阿蘇エリア

阿蘇地域は阿蘇市、阿蘇郡を所管しています。標高が200~900mと高低差が大きく、年平均気温は11~14℃で気候は冷涼であり、年間降水量は県内平坦地の1.5倍となっています。
農業生産は、減農薬・減化学肥料栽培による水稲(阿蘇コシヒカリ)や大豆、飼料用稲(WCS)、飼料作物が栽培され、水田裏作として麦が導入されています。野菜は夏季の冷涼な気候を活かした夏秋野菜産地として、トマト、アスパラガス、ホウレンソウ、ナス、ダイコン、キャベツなどが栽培されるほか、冬季にはイチゴの生産が行われています。また、花きでは、トルコギキョウ、リンドウなどが栽培されています。さらに、畜産では広大な牧野(放牧、採草)を活用した肉用牛繁殖経営や、大規模酪農経営が営まれています。

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県北広域本部 阿蘇地域振興局 農業普及・振興課

〒869-2612 阿蘇市一の宮町宮地2402

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FAX :0967-22-3563

阿蘇エリア普及現地情報

アーカイブ

2020年8月

勉強会の様子

阿蘇地方4HC勉強会の開催

阿蘇地方青年農業者クラブ連絡協議会は、幅広い年齢層(23歳~41歳)の15名で活動しています。
今年度は、新型コロナウイルスの影響で、長く集まる活動が行えていない状況でしたが、新役員の発案により、県民のコロナ発生が落ち着いていた7月13日にクラブ員と関係機関18名による勉強会を開催しました。
この勉強会では、クラブ員の多くが苦手意識をもっている「プロジェクト活動」の考え方や取り組み方について、昨年度の県農業者会議における秀賞発表を視聴する等の勉強を行いました。また、クラブ員との顔合わせや活動の取り組みを知ってもらい、新規就農者等への呼びかけを行ってもらうため各市町村担当者にも参加いただきました。
夏秋産地である阿蘇地域は、これから農作業が集中する時期になりますが、定期的な会議等を通し、意見交換を行うなどしてクラブ員間の視察研修やプロジェクト発表に向けて活動に取り組む予定です。
阿蘇で予定されていた本年度の「夏の集い」が延期となり、クラブ員も残念がっていますが、プロジェク活動で盛り上げていけるよう当課でも個別支援を行っていきます。

2020年8月

講習会の様子
流し込み施肥の実演

業務用向け多収品種「やまだわら」の普及拡大に向けて

JA阿蘇では、農業所得の向上、乾燥調製施設の効率的利用の観点から、業務用向けの多収品種「やまだわら」を推進しています。阿蘇地域は県内でも最大の産地となっており、本年度も約88haと作付けは拡大傾向にあります。
7月22日に生産者、JA担当者など23名により、講習会及び低コスト技術としての「流し込み施肥」実演会を開催しました。
講習会では当課から気象及び生育概況、農業研究センターから公表された栽培のポイント等を説明しました。
特に、本年はトビイロウンカの飛来が早く、また飛来数も非常に多くなっているため、防除時期についての説明を重点的に行いました。
「流し込み施肥」の実演では、メーカーより専用肥料の説明や注意事項を聞き、実演が行われました。事前に、肥料が拡散しやすいよう水田をひたひた状態にする必要はあるものの、水田に入らず追肥作業が行え、複数の水田を同時に施用できるため、更なる省力・低コスト技術として期待されます。
「やまだわら」については、JAと連携し、管内4カ所に展示ほを設置しており、7月31日に生育調査を行いました。一部のほ場ではトビイロウンカの発生も見られたことから、今後の防除に注意が必要です。
阿蘇地域はJA熊本経済連が開催する令和元年度「くまもとのお米」レベルアップコンテスト【やまだわらの部】において、1~3位を独占するなど生産技術面でも向上しています。「やまだわら」は栽培期間が長く、ウンカ被害を受けやすいため、今後もJAと生育状況調査を行い、ウンカ被害防止に向けた管理指導を行っていきます。

2020年8月

講習会の様子

ソバの講習会を開催

阿蘇地域は県内でもソバの大きな産地で、主に阿蘇市と南阿蘇村で作付けされています。特に南阿蘇村では、比較的取り組みやすく、所得が得られる作物としてソバを振興しています。本年度は南阿蘇村で約110haの作付けが見込まれており、8月6日に南阿蘇のソバ生産者を対象に、適期播種や栽培管理等についての講習会を開催しました。午前と午後の2回行い、延べ100名ほどの生産者が参加しました。
昨年度は8月中旬からの長雨の影響で収量が減少するなど、湿害による生育障害が課題となっていたので、排水対策を中心に講習を行いました。また、高原農業研究所のデータを活用し、播種期と収量の関係を説明、適期播種の推進による収量の向上を説明しました。
このほか、今年は県内でも農作業死亡事故が多く発生していることから農作業事故や熱中症を未然に防ぐため、農業技術課からの資料を元に注意喚起を行うとともに、農薬散布によるミツバチ被害防止に関する資料を提供し、情報共有を図りました。
講習会終了後、参加者からイノシシの被害が多いとの声も聞かれたため、今後は鳥獣害被害の対策や、電柵等の正しい設置の仕方の指導を併せてソバの安定生産と収量増加に向けた栽培指導を行っていきます。

2020年8月

設立総会の様子

JA阿蘇花卉生産協議会が設立!

阿蘇地域の花きは周年出荷されていますがその中でも、準高冷地の気候を活かした6月から11月のトルコギキョウやリンドウ等は、熊本県内だけでなく九州内外でも需要が高くなっています。
現在JA阿蘇では、花き関係部会が10部会(小国郷1、中部4、南部5)あり、集荷場単位の花き生産者が集荷場ごとの規格で出荷・活動しています。
これまで地域の部会ごとに行われていた取り組みの一部を阿蘇全域で行うことにより、出荷に係るコスト削減や出荷市場の調整を行い、一歩進んだ活動や個人の経営安定に取り組むことを目的として、7月17日に「JA阿蘇花卉生産協議会」が設立されました。
総会では、市町村や輸送会社、取引市場(8社)に対して、会長や組合長から今後の新たな取り組みに対する協力依頼が行われました。
今後は、現在の集荷場ごとでの出荷を継続しながら、協議会活動による技術情報の交換や対策検討を行い、阿蘇産地としての生産販売促進活動等にも取り組む予定です。
当課でも、現在行っている個別指導や部会単位の技術指導に加え、同生産協議会へも技術指導を行い、夏秋期の主力産地としてのさらなる高品質花きの生産や経営安定を支援し、産地の維持・発展に努めます。

2020年7月

大麦収穫の様子
多収品種「歓喜の風」移植の様子

大麦と業務用米の体系化展示ほを設置

阿蘇地域では地域営農法人の経営安定に向けて、水田裏作への大麦作付けを推進しています。管内では、阿蘇市の基盤整備されたほ場を中心に、大麦の作付が約220ha行われていますが、大麦収穫期と水稲移植期が重なるため、水稲単作が多く、裏作の面積としてはわずかな面積となっています。
このため当課では、大麦の作付拡大に向けて「夏作との組合せが重要」と考え、早生で多収品種の水稲(「歓喜の風」)との作付体系を検討しています。
3月に当課とJAで展示ほ設置に向けた種子の手配などの打合せを行い、阿蘇市の2地区において展示ほの設置を決定しました。
大麦の生育が早かったこともあり、5月下旬に麦の収穫が行われ、6月10日、17日に水稲の移植を行いました。
管内の水稲の標準の移植時期より約1カ月遅い移植となるため、多収品種ではあるものの生育量の不足が課題ですが、今後もJAと生育状況調査を行い、茎数確保に向けた管理指導を行っていきます。

2020年7月

もち性大麦の収穫

阿蘇地域では地域営農法人の経営安定に向けて、裏作の大麦の作付けを推進しています。特に中山間地域の法人では、もち性大麦の導入を検討しており、高森町、南阿蘇村の農事組合法人で「ホワイトファイバー」、「はねうまもち」の2品種を試験的に作付けしています。11月上旬に播種した大麦は、4月中旬に出穂し、6月上旬に収穫時期を迎えました。
ほ場の排水性が良く、稈長が120cmを超える旺盛な生育となり、ほとんどのほ場で倒伏したため、登熟遅れと、梅雨入りによる収穫不能が懸念されましたが、なんとか梅雨入り直前に収穫を終えることができました。
乾燥調整後の収量は、ホワイトファイバーで約400kg/10a、はねうまもちで約200kg~450kg/10aと、結果的には当初の見込みより多収となりました。また懸念されていた前作に由来するソバの混入などは見られませんでした。
法人にとっては初めての作付けであったため、6月30日に行われた農産物検査では、充実不足により2等となり、倒伏や収穫後の調整など品質面に課題が残りました。
当課では、今後実需者やJA等を交えて意見交換会を開催し、次作に向けて品種の選定や品質向上に向けた改善方策を検討していきます。

2020年7月

トマトの着果状況
土壌水分センサー設置状況

トマトの出荷好調を維持

阿蘇管内の夏秋トマトの出荷が、6月上旬から始まりました。4月中旬を中心に定植された今年度のトマトは、天候・日照ともに恵まれ、順調な生育をしており、6段目の果実までは良好な着果となっています。
例年、梅雨時期の日照不足による樹勢の低下・7段目以降の着果不良が見られます。このため、当課では水田地域でのトマトの生育(3地点)について、水分センサーなどを用いて土壌水分動態と土壌溶液のEC、硝酸態窒素の測定、並びに生育状況調査を行っています。
調査の結果を随時生産者に報告しながら、品質向上・安定出荷に向けてJAや高原農業研究所と連携し、JA阿蘇トマト部会(213戸)全体の技術力の強化に努めます。

2020年6月

苗の様子(左:高密度播種苗・右:慣行)
試験説明の様子

高密度播種苗の移植開始!

当課では地域営農法人設立後の経営安定に向けた支援を行っています。その中でも水稲の低コスト技術として高密度播種技術の導入を進めており、これまでは規模の大きい阿蘇市の法人で展示ほを設置してきました。全体の約7割を高密度播種に切り替えられた阿蘇市の法人も出てくるなど、技術導入面積は拡大しています。
今年度は中山間地での同技術普及にむけて、高森町の「農事組合法人矢村の杜」で展示ほを設置しました。
矢村の杜では4月27日に播種した高密度播種苗を5月11日に移植しました。慣行よりも育苗期間が短いため苗の長さやマット形成が心配されましたが、約12cmと十分な健苗となりました。農機具メーカーの協力のもと、専用田植機で作業を行い、慣行で10aあたり約16箱使用していた箱数を約9箱まで減らすことができました。
今後も生育状況調査を行い、現地検討会や成績検討会を開催し、中山間地においても技術の波及に向けて情報提供を行っていきます。
※高密度播種:苗箱への播種量を増やして、田植えの時に使用する苗箱数を減らすことで資材費や労働力の軽減を目指すもの。

2020年6月

使用した屋根散水資材※固定するために15mmネットにチューブを縫い付けたもの
設置した様子(内部から撮影)

~火山防災対策~ハウス屋根散水技術開発に着手

阿蘇地域では、阿蘇中岳の噴火活動の長期化により2019年4月から降灰が継続しています。そのため、当地域では、降灰による作物の品質への影響が懸念されています。園芸用ハウス栽培においての懸念事項は、①連棟ハウスの谷部換気による降灰の入り込み、②降灰の汚れによる光透過率の低下及び被覆ビニルの劣化などです。
そこで、2020年4月に熊本県野菜振興協会の本会事業を活用し、ハウスの屋根散水の展示ほをイチゴ連棟ハウスに設置しました。天井散水による降灰の掃除と高温対策として期待される技術です。連棟ハウスの試験は今回が初めての試みであるため、生産者とメーカーの協力により効果的な技術になるように取り組んでいます。
当課では、関係機関と連携しながら、使用者の感想等も参考にして降灰対策技術の開発・改善を行っていきます。また、今回得られた結果を情報共有して、この技術について協議し、産地にあった技術確立に向けて取り組みを続けます。

2020年5月

高原農研立毛検討
室内検討

もち性大麦の収穫前意見交換会を開催

阿蘇地域では地域営農法人の経営安定に向けて、裏作の大麦の作付けを推進しています。特に中山間地域の法人では、もち性大麦の導入を検討しており、高森町、南阿蘇村で「ホワイトファイバー」、「はねうまもち」の2品種を試験的に作付けしています。
4月17日、実需者、JA担当者および当課を含む県関係者よる意見交換会を行いました。
始めに、高原農業研究所のほ場において、前述の2品種について、研究所担当者から昨年までの成績や本年の生育状況の説明を受けたあと、生育状態の確認などの立毛検討を行いました。
室内検討では、当課から現地の作付状況、実需者からはもち性大麦の需給状況の説明があり、その後本年産の価格、収穫後の調製方法や荷姿、農産物検査、保管等について、各団体での役割を確認し、令和3年産以降の取り組み方針について意見交換を行いました。高森町および南阿蘇村は、新規の麦作地域であるため、調整用のふるいがないなど課題がありますが、当課では今回の内容を生産者に伝え、解決に向けて調整を行っていきます。
今後も生育状況の調査を行いながら、JA担当者と情報を共有し、病害防除や適期収穫など栽培管理技術指導を行っていきます。

2020年5月

阿蘇の牧野への放牧が開始されました!!

4月23日、阿蘇北外輪山の狩尾牧野及び跡ケ瀬牧野において、阿蘇管外からの妊娠牛を受け入れる熊本型放牧畜産事業の入牧式が開催されました。当日は、県北及び県央地域からの65頭の母牛が両牧野に放され、冬に逆戻りしたような冷たい強風が吹く中にもかかわらず、牛たちは元気よく飛び出していきました。
熊本型放牧の取り組みは、狩尾・跡ケ瀬両牧野において平成9年度から20年以上継続されており、阿蘇の草原維持に貢献してきました。放牧牛を受け入れる牧野組合にとっては、放牧・採草・野焼きによって牧野の景観が維持される一方で、出し手側の農家にとっては夏場の飼養管理や牛舎での密飼いが軽減されるなど、様々な利点が生まれています。
両牧野の昨年度の放牧実績は28戸272頭であり、今年度も同程度の牛が放牧される見込みです。
農業普及・振興課としても、畜産農家の経営発展のため、牧野の整備や放牧頭数拡大の取り組みを引き続き支援していきます。

2020年5月

展示ほ設置打合せ
播種の様子

水稲高密度播種技術展示ほを設置

阿蘇地域では地域営農法人の経営安定に向けて、水稲の生産コスト低減技術である密播技術の導入を平成30年から進めています。
これまでは、阿蘇市の基盤整備された大規模の法人において、展示ほを設置し導入を進めてきましたが、令和2年度は中山間地の法人へも進めていくため、高森町の「農事組合法人矢村の杜」で展示ほを設置します。3月に当課と農機具メーカーで法人役員に対し密播技術の説明、展示ほ設置に向けた機械の手配などの打合せを行い、4月13日に播種作業を行いました。
5月11日に移植を予定しており、実際の使用箱数や苗質の調査を行います。高密度播種技術は、慣行の育苗に比べ育苗期間が約1週間短いため、当課では移植時の苗の長さが不足しないような管理を指導しています。
今後、得られたデータについて、関係機関や管内の地域営農法人と情報共有し、技術指導を行っていきます。
※高密度播種:苗箱への播種量を増やして、田植えのときに使用する苗箱数を減らすことで、資材費や労力の軽減を目指すもの。

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