィ・オーナーズ・ネットワーク」=酪農経営者組織、「ミルク&ミートクラブ」=酪農・肉用牛の後継者組織)が合同で現地研修会を行いました。
研修会は人吉市の農事組合法人高塚酪農組合(経産牛230頭規模)で行われ、計11名が参加しました。
まず、同組合の中村代表から経営概要や経営改善のための取組(スマート機器の導入による繁殖管理体制、飼料給与体制、飼養環境)についての説明があり、その後、牧場内の施設・設備等を見学しました。
中でも、敷料再生装置(熱風により高水分な敷料を乾燥殺菌し、再度敷料として利用可能にする装置)は、全国的に見ても先進的な事例であるため、参加者はこの装置による敷料再生方法や導入による効果、コスト面のメリット等、質問が多数ありました。
参加したメンバーからは、同組合の取組を少しでも自分の経営に取り入れたいと、経営改善への強い意気込みが感じられました。
農業普及・振興課では、今後も畜産農家と協力しながら、このような現地研修の機会を積極的に提供していきます。

2022年2月

4Hクラブ員意見発表
球磨地方4Hクラブ員

球磨地方青年農業者会議の開催

球磨地方青年農業者クラブは、現在12名の農業者で組織され、自分の経営や栽培方法を改善するプロジェクト活動に日々取り組んでいます。
去る12月8日に令和3年度球磨地方青年農業者会議が開催され、9名のクラブ員が農業経営への思いや、1年間取り組んだプロジェクト活動の成果を発表しました。
審査の結果、意見発表では多良木町の江口隼人さん、プロジェクト発表では多良木町の小川博樹さんがそれぞれ秀賞に選ばれました。江口さんは、就農してから感じたことや目指す目標等を、また、小川さんはキュウリの高温対策のための遮光資材導入の取組について発表しました。
また、本会議には地元の南稜高校生も参加し、日頃取り組んでいる高品質牛肉の生産に向けたプロジェクトについて、今後の球磨地域の農業の担い手として力強い発表を行いました。
今回秀賞に選ばれた2人をはじめ、推戴されたクラブ員については、令和4年2月10日に開催される熊本県農業者会議で発表を行います。

2022年1月

物産館での球磨栗PRコーナー
ひとくまマルシェでの販売会

「球磨栗」の味を楽しむPR販売会を実施

8月に球磨地域産の栗が「球磨栗」として地域団体商標に登録されたことを受けて、JA等関係機関では球磨栗のPRに力を入れています。
球磨地域振興局では、11月から人吉球磨の復興応援としてモバイルスタンプラリー及びイベントを実施していますが、このイベントとあわせて球磨栗PRの機会を設け、当課では下記取組みを実施しました。
①物産館における球磨栗加工品のPRコーナー設置(11/27~12/12)
スタンプラリーのポイントが獲得できる物産館では、球磨栗のおいしさをもっと知ってもらうため、球磨栗を味わえる加工品を並べたPRコーナーを設置しました。加工者協力のもと、多様な球磨栗加工品が物産館に並びました。
②「ひとくまマルシェ」での球磨栗グルメ販売会(11/28)
くま川鉄道部分運行再開記念イベントが湯前駅で行われ、それに合わせて振興局のイベント「ひとくまマルシェ」として球磨栗のPR販売会を行いました。鉄道再開を祝うため集まった住民の方々に、生産者自らが準備した焼き栗や、JAくまの“球磨栗ぷりん”を紹介し、好評に終えることが出来ました。
農業普及・振興課では、今後も球磨栗の知名度向上についても支援を行っていきます。

2022年1月

収穫したくねぶ(R3.11.25)
搾汁作業の様子(R3.12.1)

今年も順調、五木村特産柑橘「くねぶ」 ~新商品も続々開発中~

五木村特産の幻の在来柑橘「くねぶ」が11月中旬~12月中旬にかけて収穫されています。令和3年度産は、裏作にあたる年でしたが、新規出荷者の掘り起こしにより、昨年度並みの収穫量(令和2年収穫実績2,324kg)が期待されています。
収穫された「くねぶ」は、一部青果用として道の駅で販売されるものを除き、約8割は加工向けとして、12月1日、15日にアグリシステム総合研究所(八代市鏡町)で搾汁し、約600kgの果汁生産を計画しています。絞られた果汁は、ポン酢やゼリー、希釈利用のシロップ等に加工されます。本年も果汁を利用した商品が3つ誕生し、くねぶ関連商品は合計14個となりました。
この他、村民の皆様のご意見を聞きながら県事業を活用して、琥珀糖や清涼飲料水など新商品の開発を始めています。また、1月に事業者毎の個別相談会を開催し、従来の商品のブラッシュアップを進める予定です。
農業普及・振興課では、今後も引き続き、生産、加工両面から支援をしていきます。

2022年1月

対策講習会の様子
キュウリ黄化えそ病の症状

夏秋キュウリの安定生産へ向けて~病害虫対策講習会の開催~

12月2日(木)にJAくま胡瓜部会員を対象に「キュウリ黄化えそ病等蔓延防止に係る対策講習会」を開催しました。
球磨地域では夏秋キュウリ栽培が盛んに行われており、作付面積は約20haと県内一の産地です。
令和3年産では、重要病害であるウイルス病「黄化えそ病」の蔓延が問題となりました。黄化えそ病は、害虫「ミナミキイロアザミウマ」が媒介するウイルス病で、発病すると葉の萎縮や黄化等により生育不良となり、著しく減収します。このような虫媒伝染性ウイルス病の蔓延を防ぐためには、産地全体で害虫防除に取り組む必要があります。
講習会では、農業革新支援センターから病害虫の専門員を招き、73名の生産者へ向けて、媒介虫の生態や防除のポイント等について周知しました。講習会終了後には、アザミウマの防除に有効な資材や農薬の散布方法等について、多くの生産者から質問が寄せられ、害虫防除に対する意識向上が図られました。
今後も引き続き、産地一体となって夏秋キュウリの安定生産へ向けた取組を行っていきます。

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