阿蘇エリア

阿蘇地域は阿蘇市、阿蘇郡を所管しています。標高が200~900mと高低差が大きく、年平均気温は11~14℃で気候は冷涼であり、年間降水量は県内平坦地の1.5倍となっています。
農業生産は、減農薬・減化学肥料栽培による水稲(阿蘇コシヒカリ)や大豆、飼料用稲(WCS)、飼料作物が栽培され、水田裏作として麦が導入されています。野菜は夏季の冷涼な気候を活かした夏秋野菜産地として、トマト、アスパラガス、ホウレンソウ、ナス、ダイコン、キャベツなどが栽培されるほか、冬季にはイチゴの生産が行われています。また、花きでは、トルコギキョウ、リンドウなどが栽培されています。さらに、畜産では広大な牧野(放牧、採草)を活用した肉用牛繁殖経営や、大規模酪農経営が営まれています。

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県北広域本部 阿蘇地域振興局 農業普及・振興課

〒869-2612 阿蘇市一の宮町宮地2402

電話:0967-22-0622

FAX :0967-22-3563

阿蘇エリア普及現地情報

2022年3月

講習会の様子

ホウレンソウのべと病対策講習会の開催

小国郷(南小国町、小国町)や産山村は、標高600~1000mに位置する高冷地であり、冷涼な気候を活かし、ホウレンソウの周年栽培を行う産地です。同産地では、近年べと病の発生による収穫量減少が問題となっており、特に産山村における秋期(10~12月)の発生が多く、部会の半数以上の生産者において収量が減少していたことから、2月15日JA阿蘇産山集出荷場においてべと病対策講習会を実施しました。
べと病は、気温が低く(発生適温:8~18℃)多湿な環境下で発生し、春(3~5月)と秋(10~12月始め)に多発する病気です。べと病の胞子は風により拡散され一度病気が発生するとほ場全体に広がりやすいため、べと病の特性に基づく発病防止対策を重点的に説明しました。また、種苗メーカー3社より、他産地のべと病の発生状況やべと病抵抗性品種の紹介などが行われました。生産者からは、講習内容の確認やべと病抵抗性品種の使い方など多くの質問があげられ、普及や種苗メーカーと活発な質疑応答が行われました。
講習会終了後、部会長や企画したJA集出荷場担当職員からは、「べと病の基礎知識について再確認することが出来てよかった」、「産地全体で対策に取り組んでいきたい」との感想をいただきました。今後も産地で問題となっている病気等がある場合は、講習会や現地検討会を行い現場の課題を解消していきたいと思います。

2022年3月

ニューファーマーズセミナーの集合研修とオンライン開催の様子
ニューファーマーズセミナーの集合研修とオンライン開催の様子

新規就農者向けニューファーマーズセミナーの開催

阿蘇地域振興局等主催による新規就農者向け講座「阿蘇地域ニューファーマーズセミナー」を1月14日と2月4日に開催し、阿蘇管内の新規就農者、市町村、農業団体職員らのべ60人が参加しました。
セミナーは1回目が集合開催で、担当普及職員による座学を行い、農業経営、農作業安全、土づくり、スマート農業の講義を行いました。
また、2回目はオンライン開催で、就農約10年になる先輩農家の下城 亮輔 氏(下城きのこ園代表:南小国町)と山本 倫大 氏(山本耕農㈱代表取締役:阿蘇市)に就農から現在までの取組みや経営ポイントについての経験談を講演いただき、続いて、融資機関4団体(日本政策金融公庫、JA阿蘇、肥後銀行、熊本銀行)から制度資金を活用した優良事例等を紹介いただきました。
先輩農家の講演では「1時間の価値を知る」「整理整頓の大事さ」や「100年後も続く経営」「選択と集中」など経営の核となるキーワードが多く出され、参加者からも大変好評でした。また、座学では、土づくりやスマート農業等への質問・関心が高く、融資借入者・検討者から資金繰りや施設投資についての質問を受け、経営改善に対する意識の高まりもみられました。
今回は初のオンライン開催でしたが、反応は概ね良好で、今後はオンラインによる夕方からの勉強会の開催なども検討していきます。

2022年3月

阿蘇地域農業担い手シンポジウムの開催

阿蘇地域認定農業者連絡協議会等(当課事務局)主催による阿蘇地域農業担い手シンポジウムを2月24日にオンラインで開催し、阿蘇管内の認定農業者、新規就農者、市町村、農業団体職員ら36人がWeb上に集いました。
講演では、本県にも農業参入をされた㈲ワールドファーム(茨城県つくば市)の経営企画室長 櫻井勇人 氏が「儲かる農業と担い手育成を実践するワールドファームの農業モデル」と題して、業務用露地野菜の生産と加工販売の6次産業化による超効率的な農業で、全国展開可能な取り組みを紹介されました。
講演後も参加者から「売上目標を立てることは基本だが、それとは別に長期的な目標(輸入野菜のうち50万トンを国産化させる!等)を設定することで、経営の方向性やこだわりが高まり、ファンや同士が増えることに繋がっていると思うので、計画立案の参考にしたい」等の前向きな意見が寄せられました。
また併せて、当課や高原農業研究所、草地畜産研究所、阿蘇家畜保健衛生所の活動実績や研究成果報告を行い、地域農業の将来と個々の経営改善・資質向上を考える良い機会作りとなりました。
今回は初のオンライン開催で、当初から若手中心の参加になることが予想されたため、オンライン会議ソフトの機能を利用して講演等を録画し、事前に募った希望者へ編集したDVDを約50枚配布する予定で、当日参加された方だけでなく、阿蘇農業に関わる多くの方へ経営向上に向けアクションを掛けていきます。

2022年2月

現地指導の様子
出荷会議(オンライン)の様子

~湿地性カラー「ホワイトトーチ」の産地を目指して~出荷会議を開催しました

阿蘇地域では、湿地性カラーの生産導入開始後、熊本地震の影響等から出荷量が伸びない状況が続いておりましたが、新規生産者の出現や阿蘇地域に合った栽培方法の検討・導入が進み、徐々に出荷量は増加しています。一方で、生産面に関する課題として、夏季の遮光管理方法があります。そこで、今回は①「収穫時の開花程度や出荷規格についての意見交換と目慣らし」について、②「阿蘇地域に合った夏季の遮光管理方法の提案」について、管内生産者、JA指導員を参集し7名で会議を行いました。当初は、目慣らしのための切り花を各ほ場から持ち寄る予定でしたが、コロナ禍で対面開催が難しくなったためオンライン開催としました。
①生産者の移り変わりがあるなか、現在生産中の5戸が集まり出荷規格について意見交換を行うのは今回が初めてで、お互いの出荷形態を知る良い機会となりました。また、今後さらに産地として信頼を得るためにも、出荷規格の統一に取り組んでいく必要があるとの認識が高まりました。
②夏季の遮光管理については、展示ほ調査データをもとに阿蘇の気候に合った方法を提案し、その実施に向けて各ほ場に合った方法の意見交換を行いました。今回提案・協議した内容から阿蘇独自の栽培マニュアルを完成させ、それをもとに新規生産者の獲得と安定生産につなげていきます。

2022年2月

経営指導の様子
決算書を基に作成した資料

~持続可能な経営に向けて~地域営農法人経営相談会を開催しました

阿蘇地域では地域営農法人など担い手への農地集積を進めており、平成27年から法人設立が続いています。
当課では、平成30年から地域営農法人の運営に対するフォロー活動の一環として、市町村・JA・農業公社・普及の支援チームで経営相談会を行っており、今年度は7月と12月の2回に分けて14法人を対象に開催しました。
当課経営担当が各法人の総会における決算報告書を基に経営分析、安全性分析を行い、財務諸表で特に注意すべき12項目をグラフ化した資料により経営状況についての助言を行いました。現在の経営状況を過去のデータや当初計画、地域平均と比較することで、法人役員に対して経営や資金に対する意識づけを行いました。また、事前に回答してもらった経営管理チェックシートを基に法人組織の運営状況を確認し、助言を行いました。
助言後の意見交換では、「法人が抱えている不安や興味のあること」及び、「今後の作付動向や設備投資計画」などについて聞き取りを行い、意向を確認しました。
当課では、今後も地域営農法人を地域の核となる担い手として育成するとともに、これから法人化を目指す地域に対する優良事例としていくため、引き続き経営指導や研修会を行うことで、法人の経営安定を支援していきます。

2022年2月

発表の様子
集合写真

阿蘇地方青年農業者会議の開催

12月21日、阿蘇地域振興局において、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策を十分に行ったうえで、阿蘇地方青年農業者会議を開催しました。
今年度は意見発表1題、プロジェクト活動5題の発表が行われました。意見発表では、クラブ員の就農の経緯や農業に対する思いの発表が行われ、プロジェクト活動では、それぞれの経営上の課題解決に向けての検討や農業・食料における課題解決案等の発表がありました。また、発表を行っていないクラブ員や新規加入予定者も含めて自己紹介を行い、親睦を深めました。
審査講評では、発表内容や発表の仕方等についてアドバイスをいただいた他、2月10日に開催される熊本県青年農業者会議で優秀な成績が収められるよう激励もいただきました。
今後も、クラブ員と当課員が一丸となって発表内容をさらに磨き上げていきます。また当課では、クラブ員がやりがいのあるクラブ活動が行えるよう環境づくりを進めていきます。

2022年1月

集合写真
代表理事挨拶

(農)上田尻AGRI設立

11月6日に産山村上田尻地区で農事組合法人「上田尻AGRI」が設立されました。
当地区は産山村北部に位置し、豊富な水源を活用した水稲栽培が行われてきました。しかし、農業者の高齢化や後継者不足等による農地の維持や景観の保全などの問題があり、次世代へ農地をいかにして引き継ぐかが喫緊の課題となっていました。
このような中、上田尻地区では令和元年度から農地集積加速化事業に取組み、8月に事業推進員会、令和2年11月に営農改善組合を設立しました。農地集積の手法や担い手の形態を検討し、地区内の同意を得るための話合い等を35回も行った結果、地区内農地29haを集積し、農業者15名(うち地区外1名)が参加する「(農)上田尻AGRI」が設立されました。
当法人は組合員15名のうち9名が40代以下で構成されており、法人としての地域活動が大いに期待されています。今後は、法人への農地集積・集約を推進し、機械の整理合理化や低コスト技術の取り組み、作業受託面積の拡大などを行い、経営の安定化を目指します。
当課では、話合い活動への参加のほか、次世代へ農地を受け継げるよう関係機関と連携し法人経営の安定化を図るため、新技術導入や補助事業の活用等の支援を引き続き行っていきます。

2021年12月

機体についての説明を聞く参加
ラジコン草刈機実働の様子

「大型ラジコン草刈機による防火帯作成の実演会」を開催

阿蘇の草原は牛の放牧や野焼き等の営みによって、現在まで雄大な景観が維持されてきました。しかし、牧野維持管理作業を担う牧野組合員の高齢化・担い手不足により、草原の維持が危ぶまれています。そこで、牧野維持管理作業の省力化を目的に、主に河川敷等の除草作業用として開発された大型ラジコン草刈機を「牧野での防火帯作成に応用できないか」と当課より株式会社筑水キャニコムへ提案し、同社協力のもと、「大型ラジコン草刈機による防火帯作成の実演会」を10月27日に開催しました。
実演会には牧野維持管理作業の指導者となる市町村担当者等約10名が参加し、実際の草地で大型ラジコン草刈機が人の背丈ほどあるススキを刈り取り、防火帯を作成していく様子の見学や、ラジコンの操縦体験を行いました。
実演中、参加者からは、多少の傾斜はものともせずにスムーズに草を刈り取る様子に感嘆の声が上がり、「刈払機での作業よりも圧倒的に早く、操作も簡単」、「ラジコンでの作業のため、安全に作業ができる」、といった感想が聞かれました。さらに、「ぜひ、地元の牧野で牧野組合長等を対象に実演をしてみたい」との意見もいただきました。
また、「地中に埋まった牧柵柱に機体が接触」、「草地内に落ちていた古い有刺鉄線を巻き込む」など牧野ならではの課題も発見することができました。
当課では、今後も関係機関との連携を図り、スマート農業の普及・推進に取り組んでまいります。

2021年12月

調査準備の様子
第1回収量調査の様子

ドローンによるダイコンの生育調査

阿蘇地域の北部に位置する小国郷(小国町、南小国町)は夏秋ダイコンの産地ですが、近年の天候不順や温暖化の影響から、夏秋期の収量が不安定となっています。また、ダイコンほ場は広大なため、生育状況を省力的に把握することが課題となっていました。そこで、本年6月よりJA阿蘇小国郷ダイコン部会を対象に、ヤンマーアグリシステムのドローンによるリモートセンシングを活用した、生産課題分析に取り組みました。
生育状況調査の第1回ほ場撮影は、6月18日に0.4haで実施しました。1回目の調査においてダイコンの生育や収量が、リモートセンシング画像解析データ(葉色、植被率(葉の茂り具合))のうち葉色データと相関が高い傾向が分かりました。そこで、第2回ほ場撮影面積を5.5haに拡大し、標高850~1000mに位置する阿蘇外輪山の牧野を切り拓いたほ場で、10月19日に撮影しました。撮影した画像解析データを基に収量調査を行い、収量と葉色データの相関について再度確認を行います。
当課では、引き続きドローンによるほ場撮影画像を基に、ダイコンの収量向上対策を検討していきます。

2021年12月

熊本県4HC夏の集いを初オンライン開催!

10月27日に熊本県青年農業者クラブ主催で夏の集い2021をオンラインで開催しました。
この大会は例年、地域持ち回りで開催しており、今回は菊池・阿蘇地方が担当しました。地元開催の準備を進めていましたが、新型コロナウィルス感染症対策のためオンライン会議用アプリ「ZOOM」での開催を試みることとなり、参加者を募ったところ、総勢62名の参加がありました。
クラブ員向けのテーマと普及員向けのテーマを2つずつ用意し、ZOOMのブレイクアウトルーム機能を使用して1グループ7名程度のグループに分かれて意見交換会を行ったところ、参加者からは、「初めてオンライン会議に参加し、うまく接続できるか不安だったが、楽しく意見交換できた」、「意見交換の時間が短かった。もっと話したかった」と言った声がありました。
当課では、今後もクラブ員同士の繋がりをサポートし、やりがいのあるクラブ活動が行えるよう環境づくりを行っていきます。

2021年11月

葉色の測定
関係機関と調査

「恋みのり」栽培指針作成にむけて

阿蘇地域で栽培されているイチゴの品種は「恋みのり」、「ゆうべに」、「さがほのか」の3品種であり、その中でも「恋みのり」が栽培面積の約6割(6.7ha)を占めます。
「恋みのり」は国の育成品種ですが、栽培指針が示されていないことに加え、冷涼な阿蘇地域の気候に応じた栽培技術の確立が求められています。このため、農業普及・振興課では令和3年度は育苗から定植まで、4年度は定植以降の栽培基準を作成することを目指しています。特に、本年度は適正な採苗時期と育苗期間、最終追肥と花芽分化・定植時期の設定を目標に、現地巡回を行いながら農家毎の栽培状況を確認するとともに、「恋みのり」栽培農家3戸を選定し調査活動を行っています。
これまでの調査などで、7月の採苗時期が大きく異なっていること、8月下旬の苗の葉色に差があり、定植苗の大きさ(クラウン茎)や花芽分化時期に影響を与えていることが明確になりました。
今後は、栽培ほ場での生育や栽培管理について調査を行うとともに、収穫量の推移を見ながら最終的に収量にどのような差が出るのかを確認して参ります。また、栽培指針の作成にあたっては、JA等関係機関と連携しながら作成を進め、産地の更なる発展に繋がるように活動を行って参ります。

2021年9月

講習会の様子
払落し調査の様子

業務用向け多収品種「やまだわら」の普及拡大に向けて

JA阿蘇では、農業所得の向上や乾燥調製施設の効率的利用の観点から、業務用向けの多収品種「やまだわら」の作付けを推進しています。県内でも最大の産地で、作付面積は拡大傾向にあり、本年度は78ha作付けを行っています。
農業普及・振興課では、7月16日に生産者やJA担当者など32名を対象に講習会及び収入保険制度の説明を行いました。
講習会では当課から気象及び生育概況、トビイロウンカの飛来状況や防除のタイミングについて説明しました。講習会の前にトビイロウンカの払落し調査を行ったところ、発生は確認されませんでしたが、今後も飛来情報の確認と現地調査を継続的に行い、生産者への情報提供を行っていきます。
また、収入保険制度の説明では、講習会に参加された生産者から「制度の中身について詳しく知りたかったので良い機会だった。」など前向きな意見が聞かれました。
「やまだわら」については、JAと連携し、管内4カ所に展示ほを設置しており、移植適期の把握や品質、収量向上に向けて調査を行っています。「やまだわら」は栽培期間が長く、ウンカ被害を受けやすいため、今後もJAと生育状況調査を行い、ウンカ被害防止に向けた管理指導を行っていきます。

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