ホウレンソウのべと病対策講習会の開催
小国郷(南小国町、小国町)や産山村は、標高600~1000mに位置する高冷地であり、冷涼な気候を活かし、ホウレンソウの周年栽培を行う産地です。同産地では、近年べと病の発生による収穫量減少が問題となっており、特に産山村における秋期(10~12月)の発生が多く、部会の半数以上の生産者において収量が減少していたことから、2月15日JA阿蘇産山集出荷場においてべと病対策講習会を実施しました。
べと病は、気温が低く(発生適温:8~18℃)多湿な環境下で発生し、春(3~5月)と秋(10~12月始め)に多発する病気です。べと病の胞子は風により拡散され一度病気が発生するとほ場全体に広がりやすいため、べと病の特性に基づく発病防止対策を重点的に説明しました。また、種苗メーカー3社より、他産地のべと病の発生状況やべと病抵抗性品種の紹介などが行われました。生産者からは、講習内容の確認やべと病抵抗性品種の使い方など多くの質問があげられ、普及や種苗メーカーと活発な質疑応答が行われました。
講習会終了後、部会長や企画したJA集出荷場担当職員からは、「べと病の基礎知識について再確認することが出来てよかった」、「産地全体で対策に取り組んでいきたい」との感想をいただきました。今後も産地で問題となっている病気等がある場合は、講習会や現地検討会を行い現場の課題を解消していきたいと思います。