熊本エリア

熊本地域は熊本市を所管しています。九州の中央、熊本県の西北部に位置し、金峰山を主峰とする複式火山帯と、これに連なる立田山等の台地からなり、東部は阿蘇外輪火山群によってできた丘陵地帯、西部は白川の三角州で形成された低平野からなっています。米や温州みかんが本県農業産出額の約14%を占めていて、特に野菜と果樹は県内でもトップレベルの産地です。

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県央広域本部 農林部 農業普及・振興課

〒860-0831 熊本市中央区八王寺町1-20

電話:096-273-9672

FAX :096-273-9693

熊本エリア普及現地情報

2022年9月

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日照不足による生理障害※正常な場合、赤枠内の葉は紫色
新規就農者への個別指導

でこなすの出荷量が過去最高を記録

JA熊本市茄子部会では、167戸の部会員が約76haで促成※なすを栽培しています。当部会のなすは、「肥後のでこなす」の愛称で、全国各地へ出荷され、西日本最大級の促成なす産地となっています。
令和3年産では、定植直後から日照不足が続き、一部のほ場では生理障害が発生する等、生育が停滞する事態となりました。さらに、厳寒期は例年になく冷え込み、栽培・経費面で非常に厳しい条件下でのなす生産となりました。
このため、農業普及・振興課では、現地検討会等を通じて、基本的な管理の徹底を行うように指導を行い、特に新規就農者に対しては、個別に重点指導を行いました。
その結果、部会の出荷量は、前年対比102%の13,517tとなり、令和元年産から3年連続で増加し過去最高となりました。10a当たりの収量も順調に増加しており、生産者の栽培技術レベルは年々向上しています。
当課では、これまで、部会全体の生産力向上を目指した栽培管理技術の指導を重点的に行ってきました。加えて、今後は、近年の資材費高騰に対応するために、当地で導入可能な化学肥料や燃油の削減技術について、普及を図ってまいります。

※促成栽培:ハウスなどを利用し、晩秋から春までの大部分を保温・加温し、低温期から果実を収穫しようとする作型。

2022年9月

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講演会の様子
動画による事例紹介

「将来の担い手確保に向けた集落営農研修会」を開催

当課と熊本市農業普及指導協議会は、7月20日にグランメッセ熊本において、地域農業を維持発展することを目的に「熊本地域集落営農研修会」を開催しました。当日は、営農組織や関係機関約50名の参加がありました。
研修会では、農山村地域経済研究所の楠本雅弘氏(埼玉県熊谷市)から「地域の多様な条件を活かした集落営農及び担い手の確保」と題して、基調講演をいただきました。楠本氏からは、他県での事例を踏まえ、組織の人材確保・育成や運営手法等のアドバイスがありました。
参加者からは、「集落活動に農家以外の方の参加を促す方法」等の質問や、「今後も担い手として地域に根付く集落営農法人になりたい」といった意見があり、有意義な研修会となりました。
今後も当課では、地域の将来を担う営農組織や農業者に対して、座談会等を実施し、きめ細かな支援を行っていきます。

2022年8月

熊本市の就農・営農相談会への相談者が激増!!

令和3年度から、市・県・JA熊本市・JA鹿本・JA熊本うき・農業委員会・日本政策金融公庫・就農支援アドバイザーが一堂に会しての新規就農サポート体制による『就農・営農相談会及び審査会』を行っています。
初年度(令和3年度)の相談件数は延べ21件、令和4年度は6月末時点で、既に延べ20件に達し、相談者の情報を共有化しています。
『就農・営農相談会』は、参加者の就農準備や営農を開始する前の進行段階により次の内容となります。
① 『就農・営農相談カルテ』による初期的な就農・営農相談に対しての助言。
② 就農希望者が作成した、就農計画へのアドバイス。
③ 就農計画の認定審査及び、『経営開始資金』の採択審査前の事前検討。
相談会は、非農家出身の方からの相談が多く、相談内容も様々です。参加者からは、『色々な情報が収集出来て良かった。』『再度、計画の方向性を検討してみます。』などの声が聞かれています。
しかし、新規就農者、認定新規就農者となっても、栽培技術が未熟で、収入確保が出来ない場合もあるため、きめ細かい支援が必要となります。
農業普及・振興課では、就農後の支援を強化するため、熊本市と連携して、就農後の課題への対応が出来る『就農定着支援体制』づくりに取り組んでいきます

2022年8月

個人面談の様子
作成した作型計画表と収量予定

カスミソウの計画出荷による有利販売を目指した取組 ~個人面談で出荷目標を作成~

6月9日、農業普及・振興課とJA熊本うきは、JA熊本うき花倶楽部城南地域のカスミソウ生産者17戸を対象に、計画出荷に向けた生産体制を構築するため、個人面談を行いました。
当課とJAが、生産者ごとの栽培品種や定植日、出荷時期を面談により調整し、それを可視化した個別の作型計画表を作成しました。
昨年度までは、品種構成と作付け時期の適正化に重点を置いた面談でしたが、今年度は、需要の高い年末時期の予定数量を提示して、より正確な出荷計画の作成を目的としました。
具体的には、1株あたり仕立て本数と目標収量の聞き取りから、ほ場毎の収量を試算し、生産者に対して明確な出荷目標を示しました。このことにより、作型ごとの生産目標、管理スケジュールが定まり、シーズンを通した詳細な生産・販売計画に繋がることが期待されます。
当課では、目標達成に向け、JAと個別巡回を行いながら作型計画に沿った栽培管理を指導し、カスミソウの計画出荷に向けた支援を行っていきます。

2022年8月

現地ほ場の様子(左:台太郎の高接ぎ木)
現地調査の様子

大長ナス高接ぎ木栽培の現地検討会を開催 ~青枯病の発生抑制効果を確認~

植木町の大長ナス部会では、約4haで大長ナスを栽培していますが、近年、青枯病※1が多発するほ場が増えています。
青枯病は、単独の防除対策で発生を抑制することが難しいことから、当課では、土壌消毒に加えて、台太郎※2など抵抗性台木を用いた高接ぎ木※3の栽培試験を2ヵ所の農家ほ場で実施しました。6月17日に開催した現地検討会では、5月までの試験結果を報告するとともに、現地ほ場にて、台太郎を用いた高接ぎ木で防除効果が特に高いことを部会員全員で確認しました。
参加した生産者からは、生育や収量、青枯病の発生程度について多くの質問があり、青枯病に対する危機感から、次作で高接ぎ木苗の導入を決めた生産者もいました。
当課では、引き続き、試験ほ場の夏場の生育状況や病害発生程度の確認を行いながら、効果的な土壌消毒方法と高接ぎ木栽培を組み合わせた青枯病対策の確立に取り組み、出荷量の減少を最小限にとどめられるよう、技術的な支援を進めていきます。

※1 青枯病:バクテリアが原因の土壌病害。発生時期が早いと大きな減収につながる。
※2 台太郎:ナス台木品種のひとつ。
※3 高接ぎ木:土壌病害の抵抗性を高めるため、通常より台木部分を延長した接木法。

2022年7月

すいか試食販売会接客の様子
すいか運び込み(サイズ別選別)

植木町4Hクラブ『すいか祭り』大盛況!

5月14日に、鶴屋百貨店本館地下2階の果物売場にて「第44回植木町4Hクラブ『すいか祭り』(すいか試食販売会)」を開催しました。
今年は、コロナの影響で試食が行えなかった昨年と比べ、多くの来客があり、賑わいをみせました。すいかの食味は良好で、植木すいかの糖度基準11~12度をクリアした約300玉を出荷しました。
今年は特に大玉傾向であったことから、贈答用として、北は北海道、南は沖縄まで、全国各地への配送があり、植木産すいかの県外へのPRにもつながりました。
また、長年、販売会に通うリピーター客も多く来場され、「ここで買うすいかは本当に美味しい」「今年も楽しみにしていた」などの声を聴くことができました。加えて、消費者との対話の中で、クラブ員と消費者の交流も深まり、クラブ員のさらなる生産意欲の向上につながりました。
今後も、植木町4Hクラブを含む若手農業者等後継者育成のため、4Hクラブの活動支援を続けていきます。

2022年7月

3年ぶり!熊本市営農生活研究グループ総会開催

令和4年5月28日、県央広域本部にて、3年ぶりに対面形式で熊本市営農生活研究グループ総会が開催されました。熊本市営農生活研究グループは、北区植木、西区河内・飽田・秋津、南区富合等の7グループ27名が所属する組織です。会員には、農業女性アドバイザーやくまもとふるさと食の名人も多く、連携して営農、農産加工、直売、食育など女性農業者の活躍推進に向けた活動に取り組んでいます。
総会は、生活研究グループ員19名が参加し、今年度の活動計画について検討しました。議案はいずれも承認され、役員交代で新会長へ引き継がれました。
また、総会後に研修を行い、県内の6次化の取組等について、当課大王課長から講演を行うとともに、県の支援策などの情報提供を行いました。
研修終了後も、各グループから活動紹介、県や市との意見交換、機能性食品サンプルの試食などが行われ、濃密な交流が図られました。
当課では、引き続き、女性農業者のグループ活動を支援していきます。

2022年7月

県と市が連携した地域課題の解決への取組

県央広域本部農林部と熊本市は、熊本地域における農業振興等に関する課題等を共有し、連携してその解決に努めるため、平成29年度に「熊本地域農業振興県・市連携会議」を設置しています。今回、県央農林部と熊本市農水局の合計19名が参加し、5月27日に第1回連携会議を開催しました。
今年度は、①新規就農者に対する就農・営農支援体制の見直し、②鳥獣被害対策の強化、③家畜防疫体制の強化、④グリーンな栽培体系への転換の4課題に取り組むこととしました。特に、グリーンな栽培体系への転換では、堆肥を有効活用して減化学肥料栽培や自給飼料生産拡大を目指すため、推進体制の構築と、子実用トウモロコシなどの現地実証に取り組む予定です。
そのほか、ミカンコミバエの防除対策について、万が一発生が確認された場合の初動対応の情報共有を行いました。また、今年度から若手技術職員の育成を目指して、市技術職員が県の普及指導員研修に参加する予定です。
今後、県と市が連携して課題解決を図り、熊本地域の農業・農村の振興を図っていきます。

2022年7月

ロボット田植機実演の様子
各農機メーカーによる製品紹介

3農機メーカーによるスマート農業研修会を開催!

当課と熊本市農業普及指導協議会は、5月17日に熊本市南区城南町の(農)すぎかみ農場圃場において、「スマート農業実演研修会」を開催しました。
当日は、50名を超える農業者や関係機関の参加があり、当課や農業技術課から県スマート農業の取組事例の説明後、(株)クボタ、(株)ヤンマーアグリジャパン、(株)ヰセキ九州の3社からスマート農業への取組やドローン等機械の紹介、各種スマート農機の実演会を行いました。
実演会ではリモコン草刈機、アシストスーツ、ロボット田植機、ロボットトラクターの実演を行い、各社から作業精度等の詳細な説明がありました。
参加者は、様々な最新のスマート農業機器を実際に見て・触れて体験することができ、「農業機器の技術向上は目を見張るものがあり、将来的に導入を検討したい」など前向きな意見がありました。
今後、担い手不足の中、地域農業・農地を継承していくための手段として、スマート農業の活用も必要となることから、省力化や作業効率の向上など、効果検証を行い、スマート農業技術の活用に向けて支援を行っていきます。

2022年5月

収量報告会の様子
収穫直前のホウレンソウほ場

加工用ホウレンソウ産地の更なる拡大にむけて

当課では、令和元年度からJA熊本市や加工業者等各関係機関と連携し、加工用ホウレンソウの産地育成を進めています。昨年度は、6名の生産者が12.5haで栽培を行い、4月初旬には全てのほ場で収穫が終了しました。
4月25日には、関係者注1を集めた収量報告会を開催し、加工業者から収穫状況や収量について説明がありました。昨年度は、初めて収量が10a当たり3tを超えるほ場がみられ、生産者からも「確実に栽培技術が向上している。引き続き栽培を頑張っていきたい。」などの前向きな意見がありました。
一方、関係機関からは、新たな課題として、秋季の少雨対策、春季における抽苔注2対策が提起され、生産者も含め活発な意見交換が行われました。その結果、次期作では、対策技術の確実な実施、抽苔しにくい品種を検討するための品種比較展示ほの設置を行うことになりました。また、今年度の作付面積については、更に増加する見込みです。
当課では、引き続きJAと共に、安定生産技術の現地指導を通じて、面積拡大に向けた支援を行っていきます。

(注1)関係者:生産者、JA熊本市、加工業者、種苗卸、肥料メーカー、県
(注2)花をつけるため、茎が伸長する現象。ホウレンソウでは商品価値が無くなる。

2022年5月

稼働を始めたパレタイザー
屋根が増築されたトラックヤード

令和4年産「夢未来スイカ」販売スタート~一貫パレチゼーションを実現した選果場から~

JA熊本市北部選果場は、本年3月にパレタイザーを導入し、手積み手降ろしの時間短縮を図り、一貫パレチゼーションによる物流合理化が可能な選果場へと進化しました。また、大玉に対応した自動箱詰機を導入し、4L以上の規格にも対応するとともに、トラックヤードに屋根を増築。天候に左右されない製品管理により、消費地への安定供給が可能な集出荷施設に一新されました。
このようななか、3月23日に査定会が行われ、糖度や熟度の品質確認を行い、3月26日から令和4年産の「夢未来スイカ」の販売がスタートしました。今年は2月の低温により生育がやや遅れていましたが、温度管理やかん水管理の徹底などの生産努力により、大玉のスイカに仕上がっています。
今後、スイカの出荷量は徐々に増加し、ゴールデンウイーク頃にピークを迎え、今年さんは約3,700tの出荷を予定しています。本選果場の活用により、JA熊本市「夢未来スイカ」のブランドが更に強化され、生産者の所得向上により産地の活性化が進むことが期待されます。

※一貫パレチゼーション:パレット積みのまま発送から到着の荷卸しまで一貫して輸送する方式

2022年5月

掘り上げられる大苗
若手生産者の勉強の場としても活用

「させぼ温州」の共同大苗育苗ほの取組~2年間の育苗を終え、生産者へ配布~

熊本市果樹産地推進協議会では、「させぼ温州」の早期成園化・面積拡大のため、令和2年4月に果樹経営支援対策事業を活用して、共同大苗育苗ほ(14a、1,400本)を設置しました。管理はJA熊本市柑橘部会に委託され、受託した同部会では、部会役員・生産技術部・生産プロジェクトのメンバー約20人を中心に芽かきや防除作業などを2年間、管理を行ってきました。
育苗された苗は、整枝が整い、十分な大きさに揃った上質な苗となったことから、令和4年3月11~12日に、苗木の掘り起こしと、改植を行う生産者への配付が行われました。当日、受け取った生産者は苗の出来の良さに満足されていました。当課からは、事前に部会と協議しながら作成した「大苗定植後の管理指針」を生産者に配付し、定植後の適切な管理の技術指導を行いました。
今回の大苗は約1.4haのほ場に植栽され、部会員の作付面積は92haまで拡大しました。また、育苗ほは、育苗期間中、青年部や女性部の勉強会の場としても活用され、技術研鑽が図られました。これら一連の取組が「させぼ温州」の出荷量拡大に今後、大きく寄与することが期待されます。

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