鹿本エリア

鹿本地域は山鹿市を所管しています。県の北部に位置する中山間地域で、北に県境の筑肥山麓を中心とした中山間地、東から西に向かって流れる菊池川流域の水田平坦地、南部の畑台地に大別され、それぞれの地域特性を活かした農業生産活動が展開されています。
すいか・メロンのウリ類が基幹作物で、イチゴやアスパラ、輪ギク・ホオズキなど、水田地域では良食味米や麦・葉たばこの県内生産地でもあります。また、中山間地域では、歴史ある山鹿茶・山鹿くりのほか、近年ワイン用ぶどうの栽培を拡大しています。

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県北広域本部 鹿本地域振興局 農業普及・振興課

〒861-0594 山鹿市山鹿1026-3

電話:0968-44-2118

FAX :0968-44-2134

鹿本エリア普及現地情報

アーカイブ

2021年9月

査定会
現地検討会の様子

令和3年産春夏スイカが好調な販売で終了

全国有数のスイカ産地である鹿本地域の令和3年産春夏スイカの出荷が終了しました。本年は梅雨入りが早く、梅雨期前半は曇天・晴天を繰り返したことから、うるみや糖度低下等が見られました。しかし、全体的には好天に恵まれ、肥大、品質とも良好で市場からの評価も高かったことから、昨年を上回る結果となったばかりか、新型コロナウイルスの影響のなかった一昨年とも同等となりました。
中でも6月の高温対策として導入を進めている黒皮品種の「黒武者」は肥大も良く、うるみの発生も少なかったことから、市場評価も高く通常品種よりも高値で取り引きされましたので、次年産の面積拡大が期待されます。
一方で、鹿本地域ウリ類退緑黄化病防除対策会議等の開催等により発生抑制に取り組んでいるスイカ退緑えそ病※については、発病率が13.0%と前年の3.7%から増加しました。
農業普及・振興課としては、関係機関と連携し、「黒武者」の面積拡大、安定生産に向けた支援及び退緑えそ病対策に引き続き取り組んでいきます。

※スイカ退緑えそ病:タバココナジラミが媒介するウイルス病。多発すると裂果や肥大不足、糖度不足となり減収する 

2021年9月

現地検討の様子
資料を用いた指導の様子

水稲中間管理検討会を開催~「くまさんの輝き」の導入を推進!~

鹿本農業普及・振興課では、毎年7月下旬に、水稲生産者を対象とした中間管理検討会をJA鹿本と共同で開催しています。今年度も管内33か所で、今後の管理のポイントや病害虫の発生状況について指導を行いました。
特に今回は、地域において「ヒノヒカリ」から高温登熟性に優れる「くまさんの輝き」への大規模な品種転換が検討されていることを踏まえ、生産者の理解を得ることを目的として、「くまさんの輝き」の説明とPRを当課から行いました。品種特性や管内における試験データについて説明を行ったところ、生産者の関心は高く、「品質が上がるのであれば、ぜひ栽培してみたい」といった好意的な意見が多く聞かれました。
併せて、山鹿市を含む菊池川流域の米作りの歴史が、H29年度に日本遺産に登録されたことについて再度PRを行い、地域全体で美味しい米づくりを心掛けて頂けるよう、生産者への意識啓発を行いました。
当課では、栽培指導や円滑な品種転換に向けての働きかけ等を通じて生産者の意欲向上を図ることにより、歴史ある産地の維持・発展を推進して参ります。

2021年9月

茶葉の外観を確認する生産者
お茶を飲み比べる参加者

やまが茶の品質向上に向けて~お茶検討会開催~

7月15日、山鹿市茶業振興協議会主催による「お茶検討会」が山鹿市民交流センターで開催されました。本検討会は毎年、茶の栽培及び製造技術の向上を目的に開催されており、今年は管内6つの製茶工場から16点の一番茶が集まりました。
当日は、参加者全員で茶の外観確認や飲み比べを行い、各生産者が品種や栽培方法、摘採時期について解説し、意見交換を行いました。
当課からは、茶業研究所の茶成分分析計を活用し、全窒素※1やテアニン※2など10項目について、全製品のデータ提供を行いました。参加者は飲んだお茶と分析データを比べ、自分の茶の傾向や課題等をじっくり確認していました。
茶は山鹿市鹿北町・菊鹿町を中心とする中山間地域の主要品目であり、当課では引き続き、やまが茶の振興に向けて協議会の活動を支援していきます。

※1全窒素:緑茶成分のうち、タンパク質・遊離アミノ酸・カフェインなどに含まれる窒素の総量で、品質の良い茶には多く含まれる。
※2テアニン:緑茶の遊離アミノ酸の中で最も多く含まれる緑茶のうまみ成分。

2021年7月

普及による技術指導
普及による技術指導

産地維持に向け、新規就農者を地域で支援する試み

JA鹿本では、高齢化による園芸産地の担い手不足に対応するため、新規就農者を確保する対策として、平成30年度から「地域担い手育成センター」を運営しています。当課も栽培や経営に関する講義やIPM実証等の技術指導を行うなど、連携して研修生の育成を行っているところです。この度、3期生5名の1年間の研修期間修了と4期生6名の入所を記念する入退所式が行われました。
修了生のうち1名は非農家出身ですが、当課が橋渡し役となって本年2月24日に開催された「管内指導農業士・同友会役員とJA研修生との意見交換会」を機に、当課で経営継承のマッチング支援を行い、役員のA氏と師弟関係を築くに至りました。
今後は、A氏の近隣ほ場で自らスイカの栽培を行う中で、A氏から栽培技術や経営の指導を受けながら営農する予定です。A氏は現在60代後半ですが、後継者がいないため、営農できなくなる年齢まで段階的に経営を譲っていく考えです。
今後、産地を維持し、非農家出身の新規就農者がスムーズに就農・定着するためのモデルケースとなるよう、新規就農者と地元農家が繋がっていく仕組みを関係機関と連携して構築していきます。

2021年7月

自動給水栓の実演
自動田植機の実演

稲作の省力化を目指して~スマート農機実演会開催~

鹿本地域では、作業の効率化や収量・品質の向上に繋がる「スマート農業」の推進を一昨年から行っており、3年目となる今年は、地域営農組織等を中心にスマート農業機械の導入が加速しています。
山鹿市鹿本町の(農)井手下ファームでは、米・麦・大豆を中心に約79haの作付けが行われており、昨年度は作業の省力化のため、病害虫防除用のドローンを導入するなど、いち早くスマート農業に取り組まれています。
そのような中、6月30日、法人の更なるスマート農機の導入検討を目的として、同法人主催のスマート農機実演会が開催されました。
農業普及・振興課は、企画段階から実演内容の検討や、関係機関との調整を行うなどの支援を行いました。
当日は、クボタアグリサービス(株)の協力のもと、一筆約2.3haのほ場で、自動給水栓及び自動田植え機の実演が行われました。
実演には法人の組合員約15名が集まり、簡単に水位調整ができる給水栓や、無人で整然と移植を行う田植え機に関心を持たれていました。
法人の代表からは「高齢化・担い手不足が進みゆく中、地域の農地を守っていくためには、スマート農業の実践がカギとなる。作業の重要性や機械の価格等も考慮しながら、積極的に導入を進めていきたい。」といった声が聞かれるなど、更なる導入意欲の醸成に繋がっています。
当課では、今後も関係機関と連携しながら、管内生産者のスマート農業への理解促進・普及推進に向けた取組みを行っていきます。

2021年7月

現地検討会の様子
出荷選別の様子

コロナに負けるな!今年もホオズキ出荷始まる

鹿本地域の特産花きであるホオズキの出荷が6月28日から始まりました。
例年7月上旬に浅草寺で開催されるホオズキ市が今年も中止となるなど、コロナ感染症の影響によるイベント自粛により、主要出荷先である関東方面では厳しい販売状況が続いている中、JA鹿本ではリモートを使って市場担当者と情報交換し、本年は昨年より多い予約販売が組まれています。
また、栽培農家9戸のうち7戸が栽培歴5年未満の新規栽培者であることから、栽培技術の向上、品質の均一化が課題となっています。これまで農業普及・振興課ではJAと連携し、ホオズキの栽培マニュアルの作成や優良系統の選抜、土壌分析に基づいた肥培管理の改善、新規栽培者への重点指導等に取り組んできました。その結果、本年産は昨年より実付きが良く、品質の良いものが出荷されており、本数も昨年より多い1万本の出荷を見込んでいます。
一方、熟練農家も高齢化による栽培面積の縮小が進んでおり、新たな栽培者の確保による産地規模の維持が求められています。そのため、今後も関係機関と連携し、引き続き新規栽培者の栽培技術の向上を図りながら、新たな栽培者確保の取組を進め、産地維持、経営の安定を図っていきます。

2021年7月

4HC会長挨拶
自己紹介の様子

コロナに負けない!4HC員との「意見交換会」を開催

山鹿市青年農業者クラブ(以下、4HC)は、若手農業者14名が所属しており、地域農業のリーダーとしての素養を高めることを目的として、視察研修等の活動を行っています。クラブ活動の中でも、「プロジェクト活動※」はクラブ員のスキルアップに非常に有効な活動であり、より実りの多い活動にするために、農業普及・振興課との連携が特に重要になるものです。
そこで、6月29日に、プロジェクト活動の協議を目的として、4HC主催で、「意見交換会」が開催されました。当日は、感染症対策が実施された上で、クラブ員9名と当課職員12名が参加しました。プロジェクト活動の協議を軸としつつ、農業への思いや日頃の悩み事等について語りあったことで、予定時間を超過するほど盛り上がり、親睦を深めることもできました。
クラブ員からは、「例年は酒席での開催であり、今回はコロナの影響で初めての取り組みとなったが、非常に良い雰囲気の会だった。皆、担当の普及員としっかり協議することができ、有意義な時間を過ごすことができたと感じる。より良いプロジェクト活動ができるよう、普及員の方々と協力して、頑張っていきたい。」との声が聞かれ、活動意欲の高まりを感じました。
当課では、コロナに負けないよう工夫しながら、農業の未来を担う4HCの活動を、引き続き支援していきます。

※「プロジェクト活動」・・クラブ員が、農業経営の中で自身の課題を発見し、その解決に向けた取組みを実施する活動。

2021年7月

一番茶の摘採を行う生産者
茶の製造指導の様子

令和3年産一番茶の摘採が終了

鹿本地域における令和3年産の一番茶の摘採は、平年より7日程度早い4月15日から始まり5月19日頃に終了しました。
本年は、3月~4月に適度な降水量があったことに加え、高い気温で推移したため新芽の伸びは良好で、約114%の前年収量比となりました。
当地域の茶は主に山間地で栽培されており、区画が狭いほ場や傾斜が急なほ場が中心となっています。このため、生産者が経営を維持していくためには、高単価での茶の販売が必要不可欠です。
農業普及・振興課では、より高単価な茶販売の実現に向け、茶の高品質化のための被覆資材の活用推進、適期摘採の指導、地域の茶の特徴を生かした製造指導などを実施しています。
その結果、今年も当地域の特徴である「深く鮮やかな色、まろやかでコクのある甘み」が活かされた品質の高い茶が生産されました。
当課では今後も、茶の高品質化に向けた支援に加え、関係機関と連携しながら新たな商品開発の支援などを行っていきます。

2021年7月

山鹿クリの改植・新植が盛んに行われている

本課では、重点課題として、クリの安定生産のための管理技術や改植・新植の推進を、主産地であります菊鹿町内田地区で実施しています。台風災害に強い低樹高仕立ての技術指導や新植・改植による優良品種の導入などを支援しています。
その結果、早生品種から「美玖里」「銀寄」などの優良品種への更新、柿、極早生温州からの改植、水田、畑での新植などの実績が令和2年度は計14haとなるなど、ここ数年盛んとなってきています。
山鹿市は、クリの産地で市町村別の生産量は西日本一です。「菊鹿クリ」「山鹿クリ」として出荷されるとともに、地域での加工品販売、加工原料としてのペースト生産などが行われています。
本課では、今後とも地域の特産品であるクリの生産振興に向け、生産者の意欲向上に努めて参ります。

2021年7月

黒武者
現地検討会の様子

「黒武者」出陣!!

鹿本地域は、全国有数のすいか産地ですが、高温となる6月の品質安定が課題となっているため、新品種の導入を進めています。その中の有望品種である「黒武者」の出荷が始まりました。
本年産も肥大、糖度とも良好で、市場からは高い評価を受けており、通常品種よりも高値で取り引きされています。
この「黒武者」は、その名のとおり果皮が黒いことから見た目にもインパクトがあります。そればかりではなく、糖度や食感(シャリ感)等の内部品質も通常品種と同等の高い評価を得ています。
加えて、高温期でも果肉のうるみが発生しにくいため、品質が安定する特徴があります。
更には、種子の数が通常品種の3割程度と少ないことから、カット販売に適しており、後続産地との差別化が可能となることから、有利販売につながる品種としても期待されています。
農業普及・振興課としては、令和元年産の試験導入から推進を図っており、令和2年産は5ha、令和3年産には15haと順調に栽培面積が拡大しています。今後とも更なる面積拡大、安定生産に向けた支援を継続していきます。

2021年6月

市と連携した就農計画作成指導
新規就農者の巡回指導

新たな担い手の確保・育成に向けた取組み

鹿本地域では、農林業分野の課題に対する取組みを振興局と山鹿市が共同して一元的に推進するため定例会議を設置しておりますが、その中で新たな担い手の確保・育成を推進する部会を設け、計画的な推進を図っています。
その一環として、JA鹿本が就農希望者の研修場として平成30年度に設置した地域担い手育成センターにおいて、当課でも栽培技術や農業経営の指導を行ってきたところです。
現在、IPM導入に係る技術指導を行っていますが、今後は、新たに経営者として農業を始めるにあたっての収支計画や資金の活用・返済計画などを含めた就農計画について、山鹿市と連携して6月末の研修終了までの作成を目指し指導していきます。
また、次世代人材投資事業の交付対象者を中心に、市・県・JA等の関係機関により新規就農者のサポートチームを作り、指導・相談等を行っています。4月28日には、就農支援アドバイザーとともに、ほ場の状況確認や対象者の巡回指導を実施したところです。
当課では、今後も引き続き新たな担い手の確保・育成に向けて、関係機関と連携し計画的な支援を行っていきます。

2021年6月

くすもち二条栽培展示ほの様子 左:はるしずく 右:くすもち二条
成熟期の現地検討会の様子

もち性大麦「くすもち二条」への大規模品種転換

鹿本地域では、令和3年産の大麦約210haのすべてを、焼酎原料用の「はるしずく」から、もち性大麦「くすもち二条※」に品種転換を行っており、現在収穫が進んでいるところです。
この品種転換は、近年の「はるしずく」の需要の低迷を受け、当課とJA・実需者が連携し、昨年から進めてきたものです。
昨年は、品種の地域適応性を把握するため、試験ほを設置しました。収量は見込みより少なかったものの、品質が良好であり、実需者からの強い要望もあったため、今年産の大規模な品種転換に繋がりました。
「くすもち二条」は従来の品種と栽培方法が異なるため、最初は生産者に戸惑いが見られました。そこで、当課では昨年産のデータを基に技術資料を作成し、栽培技術講習会や現地検討会を開催することで、品種転換による生産者の不安の解消や栽培技術の向上に努めました。
この結果、生育は良好で、収量・品質ともに上々の出来となっています。
当課では引き続き、実需者の満足の得られる品質確保を目指し、栽培技術の高位平準化に向けて指導を行っていきます。

※くすもち二条…2019年に農研機構によって登録された品種。炊飯した時に軟らかく、粘りが強いことから麦ごはんにした時の食感が良い。水溶性食物繊維であるβ-グルカンを多く含み、近年の健康志向から需要が伸びている。

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