芦北エリア

芦北地域は水俣市、芦北郡を所管しています。熊本県の南部に位置し、八代海の海岸線に沿って起伏に富んだ地形が形成され、平坦地が少ない中山間地域です。温暖な気候を活かして、田 (マルタ)ブランドの甘夏や不知火類(デコポン)、早生たまねぎ (サラたまちゃん)など、全国的に認知されている地域ブランド作物が生産されています。
特に、農業産出額の約5割を占める果樹は地域の基幹作物であり、なかでも不知火類(デコポン)は、12月の加温栽培から鮮度保持資材を活用した6月までの長期安定出荷が行われており、県内有数の産地です。また、肉用牛では「あしきた牛」ブランドとして、高品質な牛肉の生産が行われており、各種共励会で上位入賞するなど、県内外から高い評価を受けています。

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県南広域本部 芦北地域振興局 農業普及・振興課

〒869-5461 葦北郡芦北町芦北2670

電話:0966-82-5194

FAX :0966-82-2373

芦北エリア普及現地情報

2026年2月

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現地検討会の様子
ドローン防除の様子

~サラたまちゃん産地の維持に向けて~ ドローン防除現地検討会を開催しました

芦北地域のタマネギ栽培では、生産者の高齢化による労働力不足が深刻な状況となっており、今後、産地を維持していくためには、栽培管理の省力化・軽労化を推進していく必要があります。
タマネギ栽培の防除作業(農薬散布)については、主に生産者が動力噴霧器を用いて行っており、重労働だという声がよく聞かれています。また、タマネギの病害発生を防止するためには、定植直後の11月~12月にかけての防除が特に重要ですが、同じ時期に植付作業が続くため、防除に手が回らないという問題を抱えています。
そこで、タマネギの農薬散布の労力削減と適期防除を目的に、防除作業を受託組織に委託し、ドローン防除の実証に取り組みました。11月27日に開催した現地検討会では、生産者約20名が集まり、ドローン防除に関する意見を交わしました。生産者からは、「年内に防除した方がいいのはわかっているが手が回らない。委託できるならぜひやってもらいたい」、「あっという間に終わって驚いた」といった意見があった一方、「委託料が水稲よりも高い。植付時期や栽培場所を集約することで、安くできるのではないか」といった意見もあり、今後は地域一体となった取組みが必要と考えられました。
農業普及・振興課では、今後も引き続き、サラたまちゃん産地の維持に向けて、関係機関と連携して取り組んでいきます。

2026年2月

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研修生からリリーフ園について説明を受ける参加者
JA職員から選果場の説明を受ける参加者

新たな未来の担い手募集中「新規就農研修バスツアー」開催

芦北地域では関係機関で「新たな担い手確保対策プロジェクトチーム(以下PT)」を構成し、減少する地域の担い手確保に向けた取組を積極的に行っています。例年就農を希望する方々を対象にバスツアーを計画しており、本年は県内外から4名が参加して12月6日(土)に開催しました。このツアーでは、現地での栽培状況をはじめ、認定研修機関(JAあしきた)での研修紹介や就農に必要な情報提供を行い、地域の魅力や果樹農業の実際を知ってもらうことを目的としています。
参加者は高齢等により管理が困難になった園地をJAが地主から一時的に預かっている「リリーフ園」を訪れ、来年5月に継承予定の研修生からの研修内容などの話を聞き、1年目から農業所得が得られることへの関心は非常に高いように感じました。  
就農を検討されている参加者は就農イメージが具体的にできたようで、昼食時の意見交換では就農への想いや就労状況、収入に至るまでの質問が多く出されました。
午後からのJAカンキツ選果場では「デコポン」の生産選果状況や販路について説明を受けました。収穫されたばかりの果実が丁寧な工程を経て箱詰めされ、出荷される状況を見学し、参加者からは、「収穫後の販売についても不安でしたが、悩みが解消されました。」といった声を聞くことができました。
ツアー終了後には、参加された2名から就農に向けた次のステップである「短期研修(作業体験)」への申し込みがあり、着実に活動成果が現れています。今後も関係機関と連携しながら円滑かつ就農希望者に寄り沿ってサポートを行っていく予定です。

2025年12月

みなまた茶のPR展示&ふるまい会開催 @熊本空港

水俣・芦北地域で生産される「みなまた茶」を県内外への知名度UPや美味しさを認知してもらうため、10月の1カ月間、熊本空港内にあるQSHU HUB※にて「みなまた茶」6種の展示を行いました。また、期間中の10月3日、11日、13日にはお茶ふるまい&販売会も開催しました。11日のイベントの際には、このイベントを通じて若い人のお茶への関心や認知度向上を図るため、地元の芦北高校生にご協力いただき、「みなまた茶」の法被姿で試飲提供をしていただきました。
試飲した方からは、「おいしい」、「甘みがある」などの声が聞かれ、多くの方にお茶を購入していただけました。
当課では、みなまた茶の販売力強化のため、R5年度からPR活動の強化に取組んでおり、“地元特産物(みなまた茶)×地元企業×地元学校×地元ゆかりの漫画家”の『魅力ある地域資源を生かした活動』を展開しています。今後もみなまた茶PRにより、茶産地の維持発展を支援していきます。

※QSHU HUB…熊本、九州の特産品を紹介するギャラリーショップ

2025年12月

地域ブランド米「大関米」に「くまさんの輝き」を追加! ~夏季高温対策試験の取組~ 

芦北管内の地域ブランド米「大関米」は、大関山の標高150m以上の山麓、減農薬・無化学肥料等の栽培基準の下、安全・安心な付加価値の高いお米として、JAあしきたにて販売されています。しかし管内外から強い需要がある一方、近年は担い手不足や高温に対応した生産量・品質の向上が課題でした。
そこで当課では、品種が「ヒノヒカリ」に限定されていることに目を付け、高温耐性があり県のリーディング品種である「くまさんの輝き」(以下:輝き)の導入を検討するため、R3年度から栽培試験や生産者への聞き取りを実施。JAと協議を重ねる中で生産者からの要望も受け、全生産者同意のうえR7年産から「輝き」を追加※することとなりました。
さらに今年度は、「大関米」及び「輝き」の更なる生産・消費拡大を図るため、局政策調整事業を活用し、法被やのぼり等のPR資材を制作。特に米袋については、お米を原料とした素材を採用することで“安全・安心な”栽培方法で生産される「大関米」のイメージアップを図る工夫を施しました。
10月11日には、念願となる「輝き」版の「大関米」の販売開始を記念してリニューアルセレモニーを開催し、約30名が式典に訪れました。セレモニー後には試食を交えた販売会も行い、消費者からは「試食が美味しかったので購入した」「一般米より大関米の品質が良いなら買おう」といった声が聞かれ、消費拡大の効果が伺えました。

※品種は混ぜるのではなく、「ヒノヒカリ」版、「くまさんの輝き」版の大関米として、2種類を販売。

2025年12月

「あしきた牛」ブランド力強化に向けた米ぬか給与試験 ―第2回中間検討会の開催―  

くまもと黒毛和種「あしきた牛」のブランド力強化を目的として、水俣・芦北産米ぬかの給与試験を実施しています。7月に開催した第1回中間検討会では、「梅雨時期や暑い時期の米ぬかの劣化が心配である」や「米ぬか給与による枝肉成績への影響を知りたい」といった意見が挙がりました。
そこで、8月14日から4週間にわたり、米ぬか保存方法に関する試験を実施し、米ぬか袋・お茶袋・畜産飼料袋の3種類で計6パターンを比較しました。「米ぬか袋+畜産飼料袋(緩く締める)」及び「畜産飼料袋に直接保存」の2パターン以外では米ぬかの劣化が確認されました。同時に「新鮮な米ぬか」と「米ぬか袋で2週間保存したもの」を飼料分析(一般成分分析・カビ毒)検査を実施。新鮮な米ぬかと比較して、品質の劣化やカビ毒が検出されました。保存成績の良かったパターンでの飼料分析は未実施のため、次年度に実施して確認していきます。
10月30日には、第2回中間検討会を開催し、米ぬか保存方法試験や枝肉成績の結果、今後の対応等について意見交換を行いました。JAあしきたからの枝肉成績の報告では、オレイン酸含有量の上昇が確認されました。これにより、米ぬかの給与が枝肉に良好な影響を与えていることが示されました。
今後は、枝肉調査の継続や米ぬか以外の飼料(管内の特産物である柑橘)の牛肉の品質検討を進め、肥育農家・JAあしきたと密に連携し、「あしきた牛」ブランド力の一層の強化を推進していきます。

2025年12月

土壌断面調査の様子①
土壌断面調査の様子②

掘って学ぶ!土壌と肥料の基礎講座

芦北地域では、市町、農協、当課などが連携し「新たな担い手確保対策プロジェクトチーム」を設置し、新規就農者の育成・確保に取り組んでいます。その一環として、普及指導員等が講師になり、新規就農希望者(以下、研修生)に年間8回(5~12月に各月1回)の座学講座を開催しています。
10月は「土壌肥料の基礎」についての講座と、土壌断面調査の実演を行いました。講座には研修生8名の参加があり、有機物の種類や特徴、土壌の化学性などについて学んだあと、2グループに分かれて、リリーフ園で実際に土壌断面調査を行いました。スコップで深さ60㎝まで掘り進める作業は体力を要しましたが、研修生は交代しながら手際よく掘りすすめ、地中での根の張り方や土壌の層構造をじっくり観察していました。
講座後のアンケートでは「普段見えない根や土壌の状態について、直接確認できて勉強になった」や「肥料選定のポイントや注意点が良く分かった」といった感想が得られました。土壌断面調査は現場でも頻繁に行うものではないため、今回の体験は研修生にとって大きな収穫となりました。
今後も当課では、研修生が円滑に就農できるよう、関係機関と連携しながら支援を継続していきます。

2025年12月

銀杏収穫の様子
試食の様子

笑顔いっぱい!芦北高校生と芦北4HCの農業交流会

芦北地域では、農業の担い手確保が重要な課題となっており、若い世代に就農への関心を持ってもらう取組みが求められています。そのような中、芦北地方青年農業者クラブ連絡協議会は、「地域を盛り上げYO!芦北4HC」をスローガンに、地域とのつながりを深める活動に力を入れています。その一環として、今年も芦北高校生との交流会を開催しました。
10月4日に開催した交流会では、農業科の2~3年生4名が参加し、津奈木町にあるクラブ員の園地で銀杏の収穫体験を行いました。最初は緊張気味だった生徒たちも、クラブ員と一緒に作業を進めるうちに笑顔が増えていき、「収穫方法が予想外で面白かった」や「想像より臭くなくて楽しかった」といった感想が寄せられました。
その後は室内に移動し、銀杏の試食と意見交換会を行いました。事前に高校生へ農業に対するイメージや疑問点についてのアンケートを実施し、それに対してクラブ員が答える形式で進行しました。県外から移住して就農したクラブ員の体験談も紹介され、「就農の実情が聞けてよかった」や「疑問が解消できた」といった声がありました。
今後も当課では、地域農業の活性化と次世代の担い手育成に向けた活動を支援していきます。

2025年11月

みなまた茶水色向上研修会の開催

芦北・水俣地域で生産される「みなまた茶」は、市場からの評価が芳しくなく、価格が低迷しています。その最たる原因としてあげられるお茶を淹れた際の水色について改善を図るため、9月1日に「みなまた茶水色向上研修会」を水色改善に向けて経済連の展示ほに取り組む生産者2名と農業革新支援センターや経済連等の関係機関の計8名が参加のもと、茶業研究所で開催しました。
一番茶期に入札場で採取した県内各地の‘さえみどり‘30点について、2パターンでの水色審査と画像アプリによるデータ収集を行い、経済連等からの審査講評を聞いた後、生産者への聞き取りや製茶記録を基に水色向上に向けた改善の方法について意見交換を行いました。
一番茶芽を充実させるための秋の管理や製茶時の蒸し加減のアドバイスを受けた生産者からは、「来年の一番茶で結果を出せるよう今後の栽培管理に気を付ける」という決意表明とともに、今後の支援継続についても依頼を受けました。
今後はアプリデータの解析や生産・加工技術の指導により水色を向上させ、「みなまた茶」の有利販売に向けた支援を行っていきます。

2025年11月

当日の講演会の様子
全体集合写真

「夏の集い2025 in芦北」を開催しました!

芦北地方青年農業者クラブ連絡協議会では、地域の垣根を超えた交流を通じて、経営に対する気づきや、担い手のネットワークを強化する活動に取り組んでいます。
8月28日には、水俣市内で「夏の集い2025」が開催され、クラブ員と県職員あわせて50名が参加。講演会では革新支援センターの宮崎主幹を迎え、「持続可能な農業生産のために」と題して、農業と環境のつながりについて学びを深めました。その後、八代の若手いぐさ農家たちが、いぐさで手作りしたモルックを使用し、モルック大会を開催。県南3地域(八代、芦北、球磨)からは豪華景品が提供され、「いぐさモルックは手触りが良く、見た目も可愛かった」や「みんなで盛り上がれてよかった」といった参加者の声が聞かれました。
今年度は県南3地域による合同開催となり、各地域から2~4名ずつ、計8名のクラブ員が実行委員として参加。昨年11月から計11回にわたり実行委員会を行い、各地方のクラブ員が「参加して楽しかった!」と思えるような内容を目指して、協議を重ねてきました。
今後も当課では、青年農業者のネットワークづくりを支援しながら、地域の農業がさらに元気になるような活動を支援していきます。

2025年11月

研修会講義の様子
現地指導の様子

「正しい対策、地域ぐるみの取組を学ぶ」鳥獣研修会

芦北地域では、獣類による農林業への被害が急増しており、被害軽減対策の取組みが喫緊の課題となっています。
そこで令和5年6月に、地域の関係7団体で構成する連絡協議会(以下、協議会)を立ち上げ、研修会や地区別の講習会の開催、防護柵の設置や捕獲活動の推進に関係機関連携して取り組んでいます。
今回、正しい被害軽減対策を学んでいただくことを目的に、7月8日、水俣市と津奈木町の農業者を対象に研修会を開催しました。
研修会では、(株)イノPの稲葉氏から、鳥獣害対策の基本的な考え方の講義とワイヤーメッシュ柵の正しい設置と維持管理について現地指導をいただきました。農業普及・振興課からは「地域ぐるみで取り組むことの重要性」や活用できる補助事業の説明を行いました。
32名の参加者は熱心に聞き入り、アンケート結果ではほぼ全員が「役に立つ内容だった」と回答するなど、意義深い研修会となりました。
今後は、農業者が地域ぐるみで対策に取り組んでいけるよう、地区ごとの研修会を開催し、被害軽減のさらなる推進を図っていきます。

2025年11月

現地検討会の様子
共同調査研究連携会議の様子

夏場を乗り切り芝生定着へ!畦畔芝草化の現地検討会を開催 ~県総力を挙げて畦畔管理2.0へ!~

芦北管内は中山間地域が大半を占め、急傾斜な畦畔が多く存在します。そのため、農業者にとって畦畔管理作業は大きな負担で、省力化が課題です。
そこで当課では昨年度から、冬に強い「寒地型」の芝生を用いた畔芝草化※1の技術確立に向けて取り組んでおり、従来の直播に加え、県内初の試みとなるマット苗の実証にもチャレンジしています。
7月30日には、昨年度の10月、2月に続いて3回目の現地検討会を開催し、約20名の参加がありました。「寒地型」による畦畔芝草化のためには、降水量が少ない夏場をいかに乗り切るかが重要です。検討会では、芝生の生育状況を確認し、労力との兼ね合いも踏まえた灌水の必要性や方法について意見交換を行い、「灌水作業は労力がかかる」という意見や「灌水で上手くいけば一つの手段になり得る」など幅広い意見が交わされました。
また終了後には「共同調査研究※3連携会議」が開催され、各地域の生育状況を共有し、灌水方法や成功・失敗例を踏まえた要点を整理しました。
これらの検討を踏まえ、当課では、灌水の試験区を新たに設置することとし、引き続き関係機関と連携して技術確立に向けて取り組んでいきます。

※1:ゴルフ場等で使われる芝生を畦畔に播種し、雑草の発生を抑制することを目的とする。本検討会では「ナイトライフ」という耐暑性に優れた寒地型の芝生を使用。
※2:水稲の育苗と同様に、育苗箱に播種し、苗が順調に生育後、畦畔に苗を移植する。直播では、定着しない箇所の補植が必要となるため、本取組を試験的に採用。
※3:R7年度から畦畔芝草化の試験に取り組む県内他地域・研究機関で構成する組織。

2025年11月

「あしきた牛」ブランド力強化に向けた米ぬか給与

“愛が育てるあしきた牛”をキャッチフレーズに、日々愛情を込めて管理されたくまもと黒毛和種「あしきた牛」は、水俣・芦北地域が誇るブランド牛肉です。
県内・外へ出荷され、高い評価を得ている「あしきた牛」ですが、以前よりバイヤーからは「もっと地域の特色があると良い」との要望があがっていました。
そこで、地域の特色を活かしたブランド力の強化に向けて、あしきた牛の肥育農家・JAあしきたと協議を重ね、芦北・水俣産の米ぬかを用いた給与試験を開始しました。 
7月1日には現地巡回を実施し、米ぬかの採食状況や保管状況等のヒアリングを行いました。米ぬかの嗜好性が低かった農家には、飼料と米ぬかを混ぜて与える方法から、米ぬかを飼料にふりかける方法に変更を助言したところ、嗜好性の改善が図られました。
また、7月8日には中間検討会を開催し、現地巡回の結果報告と今後の対応について意見交換を行いました。米ぬかの品質が劣化しやすい点が挙げられ、保存方法の見直しや品質管理の強化が必要であることが明らかになりました。
今後は、米ぬかの保存方法の検討や米ぬかの成分分析、枝肉成績の評価等を行い、肥育農家・JAあしきたと密に連携し、「あしきた牛」ブランド力の強化を推進していきます。

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