美里かぼちゃ試験品種試食会の開催
美里町では、冬至や年明けの出荷を狙って「梅雨明け後に種をまいて晩秋に収穫する」いわゆる「冬至かぼちゃ」の産地化が行われてきました。
品種は、ホクホクして美味しい「くりゆたか」に統一されていますが、樹勢がやや弱く収量が低いことが問題で、農家から「経費が高騰しており、美味しくて収量が多い品種が欲しい」との声が強くなっていました。
そこで、農業普及・振興課では、「くりゆたか」の問題点を克服できる品種を見出すため、種苗メーカー等から情報を集め、農家やJA、町と協力して「くりゆたか」を対照として「笑盃」と「MKS-K1586」の2品種の比較試験を実施し、JAや町との全戸巡回、生育調査や現地検討会を行い品種の特性把握に努めました。
結果は、「MKS-K1586」が、栽培面で問題なく、果実が大きく、試験農家やJA、町の担当職員の反応も上々でした。
加えて「美里かぼちゃ」として譲れない「味」を確認するため、1月25日に試験農家、町、JA、種苗会社による「美里かぼちゃ試験品種試食会」を開催しました。
試食の結果、果実肥大に優れた「MKS-K1586」は食味も「くりゆたか」並みで「くりゆたか」の後継品種として有望であると出席者の期待を集めました。
味もよく、ますます期待の高まった「MKS-K1586」ですが、今後、経営面も踏まえ栽培試験を行い産地として品種を評価していくことが必要です。当課としましては、このような産地の課題解決の取り組みを関係機関と協力してしっかりと支援して行きます。