上益城エリア

上益城地域は上益城郡を所管しています。熊本県の県央地域に位置し、熊本市に隣接する平坦地から九州山地の山間地まで広がっており、比較的温暖な地域から冷涼な地域まで、地形的にも気象的にも変化に富んだ地域です。平坦地域では米・麦・大豆の土地利用型作物やスイカ、ニラ、スイートコーン等の野菜、カキ、ミカン、クリ等の果樹、トルコギキョウなどの花きが、中山間地域では米のほか、トマト、ピーマン、キャベツ、イチゴなどの野菜、クリ、ブルーベリー、ユズ等の果樹及び茶など多様な品目が生産されています。畜産では酪農、肉用牛、養鶏及び養豚経営が点在し、中山間地域を中心に繁殖牛経営が行われています。

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県央広域本部 上益城地域振興局 農業普及・振興課

〒869-0532 上益城郡御船町辺田見396-1

電話:096-282-3010

FAX :096-282-0303

上益城エリア普及現地情報

2026年6月

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上益城農業経営同志会総会・研修会の開催

上益城地域は、農業従事者の減少スピードや高齢化の進展が県全体よりも早く、担い手や次代を担う新規就農者の確保・育成が喫緊の課題です。
当課では、地域農業のけん引役として自主的な活動を展開している上益城農業経営同志会(以下「同志会」)を運営面から支援しています。
4月10日、同志会の19経営体(28人)が参加し、通常総会が開催されました。
これまで御船町で総会を開催していましたが、本年度は山都町で開催を提案したところ、参加者が増え盛況となりました。
昨年度の主な取組として、宮崎県で担い手育成関係の先進地視察研修を行った他、8人の会員が、県立農大と熊農高から9人(延べ32日間)の研修生を受け入れ、次世代の担い手育成に寄与しています。
今年度も、会員相互の交流や資質向上に繋がる研修会を開催するとともに、農大生や高校生に農家実習を通じて農業の魅力を発信していく計画です。
また、総会終了後は、令和7年度熊本県農業コンクール大会経営体部門・新人王部門参加者による事例発表があり、経営改善の取り組みについて活発な意見交換が行われました。
当課では、今後も活力ある上益城農業を目指して、同志会と連携し、円滑な運営を支援していきます。
※上益城農業経営同志会とは:令和8年4月現在、管内5町の31経営体(登録会員数61人)が加入する団体です。熊本県農業経営コンクール大会に参加した農業者が結成した農業者上益城農業経営改善同友会と熊本県普及指導協力委員(指導農業士)が結成した上益城地方指導農業士連絡協議会が、令和3年(2011年)11月に統合。会員相互の連携を図り、自らの経営発展と新規就農者等の育成を通して、上益城地域農業の振興に寄与することを目的として活動を行っています。

2026年6月

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石坂新会長ほかクラブ員
プロジェクト計画打合せ状況

令和7年度上益城地方青年農業者クラブ連絡協議会総会の開催

4月14日、上益城地方青年農業者クラブ連絡協議会のクラブ員5人が参加し、通常総会が上益城振興局3階大会議室で開催されました。
当日は、会長挨拶のあと、当課から熊本県食料・農業・農村基本計画では「担い手の確保・育成」を第一に掲げており、昨年4月に発足した「熊本県農業経営・就農支援センター」の活用も含め、農業経営や就農、さらには経営継承に関する相談や支援を行っていくと激励しました。
総会では、役員改選が行われ、新会長 石坂会長以下、7名の役員が選任されました。令和8年度の活動テーマを“切磋琢磨”とし、県行事への参加や、庭先研修会等を実施することとしています。
併せて、現在クラブ員が9名と少ないことから、日頃の友人関係や交流先を通じて、新規会員勧誘を進めることで意識統一を図りました。
なお、総会終了後、4Hクラブ員と当課職員で、本年度のプロジェクト活動の計画打合せを実施しました。
昨年度の反省を踏まえ、実施方法、調査内容などについて協議し、露地野菜、土地利用型作物(水稲・大豆)、共同研究で、各自プロジェクトの計画を進めることとしました。
当課では、今後も活力ある上益城農業の担い手として期待される上益城地方青年農業者クラブ連絡協議会と連携し、円滑な運営を支援するとともにプロジェクト活動を伴走型で支援していきます。

2026年5月

採種部会総会(部会長挨拶) 
スマート農業説明

今年も良質な種子を上益城からお届けします! ~採種部会総会が開催されました~  

上益城地域は県内有数の種子産地で、約110haの水田で水稲種子を生産しています。
3月13日にJAかみましき採種部会総会が開催され、種子生産者等約60名が参加されました。総会では、種子生産においても担い手不足、生産者の高齢化が問題となっており、採種面積を確保していくにあたっては、スマート農業等を活用し労力の削減を図っていく必要があると、飯開部会長から挨拶がありました。
総会終了後は、農業普及・振興課から採種生産の実態に応じた経営指標を示し、指標を通じて経営の課題がわかりやすくなることを説明しました。また、取り組みたい内容について、シミュレーションができることも説明し、指標を活用して種子産地を維持していくことを推進しました。さらに、地域の農業高校の生徒やスマート農業の活用といった労力削減に向けた取り組みについても説明し、生産者の取り組み意欲の向上を図りました。
農業普及・振興課では、上益城地域で継続的に種子が生産できる体制づくりについて、生産者や関係機関と一緒になって支援します。

2026年5月

上益城地方農畜産加工・直売連絡協議会等視察研修会の開催

3月12日、上益城地方農畜産加工・直売連絡協議会は、くまもとふるさと食の名人にも呼び掛けて視察研修会を開催しました。参加者は18名でした。
当協議会は個人、組織の加工所や直売所で構成されており、今回は、農畜産加工品を製造・販売する6次産業の担い手の高齢化や減少の現状と、今後の対応などについて学ぼうと、南関町のいきいき村と熊本市西区の浜田醤油を視察しました。
いきいき村では、販売手数料を通常よりも高い25%に設定していることもあり、販売員を確保して、傷物の商品はリパックして販売するなど、委託された青果物は全て売り切るよう努めておられました。
浜田醤油は創業200年の老舗醤油製造所で、建物の蔵や機械室は国登録有形文化財に指定された古い建物ですが、内部は建築家・隈研吾さんの設計で、竹や石など自然素材を生かした独創的な癒しの空間となっており、若い女性も多く訪れていました。
参加者からは、農家が丹精込めた農産物を最後まで売り切っていく姿に共感する声や、バリエーション豊かな商品の品揃えに関心する声が聞かれました。また、参加者同士で連絡先を交換する姿も見られ、有意義な視察研修となりました。
農業普及・振興課では、今後も、協議会活動を支援していきます。

2026年4月

ミニトマト若手生産者の育成 ~ミニトマト勉強会の開催~

JAかみましきミニトマト部会の山都地区では約5haで、山都町の冷涼な気候を利用して、部会員21名が約5haの夏秋ミニトマトの栽培を行なっています。近年は、他品目での高齢者の離農による生産者の減少が問題となっていますが、ミニトマト部会においては、新規就農者や品目転換により若手生産者が部会に加入するなど、担い手の確保が進んでいます。
そこで、農業普及・振興課では、新規就農者の育成を目的に、「ミニトマト勉強会」の組織を立上げ、メンバー6名の圃場巡回を中心に生育状況を共有し、情報交換を行ってきました。
そして、本年度の総括を行うため、2月16日に令和7年産ミニトマトの実績検討会を開催しました。2名が欠席でしたが、令和8年産から新たに就農する1名も加わり、令和7年産の実績についての反省や令和8年産に向けた高温対策の方法など活発な意見交換が行われました。メンバー6名の令和7年産出荷実績反収は部会の中で上位で、うち4名は令和6年産から20%以上の出荷増となりました。
当課からは、メンバー毎の旬別出荷数量割合を示し、昨年は7月下旬頃に出荷が集中していたため、各自労働力の配分について検討することを提案しました。
本勉強会は令和8年度も継続し、新規就農者2名を加えて、技術力の向上を図ります。

2026年4月

説明会の様子

嘉島町で土地利用型作物の集落説明会を開催

嘉島町では、認定農家と農事組合法人かしま広域農場(以下、「かしま広域農場」という。)が中心となって、土地利用型作物の栽培が盛んに行われていますが、土地利用型作物の栽培にあたっては、栽培技術の他に交付金の活用が重要となってきます。  
そこで、嘉島町、かしま広域農場、JAかみましき及び農業普及・振興課合同の集落説明会を例年2月に開催しており、今年度も2月16日から町内10か所を巡回して説明会を開催しました。
農業普及・振興課はJAかみましきと一緒に、令和7年産水稲及び大豆の生育概況と令和8年産に向けた対策、令和8年産小麦の生育概況等について説明を行いました。 
水稲では、令和7年産はカメムシ被害が多かったことから注意をすること、また、梅雨明けが早く、くまさんの輝きでは移植後に一気に茎数が増え、品質が悪化した例があったことから、苗を3~4本ずつ移植できるように播種量の調整を行うよう指導しました。
大豆については、令和8年産から栽培品種をフクユタカA1号に変更することから、新品種の特性とそれに合わせた栽培方法について説明をしました。生産者からは、田植えの時期や大豆の他の新品種等についての質問があり、活気のある説明会となりました。

2026年4月

第65回 県青年農業者会議について

第65回熊本県青年農業者会議が2月18日に県庁で開催され、11部門で各地方の67名が日頃の調査研究等の成果を発表し、上益城地方からはクラブ員3名が発表しました。
意見発表では、益城町の水村佳樹さんが「THIS IS スイカ農家~逆境を乗り越え スイカに生きる~」と題し発表しました。プロサッカー選手を目指すなかで熊本地震を機に帰郷し、我が家のスイカ経営を引き継ぎ、熊本県のみならず全国を代表するスイカ農家を目指していく決意を述べました。
プロジェクト発表では作物部門と経営部門で、嘉島町の藤木龍也さんと村上祐太さんが、ともに大豆をテーマに発表しました。
共通しているのは、嘉島町の普通作栽培の特徴であるブロックローテーションの関係で、一定程度大豆を栽培しなければならないなかで、いかに大豆の収量を増加させ収益確保を図るかという点です。
藤木さんは、同じほ場でトウモロコシを連作することで、村上さんは基肥や追肥を施用することでの効果検証を行いました。いずれも仮説を裏付ける傾向は認められました。3人の発表者には継続した調査等を行い、プロジェクトの手法を今後の経営改善に活かすことを期待します。
当課では、引き続き4Hクラブ員の良き相談相手として、彼らの経営安定や経営改善につながるよう、指導・助言を行います。

2026年4月

4Hクラブ員の大豆ほ場で土壌調査を実施

上益城地域では、約750haで大豆の栽培が行われており、県内の大豆栽培面積の約3割を担っています。令和8年から既存品種であるフクユタカが、莢が弾けにくい難裂莢性を持つフクユタカA1号に品種転換が行われる予定です。このことにより、今後の大豆栽培については、収量の確保が求められることになります。
このような中、4Hクラブ員のAさんは、以前から連作障害の影響で大豆の収量が減少していることで悩んでいました。そこで、土壌に着目し、トウモロコシを作付けすることで土壌改良を目指すプロジェクトを開始しました。農業革新支援センターの専技の指導を仰ぎながら、実際に土壌の硬度と透水性を調査しました。結果としては、一概にトウモロコシを作付けしたことによって土壌改良に繋がったとは言えませんが、専技から次作に向けての耕し方等のアドバイスをいただきました。Aさんは次作に向けて何をするべきかを考える良い機会になったと言われていました。また、私も土壌については詳しくはありませんので、現場で土壌調査ができたことで今後の参考になりました。
農業普及・振興課では、今年から品種転換されるフクユタカA1号の普及とともに、土壌にも着目しながら、栽培指導を行います。

2026年4月

枝物産地の生産力強化に向けた支援

甲佐町では、古くから枝物の栽培が行われており、県内最大の産地となっています。近年は消費者の自然志向により、ユーカリやアカシア等の枝物の需要が高まっており、需要にあわせた安定的な出荷が求められています。しかし、管内には50戸超の枝物生産者がいるものの、その大多数が個選・個販であるため生産出荷状況の把握が困難となっています。
そこで、昨年4月に「令和7年度くまもとの花ステップアップ事業」を活用して、甲佐町船津地区の枝物生産者10名による組織化を支援しました。設立後は、花き園芸農業協同組合等の関係機関を含めて実施体制を構築し、これまで農業研究センターで花き類の栽培技術研修などの活動をしてきたところです。
そして今年1月、枝物生産の優良事例を調査するため、生産者及び関係者あわせて10名で京都・奈良の先進地視察研修を行いました。京都はいけばな発祥の地として、古くから多くの枝物が流通しています。そのため、京都市花き地方卸売市場や華道家元池坊専門の生花店を訪問し、枝物の流通動向について情報収集を行いました。さらに「花木の百貨店」といわれるJAならけん西吉野花木部会を視察し、枝物の作付状況や輸出への取り組みについても調査しました。研修後は、生産者から「この品目を作りたい」「甲佐町も枝物産地としてPRが必要」などの声が聞かれ、生産意欲の高まりを感じました。
今後とも組織活動を通じて、生産状況や産地動向を把握するとともに、集団指導による枝物産地の生産力強化を図っていきます。

2026年4月

(合)フィールドマスター林代表による講演
「お悩み相談会」として意見交換実施

令和7年度 若手農業者のための経営研修会の開催

1月28日にJAかみましき本所で、上益城地方の若手農業者のための経営研修会を開催しました。
就農5年以内の若手農業者、地域の指導的役割の農業者及び関係機関を含め、60名ほどの参加がありました。
研修会は「若手はお互いつながって頑張ろう!皆で経営継承も考えてみよう!」をサブテーマに、他地域で頑張っている若手農業者の講演と、意見交換の2本立てとしました。
前段の講演は、八代の「フィールドマスター合同会社」の林代表から。Uターン就農後、経営を継承し事業を拡大するなかで、直面した課題等に対してどのように解決を図ったか、しくじり体験談として、取組みを興味深く話していただきました。
後段の意見交換は、各町ごとに分かれ「お悩み相談会」として、若手農業者から「困りごと」や「課題」を話してもらい、指導的立場の農業者や関係機関から助言・アドバイスをいただきました。
研修会の趣旨である、若手農業者同士のつながり構築や、地域内の若手と先輩農業者が顔見知りになり、相談できる関係性をつくるきっかけにはなったのではないかと考えます。
引き続き、若手農業者や指導的立場の農業者相互に対して、このような機会を設け、若手農業者の円滑な経営安定等につなげていきます。

2026年4月

上益城農業経営同志会県外視察研修の開催

上益城農業経営同志会は、2021年に上益城農業経営改善同友会と上益城地方指導農業士連絡協議会を再編した組織で、1月19日~20日に、会員13経営体14人が参加し、宮崎県で視察研修が行われました。
1日目は、東諸県郡(ひがしもろかたぐん)国富町で有限会社ジェイエイファームみやざき中央の新規就農研修事業の取り組みを視察しました。
同事業は平成18年度に始まり、第20期となる令和7年度まで176名の受講生を受入れ、10名は就農を断念したものの166名が就農され、生産部会でトップクラスの生産量をあげる受講生も現れるなど、新規就農者の育成に大きな成果が見られています。
2日目は、都城市で、かんしょ、だいこん、ごぼう、水稲などを生産するベジエイト株式会社の取り組みを視察しました。
同社は、60歳で定年退職した元JA職員の富重保氏が、産地パワーアップ事業を活用して、計画的に選果場や貯蔵庫を整備して規模拡大を実現し、農産物の生産・加工・集荷・販売に加え、海外輸出や農作業受託も手掛け、更に、コンサルタント、レストラン、作業服業務など総合商社ならぬ「総合農社」を目指したいと決意を語られ、参加者も大きな感銘を受けた様子でした。
農業普及・振興課では、今後も上益城農業のけん引役を担う同会の活動を支援していきます。

2026年4月

現地検討会(R7.8.21)の様子
生産対策検討会(R8.1.9)の様子

シクラメン鉢物農家と次年度対策を協議 ~宇城・上益城で初めての生産対策検討会を開催~

冬を彩るシクラメンは宇城・上益城地域が主産地であり、県内外の市場へ出荷されています。毎年6月~10月には、月1回の現地検討会を6戸の若手生産者が自主開催しており、農業普及・振興課も支援を行っています。近年、シクラメン栽培でも種苗費や資材費の高騰など生産コストが上昇し、生産者の経営を圧迫しています。さらに、令和7年産は病害虫が多発するなど栽培面での問題がありました。このため、生産コストの削減と生産ロスの低減による出荷率向上が課題となっています。
そこで、1月9日に宇城地域振興局において、初めての生産対策検討会を生産者、農業革新支援センター、宇城・上益城農業普及・振興課の計8名で開催しました。農業普及・振興課からは、生産ロスの原因である①生育初期の土壌病害による立枯れ、②秋の開花期のアザミウマ類発生、③10月の乾燥によるダニ発生について、病害虫の特性と防除対策を説明しました。今後の対策について一緒に協議したことで、生産者の意識改善が図られ、視察研修や新規品目の栽培試験など次年度に向けた活動計画についても話し合いが行われました。また、欠席した生産者には後日資料を配布するなど細やかにフォローすることで、両産地が一丸となった取り組みに繋げています。
今回、初めての対策検討会を開催しましたが、生産者からは「1年間を振り返ることができてありがたい」「次作では病害虫防除を徹底したい」などの声が寄せられました。今後とも両地域が連携して花き農家の課題解決に向けた支援を継続していきます。

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