阿蘇エリア

阿蘇地域は阿蘇市、阿蘇郡を所管しています。標高が200~900mと高低差が大きく、年平均気温は11~14℃で気候は冷涼であり、年間降水量は県内平坦地の1.5倍となっています。
農業生産は、減農薬・減化学肥料栽培による水稲(阿蘇コシヒカリ)や大豆、飼料用稲(WCS)、飼料作物が栽培され、水田裏作として麦が導入されています。野菜は夏季の冷涼な気候を活かした夏秋野菜産地として、トマト、アスパラガス、ホウレンソウ、ナス、ダイコン、キャベツなどが栽培されるほか、冬季にはイチゴの生産が行われています。また、花きでは、トルコギキョウ、リンドウなどが栽培されています。さらに、畜産では広大な牧野(放牧、採草)を活用した肉用牛繁殖経営や、大規模酪農経営が営まれています。

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県北広域本部 阿蘇地域振興局 農業普及・振興課

〒869-2612 阿蘇市一の宮町宮地2402

電話:0967-22-0622

FAX :0967-22-3563

阿蘇エリア普及現地情報

2023年1月

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事前調査班・準備班による 現場事務所設営の様子
埋却作業の実演(石灰散布の様子)

阿蘇地域家畜防疫演習を開催しました

11月1日、2日の2日間、産山村旧山鹿小学校体育館にて、市町村や関係機関(建設業協会阿蘇支部、畜産団体、警察署等)延べ184人を参集し、家畜防疫演習を開催しました。
1日目は、「産山村における家畜防疫支援体制の見直しに関する事例発表」や「支援センターにおけるバス誘導係の実演」等を行いました。
2日目は、管内発生時における農場周辺の初動対応をテーマに掲げ、①事前調査班、②制限区域班、③事前準備班、④埋却地の準備対応について、それぞれの連絡体制や集合場所、持ち物等の細かな確認をはじめ、業務の一連の流れについて、実演を交えて確認を行いました。
特に今回は「あまり人目に触れないが、支援センターや現場事務所の設営・運営のために重要な事前準備にフォーカスを当てること」、また、「条件の悪い農場を想定し、あえて小型のバックホーを使用した掘削作業にトライする」等、より実効性の高い有意義な演習を開催することができました。
今後も引き続き、万一の発生時に迅速な初動防疫が行えるよう、初動体制の強化に取り組んで参ります。

2023年1月

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くまもと農業フェア
ASO草原フェスティバル

阿蘇の農業システムを県内イベントでPR!

阿蘇地域世界農業遺産推進協会は、11月に開催された2つのイベント「くまもと農業フェア2022」及び「ASO草原フェスティバル2022」の各ブースに出展し、世界農業遺産に認定された阿蘇の農業システムの紹介を行いました。阿蘇地域世界農業遺産クイズスペースに加え、農業遺産に関連するパンフレットやパネルを設置し、阿蘇産農畜産物及び阿蘇地域世界農業遺産の認知度向上につなげました。
クイズには、くまもと農業フェアで129名、ASO草原フェスティバルで100名の計229名に参加していただき、多くの方に阿蘇の農業システムについて学んでもらいました。
特に農業フェアでは、JA阿蘇のあか牛鉄板焼きや産山村のおでん等を販売するブースと並んで出展したことで、農業遺産ブースから販売ブースへ直行する方も多く、より効果的な販売促進・PRを実施することができました。
今後も、当課では阿蘇地域世界農業遺産の周知・PRを通して、阿蘇の農畜産物の認知度がさらに全国で広がるような取り組みを、各関係団体と連携しながら進めて参ります。

2023年1月

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退牧式(跡ケ瀬牧野)の様子
トラックに乗って牛舎に帰る様子

今シーズンの広域放牧が終了しました

11月24日、阿蘇市の跡ケ瀬牧野と狩尾牧野において、阿蘇管外の畜産農家から妊娠牛を受け入れる熊本型放牧畜産事業の退牧式が開催されました。これで阿蘇市の木落牧野と高森町の小倉原牧野を含めた阿蘇地域での今シーズン(4月-11月)の全ての広域放牧(4牧野、放牧頭数延べ654頭)が終了となりました。
4月下旬から阿蘇の草原でのびのびと放牧されていたあか牛や黒牛は、冬の間はそれぞれの地域の牛舎に帰り、来年の春にまた阿蘇の牧野に戻ってきます。
放牧期間中、当課では木落牧野のICT機器の運用状況について調査するとともに、他牧野で導入されている機器や最新技術についての情報提供を行うことでスマート農業の導入を支援してきました。
また、牛の死亡事故が発生した際には、現地で聞取りを行い、再発防止のための助言等も行っています。
当課では、引き続き牧野組合や農業団体等と協力し、広域放牧の拡大を進め、牧野の畜産利用を推進してまいります。

2023年1月

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11月のほ場
イチゴ選果場

阿蘇イチゴ、過去最高の出荷を目指して!

阿蘇地域で栽培されているイチゴは「ゆうべに」「恋みのり」「さがほのか」の3品種が中心であり、JA共販では約11haが栽培されています。
冷涼な気候を活かし、平坦地区より早い9月の上旬から定植を行いますが、今年は例年より8月の気温が高く推移したため、例年よりやや遅い9月10日頃に分化のピークを迎えました。
また、9月下旬の台風14号の影響により葉柄が折れた株も散見されたことから、JA指導員とともに株の生育回復に留意した高めの温度管理やハダニ等の病害虫防除について講習会や巡回を通じて指導を行いました。
この結果、出荷は「さがほのか」が10月25日、「ゆうべに」「恋みのり」が11月1日から始まり例年並みの順調なすべりだしとなりました。出荷のピークは12月中旬~下旬で、日量15,000パックの予想となっています。(11月30日現在8,000パック)
今年産は、JA阿蘇イチゴ部会で218万パック(前年比118%)を目指しており、今後も高品質なイチゴを安定して生産し、目標が達成できるように講習会や巡回を通して指導していきます。

2022年11月

優良な自給飼料作物(飼料用イネ)生産の推進

近年の気象変動や不安定な国際情勢等に起因する原油高、円安等の影響により飼料価格が高騰する中、飼料用イネ(WCS用イネ)は水田を活用した良質な粗飼料として広く利用されています。特に、阿蘇地域は県内でも上位の作付面積となっており、現在は「ミナミユタカ」などの飼料用イネ専用品種や主食用品種が利用されています。
当課では、従来の飼料用イネ専用品種から紋枯れ病抵抗性が改良された極短穂型品種の「つきあやか(中生)」、「つきすずか(極晩生で耐倒伏性極強)」、「つきことか(極晩生)」の3品種について阿蘇市に展示圃を設置し、現地試験を行っています。極短穂型品種は、穂が短く籾の収量が極端に少ない品種です。WCS(ホールクロップサイレージ)に調製時の乳酸発酵が促進され、良質サイレージの生産が可能であることに加えて、光合成された糖分が籾ではなく茎葉に蓄積されることなどから牛の嗜好性が良好で消化性が高いとされています。
去る9月14日、飼料用イネ展示圃の現地見学会を開催し、生産者、関係機関等約20名の参加がありました。生育ステージは、「つきあやか」、「つきすずか」は乳熟期、「つきことか」は未出穂でしたが、現在のところ、いずれの品種も茎葉は多く生育は良好でした。参加者は穂や茎葉を手で触るなどしてそれぞれの品種の特性を確かめるとともに、熱心に質問を行っていました。当品種の収穫は、出穂からおよそ30日後の9月下旬から10月初めに行われる予定です。当課では、今後も生産者等に対し、新たな優良草種の導入等の支援を行い、飼料作物生産を推進してまいります。

2022年11月

収穫風景
令和4年産阿蘇コシヒカリ出発式の様子

阿蘇「コシヒカリ」の品質向上を支援

阿蘇地域では約2,000haの「コシヒカリ」が作付けされており、その中でも、地域の慣行栽培基準より減農薬・減化学肥料で作られる「特別栽培米」が多くを占めています。
今年の阿蘇の「コシヒカリ」は、4月下旬から田植えが行われ、出穂後は高温で推移したため、例年より早く8月下旬から収穫が始まり、ほぼ全ての「コシヒカリ」の刈取りが終了しました。収穫直前には台風の発生による水稲への影響も心配されていたため、当課では収穫前に講習会を行い、収穫タイミングや台風対策など、高品質維持に向けた指導を行いました。
9月8日(木)にはJA阿蘇が主催する「米初検査祈願祭」及び「阿蘇コシヒカリ出発式」が行われ、検査された544袋の全てが1等に格付けされました。
日本穀物検定協会が主催する「食味ランキング」で、「特A」を獲得するための展示圃場も設置しており、JA阿蘇や熊本経済連等と連携しながら、良質米生産支援を行っています。今後は収量調査や食味分析など行い、特Aの再獲得を目指します。
当課では、引き続き阿蘇の良質な米の生産を図るため、関係機関と連携しながら支援を行っていきます。

2022年9月

阿蘇世界農業遺産ブース
野菜詰め合わせセット

阿蘇地域世界農業遺産を東京でPR!

7月16日、阿蘇地域世界農業遺産推進協会は阿蘇農業協同組合と連携して今年4月に豊洲で開業した「ミチノテラス豊洲」でのPR活動を実施しました。阿蘇地域世界農業遺産のPRパンフレット等を揃えた展示ブースに加え、夏秋野菜の産地「阿蘇」の新鮮な野菜や畜産物の販売ブースを設置しました。
展示ブースでは、パンフレットやPRグッズの配布と併せて農業遺産クイズ、アンケートを実施しました。特に、ロゴマーク入り風船を目当てに足を止める子連れの家族が多く、多くの方にクイズやアンケート調査に参加いただき、都心部の幅広い世代に向けた農業遺産の認知度向上につながる取り組みができました。
また、販売ブースでは、トマトやピーマン、ナス、きゅうりなど7種類の夏野菜の詰め合わせセットを限定300袋で販売し、午前中に完売しました。上記セットの他、あか牛ハンバークやトマトジュース、カップアイス等も販売し、今が旬の阿蘇の野菜や畜産物を多くの方にPRすることができました。
これからも、当課では阿蘇の農畜産物の知名度向上と併せて、世界農業遺産に認定された阿蘇地域の認知度がさらに全国で広がるような取り組みを、各関係団体と連携しながら進めてまいります。

2022年9月

牧野の畜産的利用の推進・再開を目指して

牧野の畜産的利用(放牧、採草)は、草原の維持に重要な役割を果たしています。一方で、有畜農家の減少等により、牧野の畜産的利用が衰退しているところもあり、草原の荒廃が懸念されています。 
そこで、R2年度から牧野利用推進にあたっての課題抽出および畜産利用を推進できる牧野の掘り起こしを目的に、阿蘇管内の牧野組合長を対象に聞き取り調査を実施しています。令和3年度までに81の牧野組合の調査を終了。今年度は14の牧野組合の調査を予定しており、7月末までに93の牧野組合からの聞き取りが終了しました。
各牧野組合からは、野焼き延焼事故の責任や輪地切り作業の省力化、また、収入源がない牧野の維持管理の継続や員外利用受入れの難しさなど、あらゆる意見を頂いています。
引き続き、管内牧野組合の現状把握に努めるとともに、畜産的利用の維持・拡大に向けた支援策(牧野利用希望者等とのマッチング、牧野整備等への助成、放牧再開マニュアル作成等)を図って参ります。

2022年9月

阿蘇地域でのトマトキバガ一斉防除

昨年10月に阿蘇地域で国内初確認となったトマトキバガについて、管内のトマト、ミニトマトの約71ha、参加農家277戸で一斉防除に取り組んでいます。
この一斉防除は、令和4年度重要病害虫まん延防止対策事業(消費・安全交付金)を活用し、JA阿蘇が事業主体で実施しており、阿蘇地域の夏秋トマト(ミニトマト含む)の栽培面積80%(※)が対象となっています。6~9月の実施期間中、月1回1週間の防除期間を定め農薬散布を行っています。
7月末までに2回の一斉防除を行った結果、農業研究センターが設置した阿蘇市と南阿蘇村のトラップ調査では、数頭のトマトキバガが誘引されていますが、当課が行った被害調査では、葉の食害痕を含め被害は確認されていません。
これまで当課では、昨年11月に開催された初回の対策会議から一斉防除に取り組む方針を示してきました。また、市町村・JAに対し、阿蘇地域で具体的な防除対策に取り組んでいることを、県内のトマト産地に示すことが必要であり、それが国内初確認となった地域の責任であることを説明し、理解を得ながら進めてまいりました。
特に、JAには、JAが事業主体となり共販外農家を含め阿蘇地域全体で一斉防除に取組むことが重要であることを説明し、事業主体となっていただいています。また、市町村へは、一斉防除には共販外農家への周知が必要であることを説明し、広報誌や防災無線等での事業周知を行っていただいたところです。
また、農業研究センターとは、トラップ調査結果やトマトキバガに有効な農薬などの情報交換を行いながら防除対策を進めています。特に、トラップ調査結果から阿蘇地域での越冬が確認されたことが、トマト栽培農家の一斉防除に対する理解につながりました。また、農業技術課とは、事業実施に向けて十分な打ち合わせと調整を行ってきたことが、6月からのスムーズな一斉防除の実施につながりました。
このように当課では、関係機関と連携しながらトマトキバガの被害0を目指し、今後も防除対策に取り組んでまいります。

※作物統計調査 令和2年産夏秋トマト栽培面積88haに対する割合

2022年8月

設立総会の様子
草刈りの様子

阿蘇の草原を守る草原再生オペレーター組合が法人化!

6月27日に、阿蘇市のホテルサンクラウン大阿蘇で「農事組合法人草原再生オペレーター組合」の設立総会が開催されました。
法人の前身「草原再生オペレーター組合」は、2007年に阿蘇市の農家らによって設立されて以降、持続的な草原保全や野草堆肥の活用促進に向け、阿蘇地域世界農業遺産推進協会の基金事業等を活用し、利用されていない草原での野草の刈り取りや販売などに取り組んできました。
当組合の活動による採草面積は、ここ数年増加傾向にあり、昨年度は151.7ヘクタールを採草しています。昨年12月には、こうした草原保全への取り組みが地域資源を活用した優れた取組みであると認められ、農林水産省などが主催する「ディスカバー農山漁村の宝(コミュニティ部門)」に選定されました。
当組合が法人化し、組織としての信用が更に高まったことで、今後の地域活動が大いに期待されます。
当課では、法人経営の安定化のために、阿蘇地域世界農業遺産推進協会と連携し、野草堆肥の利活用促進や情報提供等の支援を引き続き行っていきます。

2022年8月

「にじのきらめき」移植後の様子

二毛作(水稲+大麦)で収益向上と土地利用率向上を目指します

阿蘇地域では、地域営農法人の収益向上と土地利用率向上に向けて、水田裏作での大麦の作付を推進しています。阿蘇地域ではこれまで、大麦の作付け体系は、「ソバ+大麦」や「飼料作物+大麦」の二毛作体系が中心でした。そこで、令和元年度から、地域営農法人の収益性向上のための新たな二毛作体系として、「水稲+大麦」の体系を展示ほ活動により検証しています。
水稲の品種は、大麦収穫後の6月移植でも安定した収量が見込まれ、需要も安定している業務用米の早生・多収品種「にじのきらめき」を用いて、二毛作体系での適性を調査します。
大麦を栽培している、阿蘇市の「(農)ASO的石」と「(農)古代の里手野」の2法人の協力のもと、5月下旬~6月上旬に大麦を収穫後、6月14日と20日に「にじのきらめき」の移植が行われました。管内では、水稲単作の場合、5月移植が主流ですが、大麦収穫後では移植時期が約1か月遅くなるため、生育量の不足が心配されます。そのため、当課では今後も生育状況調査や収量確保に向けた管理指導を行い、収益向上に向けた取り組みを支援していきます。

2022年8月

南阿蘇村現地検討会
現地ほ場

イチゴの育苗期にむけた現地検討会を開催

阿蘇地域では約11haでイチゴを栽培していますが、定植前のクラウン径が県の示す生育目安より小さいことから、クラウン径を8㎜以上にすることを目標にして管理指導を行っています。しかし、令和3年産ではクラウン径が8㎜以上の生産者は半分を満たしませんでした。そこで、クラウン径を8㎜以上の苗にするため、今後の育苗の管理に向けた現地検討会を6月13日、14日に実施しました。
令和3年産の年内収量と年明け後の収量をクラウン径が8㎜以上の苗を定植した場合と8㎜未満の苗を定植した場合で比べたところ、年内の収量の差はありませんでしたが、年明け後の収量では8㎜以上の苗が収量は多い傾向になりました。このような具体的なデータを示すことにより、生産者からは「データがあるとクラウン径と収量の関係性がわかりやすい」との声をいただき、クラウン径を8㎜以上にする意義について理解を深めることができました。また、肥培管理やかん水管理方法などの指導も実施し、生産者、普及、JA担当職員と活発な意見交換を行いました。
当課では今後も現地検討会や講習会を開催することにより産地の課題の解決に努めて参ります。

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