2025年のエリア普及現地情報

2025年1月

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審査(打ち合わせ)の様子
審査に合格した直接検定候補牛

優れた種雄牛造成に向けた取り組み ~候補牛の審査を実施~

畜産業振興の基礎となる家畜の改良増殖には長い年月と多大な労力を必要としますが、優秀な種畜がもたらす便益は大きく、阿蘇地域では県畜産関係者団体、生産者が一丸となり、肉用牛の改良に取り組んでいます。
本県では遺伝的能力評価に基づく種雄牛の作出を実施しており、その候補牛は指定雌牛と呼ばれる県内トップクラスの高能力を有する雌牛から生まれた雄産子が対象となります。なお、指定雌牛は、県内では80頭(黒毛30頭、褐毛50頭)が選抜されますが、そのうち47頭(黒毛10頭、褐毛37頭)は阿蘇地域からとなっています。
指定雌牛から生まれた候補牛は3~4ヶ月齢時点での1次審査、4~5ヶ月齢時点での2次審査により、発育や体型の審査、様々な病気の検査を実施します。合格した牛は本県が購入し、畜産研究所での検定や厳しい選抜が実施され、年に2~3頭程度が基幹種雄牛(5歳)になることができます。
本年度は、既に阿蘇地域からの候補牛の買い上げ頭数が4頭(褐毛)となっており、今月は6頭の1次審査(かなり多い)と、1頭の2次審査を実施しました。関係機関による適正な飼養管理の指導と生産者の協力のもと、例年にない頭数の候補牛が確保できています。
当課では、引き続き阿蘇地域から肉用牛の改良に資する優れた種雄牛造成を目指し、本県の家畜改良増殖目標に沿った畜産経営の推進を図っていきます。

2025年1月

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現地検討会の様子
花が揃って咲いているほ場の様子

「阿蘇いちご」厳寒期に向け準備中です。

阿蘇地域では10月28日からイチゴの出荷が始まり、初日は約790パックが出荷され、現在は約10,000パック/日のペースで「ゆうべに」や「恋みのり」が出荷されています。12月上旬には1番花が出揃い、12月中旬にピークを迎える見込みです。
今後の厳寒期は、日照時間の減少や低温、着果負担により株の草勢が弱くなります。促成イチゴの栽培では、冬季に加温機を使用してハウス内の温度を確保しながら栽培を行いますが、阿蘇地域は、冬季の暖房費が平坦地より年間6万円/10a程度多く掛かります。そこで、より効率的な栽培技術を検討するため厳寒期の管理について現地検討会を行いました。検討会では、当課からハウス内の温度管理や電照時間、摘花などについて説明を行いました。また、農薬メーカーから花粉交配用ミツバチの管理方法や、注意点等について説明を行いました。
検討会の中では、現在の出荷状況や、電照の開始時期、ハウス内の夜温を栽培指針より2℃高く設定することなどが盛んに議論され、参加者からは「費用が掛かっても、それ以上に稼げば良い」などの品質及び収量向上を優先する意見が出されました。
当課では、今後も引き続き、阿蘇地域におけるイチゴの生産安定・収量向上技術の確立に向け、支援していきます。

2025年1月

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(有)阿部牧場の視察
新規クラブ員歓迎会

阿蘇地方4Hクラブの活動活性化に向けた取り組み

阿蘇地方4Hクラブは、近年クラブ員が減少するとともに活動が停滞しており、組織としての魅力が低下していました。そこで本年度は、新規クラブ員の確保と、魅力ある活動を実施することで、4Hクラブの活性化に取り組みました。
まず、5月にクラブ員から本年度実施したい活動を聞き、それらを1つ1つ実現することにしました。7月には4HクラブのOBである(有)阿部牧場への視察及び阿部社長との交流会、8月にはSNS発信に係る勉強会、9月には婚活講座(宇城及び八代地方4Hと合同開催)等を実施しました。
併せて、課内の普及指導員やクラブ員、市町村の協力を得て勧誘活動を実施したことで、新たに4名が加入し、10月には新規クラブ員歓迎会を実施しました。
新規クラブ員からは「儲かっている農家を視察したい」、「販売戦略について学びたい」、「もっと4HクラブのPRが必要」といった前向きな意見が出てきています。
農業普及・振興課としては、引き続き新規クラブ員の増加を目指して勧誘活動を行うとともに、若手農業者が活発に交流・活動できるよう4Hクラブの活動を支援していきます。

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