2018年のエリア普及現地情報

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2018年12月

多収品種「やまだわら」の現地検

JA阿蘇では、共乾施設の利用向上と堅調な需要が見込める業務用米を検討するため、本年度から多収品種「やまだわら」を約62ha作付しています。一方でこの品種は、平担地向けの晩生品種であるため、高冷地での登熟期間の確保が課題と考え、移植時期と収量との関係について調査を行っています。
10月3日にはJA、地区代表の生産者の計15名と巡回して生育状況を把握し、刈取時期を検討しました。生育期間を通じておおむね好天に恵まれたため、全てのほ場で生育量は確保されていたものの、10月上旬からの気温低下の影響により、5月下旬移植のものは、登熟不足による収量低下が懸念される結果となりました。
今後、当課ではJAと連携し、筆ごとの移植期と収量の関係を明らかにするとともに、阿蘇地域の「やまだわら」栽培暦を作成し、安定生産を進めていきます。

2018年11月

いちご「ゆうべに」の定植に向けて!

県育成オリジナル品種いちご「ゆうべに」の定植に向け、現地講習会を8月23日~24日の2日間にわたり、阿蘇管内4カ所で開催しました。
阿蘇地域は準高冷地であるため、平坦地より早く定植をします。また、今年は平年より気温が高く、例年では問題とならなかった病害虫がイチゴの苗に多く発生しました。
そこで、当課では、JA阿蘇、農薬メーカーと連携し、定植前の病害虫の防除対策やこの時期に大切な灌水管理、定植後のまだら果対策等について説明を行いました。
生産者からは、肥培管理や苗管理等に関する質問や意見が寄せられました。
今後も関係団体と連携し、巡回指導や講習会等を実施することで、管内のいちごの品質向上や生産者の収益向上に向けて取り組んでいきます。

2018年10月

密播(みっぱ)技術実証展示ほの現地検討会を開催

阿蘇地域では地域営農法人の設立が進んでおり、経営の安定化が課題となっています。このため、当課では水稲のコスト低減を目指し、育苗箱数を少なくする密播技術の展示ほを設置しています。
8月1日に密播技術展示ほの現地検討会を(農)碧水、(農)黒流の2法人のほ場で開催しました。法人の構成員のほか、阿蘇市、農機メーカーなど17名が参加し、生育状況の確認を行いました。当課から具体的に苗質に問題がないこと、使用箱数が慣行より50%減少すること、最高分げつ期の生育も問題がないことを示し、慣行栽培より有効である説明を行いました。生産者からは「今後の生育や収量次第だが、次年度取り組む方向で検討したい」との意見が聞かれました。
今後も生育調査や収穫前の現地検討会を行い、当技術の普及性を検討します。

2018年9月

野草を活用したトマトの病害対策

阿蘇地域では古くから草資源を循環的に利用し、持続的な農業が展開されており、平成25年には世界農業遺産に認定されました。また近年、当地域の野草堆肥には、植物病原菌に対する拮抗菌(病原菌の増殖を抑制する菌)が多く存在していることが明らかとなり、古くから伝えられてきた栽培方法が科学的に証明されつつあります。
一方、当地域の主要農産物であるトマトの栽培では、すすかび病などの病害に悩まされており、農薬だけに頼らない防除法の確立が求められています。
そこで、農業普及・振興課では、トマトのハウス内通路に、阿蘇地域の野草を敷設し、病害の発生を抑制する実証展示ほを設置しました。今後、栽培終了まで病害の発生状況を調査し、結果を生産者に紹介する予定です。

2018年8月

コスト削減に向けた密播苗技術展示ほを設置

阿蘇地域では地域営農法人の設立が進んでおり、経営の安定が課題となっています。このため、当課では水稲のコスト低減を目指し、密播技術を検討しています。
阿蘇市の(農)黒流(くろながれ)、(農)碧(へき)水(すい)の2法人において、4月23日に播種、5月10日~11日にかけて移植作業を行い、展示ほを設置しました。心配していた苗の長さも13cmと移植に問題がなく、ルートマットの形成も十分な健苗になりました。
移植では慣行の稚苗を用いた場合の10a当たり箱数を15箱から、密播では8箱まで減らすことができました。さらに疎植との組み合わせで7箱まで減少し、箱数の減少によるコスト低減が図られました。農家からは、「箱数は減ったが、後は生育次第」などの声が聞かれました。
今後は生育調査・コスト調査等を行い、当技術の普及性を検討します。

2018年7月

輝けオール阿蘇!阿蘇地域4Hクラブ総会の開催

4月17日に阿蘇地域振興局において阿蘇地域4Hクラブ総会が開催されました。活動報告では、阿蘇市の佐藤智香氏よりプロジェクト活動の農林水産大臣賞受賞の報告もあり、同年代の発表に刺激を受け、今後のプロジェクト活動について意見交換が行われました。
本年から、阿蘇郡より県連会長に1名、県連副会長に2名が就任することとなり、佐藤智香県連会長から阿蘇の活動をPRしていくという挨拶がありました。
また、当クラブ会長は、平成30年度の目標として「無知の知 自分の知らないことを知ろう」をスローガンに、クラブ員が阿蘇を盛り上げ、活発なクラブ活動を行っていくことを決意表明しました。
当課としては、プロジェクト活動の実施にあたり、クラブ員の自主自立、経営の向上を目標に支援を行っていきます。

2018年6月

目指せ農作業事故ゼロ!将来を担う新規

阿蘇地域の新規就農者及び農業研修生を対象に、3月14日に、阿蘇市で農作業安全講習会を開催しました。
講習会の前半では、JA農機センター職員とメーカー担当者が利用頻度の高いトラクターと草払い機のメンテナンスについて説明しました。特に、正しい操作方法と日々の整備励行にポイントを絞った内容で、農機具の事故防止に向けて参加者の意識が高まりました。
後半は、当課から本県で大きな課題となっている農作業死亡事故の多さと、その背景について説明しました。事故を模擬的に再現した動画(iPad使用)も再生し、危険事例をイメージできました、日々の安全対策について振り返る機会となりました。
今後も、このような実践的な指導を通じて、農作業事故ゼロを目標に取り組みます。

2018年5月

新規就農者向け「阿蘇地域ニューファーマーズ経営セミナー」を開催

阿蘇地域の新規就農者及び農業研修生を対象とした「阿蘇地域ニューファーマーズ経営セミナー」を、1月から3月にかけて毎月1回ずつ開催しました。
第1回目のセミナーでは、NPO法人熊本県就農支援機関協議会アドバイザー黒木隆氏を講師に迎え、「成功・失敗事例に学ぶ新規就農の極意」と題した講演と、ワールドカフェによる意見交換会で新規就農者同士の交流を深めました。
第2回目では、農業普及・振興課より土づくりの基本等、第3回目では、日本政策金融公庫から「農業経営にまつわるお金の話」と題して、経営を数字で捉えることと、営農計画の重要性についての講演を戴きました。
セミナーには、延べ51名の新規就農者の参加があり、活発な意見交換を行い、意欲的に学ばれていました。本講義は来年度も引き続き開催予定です。

2018年4月

JA阿蘇小国郷大根部会反省会

小国郷地域では、標高差を活かした大根の作付けが行われており、九州における夏秋大根の主産地です。主に青果用品種が作付けされ、その中で曲り等が出たものを加工用として出荷しています。そのため、端境期には加工用の必要量が安定的に確保できないという問題があります。そこで、本年度は秋作において、加工向けに特化した品種の選定を目的としたダイコンの品種比較試験を行いました。
1月に開催されたJA阿蘇小国郷大根部会の勉強会では、当課から、加工用ダイコンの品種比較試験の結果報告と、近年問題となっている連作障害の原因と対策について説明を行いました。生産者からは、土づくりの重要性について意識の高まりを感じました。引き続きJA阿蘇と連携し、ダイコンの作付けによる収益力向上のための支援を行っていきます。

2018年3月

肉用牛改良への思いを一つに

熊本県の肉用牛の改良は、生産者と関係機関が一体となって行っていますが、特に能力の高い種牛づくりが重要となります。このため、県内で高能力の母牛205頭を指定雌牛として認定していますが、約半数の100頭は阿蘇地域の牛です。
当課では関係機関と連携し、指定雌牛認定の支援や、産まれた雄子牛の発育状況等の調査を行っています。
本年度、指定雌牛が更新されたことに伴い、12月22日に畜産農協阿蘇支所主催で「肉用牛の改良に関する勉強会」が開催されました。県庁畜産課から改良の現状と今後の方針について説明があり、出席者からは、改良の進め方等について前向きな意見が出され、お互いの考えを理解するいい機会となりました。
今後も阿蘇地域から優秀な種雄牛が選抜されるよう、勉強会や情報交換の場を設け、肉用牛の改良を支援して参ります。

2018年2月

集落営農の取組みが広がっています!

阿蘇地域ではこれまでに集落組織による農事組合法人が5つ設立され、その法人をモデルとして、集落で話し合い活動などの取組みが周りに広がっています。
中山間地域が多い阿蘇地域では、農家の高齢化や担い手不足が進み、農地の維持が大きな課題となっています。農業普及・振興課では市町村、JA、県農業公社と連携し、農地集積の話し合い活動を支援し、5つの集落で農事組合法人が設立されました。これらをモデルとし、阿蘇市では既存の集落営農組合が中心となり法人化に向けた話し合いが3集落で進められています。また、高森町や南阿蘇村でも組織化に向けた話し合いが新たに始まるなど、集落全体で農地を守っていこうという意識が高まってきています。
今後も、地域の農地や農村景観を守る集落営農組織が多くの地域に波及していくよう、支援して参ります。

2018年1月

新規就農者との面談・現地指導会相次ぐ

今秋、南阿蘇村、高森町、産山村各役場及びJA阿蘇と協力し、経営開始して概ね5年以内の新規就農者及び農業研修生を対象とした、面談とほ場訪問を実施しました。阿蘇地域は新規参入型の就農者が多いため、農業普及・振興課では経営の安定と地元への定着を重点普及課題として掲げています。
営農上の課題は就農形態に応じて異なりますが、概ね適期防除、土壌管理、労力配分に関する指導が中心となりました。
訪問先では、部会等で優秀な成績を残している者から、病害等でまだ経営改善の余地がある者、さらには熊本地震等で経営を再開できていない者も数名残っており、引き続きそれぞれの課題に応じたきめ細かい指導が必要となります。
新規就農者が自らの売り上げで生計を立てていけるよう、引き続き経営安定に向けた支援を行っていきます。

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