熊本エリア

熊本地域は熊本市を所管しています。九州の中央、熊本県の西北部に位置し、金峰山を主峰とする複式火山帯と、これに連なる立田山等の台地からなり、東部は阿蘇外輪火山群によってできた丘陵地帯、西部は白川の三角州で形成された低平野からなっています。米や温州みかんが本県農業産出額の約14%を占めていて、特に野菜と果樹は県内でもトップレベルの産地です。

このエリアに関するお問い合わせはこちら

県央広域本部 農林部 農業普及・振興課

〒862-8570 熊本市中央区⽔前寺6−18−1(防災センター内)

電話:096-333-2776

FAX :096-333-2781

熊本エリア普及現地情報

2026年10月

new
現地検討会の様子
新規就農者の育苗ほ巡回の様子

定植に向け白浜苺部会で現地検討会を開催!

JA熊本市白浜苺部会は、新規就農者2名を含む19名で構成され、高品質なイチゴの安定生産に取り組んでいます。近年の夏季の高温により育苗期の管理が難しくなる中、部会全体で基本管理を再確認するとともに、新規就農者が先輩農家から栽培技術を学ぶ機会として現地検討会を開催しました。
検討会では新規就農者を含む生産者3戸の育苗ハウスを巡回し、それぞれ苗の生育状況を確認し、今後の栽培管理について説明を行いました。特に就農1年目の生産者のほ場では、管理作業や苗の生育状況について活発な意見交換が行われ、生産者同士が栽培技術を共有する有意義な機会となりました。
また、定植に向けての葉色やかん水管理、定植前後の管理について注意点を共有しました。生産者からは、高温条件下での花芽分化について多くの質問が寄せられ、支援センターから時期別の葉色の目安や肥培管理について助言がありました。
当課では、今後も新規就農者への継続的な支援を行うとともに、部会全体の安定生産・収益向上に向けて引き続き支援していきます。

2026年10月

new
あさぎり薬草合同会社での研修風景
現地ほ場での意見交換の様子

新たな栽培品目の可能性を先進事例に学ぶ ~あさぎり薬草合同会社視察研修を開催~ 

JA・市・県で構成する「(一社)熊本県野菜振興協会熊本市支部」では、新たな栽培品目の可能性を探るため、あさぎり町の「あさぎり薬草合同会社」を訪問し、先進地視察研修を実施しました。
当日は、JA熊本市・熊本市・県央広域本部から計6名が参加し、同社の組織活動の変遷や生産基盤づくり、新規就農者への支援など、産地づくりに関する取り組みについて説明を受けました。研修では参加者から活発に質問が寄せられ、栽培にかかる労力や高温・低温への適応性、他品目との優位性などについて詳しく話を伺いました。新たな栽培品目の可能性を考えるうえで、大変参考となる貴重な情報を得ることができました。
その後、ミシマサイコ栽培ほ場を視察させていただき、は種から収穫に至るまでの主な栽培管理、収穫方法等について意見が交わされました。
当課では、今回の視察で得られた知見を今後の産地振興の参考とするとともに、変化する栽培環境を踏まえ、新たな栽培品目の可能性について引き続き情報収集を行っていきます。

2026年10月

new

加温デコポン_酸低下が加速!減酸対策に成果

昨年度の加温栽培不知火類は夏秋季の高温・乾燥により果実の酸がなかなか低下せず、12月になっても酸味の強い状態が続きました。その結果、消費者からお歳暮商材として高い人気を誇る「デコポン」の出荷量が大幅に減少しました。本年度は、果実の減酸に大きく関係する降水量が昨年度をさらに下回っており、昨年同様に酸が高いまま12月を迎えることが懸念されています。
こうした状況を受け、当課では毎月開催している講習会で「減酸」を重点課題に掲げ、水管理を中心とした栽培管理の徹底を呼び掛けてきました。8月1日に実施した果実一斉分析では、7月と比較して減酸が進み、産地全体の酸も揃いはじめていました。しかし、その水準は前年同時期とほぼ同じであり、依然として楽観できる状況ではありませんでした。
そこで、「加温デコ 減酸のカギは『水』と『細根』」と銘打って減酸対策を徹底指導した結果、8月24日の一斉分析では、果実の酸が前年10月1日と同程度まで減少しました。これまで積み重ねてきた減酸対策の効果が着実に表れ始めています。
今後は、9月中に節水管理へ移行し、減酸対策に加えて増糖対策も視野に入れた栽培管理を進めていきます。当課では、12月の出荷量拡大につながるよう、引き続ききめ細かな栽培管理指導を行ってまいります。

2026年10月

new
現地検討会の様子

温州みかんの高品質果実生産に向けた現地検討会の実施

農業普及・振興課では、河内地域において果実の日焼け果軽減対策として日焼け防止剤(ホワイトコート)の散布とサンテ被覆実証、安定した高品質果実の生産のための、シールディングマルチ栽培(以下、S.マルチ)※の実証を行っています。
今回、各展示ほの中間評価を行うため、現地検討会を開催しました。現地検討会では、日焼け果の発生状況や果実表面温度の計測、S.マルチ導入園での生育状況や、収穫に向けての栽培管理について情報共有を行いました。日焼け防止剤散布区では、無処理区と比較し果実表面温度が低いことが確認でき、S.マルチ導入園では、降雨後のタイベックマルチ下への雨水流入の抑制効果が確認できました。また、隣接する植木町に設置されているS.マルチ展示ほの視察を行い、昨年度の結果や費用対効果について意見交換を実施しました。
当課では引き続き、継続的に調査を実施し、有効性の検証を行い、温州みかんの高品質果実生産に向けた新技術の導入方法を関係機関と検討していきます。

※専用のNARO.Sシートを樹冠外周部に埋設したうえでシートマルチ栽培を行うことで適切な水分管理を容易にした技術。

2026年10月

new
覚書に署名するお二人
締結式の様子

守り継がれた樹園地を次の担い手へ ~農業経営継承の覚書締結~

8月5日、熊本市西区河内町において、柑橘生産者(70代)から従業員(30代)への農業経営継承に向けた覚書締結式が行われました。
近年、生産者の高齢化や後継者不足が進む中、地域農業を将来にわたり維持・発展させるためには、担い手の確保・育成が重要な課題となっています。こうした中、親族以外の第三者へ経営を引き継ぐ「第三者承継」は、有効な手段の一つとして期待されています。
今回の取組は、昨年8月に河内町地区の柑橘生産者を対象に開催した「園地じまい相談会」へお二人が参加されたのをきっかけに、関係機関による経営継承に向けた支援が始まりました。当課及び熊本県農業経営・就農支援センターをはじめ、熊本市、JA熊本市、熊本県農業公社、農業委員会などの関係機関が連携し、双方の意向確認や経営内容の整理、今後の経営方針について面談を重ねるなど、伴走型の支援を行ってきました。特に円滑な経営移譲に向け、農地や生産施設、機械類の移譲条件について確認や調整を進めた結果、今回の覚書締結に至りました。
締結式では、関係者が見守る中、移譲者と継承者が覚書に署名し、これまで大切に守られてきた樹園地や栽培技術、生産基盤を次の担い手へ引き継ぐ新たなスタートとなりました。
今後も関係機関が一体となり、地域農業を支える担い手の確保・育成に取組むとともに、持続可能で魅力ある農業の実現を目指していきます。

2026年10月

new
受入式の様子
研修生や受入れ農家

JA熊本市で初!みかんでの研修生受入式を開催

熊本市果樹産地推進協議会では、JA熊本市、熊本市農業普及指導協議会と共催で9月1日にJA熊本市新規就農者育成事業受入式を開催しました。JA熊本市では、昨年度から柑橘を研修の対象品目に追加しており、9月から初めて2名の研修生が2年間の研修をスタートさせました。
受入式には、研修をサポートする受入れ農家などの生産者やみかん産地就農支援アドバイザー、JA、市、県が出席しました。内田熊本市果樹産地推進協議会長からは「みんなでサポートするので一期生として頑張ってほしい、研修農家をたくさん頼ってほしい」との激励の祝辞があり、研修生からは「地域に恩返しできる農家になれるよう頑張りたい」「皆さんのサポートを頼りに頑張りたい」との意気込みが語られました。
これまで、熊本市果樹産地推進協議会では、令和6年に担い手育成・確保部会を立ち上げ、収穫体験や就農相談会等で新たな担い手を呼び込む活動を行なってきました。新たな担い手候補である2名の研修生が就農に向けた準備を進められるよう、今後は月に1回の座学や定期的な面談、巡回等を関係機関と連携して行っていきます。

2026年10月

new
講習会の様子

日焼け果対策で酷暑下のみかん栽培を支援

本年の夏季は、「酷暑日」が新たに設けられるなど記録的な高温が続いており、温州みかんにとって厳しい生育環境となっています。これまで開催した講習会では、着果量はおおむね中程度ですが、早生以降の品種では一部で着果がやや少ない傾向が見られたことから、摘果時期を遅らせて果実品質の向上を図る管理について指導してきました。
今月に入り高温に加えて降水量も平年を下回っている状況が続いていることから、関係機関と連携し、7月14日に植木地区2カ所で「7~8月のみかん園管理」をテーマとした現地講習会を開催しました。当課からは、高温や強日射による日焼け果の発生増加が懸念されることから、収量低下を防ぐための日焼け果軽減対策を中心に説明を行いました。
日焼け果軽減対策では、捻枝や表層摘果などの栽培管理による方法に加え、ホワイトコートなどの日焼け果軽減剤散布といった対策を紹介しました。また、日焼け果の発生を抑えるためには、これらの技術を組み合わせて実施し、活用できる対策を積極的に取り入れることが重要であると説明しました。
今後も気象状況や果実の生育状況を注視しながら適期管理に関する技術指導を継続し、高品質な果実の安定生産に向けて生産者を支援してまいります。

2026年10月

new
サンテ被覆の様子
サンテ(白、ピンク)被覆後の樹

日焼け果を防げ!被覆資材の効果を検証

7月31日にみかんの日焼け果への対策を検討するため、3か所のほ場で生産者、JAと協力し展示ほの設置を行いました。
近年、みかんでは夏の高温少雨による日焼け果の発生が問題となっています。対策の一つとして果実保護資材「サンテ」を果実に被せる方法があり、白サンテの被覆に一部生産者が取り組んでいます。他県では白より遮光率の高いピンクサンテを使用している事例がありますが、JA熊本市管内では実績がないことから、今回展示ほを設置しました。この展示ほでは、サンテの色の違いにより日焼け果の発生状況、着色、スリップス被害について差があるかを確認します。
今後は、展示ほの経過観察や収穫前の調査を実施し、結果を生産者に共有する予定です。近年、みかんの安定生産のためには高温対策が欠かせない状況となっており、少しでも効果的な対策を講じられるよう関係機関と連携し取組みを進めていきます。

2026年10月

new
全体会議の様子

課題に迅速対応!~加温デコの減酸対策会議を開催~

お歳暮商材として評価の高い加温デコポンは、12月出荷量の増加がブランド価値の向上と農家所得の向上につながります。年内出荷量の確保に向けては、夏期までに果実の酸濃度をいかに低下させるかが重要なポイントとなります。
これまで、生産者を対象に最低温度管理や摘果、水管理などに関する講習会を毎月開催し、適正な栽培管理の徹底を図ってきました。しかし、7月1日に実施した「果実一斉分析」の結果、一部の園地では依然として酸濃度が高い状況が確認されました。
そこで、関係機関と連携し、7月7日に加温デコポン生産者を対象とした全体会議を緊急開催しました。会議では、果実の減酸が特に進む7月の管理の重要性について説明するとともに、①十分なかん水の実施、②7月下旬以降は裂果しやすい時期となるため、少量多回数かん水へ移行し、減酸促進と裂果による収量減少の防止を両立させること、の2点を重点対策として具体的に説明しました。
今後も、定点調査や毎月実施する果実一斉分析の結果を踏まえながら、きめ細かな栽培管理指導を行い、加温デコポンの年内出荷量拡大に向けて生産者を支援してまいります。

2026年10月

new
「凜夏」の生育状況
トンネル「幸水」選果の様子

芳野地区のナシ出荷始まりました

7月15日からJA熊本市ではナシの最初の品種トンネル「幸水」の選果が始まりました。また、県内で先進的に産地化している温暖化対応品種である「凜夏」は7月27日から選果が始まりました。
この出荷に向け7月9日には生産者と市場で収穫の早い園を中心に園地巡回を行い、肥大や糖度を測定し果実の出来栄えを確認しました。今年のナシの肥大は平年並みで、病害虫の発生も少なく、生育は順調に進んでいます。その後室内で、今年の夏果実の販売状況や「凜夏」に関する市場との意見交換を行いました。市場からは大玉で注目している品種だが認知度がまだ低いとの意見がありました。また、当課からは、収穫直前ということで樹上選果や適期収穫を中心に今後の管理について説明を行いました。
今後も「凜夏」を増やしたい意向を持っている生産者がいますが、まだ新しい品種であるため技術支援が必要です。既存品種の適期管理に加えて「凜夏」の安定生産に向け、引き続き支援していきます。

2026年10月

new
天敵や微小害虫の生息状況を調査する様子
ハウス内の微小害虫の捕獲状況 (左:慣行区、右:天敵区)

天敵の力で微小害虫を抑制!すいかの総合防除に手応え

当地域は国内有数のすいか産地ですが、微小害虫の薬剤抵抗性の発達などにより、化学農薬だけでは防除が難しくなっています。一方、すいかは栽培期間が短く、費用対効果への懸念などから、天敵の利用はほとんど進んでいませんでした。そこで、化学農薬だけに頼らない防除体系の構築に向け、総合防除の現地実証に取り組みました。
2月に天敵を放飼したハウスでは、微小害虫を餌として天敵が定着・増殖し、植え替え後の2作目の収穫期に当たる6月まで、害虫密度を低く抑えることができました。一方、慣行区では、特にアザミウマ類の密度が高まり、薬剤散布を行っても十分に抑えられず、芯止まりが生じるほど増加しました。1回の放飼で2作目まで防除効果が確認されたことは、天敵利用の費用対効果の向上につながる成果となりました。
実証期間中は、当課と生産者、JA、メーカー、農業革新支援専門員が連携し、天敵や害虫の発生状況を継続的に調査し、防除判断を支援しました。生産者からは、「天敵の効果が明らかで、感動した。来作は全てのハウスに導入したい。」との声が聞かれました。
当課では、天敵を活用した総合防除の普及を進めるとともに、今後もすいかの安定生産に向け支援していきます。

2026年10月

new
個人面談の様子
育苗の様子

次作に活かす!イチゴ個人面談会を開催

JA熊本市白浜苺部会は、新規就農者2名を含む19名で構成され、品質を重視したイチゴ生産に取り組んでいます。
当課では、県育成品種「ゆうべに」の導入以降、毎年、個人面談を実施してきました。また、昨年度から面談の対象を「恋みのり」の生産者にも広げ、本年度も部会員全員を対象に実施しました。
面談では、各生産者の出荷実績と部会平均をグラフで示し、過去3年間の推移を比較しながら、前作の課題や次作の対策について話し合いました。併せて、病害虫防除や今後の高温対策について具体的に議論する等、有意義な内容となりました。また当課からは、今後の育苗管理のスケジュールや管理のポイントを説明するとともに、昨年度、部会の共通課題となった春先のアザミウマ類防除について情報提供しました。
当課では今後も、新規就農者への重点的な指導や今回の面談で明らかとなった課題の解決に取り組み、安定生産・収益向上に向け、継続して支援していきます。

もっと過去の普及現地情報についてはアーカイブで年を選択してください。

エリアカテゴリ