阿蘇エリア

阿蘇地域は阿蘇市、阿蘇郡を所管しています。標高が200~900mと高低差が大きく、年平均気温は11~14℃で気候は冷涼であり、年間降水量は県内平坦地の1.5倍となっています。
農業生産は、減農薬・減化学肥料栽培による水稲(阿蘇コシヒカリ)や大豆、飼料用稲(WCS)、飼料作物が栽培され、水田裏作として麦が導入されています。野菜は夏季の冷涼な気候を活かした夏秋野菜産地として、トマト、アスパラガス、ホウレンソウ、ナス、ダイコン、キャベツなどが栽培されるほか、冬季にはイチゴの生産が行われています。また、花きでは、トルコギキョウ、リンドウなどが栽培されています。さらに、畜産では広大な牧野(放牧、採草)を活用した肉用牛繁殖経営や、大規模酪農経営が営まれています。

このエリアに関するお問い合わせはこちら

県北広域本部 阿蘇地域振興局 農業普及・振興課

〒869-2612 阿蘇市一の宮町宮地2402

電話:0967-22-0622

FAX :0967-22-3563

阿蘇エリア普及現地情報

2026年10月

new
シカの群れの様子
調査柵の設置の様子

阿蘇地域の牧草地におけるシカの食害調査について

阿蘇地域における令和6年度の鳥獣被害額は約5,900万円で、そのうち、イノシシの被害額が最も多く全体の6割を超えている一方、シカについては約2割程度となっています。
しかし、産山村では、大分県境の牧草地におけるシカの群れの目撃情報をはじめ、畜産農家からの牧草地におけるシカの食害の増加を把握していたものの、被害額の算定が困難なため、報告されていないことが分かりました。
牧草地の被害については、毎年、一面シカに食べられるために、見ただけでは、実際にどの程度被害にあっているか分かりません。このため、村と連携して、牧草地内における柵の設置により、シカに食べられない部分を作ることで、シカの食害状況を把握することとにしました。
今後、本調査で明らかになる被害率などのデータを活用し、被害額の算出や対策の検討を行っていきます。

2026年10月

new
総会の様子 

令和7年産JA阿蘇いちご部会総会が開催されました

JA阿蘇いちご部会では現在、37名の生産者がいちごを約12haで栽培しています。主な栽培品種は「恋みのり」と「ゆうべに」の2品種です。
令和7年産は令和8年6月5日に出荷が終了し、8月4日にJA阿蘇いちご部会の総会が開催されました。総会の前には令和7年産の総販売額及び反収金額(10aあたりの販売金額)のそれぞれにおいて優れた実績を上げた生産者の表彰が行われ、総販売額部門で4名、反収金額部門で8名の計12名が表彰されました。
総会では、昨年度の事業実績報告並びに次年度の計画案の審議が行われました。また、他品目からの新規参入者であり、当部会への新規加入者2名の紹介がありました。高齢化等により部会員数や栽培面積が減少傾向にある中、新規の加入は産地維持にとって大変喜ばしい動きです。
当課では、令和8年産に向けて8月28日に高原農業研究所において栽培講習会を開催しました。講習会の中では施肥管理による花芽分化時期への影響や、葉色、チバクロバネキノコバエ等の病害虫対策について議論が交わされました。生産者からは「今一度、苗の重要性について再認識できた。」、「年内収量1tを目指すため適期防除を徹底したい。」との声が上がりました。
今後もイチゴの生産安定・収量向上技術の確立に向けた支援を継続していきます。

2026年10月

new
リーダー研修会の様子
養鶏場立ち入りの様子

家畜防疫の強化のための研修会の実施について

阿蘇地域は、肉養鶏の飼養羽数が県内の約35%を占める県内最大の生産地帯であり、万が一、高病原性鳥インフルエンザが発生した際には、まん延しないよう迅速かつ的確な初動対応が求められます。
そこで、当課では、局内の防疫体制を強化するため、8月に9回に分けて各係のリーダーを担う職員に対し研修会を開催しました。家畜防疫の経験や知識がない職員もいたことから、はじめに係の役割を理解してもらい、それから、モノとヒトの流れを念頭に、タイムラインに沿って作業の動きを説明しました。
今回の研修会を受講された各係のリーダーには、9月に開催予定の作業係別研修会において、係員に対して説明してもらい、作業の流れの理解向上を図ります。
さらに、防疫作業における組織間の連携を強化するため、8月7日に熊本県建設業協会阿蘇支部の安全安心委員向けの研修会を開催しました。
今年度は委員の改選でメンバーも変わられており、お互いの顔合わせも兼ねての研修会となりました。防疫作業や後方支援における依頼内容とともに、どの段階で誰とやり取りするのかを中心に説明しました。委員長からは作業内容が理解できた旨の回答がありました。
委員長をはじめ委員の皆様には、日頃の養鶏場の立ち入りの同行もお願いしており、同行の際には、依頼内容の確認とともに、詳細を詰めていく予定です。

2026年10月

new
座談会の様子

地域営農法人の法人間連携の取組み

阿蘇地域では20の地域営農法人が活動しています。
そのうちの阿蘇市の隣接する4法人について、法人間連携を話し合う座談会が2回開催されました。
6月26日の1回目では、当課で4法人に調査した、法人間で連携できる農業機械や人、農地のやり取りについての結果を示し、意見交換が行われました。その中では、米の乾燥・調製や農薬散布等について話し合われ、1つの法人が他法人の米の乾燥・調整を受託する意向を示しました。
8月7日の2回目では、米の乾燥・調整の受委託について話し合われ、受託する法人と委託を希望する法人とで詳細について個別に協議することになりました。
当課としては、引き続き、この4法人間で他に連携ができないか支援するとともに、これを足掛かりに他の法人についても連携等を支援していきます。

2026年10月

new
会場全景 (西原村・JA阿蘇甘藷集荷場)
生産者の生育確認と試し掘りした芋(右下)

令和8年産カンショの生育状況 ~JA西原甘藷部会の生育調査~

阿蘇郡西原村は、面積144ha、出荷量3,400t(熊本県主要野菜生産状況調査)を有する県内でも有数のカンショ産地です。令和8年産も4月中旬から定植が開始され、現在は雨が望まれる状況ではありますが、7月末までに基腐病発生の報告もなく比較的順調な経過で推移しています。
そのような中、8月3日(月)西原村のカンショ生産の主軸をなす「JA阿蘇西原甘藷部会」(生産者数59名・面積約80ha)で、毎年恒例の“生育調査”が開催されました。この調査は村内8班で構成される同部会は、各地区で事前に試し掘りした芋を集荷場に持ち寄り、部会全体で生育(芋の肥大)を確認し、当年の作況を踏まえ収穫に備えるものです。
部会の主力品種は「シルクスイート」(約9割)ですが、定植時期別の比較に加え、高温対策としての白黒ダブルマルチ栽培等、盛夏期の猛暑の影響回避への工夫と努力が見受けられました。中でも4月定植の芋の肥大は総じて良好で形もよく、出荷への期待が高まります。
7月28日に「令和8年熊本地震」が発生しましたが、村内はカンショを含めた農産物への影響もみられず、生産者は例年どおり8月下旬から収穫に取りかかれる状況にあります。農業普及・振興課は今回、芋肥大への高温の影響や炎天下の農作業安全等の助言を行いましたが、今後も産地の維持・発展のため支援を継続していきます。

2026年10月

new
会議の様子①
会議の様子②

令和8年度第1回阿蘇地域新規就農支援担当者会議を開催

阿蘇農業普及・振興課では、令和8年7月14日に管内の市町村・JA等関係機関の担当者を参集し、第1回阿蘇地域新規就農者支援担当会議を開催しました。
阿蘇地域では県内でも新規就農者が多く、特に他業種からの新規参入が多いことが特徴で、新規就農支援に対する知識の習得が急務であると考え、就農支援に対する各種補助事業等情報の共有を図りました。会議では事前に協議したいテーマを募集し、他市町村がどのように対応しているか等意見交換行いました。今回の担当者会議を通じて阿蘇地域の関係機関の繋がりが構築できたと感じています。
また、今後の取組みとして経営開始資金・経営発展支援事業に係る経営状況の確認作業日程の共有、新規就農現地研修バスツアーの開催や草原(放牧)を活用した担い手確保・育成に向けた取り組みについて説明しました。最後に新たな取り組みとして新規就農者等の営農計画作成研修会を説明し、御理解と御協力をお願いしました。
当課では今後も関係機関と連携し、阿蘇農業の新時代を担う農業者の支援を進めて参ります。

2026年8月

令和7年度共進会の様子
令和7年度共進会の様子

阿蘇地域畜産共進会実行委員会の設立

阿蘇地域は、県内最大の肉用繁殖牛の飼養地帯であり、肉用牛の改良も盛んな地域です。
阿蘇市と産山村を管轄とする熊本県畜産農業協同組合阿蘇支所(県畜協阿蘇支所)は、日ごろの牛・馬づくりや改良の成果を発表する場としての畜産共進会を戦後間もない頃から開催しており、昨年度は第78回目を数えました。
今年度からは、阿蘇地域の活性化と観光・草原の維持につながるよう官民一体となった共進会を開催するため、県畜協阿蘇支所、JA阿蘇、阿蘇市、産山村そして県が構成員となった実行員会が設立されました。実行委員会では、これまでの地域畜産の技術向上と意欲の高揚だけでなく、市民・村民への地域畜産業のPRを含めた形での開催を検討しております。
当課では、生産者に対して肉用牛の改良への支援や飼養管理指導を通じて、地域の牛づくりの底上げを行うとともに、地域住民に対して、牛馬生産や世界農業遺産に関する畜産業の役割を周知していきます。

2026年8月

立茎完了、生育中のアスパラガス(阿蘇市)
栽培管理講習会(南阿蘇村)

アスパラガスの夏穫り本格化 ~現地検討会の開催~ 

令和8年産のJA阿蘇・アスパラ部会は、農家数92名、栽培面積約31haの規模で生産・出荷に取組んでいます。産地として再スタートしてから30年が経過しますが、部会の規模を縮小することもなく本県の主要産地としての位置付けを確保しています。毎年、後継者・移住者を含めた新規就農者が参入しており、部会の平均年齢も40歳代と他に類を見ない活気ある部会です。
アスパラ部会は例年6月に現地検討会を実施しており、農業普及・振興課には栽培管理講習が依頼されます。本年度は去る6月26日(金)に産山村(午前)と南阿蘇村(午後)で開催されました。当日は防災情報も発出されるあいにくの雨天日でしたが、午前・午後併せて40名超の生産者が参加しました。
既に終了した本年産の春穫りがやや低収傾向で終了した分、夏穫りへの期待が高まる中、農業普及・振興課からは準高冷地である阿蘇地域のハウス半促成栽培の特徴と高収量性に伴う灌水管理の要点、並びに初秋からの発生が懸念される難防除病害の“褐斑病”対策の講習と併せ、ほ場の株の状態を見ながら具体的な管理の解説を行い、安定生産・出荷に対するアスパラ部会の技術向上を支援しました。
その他、産山村で実施している新たな改植法の経過に関して請負業者から報告、農薬メーカーからはチョウ目害虫対策として交信かく乱用性フェロモン剤のアスパラガスへの導入事例紹介等も行われ、総じて生産者の意欲の高まりが感じられました。

2026年8月

大会の様子
会場に飾られた阿蘇の農産物

令和8年度JA阿蘇出荷大会が開催されました。

令和8年6月23日に、主催JA阿蘇、協賛(一社)熊本県野菜振興協会阿蘇支部によるJA阿蘇出荷大会が阿蘇市内のホテルで盛大に開催されました。出席者はJA阿蘇園芸連絡協議会の各部会長をはじめJA熊本経済連や取引市場10社、管内市町村長等の行政関係者など総勢82名が出席し、令和8年産の生産に向け結束を強めました。
大会では令和7年度販売実績や令和8年度品目別出荷計画が報告されました。また、令和7年度に設立された、「阿蘇ブランド」の確立と浸透を図ることを目的とした、「JA阿蘇ブランド推進協議会」のプロモーションビデオが流され、参加者は見入っていました。加えて、各市場より令和7年産の消費地情勢や令和8年産の見通しについて報告がありました。
最後には、安全・安心な農産物の生産拡大と農家所得の安定化や、販売力強化による安定供給体制の構築を図り、販売目標金額68億円を目指し、頑張ろう三唱が行われ、産地一丸となった生産体制への気運が高まりました。

2026年8月

議事進行の様子
令和7年度農業コンクール受賞者紹介の様子

令和8年度阿蘇農業同士会通常総会開催

阿蘇農業同士会は、令和8年6月22日に県北広域本部阿蘇地域振興局にて、通常総会を開催しました。阿蘇地域では、県普及指導協力委員・農業経営同友会のメンバーが構成員となり、阿蘇農業同士会を組織しています。本会は、会員相互間の連携と資質の向上を図り、担い手育成や新技術の普及等にも努める等、地域農業の発展に寄与することを目的に活動を行っています。
当日は、総会に先立ち県普及指導協力委員として長年研修生の育成にご尽力いただいた堀川千博様・ミサ子様が、令和7年度で退会されること、熊本県知事より感謝状が贈呈されることを報告しました。総会では、2議案が審議され、全て議案通り承認されました。その後、議長から、今後の同士会の運営について「今後もより一層魅力がある会にしていきたい」との発言や、農業経営同友会理事から県同友会での活動の中から「AIを活用した新たな取り組み」など今後の阿蘇農業の未来を見据えた発表があるなど、盛会の内に終えることができました。
また、総会終了後、阿蘇管内の令和7年度農業コンクール受賞者の紹介を行い、受賞者より受賞のコメントをいただきました。また、新たに2名が入会され同会も更に盛り上がりが期待されます。
当課では、今後も研修会等を開催するなど同会の有意義な活動となるよう支援して参ります。

2026年7月

阿蘇五岳を背に、一列に並んで田植え

「阿蘇水掛の棚田」で田植え

「阿蘇水掛の棚田」(阿蘇市)は、高齢化や後継者不足により荒廃していた棚田を公益財団法人「肥後の水とみどりの愛護基金」が再生し、平成23年から管理されています。当基金は、米作りを通じて地下水と景観を守る活動に取り組まれており、通算16回目を迎える今年の田植えは5月8日から6日間にわたり行われ、県内企業16社から社員ら944人の参加がありました。
松嶋阿蘇市長、深川農林水産部長も参加された5月9日は好天に恵まれ、子供達を含む参加者は、棚田に入って横一列に並び、田植え紐に沿って、泥にまみれながら苗を手植えしました。
10月には、田植え同様、多くの人が参加して稲刈りが行われる予定です。
当課としても、今後も基金の活動に賛同し、協力していきます。

2026年7月

収穫間近のホームランスタ―メロン (5月25日、南阿蘇村両併)
出荷査定会と初出荷のメロン (5月29日、JA南部野菜センタ―)

令和8年産夏秋野菜の出荷開始 ~特色ある品目部会の生産活動支援②~

阿蘇地域では現在も数地区で春メロンの生産が行われています。中でも、南阿蘇村(旧白水村管内)では、標高400m地帯を中心に、生産農家6名でJA阿蘇「白水メロン部会」を組織し、約1.4haの規模で特色あるノーネット系メロン「ホームランスター」を栽培しています。
春の冷え込みが厳しい阿蘇地域の作型は、苗の定植が十分温度が確保できる3月上旬となり、県内平坦部の主産地よりも遅いスタートとなります。4月中旬から交配が始まりますが、全農家1蔓1果穫りで統一(1株2~3果穫り)し、ボリューム感のあるメロンづくりに取り組んでいます。本年産は、生育前半の夜間の冷え込みが厳しい日があり、生産農家にとっては今一つの感もあったようですが、巡回の限りでは、草勢・果実揃いともに良好で、病害虫被害もみられず、前年より平準化した出来映えの印象がありました。
5月29日には、令和8年産の初出荷を迎え、同日にJA集荷場で出荷査定会が開催されました。交配後約45日をほ場で過ごした果実は、収穫前の晴天と山間地ならではの日温度較差も相まって、全て15度以上の高糖度を有しており、“大きくて甘い”ことを満たしています。出荷は5月末から半月程度と限られますが、2kg以上の大玉は「場外ホームランメロン」と称して、規格品と区別して販売されます。

もっと過去の普及現地情報についてはアーカイブで年を選択してください。

エリアカテゴリ