放牧管理の負担軽減に向けたICT活用現地検討会を開催
阿蘇地域では広大な草原を活用した放牧が実施されてきましたが、農家の高齢化や担い手の減少により、各牧野では放牧牛の監視作業が大きな負担となり、放牧休止等の原因の一つになっています。またこれまで一部の放牧実施農家から、牛の放牧状況確認のため頻繁に現地に行くことができない場合はとても心配という声がありました。
そこで今年度から当課では、企業(放牧ICT)協力のもと、6月から監視作業に不安を抱えている高森町小倉原牧野において牛の位置情報を確認できるシステムの実証をスタートしました。
9月17日には放牧ICTに係る情報提供及び普及を目的に現地検討会を開催し、放牧ICT企業や市町村、関係機関のほかスマート産業の振興と人材育成を図るため連携協定を締結した阿蘇中央高等学校の生徒など約30名の参加がありました。
実施農家からはICT機器の有用性について自宅から牛の安否を確認できるようになったとの前向きな声が聞かれ、参加者と活発な意見交換が行われました。
当課では、引き続き、ICT技術の実証や放牧条件の整備、更なる牧野利用に向けたマッチング支援を行い、世界農業遺産の根幹である牧野の畜産的利用(放牧・採草)を推進していきます。