阿蘇エリア

阿蘇地域は阿蘇市、阿蘇郡を所管しています。標高が200~900mと高低差が大きく、年平均気温は11~14℃で気候は冷涼であり、年間降水量は県内平坦地の1.5倍となっています。
農業生産は、減農薬・減化学肥料栽培による水稲(阿蘇コシヒカリ)や大豆、飼料用稲(WCS)、飼料作物が栽培され、水田裏作として麦が導入されています。野菜は夏季の冷涼な気候を活かした夏秋野菜産地として、トマト、アスパラガス、ホウレンソウ、ナス、ダイコン、キャベツなどが栽培されるほか、冬季にはイチゴの生産が行われています。また、花きでは、トルコギキョウ、リンドウなどが栽培されています。さらに、畜産では広大な牧野(放牧、採草)を活用した肉用牛繁殖経営や、大規模酪農経営が営まれています。

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県北広域本部 阿蘇地域振興局 農業普及・振興課

〒869-2612 阿蘇市一の宮町宮地2402

電話:0967-22-0622

FAX :0967-22-3563

阿蘇エリア普及現地情報

アーカイブ

2020年12月

一発耕起播種機の実演 
もち性大麦の様子(高森町)

大麦の作付け拡大を支援しています

阿蘇地域では地域営農法人の所得向上に向けた取り組みとして裏作の大麦作付けを推進しています。既存産地の阿蘇市では基盤整備された水田において「ニシノホシ」の作付け拡大を、中山間地域の高森町・南阿蘇村では昨年度からもち性大麦の「ホワイトファイバー」の新規作付け導入を支援しており、10月下旬から播種が始まっています。
「ニシノホシ」は昨年より50ha増の約250haに作付けが拡大しています。当課では11月6日に(農)ASO的石及び農機メーカーの(株)クボタの協力を得て、水稲後圃場における一発耕起播種機「トリプルエコロジー」の現地検討会を開催しました。阿蘇市の地域営農法人、JA、阿蘇市など30名を参集し、作業効率向上技術による作業の省力化の提案を行いました。
「ホワイトファイバー」は高森町と南阿蘇村において、昨年の2法人3.2haから3法人7.0haまで面積が拡大しています。今年から作付けを行った法人では、播種機を所有していなかったため、別の法人から借りるなど、法人間で協力しながら作付けを行っています。管内のもち性大麦の取組みは始まったばかりですが、地産地消の独自販売を目標に、意欲的に作付けを行っています。
当課では今後も追肥指導や現地検討会を通じて安定生産に向けて支援を行っていきます。

2020年12月

イチゴ選果場の様子
ほ場の様子(11月27日撮影)

~「阿蘇のイチゴ」本格的な出荷開始!!~

阿蘇地域では、「ゆうべに」「恋みのり」「さがほのか」の3品種を約11.4ha栽培されております。熊本県内で栽培面積が4番目に大きな産地です。今年はJA営農指導員と共に育苗管理を徹底したことで花芽分化が揃いました。また、出荷は、例年並みの「恋みのり」「さがほのか」が10月31日、「ゆうべに」が11月3日から始まりました。また、11月25日ごろから選果場の本格稼働となり、12月中旬に出荷ピーク(日量約1万パック)を迎える見込みです。(12月2日現在 日量 約4,000パック)
今年は、第1花房と第2花房が連続して出蕾しているほ場が多く、成り疲れを防ぐために摘花の指導やそれに合わせた電照、温度管理等の実施について講習会や巡回を通した指導を行っています。また、11月中旬に高温かつ乾燥したことにより、ハダニ類が急激に増加しているため、薬剤防除や天敵の放飼の周知を行っています。
今年は、JA阿蘇イチゴ部会で185万パック(前年比105%)を目指しているため、今後も高品質なイチゴを安定して生産できるように講習会や巡回を通して指導していきます。

2020年12月

設立総会の様子
設立総会の様子

阿蘇市一の宮地区では初!(農)古代の里手野(ての)設立

11月28日に阿蘇市手野地区で農事組合法人「古代の里 手野」が設立されました。当地区は阿蘇市の中部に位置し、法人名の由来となった古墳が点在する地域です。基盤整備された水田と中山間地の未整備水田が混在する地区で、水稲を中心にした営農活動が行われてきました。平成19年に手野尾籠(てのおごもり)集落営農組合を組織し、収益の確保や地域農業の安定を図ってきましたが、農業者の高齢化や後継者不足等により、個々の農業者の努力だけでは水田農業の採算性を確保することが難しく、次世代へ農地をいかにして引き継ぐかが喫緊の課題となっていました。
このため、平成29年度から農地集積加速化事業を活用して農地集積の手法や担い手の形態などの検討を計35回以上行い、受益者21名が参加する法人(集積面積約17ha)の設立に至りました。今後は、「(農)古代の里 手野」への農地集積を推進し、機械の整理合理化によるコスト削減等を進め、経営の安定化を目指します。また新規事業として畑地性カラーや苔栽培、農業体験に取組み集落活性化を図ることを目指しています。
当課では、話合い活動への参加のほか、法人経営の安定化を図るため、関係機関と連携し、中山間地域に適した新技術導入や補助事業の活用等により次世代へ農地を受け継げるよう引き続き支援を行っていきます。

2020年12月

土壌病害対策の説明
優良農家の土壌断面

栽培技術担当と経営担当が連携!花きの安定生産に向けた取り組み

阿蘇地域は、本県トルコギキョウの周年出荷体制の夏秋期を担っており、冬期を迎えた現在の出荷は、加温施設を保有している一部の農家のみで行われています。
また、担い手が高齢化する中、当地域では新たにトルコギキョウ栽培を開始する農家(新規就農者を含む)が毎年のようにいます。当課では、新規就農者への経営支援として栽培技術担当と経営担当で連携しながら濃密指導対象者を選定しており、この中でもトルコギキョウ新規栽培者を選定し支援を行っています。
このような中、本年産においては土壌病害による収量低下が一部でみられたことから、来年産の生産安定に向けた土壌病害対策学習を革新支援センターや農研センターに協力を仰ぎ実施しました。地域優良農家と新規就農者の土壌状態を比較した結果、優良農家の方の作土層が深く、根の張りがよいことがわかり、農家から「日頃見ない作土層や根がこんなにも違うのに驚いた」といった感想がでました。
今後は、トルコギキョウ生産者全体に対する土壌病害対策や土壌調査結果を基にした講習会を開催するとともに、栽培技術の定着に向けた講習会と併せて、新規就農者の個別面談に取り組み収益力向上を目指します。

2020年11月

生育状況報告の様子
収穫風景

高密度播種技術展示ほの現地検討会を開催

阿蘇では地域営農法人の設立が相次いでおり、経営安定に向けた取り組みとして、水稲の生産コスト低減である高密度播種技術の導入を推進しています。
本年は高森町の(農)矢村の杜で展示ほを設置しており、収穫直前の10月19日に現地検討会を開催しました。
法人構成員のほか、JA、農機メーカーなど9名が参加し、これまでに調査した使用箱数や生育状況について説明を行いました。生育について、慣行の稚苗との比較では、稈長はやや低く、穂数はやや少なかったものの、穂数型の品種であることから一株当たりの穂数が30本以上と旺盛な生育を示しました。
同日に収穫を行い、収量は概算で10a当たり8.5俵となり、同技術でも収量性は上々との声が聞かれました。
また、この展示ほでは「くまさんの輝き」を作付しており、法人では初めての作付ということで、11月下旬に食味評価会を開催し、次年度の作付を検討する予定です。
当課では今後、展示ほでの坪刈り調査を基に、収量や登熟歩合などのデータを取りまとめ、成績検討会を行い、水稲の低コスト生産と県オリジナル品種の「くまさんの輝き」の作付けを推進していきます。
※高密度播種:苗箱への播種量を増やして、田植の時に使用する苗箱数を減らすことで、資材費や労力の軽減を目指すもの。

2020年11月

意見交換会の様子
栽培暦

もち性大麦意見交換会開催~阿蘇産もち性大麦の産地育成に向けて~

阿蘇地域では法人の経営安定や土地利用率の向上に向け、裏作麦の作付けを推進しています。特に中山間地域である高森町と南阿蘇村の法人では新規作物として、もち性大麦を有望と考えており、令和3年度産では新たに1法人加わり、3法人で5.9haに作付が拡大される見込みです。
農業普及・振興課では、次年度産の作付けに向けて、10月16日に生産者、実需者、JA、高原農研等の16名を参集し、次期作に向けた意見交換会を開催しました。
会議では、もち性大麦品種「ホワイトファイバー」の阿蘇地域での栽培特性のほか、昨年度課題となった調製機材や流通手段に関する確認をしました。
今回初めてもち性大麦の作付を行う法人もあるため、昨年のデータにより施肥設計などを改訂した栽培暦を用いて、当課及び高原農研から品種ごとの生育ステージや施肥設計及び栽培管理についての指導を行いました。このほか、種子の確保状況の確認や今後の産地品種銘柄申請、もち性大麦の今後の需要見込み等についての意見交換も行いました。
当課では、当該法人で展示ほを設置し、定期的に生育状況を確認、栽培管理技術指導を行い、阿蘇産もち性大麦の産地育成に向けて支援を行っていきます。

2020年11月

設立総会の様子
設立総会の様子

営農改善組合 続々設立!

阿蘇地域では担い手への農地集積を図るため、農地集積加速化事業を活用し、話し合い活動を行っています。
令和元年度農地集積促進地区に指定され、話し合いを重ねてきた阿蘇市の東下原(ひがししもばる)地区、上役犬原(かみやくいんばる)地区、西町地区の3地区において、10月26~28日に法人設立準備委員会に当たる営農改善組合の設立が行われました。
総会では事業推進員会長から、これまで推進員会で行ってきた話合い活動や研修についての紹介、地元の農業者の平均年齢が60歳を超えており4~5年先の農地がどうなるか不安であること、法人設立が今必要であること等の思いが話されました。
出席者からは、将来の法人設立や運営、農作業機械の運用に関する意見等が挙げられ、地域や農地を守っていくことに対する関心の高さや熱意が伝わってきました。
今後、役員を中心に農地集積計画や自分たちが目指す法人像についての具体的な話し合いを行い、法人設立発起人会の発足を目指します。
当課では引き続き関係市村、JA、農業公社と連携し、月に2~3回のペースで農地集積や法人設立に向けた活動を支援していきます。

2020年10月

ほ場審査の様子
審査後の講評の様子

水稲採種ほ審査を実施

阿蘇地域では、南阿蘇村で「コシヒカリ」約12ha、小国町で原種を含めて「あきげしき」約9haの採種が行われています。8月上旬から9月上旬にかけて、「コシヒカリ」及び「あきげしき」の出穂期、糊熟期に合わせて当課、主要農作物改良協会、JAの3者で採種ほ審査を行いました。
ほ場審査では、「コシヒカリ」では、生育期間中に好天に恵まれたことから、過剰な生育となったほ場で、台風の影響により一部倒伏がみられました。「あきげしき」では、トビイロウンカの発生が昨年に比べ多くみられました。
平年に比べ稲こうじ等の病害の発生はほとんど確認されていませんでしたが、一部ほ場で雑穂が見られたため、採種農家と現物を確認し、部会員で協力して除去するように指導しました。審査後には、全体講評を行い、指摘事項の確認や今後の水管理などについても指導を行いました。
本年度は、トビイロウンカの発生もほぼ全てのほ場で見られ、採種農家からは、「効果的な農薬はないか。」「来年はもっと虫の発生を早い時期から確認したい。」など次年度に向けて熱心な質問があり、対策について関係者間で意見交換しました。
収穫は順調に終了しており、今後も12月に種子生産物審査を行い、優良種子の生産を採種農家と一体となって取り組んでいきます。

2020年10月

花芽検鏡で確認した1番花
設置した展示ほ

~イチゴの安定生産に向けて~定植終了

阿蘇地域では、「ゆうべに」「恋みのり」「さがほのか」の3品種を栽培しています。今年度は、約11.4haのイチゴの定植が終了しました。定植直前に台風10号が接近したため、定植や苗への被害が心配されましたが、9月8日から無事に定植が始まり、9月11日から15日に最盛期を迎えました。今年度は、講習会等で栽培指導を行ったこともあり、産地全体で採苗作業が揃い、病害虫の対策を徹底し、ほとんど問題は発生しませんでした。そのため、花芽分化の大きなバラつきも起きず、順調に定植を行うことが出来ました。現在は、2番花の検鏡を行っています。
当地域では、「ゆうべに」で一昨年及び昨年と過度な連続出蕾が多く発生し、頂果房と第2果房の果房間葉数が1~2枚の株の割合が高く、年明け後の成り疲れに繋がっています。このため、花房間葉数3~4枚を目指す必要があり、昨年度は、花芽分化から定植までの日数の違いと連続出蕾との関係を調査し、花芽分化後の早期定植が過度な連続出蕾対策になることが推測されました。さらに、今年度は花芽分化直後や定植直後の施肥と連続出蕾との相関を調べています。今後も関係機関と連携しながら、定期的に調査を続け、課題解決に向けて取組み、産地の発展に努めます。

2020年10月

生育状況報告の様子 
現地検討会の様子

高密度播種技術展示ほの現地検討会を開催

阿蘇では地域営農法人の設立が相次いでおり、経営安定に向けた取り組みとして、水稲の生産コスト低減である高密度播種技術の導入を推進しています。
本年は高森町の(農)矢村の杜で「くまさんの輝き」を用いて展示ほを設置しており、8月17日に現地検討会を開催しました。法人構成員のほか、JA、農機メーカーなど12名が参加し、これまでに調査した使用箱数や生育状況について説明を行いました。
高密度播種することで移植時の使用箱数は10a当たり8.7箱と、慣行の約半分まで削減しました。また、生育については、穂数型の品種であることから一株当たりの茎数が50本以上と旺盛な生育を示しました。併せて、今年はトビイロウンカの飛来が早く数も多いことから、防除所のデータをもとに防除適期の確認を行い、注意喚起を図りました。
収穫時には、スマート農業の一例として農機具メーカーに協力いただき、圃場収量やタンパク含量をその場で確認できる機能を有する「収量コンバイン」の実演会を予定しています。
当課では今後も定期的な調査、収穫前の現地検討会を行い、水稲の低コスト生産を推進していきます。

※高密度播種:苗箱への播種量を増やして、田植の時に使用する苗箱数を減らすことで、資材費や労力の軽減を目指すもの。

2020年10月

現地検討会の様子
ウンカ生息数の観察の様子

「水稲―大麦」体系化試験の現地検討会を開催

当課では、法人の経営安定に向けて、水田裏作大麦の作付拡大に取り組んでいます。阿蘇地域では5月移植のコシヒカリなどの主食用米水稲単作が多く、5月末に収穫される麦作との組み合わせが実施しにくい状況です。そのため、麦作の拡大には夏作の組み合わせが重要と考え、昨年度より「水稲-大麦」の体系化試験として、農産園芸課の県産麦パートナー強化推進事業を活用し、業務用米早生の多収品種「歓喜の風」の展示ほを阿蘇市に2か所設置しました。
9月2日に「歓喜の風」の現地検討会を開催し、生産者、JAと生育状況の確認を行いました。当課からは、各展示ほの耕種概要やこれまでに調査した生育状況の説明を行いました。生産者からは「生育初期は不安だったが、穂が出るくらいから良く出来ている」との評価を得ました。また、ウンカ生息数の調査をその場で行い観察したところ、要防除水準程度の数が確認されたため、防除指導を行いました。
当課では引き続き、生育状況調査やウンカの観察を行いながら、適切な管理を行うようJAと連携して指導を行っていきます。

2020年10月

意見交換会の様子
ニシノホシ(左)ホワイトファイバー(中)はねうまもち(右)

次年度に向けたもち性大麦の意見交換会を開催

阿蘇地域では法人の経営安定や土地利用率の向上に向け、裏作麦の作付けを推進しています。特に中山間地域である高森町と南阿蘇村の2法人では新規作物として、もち性大麦を有望と考えており、「はねうまもち」と「ホワイトファイバー」の品種比較試験を行っています。
R2年産の農産物検査が終了し、生産量・品質が確定したことを受け、8月19日に生産者、実需者、JA、品種育成地担当者(オンライン)等の17名を参集し、次期作に向けた意見交換会を開催しました。
会では、生産現場や実需者の意見、高原農業研究所のデータを検討した結果、次年度以降「ホワイトファイバー」に一本化することを決定しました。また、生育旺盛による倒伏の発生や、異種穀粒混入など生産面での課題のほか、今後の産地品種銘柄申請、もち性大麦の今後の需要見込みについて意見交換を行いました。
R3年産は2法人で4.9haと本年産の約2倍の作付けを予定しています。当課では次作に向け、本年度の結果を踏まえた栽培暦の改訂を行い、播種前に講習会を開催し、阿蘇産もち性大麦の安定生産に向けて支援を行っていきます。

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