上益城エリア

上益城地域は上益城郡を所管しています。熊本県の県央地域に位置し、熊本市に隣接する平坦地から九州山地の山間地まで広がっており、比較的温暖な地域から冷涼な地域まで、地形的にも気象的にも変化に富んだ地域です。平坦地域では米・麦・大豆の土地利用型作物やスイカ、ニラ、スイートコーン等の野菜、カキ、ミカン、クリ等の果樹、トルコギキョウなどの花きが、中山間地域では米のほか、トマト、ピーマン、キャベツ、イチゴなどの野菜、クリ、ブルーベリー、ユズ等の果樹及び茶など多様な品目が生産されています。畜産では酪農、肉用牛、養鶏及び養豚経営が点在し、中山間地域を中心に繁殖牛経営が行われています。

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県央広域本部 上益城地域振興局 農業普及・振興課

〒869-0532 上益城郡御船町辺田見396-1

電話:096-282-3010

FAX :096-282-0303

上益城エリア普及現地情報

2026年4月

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ミニトマト若手生産者の育成 ~ミニトマト勉強会の開催~

JAかみましきミニトマト部会の山都地区では約5haで、山都町の冷涼な気候を利用して、部会員21名が約5haの夏秋ミニトマトの栽培を行なっています。近年は、他品目での高齢者の離農による生産者の減少が問題となっていますが、ミニトマト部会においては、新規就農者や品目転換により若手生産者が部会に加入するなど、担い手の確保が進んでいます。
そこで、農業普及・振興課では、新規就農者の育成を目的に、「ミニトマト勉強会」の組織を立上げ、メンバー6名の圃場巡回を中心に生育状況を共有し、情報交換を行ってきました。
そして、本年度の総括を行うため、2月16日に令和7年産ミニトマトの実績検討会を開催しました。2名が欠席でしたが、令和8年産から新たに就農する1名も加わり、令和7年産の実績についての反省や令和8年産に向けた高温対策の方法など活発な意見交換が行われました。メンバー6名の令和7年産出荷実績反収は部会の中で上位で、うち4名は令和6年産から20%以上の出荷増となりました。
当課からは、メンバー毎の旬別出荷数量割合を示し、昨年は7月下旬頃に出荷が集中していたため、各自労働力の配分について検討することを提案しました。
本勉強会は令和8年度も継続し、新規就農者2名を加えて、技術力の向上を図ります。

2026年4月

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説明会の様子

嘉島町で土地利用型作物の集落説明会を開催

嘉島町では、認定農家と農事組合法人かしま広域農場(以下、「かしま広域農場」という。)が中心となって、土地利用型作物の栽培が盛んに行われていますが、土地利用型作物の栽培にあたっては、栽培技術の他に交付金の活用が重要となってきます。  
そこで、嘉島町、かしま広域農場、JAかみましき及び農業普及・振興課合同の集落説明会を例年2月に開催しており、今年度も2月16日から町内10か所を巡回して説明会を開催しました。
農業普及・振興課はJAかみましきと一緒に、令和7年産水稲及び大豆の生育概況と令和8年産に向けた対策、令和8年産小麦の生育概況等について説明を行いました。 
水稲では、令和7年産はカメムシ被害が多かったことから注意をすること、また、梅雨明けが早く、くまさんの輝きでは移植後に一気に茎数が増え、品質が悪化した例があったことから、苗を3~4本ずつ移植できるように播種量の調整を行うよう指導しました。
大豆については、令和8年産から栽培品種をフクユタカA1号に変更することから、新品種の特性とそれに合わせた栽培方法について説明をしました。生産者からは、田植えの時期や大豆の他の新品種等についての質問があり、活気のある説明会となりました。

2026年4月

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第65回 県青年農業者会議について

第65回熊本県青年農業者会議が2月18日に県庁で開催され、11部門で各地方の67名が日頃の調査研究等の成果を発表し、上益城地方からはクラブ員3名が発表しました。
意見発表では、益城町の水村佳樹さんが「THIS IS スイカ農家~逆境を乗り越え スイカに生きる~」と題し発表しました。プロサッカー選手を目指すなかで熊本地震を機に帰郷し、我が家のスイカ経営を引き継ぎ、熊本県のみならず全国を代表するスイカ農家を目指していく決意を述べました。
プロジェクト発表では作物部門と経営部門で、嘉島町の藤木龍也さんと村上祐太さんが、ともに大豆をテーマに発表しました。
共通しているのは、嘉島町の普通作栽培の特徴であるブロックローテーションの関係で、一定程度大豆を栽培しなければならないなかで、いかに大豆の収量を増加させ収益確保を図るかという点です。
藤木さんは、同じほ場でトウモロコシを連作することで、村上さんは基肥や追肥を施用することでの効果検証を行いました。いずれも仮説を裏付ける傾向は認められました。3人の発表者には継続した調査等を行い、プロジェクトの手法を今後の経営改善に活かすことを期待します。
当課では、引き続き4Hクラブ員の良き相談相手として、彼らの経営安定や経営改善につながるよう、指導・助言を行います。

2026年4月

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4Hクラブ員の大豆ほ場で土壌調査を実施

上益城地域では、約750haで大豆の栽培が行われており、県内の大豆栽培面積の約3割を担っています。令和8年から既存品種であるフクユタカが、莢が弾けにくい難裂莢性を持つフクユタカA1号に品種転換が行われる予定です。このことにより、今後の大豆栽培については、収量の確保が求められることになります。
このような中、4Hクラブ員のAさんは、以前から連作障害の影響で大豆の収量が減少していることで悩んでいました。そこで、土壌に着目し、トウモロコシを作付けすることで土壌改良を目指すプロジェクトを開始しました。農業革新支援センターの専技の指導を仰ぎながら、実際に土壌の硬度と透水性を調査しました。結果としては、一概にトウモロコシを作付けしたことによって土壌改良に繋がったとは言えませんが、専技から次作に向けての耕し方等のアドバイスをいただきました。Aさんは次作に向けて何をするべきかを考える良い機会になったと言われていました。また、私も土壌については詳しくはありませんので、現場で土壌調査ができたことで今後の参考になりました。
農業普及・振興課では、今年から品種転換されるフクユタカA1号の普及とともに、土壌にも着目しながら、栽培指導を行います。

2026年4月

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枝物産地の生産力強化に向けた支援

甲佐町では、古くから枝物の栽培が行われており、県内最大の産地となっています。近年は消費者の自然志向により、ユーカリやアカシア等の枝物の需要が高まっており、需要にあわせた安定的な出荷が求められています。しかし、管内には50戸超の枝物生産者がいるものの、その大多数が個選・個販であるため生産出荷状況の把握が困難となっています。
そこで、昨年4月に「令和7年度くまもとの花ステップアップ事業」を活用して、甲佐町船津地区の枝物生産者10名による組織化を支援しました。設立後は、花き園芸農業協同組合等の関係機関を含めて実施体制を構築し、これまで農業研究センターで花き類の栽培技術研修などの活動をしてきたところです。
そして今年1月、枝物生産の優良事例を調査するため、生産者及び関係者あわせて10名で京都・奈良の先進地視察研修を行いました。京都はいけばな発祥の地として、古くから多くの枝物が流通しています。そのため、京都市花き地方卸売市場や華道家元池坊専門の生花店を訪問し、枝物の流通動向について情報収集を行いました。さらに「花木の百貨店」といわれるJAならけん西吉野花木部会を視察し、枝物の作付状況や輸出への取り組みについても調査しました。研修後は、生産者から「この品目を作りたい」「甲佐町も枝物産地としてPRが必要」などの声が聞かれ、生産意欲の高まりを感じました。
今後とも組織活動を通じて、生産状況や産地動向を把握するとともに、集団指導による枝物産地の生産力強化を図っていきます。

2026年4月

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(合)フィールドマスター林代表による講演
「お悩み相談会」として意見交換実施

令和7年度 若手農業者のための経営研修会の開催

1月28日にJAかみましき本所で、上益城地方の若手農業者のための経営研修会を開催しました。
就農5年以内の若手農業者、地域の指導的役割の農業者及び関係機関を含め、60名ほどの参加がありました。
研修会は「若手はお互いつながって頑張ろう!皆で経営継承も考えてみよう!」をサブテーマに、他地域で頑張っている若手農業者の講演と、意見交換の2本立てとしました。
前段の講演は、八代の「フィールドマスター合同会社」の林代表から。Uターン就農後、経営を継承し事業を拡大するなかで、直面した課題等に対してどのように解決を図ったか、しくじり体験談として、取組みを興味深く話していただきました。
後段の意見交換は、各町ごとに分かれ「お悩み相談会」として、若手農業者から「困りごと」や「課題」を話してもらい、指導的立場の農業者や関係機関から助言・アドバイスをいただきました。
研修会の趣旨である、若手農業者同士のつながり構築や、地域内の若手と先輩農業者が顔見知りになり、相談できる関係性をつくるきっかけにはなったのではないかと考えます。
引き続き、若手農業者や指導的立場の農業者相互に対して、このような機会を設け、若手農業者の円滑な経営安定等につなげていきます。

2026年4月

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上益城農業経営同志会県外視察研修の開催

上益城農業経営同志会は、2021年に上益城農業経営改善同友会と上益城地方指導農業士連絡協議会を再編した組織で、1月19日~20日に、会員13経営体14人が参加し、宮崎県で視察研修が行われました。
1日目は、東諸県郡(ひがしもろかたぐん)国富町で有限会社ジェイエイファームみやざき中央の新規就農研修事業の取り組みを視察しました。
同事業は平成18年度に始まり、第20期となる令和7年度まで176名の受講生を受入れ、10名は就農を断念したものの166名が就農され、生産部会でトップクラスの生産量をあげる受講生も現れるなど、新規就農者の育成に大きな成果が見られています。
2日目は、都城市で、かんしょ、だいこん、ごぼう、水稲などを生産するベジエイト株式会社の取り組みを視察しました。
同社は、60歳で定年退職した元JA職員の富重保氏が、産地パワーアップ事業を活用して、計画的に選果場や貯蔵庫を整備して規模拡大を実現し、農産物の生産・加工・集荷・販売に加え、海外輸出や農作業受託も手掛け、更に、コンサルタント、レストラン、作業服業務など総合商社ならぬ「総合農社」を目指したいと決意を語られ、参加者も大きな感銘を受けた様子でした。
農業普及・振興課では、今後も上益城農業のけん引役を担う同会の活動を支援していきます。

2026年4月

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現地検討会(R7.8.21)の様子
生産対策検討会(R8.1.9)の様子

シクラメン鉢物農家と次年度対策を協議 ~宇城・上益城で初めての生産対策検討会を開催~

冬を彩るシクラメンは宇城・上益城地域が主産地であり、県内外の市場へ出荷されています。毎年6月~10月には、月1回の現地検討会を6戸の若手生産者が自主開催しており、農業普及・振興課も支援を行っています。近年、シクラメン栽培でも種苗費や資材費の高騰など生産コストが上昇し、生産者の経営を圧迫しています。さらに、令和7年産は病害虫が多発するなど栽培面での問題がありました。このため、生産コストの削減と生産ロスの低減による出荷率向上が課題となっています。
そこで、1月9日に宇城地域振興局において、初めての生産対策検討会を生産者、農業革新支援センター、宇城・上益城農業普及・振興課の計8名で開催しました。農業普及・振興課からは、生産ロスの原因である①生育初期の土壌病害による立枯れ、②秋の開花期のアザミウマ類発生、③10月の乾燥によるダニ発生について、病害虫の特性と防除対策を説明しました。今後の対策について一緒に協議したことで、生産者の意識改善が図られ、視察研修や新規品目の栽培試験など次年度に向けた活動計画についても話し合いが行われました。また、欠席した生産者には後日資料を配布するなど細やかにフォローすることで、両産地が一丸となった取り組みに繋げています。
今回、初めての対策検討会を開催しましたが、生産者からは「1年間を振り返ることができてありがたい」「次作では病害虫防除を徹底したい」などの声が寄せられました。今後とも両地域が連携して花き農家の課題解決に向けた支援を継続していきます。

2026年3月

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放牧地を見学する様子
放牧地を見学する様子

耕作放棄地での繁殖雌牛周年放牧を目指す新規就農希望者との現 地視察及び打合せの実施

上益城地域では農家の担い手確保・育成を重点課題として取り組んでいますが、今回、畜産農家として新規就農を検討している方(Aさん)に対して、就農に向けた現地視察と打合せを実施しました。
Aさんが検討されているのは、耕作放棄地の水田等にほぼ一年を通して繁殖雌牛を放牧(周年放牧)し、繁殖経営と耕作放棄地の管理を同時に行う方法です。
Aさんの元には地域住民の方々から、高齢化により管理できなくなった水田が荒廃していくことや、水田に雑草が茂ることによるイノシシやシカ等の害獣被害の相談が多く寄せられているそうです。そこで、Aさんとしては牛を放牧することによって、地域住民が抱える問題の解決にも寄与できるのではないかと考えておられました。
農業普及・振興課では、まず、Aさんの新規就農を実現するため、11月19日に現地視察を実施しました。周年放牧を実施している畜産農家が阿蘇地域にいることから、阿蘇農業普及・振興課に協力いただき、牛を放牧している牧野を実際に見学し、放牧を実施している阿蘇の畜産農家からお話しを聞かせていただきました。Aさんは放牧地での牧柵管理の方法、繁殖雌牛や子牛の管理について熱心に聞き取られており、実際に放牧を行うにあたって大変良い勉強になったと言われました。
また、12月16日には農業革新支援センター専門員の協力のもと、関係する町役場も招集し、具体的に今後どのように就農を進めていくのか本人と打ち合わせを行いました。打合せでは球磨地域で行われている水田や果樹園での放牧の事例を紹介し、Aさんは大変参考になったと言われていました。
就農するにあたっては、牛の導入や地域住民との調整等が必要ですので、Aさんが確実な就農ができるように今後も支援していきます。

2026年3月

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上益城地方青年農業者クラブ連絡協議会プロジェクト活動 発表会の開催

12月18日に、振興局で上益城地方青年農業者連絡協議会のプロジェクト活動発表会を開催しました。
管内の関係機関からは、3町及び2JAの出席がありました。
意見発表は、益城町の水村佳樹さんが「THIS IS スイカ農家~逆境を乗り越えスイカに生きる~」と題し発表されました。プロサッカー選手を志した夢はかないませんでしたが、震災をきっかけに就農を決意し、病害虫や気候変動にも負けない「プロのスイカ栽培者」になろうと学ぶ姿勢が伝わる内容でした。
また、プロジェクト発表は、嘉島町の村上祐太さんと藤木龍也さんから、
それぞれアプローチの仕方は異なりますが、ともに大豆の収量向上をテー
マとしていました。嘉島町ではブロックローテーションで米、麦、大豆を栽培しています。大豆は根粒菌が空中窒素を固定する性質があるため、町では一般に施肥をしない(粗放的な)栽培が多く、単収が上がらないのが実情です。
必ずしも本人たちが考えた仮説どおりの調査結果が得られたわけではありませんが、今後の栽培に十分活かせる内容であったと思われます。二人には継続した取組みを期待します。
上益城地方青年農業者クラブ連絡協議会は活動する人数が4~5名と少なく、活発な活動が見られません。農業普及・振興課としては、まずはクラブ員同士の交流を図りながら、経営の問題点や課題などを気兼ねなく話し合えるような場づくりに努め、お互いが切磋琢磨しながら経営の改善や向上につながるよう支援していきます。

2026年2月

防疫演習会の様子

上益城地域家畜伝染病防疫演習会の開催

家畜伝染病が発生すると、畜産農家への影響はもちろんのこと、経済的な影響が大きいため、迅速な殺処分等の対応が必要となります。
家畜伝染病のうち、高病原性及び低病原性鳥インフルエンザは、昨シーズン(昨年秋ごろ~今年の春先まで)は14道県51事例発生し、約932万羽の鶏の殺処分が行われており、今シーズンは10月21日の北海道での初発を受け、どの養鶏場で発生してもおかしくない状況です。
上益城管内は10戸の養鶏農場があり、管内で発生した場合は、振興局内の担当者は関係機関と協力し後方支援に従事し、防疫対策にあたる必要があります。
そのため、令和7年10月16日及び31日に、上益城地域の家畜伝染病に係る防疫演習会を開催しました。
当日は二部構成とし、午前中の「基礎編」では、振興局内や外部関係機関の家畜防疫に従事したことがない方や新採職員を対象として、家畜防疫の基礎的な情報等を説明しました。午後の「実践編」では、振興局内全体と関係機関の防疫担当者を中心に、実際に管内で高病原性及び低病原性鳥インフルエンザが発生した場合を想定したタイムスケジュール等を用いて、より実践的な内容を説明後、動員者向けのDVD視聴により防疫服の着脱について説明を行いました。
管内で家畜伝染病が発生した場合に迅速で円滑な防疫対策を行うためには、振興局内及び関係機関の理解と協力が必要不可欠となります。不測の事態に備えるため、今後も家畜防疫に係る班・係別の研修等を実施し、対策を強化していきます。

2026年2月

銀黒マルチの展示圃(左畝:銀黒 右畝:黒)
遮熱資材塗布展示圃

夏秋ピーマンの高温対策に向けた展示ほの設置

JAかみましきピーマン部会は部会員63名、山都町の冷涼な気候を利用して約12ha夏秋ピーマンの栽培が行なわれています。しかし、近年の温暖化等、夏期高温の影響により落花や奇形果、尻腐果の発生が増加し、収量が安定しないといった課題があります。
そのため、令和6年度から地温上昇に抑制効果がある銀黒マルチを検討しています。本年の雨よけ栽培による展示ほ調査では、銀黒マルチが5月上旬まで慣行の黒マル
チより地温が低く推移し、6月末までの草丈は低くなりました。しかし、総収穫量は銀黒マルチが黒マルチより約12%多いという結果になりました。
また、7月下旬から別の展示ほとして、塗布剤(レディヒート)による遮熱の効果についての調査を行いました。約20%の遮光となるよう塗布を行い、地温を調査したところ、塗布を行った区の地温がやや低く推移しましたが、8月中旬以降の収穫量には差がみられませんでした。
この調査結果をもとに、今後ともJAかみましき等関係機関と連携しながら、高温対策や安定生産に向けた支援を実施します。

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