上益城エリア

上益城地域は上益城郡を所管しています。熊本県の県央地域に位置し、熊本市に隣接する平坦地から九州山地の山間地まで広がっており、比較的温暖な地域から冷涼な地域まで、地形的にも気象的にも変化に富んだ地域です。平坦地域では米・麦・大豆の土地利用型作物やスイカ、ニラ、スイートコーン等の野菜、カキ、ミカン、クリ等の果樹、トルコギキョウなどの花きが、中山間地域では米のほか、トマト、ピーマン、キャベツ、イチゴなどの野菜、クリ、ブルーベリー、ユズ等の果樹及び茶など多様な品目が生産されています。畜産では酪農、肉用牛、養鶏及び養豚経営が点在し、中山間地域を中心に繁殖牛経営が行われています。

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県央広域本部 上益城地域振興局 農業普及・振興課

〒869-0532 上益城郡御船町辺田見396-1

電話:096-282-3010

FAX :096-282-0303

上益城エリア普及現地情報

アーカイブ

2020年8月

新規就農者激励会及び研修会開催

上益城地域農業振興協議会※では、上益城地域に就農した新規就農者を地元関係者で激励するとともに、優れた農業経営者になるための資質向上を図るため、去る7月21日、グランメッセ熊本を会場に「令和2年度上益城地域ニューファーマーの集い(新規就農者激励会)・次世代の上益城農業を担う若手農業者研修会」を開催しました。
新規就農者、青年農業者、矢部高校生、関係機関合わせて約70名の参加があり、出席した新規就農者5名※からは、自身の経営内容や就農に当たっての決意などを披露してもらいました。会長の西村益城町長からは、「多くの経験を積み、一歩ずつ成長して、地域でも光り輝く農業者になってほしい」。また、上益城地方指導農業士連絡協議会の藤瀬会長からは、「農業経営を進めていくうえで、多くの困難なことにも立ち向かって、頑張ってほしい」と激励の言葉をいただきました。新規就農者を代表して、山都町で夏秋トマトを生産されている本田渉氏が、「自分の夢に向かって努力しながら、次の時代を担えるような農業者を目指し地域貢献できるよう頑張っていきます」と決意表明をされました。
激励会後は、未来の新規就農者の掘り起こしや地域との交流を図るため、矢部高校生によるプロジェクト発表と上益城地方青年農業者クラブの活動紹介などを行いました。
その後の研修会では、「農業経営者になるために必要なこと」をテーマに、㈱農テラス代表取締役 山下弘幸氏に講演をいただきました。「経営とは何か」、「農業“経営者”になるために必要なこと」について、わかりやすく話があり、新規就農者や青年農業者からは時間管理の重要性等に関する質問やアドバイスを求める声があり、早くも農業経営者としての意識の芽生えがうかがえました。
今後、協議会では、新規就農者の定着に繋げるため、巡回指導やニーズに合わせた講座研修会開催など、関係機関と一体となって支援していきます。
※上益城管内の町、JA、農業普及・振興課で構成される組織。事務局は農業普及・振興課
※令和2年7月1日時点での上益城管内の新規就農者7名

2020年8月

白黒ポリマルチ被覆作業の様子

カキ「太秋」の果実軟化軽減実証展示ほを設置

カキ「太秋」は、県産カキの主力品種で、上益城地域の重要な果樹振興品目の一つです。果実が大きくサクサクとした食感が特徴の甘柿で、消費地において高い評価を得ています。
一方、栽培上の課題として外部から圧迫したわけでもないのに果肉が柔らかくなる早期軟化果の発生が問題となっており対策技術の確立が求められています。
そこで、7月29日にJAかみましきと農業普及・振興課合同で生育期間中の土壌水分の変動を抑え、早期軟化を軽減させるための展示ほを甲佐町に設置しました。実証区には白黒ポリマルチ(表が白色、裏が黒色のポリエチレンでできたマルチシート。表面が白色のため地温上昇を抑制し、降雨による水の侵入や晴天が続く際の土壌乾燥を防ぐ)を被覆して、梅雨明け後の晴天による土壌の乾燥や連続的な降雨による土壌の過剰な湿潤を防ぐなど、土壌水分管理を実施することで果実軟化の発生を抑えることを目的としています。
今後は定期的に土壌水分、果実の肥大状況、品質について調査及び取りまとめを行い白黒ポリマルチ被覆の効果を明らかにし、生産者に周知していきます。

2020年7月

水稲採種講習会及びGAP研修会開催される

山都町、御船町は県内の水稲種子生産の約半数を占める種子産地です。去る6月25、26日に山都町3カ所、御船町1カ所で、合計70名が出席し、JAの水稲種子部会による水稲採種講習会と本年度から同部会で国際水準GAPに取組むためGAP研修会を併せて実施しました。
水稲採種講習会では、栽培管理についての注意点とほ場審査に向けた作業の確認を中心に説明しました。
また、GAPは、食品安全だけでなく環境保全や労働安全、農場の経営管理など農業生産工程全般を管理する取組みであることから、生産活動の持続可能性を確かなものにしていくうえで有効な手段です。そこでGAP研修会では、食品の安全(種子製品管理)に関しては、ほ場審査前に実施している異品種混入や異形株の抜き取り等のチェックリストの作成、また労働安全に関しては、例えば急斜面における機械作業の危険性などのリスク評価を行い、各生産者が実施するGAPの点検項目を決めました。
また、種子産地の現状を調査するアンケートを実施し、調査結果を11月以降に各集落で種子産地の強化ビジョンを作成し、種子産地の維持・強化を図っていく方針です。
県産米の生産において、良質な種子の安定供給が重要です。農業普及・振興課としても、今後、種子産地が継続して安定生産できるようGAPの取組定着に向けて引き続き支援していく計画です。
※専門用語の説明 ほ場審査:変異株や異品種種子の混入を防止するため、種子の生産されるほ場を確認すること。変異株や異品種株については抜き取りを指導する。

2020年6月

ほ場で生育状況を検討、情報交換
講習会でこれからの管理を確認

夏秋トマトの栽培始まる―現地検討会で生育確認

山都町は冷涼な夏場の気候を活かした夏秋トマトの産地です。今年も4月下旬から5月上旬を中心に定植が行われ、栽培が始まりました。
このような中、梅雨入りを控えた6月1日から4日間、JAかみましきトマト部会の現地検討会が町内の8地区で開催されました。検討会ではまずほ場を巡回し、生育状況を確認するとともに、生産者相互の情報交換が盛んに行われました。現在の生育や着果の状況は順調で、6月下旬から本格的な出荷が見込まれます。ほ場巡回の後はJAおよび農業普及・振興課から今後の栽培管理や病害虫防除のポイントについて説明しました。
夏秋トマトでは梅雨期の曇雨天や夏場の晴天・高温といった天候の変化に応じた過不足のない灌水や追肥等の管理が重要となります。また、台風等の気象災害のリスクもあります。今後11月まで出荷が続きますが、JAと連携して増収や安定生産に向けた支援を行う予定です。

2020年6月

摘採前の新芽の様子
販売した令和2年の上益城の新茶

上益城地域の一番茶の消費拡大運動について

上益城農協では、この5月の一番茶の時期に新型コロナウイルスや天候不良の影響を受けている茶生産者を応援するため、「新茶愛飲運動」として、管内の山都町、県振興局、農協の職員を対象に新茶の販促活動を行いました。
上益城地域は県内有数の茶産地であり、蒸製玉緑茶や釜炒り茶が生産されています。特に釜炒り茶は、県内有数の産地で、鉄釜で生葉を炒るため、特有の香ばしくそう快な香りが特長です。
本年の一番茶は4月の低温や少雨により生育が遅れました。例年4月下旬〜5月上旬の摘採開始は5日程度遅れ、収量が減少しましたが、良質なお茶が生産されています。
また、今年は新型コロナウイルスの影響で、新茶の対面販売や葬祭はじめ各種イベントが控えられるなど、茶の需要が低下しています。このため、管内の茶生産者は、減収により経営難や生産意欲の低下に繋がり兼ねない状況になっています。
「新茶愛飲運動」では、振興局もこの活動に賛同。多くの職員が新茶購入に協力し、生産者への応援につながったと思います。
農業普及・振興課としては、高品質なお茶の安定生産や需要拡大に向け、引き続き支援を行って参ります。

2020年6月

益城町のハウスで現地検討会
選果場で「ブラックジャック」の出荷状況。手前は「祭りばやし777」

6月の黒皮スイカ!出荷迎える!

JAかみましき西瓜部会では、6月出荷に適する新しい品種として、栽培を開始した黒皮の「ブラックジャック」が収穫時期を迎え、5月26日と28日に種苗会社やJA営農指導員、振興局など参加のもと現地検討会が開催されました。
6月は気温が高くなるため、従来品種では樹勢や品質の維持が難しく、また後続産地と入れ替わる時期に重なるため、価格の低下が課題となっていました。この品種は真っ黒な外観とカットしてもシャープな美しい断面、さらに種が少なく食味の良いスイカです。6月でも価格を維持できるスイカと期待されています。
現地検討会では、玉肥りの状況など出来具合や栽培管理状況を確認しました。益城町のハウスには5~6kgほどに生育した黒皮のスイカが、大きな葉の間から見え隠れしていました。検討会から2週間ほど経た6月8日には、8~9kgの3Lサイズとなり、初出荷を迎えました。
この他にも今年度、2品種の黒皮スイカが試作栽培中です。農業普及・振興課では6月出荷に適するスイカの安定生産を目指して、栽培技術や経営面において引き続きこれからも支援して参ります。

2020年5月

フラワーアレンジメントの展示(益城町:3/24撮影)
上:フラワーアレンジメント販売会(4/30撮影)・下:ポットカーネーション出荷の様子(甲佐町:5/8撮影)

花の需要拡大に向けた取り組み

上益城地域では様々な種類の花きが生産・出荷されていますが、現在、新型コロナウイルス感染症の流行によりイベントの中止が相次ぎ、花きの需要が低迷しています。このような状況を受け、生産者の経営に影響を及んでいます。
そこで各町やJAかみましきと協力し、県民の皆様、関係機関職員並びに振興局職員に「心を癒す花きの魅力」に気づいてもらうため、①県内産花きを利用したフラワーアレンジメントの展示(3/23~28:管内各町役場等9か所)を実施しました。さらに、自宅や職場でも花きを楽しんでもらえるよう、管内花き生産者に呼びかけ、②フラワーアレンジメント販売会(4/30~5/1)、③ポットカーネーション販売会(5/7)を実施しました。その結果、販売会では延べ240名からの協力をいただきました。
上益城農業普及・振興課では、今後も花きの需要拡大に向けた支援を継続的に取り組んでいきます。

2020年5月

摘採された生葉の状態の確認
製造工程でのお茶の乾燥具合のチェック

お茶の品評会出品茶の製造指導を実施

上益城地域は県内において茶の主産地であり、生産者の方々は自身の茶生産技術向上のために毎年県で開催される県茶品評会及び全国茶品評会に積極的に出品されています。
農業普及・振興課では、町、JA等の関係機関と連携し品評会の上位入賞を目指し茶園管理から製造まで年間を通じ指導支援を行っています。
本年は5月1日に御船町木倉の茶園で摘採し、茶業研究所において製造を茶研職員、革新支援センター専門員とともに行いました。また、5月4日には、山都町島木、5月5日には、山都町入佐と男成地区の茶園の製造指導を行いました。
本年は4月に入ってからの低温傾向により、新芽の生育の遅れがありましたが、その後の好天にも恵まれ、色沢、香りの良いお茶が出来ました。製造されたお茶は一時保管され6月に仕上げ調整後、6月の県茶品評会及び8月に鹿児島で開催される全国茶品評会に出品されます。茶品評会への出品を通じ生産者が各自のお茶の改善点を確認するとともに、高品質な茶生産を目指すことで産地全体として評価が高まることが期待されます。
農業普及・振興課としては、引き続き、茶品評会への出品を通じ、高品質なお茶の安定生産に向け生産者への指導や支援を行って参ります。

2020年4月

土壌消毒の様子(4/7撮影)
土壌病害による生育不良ほ場

グラジオラスの安定生産に向けた取り組み

山都町(蘇陽地区)では、高冷地の気候を活かした夏秋期出荷(6月~10月)のグラジオラスの栽培が行われています(6.7ha・県内1位)。しかし、近年連作障害や土壌伝染性病害の多発生により生産が不安定となり、土壌病害抑制が課題となっています。対策として、輪作、品種選定、排水性向上の耕種的防除に取組んできましたが、梅雨期に生育する作型では土壌病害の抑制は難しく、出荷量が低下していました。
そこで、従来の耕種的防除に加え、新たな取組みとしてクロルピクリン錠剤による土壌消毒実証展示ほ(5a)を設置、4月7日に土壌消毒を実施しました。
今後、農協担当者と連携しながら生育調査を行い、展示ほを通じ部会員に広く周知し土壌消毒技術の普及に取組みます。

2020年2月

せん定講習の様子

クリ産地の新たな担い手育成

山都町蘇陽地区は県内でも有数のクリ産地です。JA阿蘇クリ部会では、部会員5名により、高齢化などによりせん定ができない園地の作業を代行する「せん定班」を組織していますが、新たな担い手の確保やせん定技術の伝承に課題がありました。
そこで、JAが地域の野菜農家や林業者等に呼びかけ、冬場の作業として、果樹農家でない3名の若手メンバーが新たに参加しました。このうちせん定未経験の2名を対象に11月27日にせん定講習を行いました。
講習では、せん定できずに高くなった樹を用いて実地指導を行いました。参加者からは、「どのような枝を残すといいか」など多くの質問がありました。昨年は、5人で10haの作業を請け負いましたが、今年は8人で15haを目指しています。

2020年1月

現地審査会の様子

優良経営体表彰の表彰式が開催

農林水産省と全国担い手育成総合支援協議会が、優れた経営を実践する農業経営体を表彰する「全国優良経営体表彰」に、今年度、益城町の株式会社平井農園が推薦されました。
平井農園は、ニンジンを主とした多角経営を実践しており、スマートフォンで圃場位置や従業員の作業進捗を管理するなど、先進技術も導入しています。
調書での審査を経て、10月には農水省職員や有識者による現地審査が実施され、圃場視察や平井農園の代表である平井功一氏による事業説明が行われました。
その結果、平井農園は経営局長賞を受賞され、功一氏は12月に静岡県で開催された全国農業担い手サミット内で表彰を受け、事例発表も行いました。
ICT技術を活用した平井農園の取組みは、農業経営者のモデルとなり、農業経営発展に寄与するものと考えています。

2019年12月

講演会の様子

百年・二百年続く地域を目指して

下矢部東部地区は山都町西部に位置し、10集落から成る中山間地域の地区です。
昨年度より有志の方を中心に勉強会や先進地視察等を行い、4月に「下矢部東部法人化推進協議会」を設立して、法人設立に向けた話し合いを続けています。
11月11日に、地域営農組織法人設立の有効性・必要性について、地区全体の幅広い世代の理解を得るため、講演会を開催しました。講師として、農山村地域経済研究所の楠本所長をお招きして「集落営農による地域づくり~法人化すれば百年続けられる!~」と題して、講演いただきました。世帯主だけでなく幅広い参加が得られ、講師の事例を交えた講演を熱心に聞かれていました。
協議会では、話し合い活動を続けるとともにその結果を集落に説明し、法人設立への理解と参加を呼び掛けていきます。

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