冬レタス出荷予測システムを活用した安定生産・安定出荷による産地競争力強化
天草地域の冬レタス(92戸、147ha)は業務需要向けの契約取引が大半を占め、定時・定量出荷を求められています。しかし、気候変動の影響による生育の前進化を受け、近年では春先以後の出荷が切れる事態となっています。また、出荷時期は安値となり出荷が切れたら高値となる悪循環に陥っていました。更には、生育の前進化で収穫時期が重なり、獲り遅れとなる圃場廃棄が2割を超えていました。
このことから、レタスの生育・出荷予測の必要性が高まっており、天草農業普及・振興課と天草管内3JAでは、農研機構が開発したレタス出荷予測システムを活用した冬レタスでの安定生産・安定出荷による産地競争力の強化に取り組んでいます。
最も早く8月27日に定植されたレタスでは、出荷予測10月2日のところ実際の収穫日が10月1日と高い精度でした。
レタス生産組織をはじめ関係機関は、スマート農業を活用した生産・出荷体制に大きな期待を寄せています。