2025年のエリア普及現地情報

2025年1月

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家畜防疫に係るバス・ルート等選定チェックリストの作成

高病原性鳥インフルエンザ等の家畜伝染病発生時に円滑な防疫作業を実施するためには、日ごろからの事前準備・対策が重要となります。
事前準備の一つとして、応援者用バス及び資機材運搬車(トラック)の大きさや、支援センターと現場事務所(発生農場)間のルートを事前に選定する必要があります。
そこで、当課では「応援者用バス及びルート等選定に係るチェックリスト」を作成しました。このチェックリストにより、①支援センター周辺、②支援センターと現場事務所(発生農場)間、③現場事務所(発生農場)周辺における、運行可能なバス・トラックの大きさ、乗降場所、通行ルート、ルート上の障害物の有無、必要誘導員数等について、正確かつ均質的に情報を整理することができます。
なお、11/7に開催した水俣・芦北地域悪性家畜伝染病防疫演習において、このチェックリストを用いた現地確認事例について報告し、関係機関と共有を図ったところです。
当課では、有事の際に迅速かつ的確な対応ができるよう、引き続き準備を進めていきます。

2025年1月

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現地検討会の様子
ドローン防除の様子

芦北たまねぎ「サラたまちゃん」の栽培支援 ~経営収支試算表の作成、ドローン防除実証~

近年、生産者の高齢化が進む中、JAあしきたのたまねぎ「サラたまちゃん」の生産量が減少しています。そこで、JAとともに部会の課題を整理し、栽培を継続できるよう、収益性の可視化や生産管理の省力化に取り組んでいます。
「サラたまちゃん」は、荷姿が多く、出荷形態別の経費計算がやや複雑で、出荷時期が長いことなどから、収支を把握しにくい状況がありました。そのため、エクセルで「芦北サラたまちゃん経営収支試算表」を作成し、出荷形態や出荷時期、使用する資材、雇用労賃を選択することで、簡単かつ瞬時に10a当たりの収益性を把握できるようにしました。今後、本システムを部会員の経営分析に活用していく予定です。
また、繁忙期の省力化・軽労化と昨年度問題となった小菌核病対策を目的に、植付後のドローン防除の実証試験を行いました。12月2日に、水俣市袋地区で現地検討会を開催し、計77aに殺菌剤を15分程度で散布しました。生産者からは「あっという間に防除が済むが、こんなに少ない散布量で、本当に効果が出るのか?」との声もありました。今後、防除効果を確認しながら、管内法人へのドローン防除委託に向けて部会の意見をまとめていく計画です。
当課では、今後も「サラたまちゃん」の生産振興に取り組んでまいります。

2025年1月

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現地でリリーフ園をJAが説明
新規就農者が園地で就農経緯説明 (右から2番目)

新たな未来の担い手募集中「新規就農研修バスツアー」開催

芦北地域では関係機関で「新たな担い手確保対策プロジェクトチーム(以下PT)」を構成し、減少する地域の担い手確保に向けた取組を積極的に行っています。例年就農を希望する方々を対象にバスツアーを計画しており、本年は県外を含む6名が参加して11月30日に開催しました。このツアーでは、現地での栽培状況をはじめ、認定研修機関(JAあしきた)での研修紹介や就農に必要な情報提供を行い、地域の魅力や果樹農業の実際を知ってもらうことを目的としています。
JAのカンキツ選果場では「デコポン」の生産選果状況や販路について紹介し、収穫されたばかりの果実が丁寧な工程を経て箱詰めされ、出荷される状況を見ていただきました。
次に高齢等を理由に栽培が困難になった園地を一時預かりした「リリーフ園」を訪れ、リリーフ園制度を説明しました。果樹経営で新規就農しても1年目から所得が得られることへの関心は非常に高く、就農を検討されている参加者にとって、就農イメージが具体的になっているようでした。また、PTによる新規就農支援を受けた園主から就農のきっかけや果樹栽培のメリット・デメリット等を話され、その後の意見交換では、就農への想いや就労状況、収入に至るまで多くの質問が出されました。
ツアー終了直後には、参加された2組4名から就農に向けた次のステップである「短期研修(作業体験)」等への申し込みがあり、着実にPTの活動成果が現れています。今後も関係機関と連携しながら、円滑かつ就農希望者に寄り沿ってサポートを行っていく予定です。

2025年1月

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青年農業者会議の様子
各クラブ員に配布した発表審査のまとめ

伴走型支援で発表者増加!芦北地方青年農業者会議を開催 ~経営課題の改善につながる支援を実施~

芦北地方青年農業者クラブ連絡協議会では、ここ数年でクラブ員数が増加し、現在12名となり活気が増しています。一方で、青年農業者会議(以下、会議)で発表するクラブ員の割合は100%ではなく、クラブ員全員が経営課題に向き合う機会を作ることが課題となっていました。
 そこで当課ではまず、クラブ員に対し「取組のゴールは経営課題解決」ということを改めて強調。経営を見つめ直す機会を作るため、4月に各クラブ員に課題と取組内容を整理してもらい、5月に中間検討会を実施。その後、各クラブ員に担当普及員を配置し、伴走型の活動支援を行ってきました。
 その結果、全クラブ員が自身の経営課題、取り組みを整理し、11月12日に実施した会議では、計10名(昨年比1名増)が発表に取り組みました。
また会議後には、審査員からの点数やコメントをまとめ、発表者それぞれにフィードバック(左下写真)しました。発表をゴールとせず、今後の経営課題解決に向けた活動につながる支援ができたと感じています。
当課では引き続き、県会議に向けた支援を行うとともに、将来地域農業の担い手の核となるクラブ員の成長を後押しできるよう取り組んでいきます。

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