八代エリア

八代地域は八代市、八代郡を所管しています。県のやや南に位置し、八代海と九州山地との間に位置し、東西に流域を持つ球磨川と氷川等からの土砂の堆積によりできた三角州が基部となり、江戸時代初頭からの干拓事業により形成された西の平野部と、九州山地の脊梁地帯を形成する東の中山間地域からなっています。
平坦地域では、水稲、いぐさ、野菜、花きなどの多彩な作物が生産されており、これらを組み合わせた複合経営や施設野菜(トマト、メロン、イチゴ)の専作経営が行われ、「はちべえトマト」で知られる冬春トマトは、日本一の産地となっています。
近年は、ブロッコリー等の露地野菜の作付面積が年々増加、また、飼料用稲は、農作業受委託組織による組織的な生産により県下有数の作付面積となっています。
中山間地域では、立地条件を活かした農業が営まれ、ショウガ、なし、晩白柚、茶などの産地が形成されています。

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県南広域本部 農林水産部 農業普及・振興課

〒866-8555 八代市西片町1660

電話:0965-33-3462

FAX :0965-33-4540

八代エリア普及現地情報

2023年6月

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メロンを見る市場関係者
メロン出荷協議会

市場関係者と本年産メロンの情報共有を図る

八代地域では、春メロン(アールス系、クインシー、肥後グリーンなど)が55.9haで栽培されており、4月下旬から6月下旬にかけて出荷されます。
出荷直前となる4月25日に、生産者、運送関係者、市場関係者、JA、市町県等の総勢79名が一同に介し、八代地方トマト・メロン販売連絡協議会※主催により八代地方メロン出荷協議会が開催されました。
本協議会では、事前に生産者ほ場において、市場関係者は、出荷目前のメロンを目にしながら指導員から生育状況の説明が行われています。多くの市場関係者は、本年産のメロンは例年よりも品質・食味が良いと実感されたようでした。
会議では、産地サイドは市場関係者に対して、生育概況、出荷計画を伝え、市場関係者からは、消費地の情勢が報告されました。令和5年産八代産メロンの出荷販売に向けて産地サイドと市場関係者の情報共有や活発な意見交換が行われ、今後の有利販売が期待されるところです。
農業普及・振興課では、関係機関と連携し、引き続き、生産者の安定生産のための技術支援を行っていきます。

※事務局は、JAやつしろ、農事組合法人八協連、JA熊本経済連、農業普及振興課

2023年6月

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泉町献茶祭の様子
献茶祭後、新茶を囲んで歓談

献茶祭で心を一つに!一番茶の製造が始まる

八代市泉町では、地域における重要な基幹作物として茶が約25ha栽培されており、山間地の寒暖差をいかした良質な茶の生産が行われています。
立春から七十七日を迎えた4月21日に、新茶の豊作を祈願するため、泉町茶業振興協議会主催の「泉町献茶祭」が八代市泉支所にて執り行われました。
神事として玉串奉奠(ほうてん)が行われた後、泉町茶業振興協議会の松田会長から「良質な茶生産に向け、生産者と関係機関が心を一つにして頑張っていきたい」と力強い意気込みが語られました。
今年の泉町の一番茶は、平年より4日ほど早い4月16日から製造が始まり、5月中旬まで製造が行われる見通しです。
泉町は小売り販売が中心の地域であることから、生産者ごとに品質差が見られていることが課題となっています。このため、茶の成分分析や講習会等により、高位平準化を図るとともに、知名度向上に向けた販促活動を行っています。
引き続き、生産者と関係機関が一丸となった取組を展開し、「稼げる農業」を目指して、茶工場所有農家の経営安定支援を行っていきます。

2023年6月

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茎色に基づいた先刈時期の検討
展示ほの生育調査

いぐさの畳表への想いを届けるために~品質向上に向けた現地検討会を開催しました~

令和5年産のいぐさ生産では、平年より気温が高めで推移していることから、害虫であるイグサシンムシガの活動が早まっています。特に6月に孵化する第2世代幼虫が、品質の良い長茎を加害し枯死させるため、4月の第1世代幼虫に対する防除が重要です。
そこで、近年の発生状況をふまえ、発蛾最盛期予想に基づいた適期防除に重点をおいた指導を行いました。
併せて、品質向上を促すことを目的として、昨年度に設置した施肥に関する展示ほの畳表サンプルの評価会も行いました。品評会では新芽で茎長が長いものほど品質が良好で、特に日焼けした畳表では違いが鮮明であったことから、管内の生産者たちも真剣な眼差しで観察していました。生産者からは「今後の施肥方法をもう一度検討してみる。」といった声が聞かれるなど、畳表の品質向上に向けた意欲が高まっているようでした。
生育は平年並から早く進んでいますが、先刈作業や網張作業も順調に進んでいます。
現地では今後、ほ場の管理作業が慌ただしくなる時期を迎えますが、当課では、JA及び関係機関と連携して、県産畳表の更なる品質向上・安定化に向けた支援を行っていきます。

2023年4月

茶の外観を比較する協議会員
各生産者の立ち位置を「見える化」したグラフ

茶品質の「見える化」でいずみ茶のレベルアップ

八代市泉町で生産されている「いずみ茶」は、ほとんどが直販されていることから、他の農業者がどのようなお茶を生産しているか比較する機会があまり多くありません。このため、同産地で生産されるお茶は、同価格帯でも、生産者ごとに品質差があることが課題となっています。
このため、3月20日に、自身が販売する茶の品質を客観的に把握してもらい、品質向上を促すことを目的として、泉町で販売している上級茶(100グラム1,000円で販売)13点について評価会を行いました。
評価会では、事前に行った13点の成分分析結果をグラフに示したうえで、それぞれの試飲を行いました。
参加者からは、「自身の茶の傾向が分かった。多くの方に選ばれる茶を作れるよう、一番茶に向けた管理等も徹底していく。」といった声が聞かれるなど、次作の改善に向け、意欲が高まっているようでした。
当課では、今後も継続して成分分析や生産者へのデータ提供を行うことで、いずみ茶のブランド力を強固にし、中山間地における収益の柱づくりを推進していきます。

2023年4月

カモ類被害防止対策、次へとステップアップ

JA、市町、農業共済、県で構成する八代地域農産物鳥類被害防止対策連絡協議会(以下:協議会、事務局:県南農業普及・振興課)は、3月16日に県南広域本部で総会を開催しました。
総会では、令和4年度に行った野菜生産者への講習会や現地検討会を始め、カモ類対策チラシや水路テグス設置手引きの配布、展示ほの設置、先進地(諫早)事例調査、猟友会や鷹匠との連携等様々な活動を報告しました。
また、次年度の計画を協議し、新たに不織布・防鳥ネット等の被覆資材のべた掛けや、船上捕獲と鷹を組み合わせた捕獲効果の検討を行うとともに、残渣処理の徹底等に取り組むことになりました。総会後には、当地域でのカモの生態や猟友会及び鷹による捕獲状況を動画で紹介し、関係機関で情報共有を図りました。
農業普及・振興課は引き続き関係機関と連携しながら、地域の活動を支援していきます。

2023年3月

トルコギキョウの効率的な育苗技術マニュアルを作成

八代管内のトルコギキョウ生産者は育苗施設を持っていない場合を除いて、すべての生産者が自家育苗に取り組んでいます。
トルコギキョウの成苗率の向上と省力化を図る技術として、「RTF苗活用技術による年内および二度切り栽培(農業技術体系花き編)」では底面給水を主幹技術として挙げているものの、当地域では、セルトレイ下部から出根してしまうと定植時の作業性悪化や断根による苗の植え傷みが懸念されることから上部かん水が主流となっています。
このような現象は水稲のプール育苗でも生じており、「根域制限シートによる中苗プール育苗の根切りの省力(埼玉県農業試験場、1999年)」では、水酸化第二銅を含む根域制限シートをプール内に敷くことで、苗箱裏面からの出根を防止できると報告されています。そこで、この技術をトルコギキョウに活用し、セルトレイ下部からの出根を抑制する育苗法の実証試験を実施しました※。
試験の結果、実証技術の実践により育苗管理の省力化や低コスト化、育苗期間の短縮を実現しつつ、慣行育苗と同等以上の規格・品質の切り花を収穫できることが明らかとなり、本技術を「根域制限資材を活用したトルコギキョウの底面給水育苗技術マニュアル」として取りまとめました。
当課では、今回実証した技術を活用しつつ、高品質花きの安定生産を目指して支援を行っていきます。

2023年3月

生産者による畳表サンプルの評価
原草での“かし”程度(触感)の確認

“かし”の重要性を学ぶ ~畳表の品質向上に向けて~

JAやつしろい業部は2月28日、畳表の加工技術向上や若手生産者への技術継承を目的として、“かし”作業に関する加工講習会を開催し、八代・宇城地域の生産者57名が参加しました。
“かし”作業とは、製織直前の原草に水分を含ませる作業であり、畳表の品質(色調や莚面の滑らかさ)を決定づける非常に重要な工程です。季節や天候、品種等に応じてきめ細やかな調整を行うことが、実需者に求められる美しい畳表を織るカギとなっています。
講習会では、あらかじめJAと当課で“かし”の水分量を7段階に調整して製織した畳表サンプルを用意し、生産者自らに品質評価を行ってもらうとともに、実需者(産地問屋)の評価結果も併せて示しながら、“かし”の過不足が畳表品質に及ぼす影響を実感してもらいました。
また、ベテラン農家による、長年の経験に基づいた“かし“に対する考え方やノウハウに関する講演も行われ、会場内では参加者同士による熱心な議論が行われました。
当課では今後も、JA及び関係機関と連携して、産地の競争力強化と生産者の所得向上に向けた支援を行ってまいります。

2023年3月

JA本渡五和本店での研修風景
JA本渡五和本店での研修風景

広域連携の先進地に学ぶ!法人先進地視察研修を開催

令和5年2月28日、6つの地域営農法人が加入する氷川町農事組合法人連絡協議会の先進地研修を開催しました(法人理事、関係機関26名参加)。今回は広域連携の取組みを学ぶため、県内の先進事例であるJA本渡五和営農組織連絡協議会(以下、本渡五和協議会)の取組みを視察しました。
現地では、本渡五和協議会の事務局であるJA本渡五和営農指導員の山下氏と協議会発足から6年間会長を務めた鬼塚前会長に話を伺いました。緊急時の作業連携や野菜移植機共同購入を行う取組も参考になりましたが、高齢化や後継者不足が深刻な天草地域ではJA・市の強力な支援のもと、法人が新規参入者受入を行うなど、地域の中核を担う担い手である体制に驚かされました。当然、地域が違えば地域営農組織の在り方も異なりますが、鬼塚前会長の「『話す』だけではなく、『行動する』組織となるべき」とのアドバイスは、協議会の在り方を模索する参加者の後押しになったと感じました。
農業普及・振興課としては、これまでの地域営農法人だけを切り取った支援ではなく、カントリーエレベーターの活用強化や氷川町の基幹品目であるイチゴを含めた地域農業全体を捉えた支援が必要になってくると考えます。それに向けてJAをはじめ関係機関へ働き掛けを行うとともに、協議会に対しては広域連携に向けた「具体的な行動」を促して横の連携強化を図っていきたいと考えています。

2023年3月

水田ゴボウほ場見学
農業用ドローン機能説明

八代地域農業経営者協議会、水田ゴボウ、アスパラガス、ドローンを学ぶ

令和5年2月15日~16日、八代地域の指導農業士及び農業コンクール受賞者で組織される八代地域農業経営者協議会の地域外先進地研修を実施、会員16名の参加がありました。前回(平成31年2月)から4年ぶりの開催です。
15日は、菊池市の県北広域本部において、JA菊池の水田ゴボウとアスパラガスの産地振興策を学び、集出荷所及び水田ゴボウほ場の見学を行いました。
翌16日は、農業用ドローンを先駆的に活用されている(有)ミドリ(代表:上原泰臣氏)でスマート農業の可能性や課題を学ぶとともに、現地でドローンの飛行実演を間近で見学し、会社の実務者達と様々な意見交換を行いました。
本プログラムは八代地域と共通性のある活動(水田ゴボウ=地理的表示(GI)保護制度、アスパラガス=JA生産部会での新規参入者支援(通称「明日、パラダイス塾」)、農業用ドローン=スマート農業の実例)への理解を深める事を目的としています。当普及・振興課は事務局としてプログラム立案、随行、見学先の説明対応など全体を指導及び支援しました。
参加者からは、菊池におけるJAと普及が一体となった活動を高く評価された他、農業用ドローンの省力効果や時短効果に多くの関心が寄せられました。
当課では今後も当協議会の活動を支援し、交流等を通じて地域農業の経営レベルの向上に寄与してまいります。

2023年3月

会議の様子
会議の様子

八代地域新規就農支援連携会議を開催

令和5年2月22日、県南広域本部、八代市、氷川町、JAやつしろ、八代地方4Hクラブ、指導農業士、農村女性アドバイザー、新規就農アドバイザー等で構成される八代地域新規就農支援連携会議を開催しました。
当課より県新規就農相談会での相談動向や、農業次世代人材投資事業(準備型・経営開始型)交付終了後の定着率、就農計画目標達成の実情を解説するとともに、後継者不在の担い手に対して経営継承をどのように促していくかについて意見交換を行い、農地は翌年度からの下限面積撤廃により取得・賃借面で容易になる事、第三者を含め継承者(就農者)への働きかけや農地保全意識の向上が必要、との意見がありました。
併せて、国事業(新規就農者育成総合対策事業)の概要説明とともに、農業研修生指導を担うJAと、就農後サポートを担う八代市及び氷川町より就農状況等の報告を行われました。
八代管内の新規就農者は毎年40名前後で推移し、平成24年度以降、Uターン就農者や農業経験のない新規参入者が増加していますが、一方で他地域や県内平均より新規学卒就農者の割合が高いのが特徴です。
農業普及・振興課は、市町・JAと連携した巡回指導や、新規就農者激励会等を開催しており、引き続き関係機関と連携し、新規就農者の指導及び支援を行っていきます。

2023年3月

熱心に講演される市原社長と会員
㈱パストラルのアイス工場

八代地方農業女性アドバイザーネットワーク視察研修会を開催

1月20日にい草やトマト、生姜等を栽培している女性農業者で組織する八代地方農業女性アドバイザーネットワーク(会長:入田直美、会員20名)の視察研修会を開催しました。
本年度は、第61回全国農林水産祭の「多角化経営部門」で天皇杯に輝いた山鹿市の㈱パストラルを訪問し、市原幸夫社長の取組みを参加者11名で学びました。
八代地方はトマトや露地野菜の生産量では県内トップクラスですが、そうした農産品を使った加工品の開発・販売が会員の関心事となっています。加工品の開発に当たっては、女性農業者の積極的な関与が成功の原動力となる場合も多く、県内での先進事例を当課で選定し、今回の研修が実現しました。
市原社長の取組みは、フードロスの削減にもつながる規格外の農産物を活用したアイスやシャーベットの製造・販売をはじめ、有機無農薬のアイガモ米・合鴨・あんぽ柿の製造・販売など、小ロットの生産にこだわり、独自の生産と流通ルートの開拓で農産物に不可価値を与え続けておられ、会員にとって価値ある研修の場となりました。
当課では引き続き、女性農業者の農業経営・社会参画などを推進するため、八代地方農業女性アドバイザーネットワークの活動を支援していきます。

2023年3月

法人差入れのコーヒーを頂きながら歓談

法人個別面談会で対話の大切さを実感

令和5年1月24~27日、氷川町農事組合法人連絡協議会の6法人を対象に個別面談会を行いました。面談の目的の一つは、各法人の取組みや問題を関係機関で共有化して課題解決に繋げることですが、今回はコロナ禍で希薄となった関係者間のコミュニケーションを深めることに重きを置き、和やかな雰囲気づくりを心掛けました。
法人の多くは集落毎に組織されたコンバイン利用組合を母体とし、農地集積加速化事業を活用して平成28~令和元年にかけて設立しています。どの法人も米とWCSを合わせて30ha前後の経営で一見似たような印象ですが、面談では地域毎の違いに驚かされました。
施設園芸が多い地域では稲作の低コスト・共同化が加速、土地利用型の理事が中心となり麦作を推進、集落内のコミュニケーションを重視して馬鈴薯を生産など、法人化を機に一歩踏み出した法人がいる一方で、まだまだ経営所得安定対策の受け皿組織を脱しておらず高齢が深刻化している法人もあるなど様々で、隣の法人に学びの場があると感じました。
また、法人連絡協議会の目的の一つに法人間の広域連携を掲げていますが、面談の中で法人間を跨いだ収穫作業マッチングの可能性が見つかり、連携実現への期待が高まっています。
農業普及・振興課では、今回の個別面談で「対面で話すこと」の大切さを感じました。法人連絡協議会の活動を支援し、法人同士が話し合いながら課題を解決していける体制づくりをしたいと考えています。

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