湿地性カラーの年内収量が向上!
阿蘇地域では、冬期の花き品目として、湿地性カラー、スターチス、ストック、デルフィニュウム、ラナンキュラスなど比較的寒さに強い品目が栽培されています。
冬期栽培品目のほとんどが暖房を利用し栽培しているなか、県育成品種の湿地性カラー「ホワイトトーチ」は、水をかけ流すことで水温を安定利用できる栽培により暖房機を使用せず栽培が行われるので、冬期の貴重な収入源となっています。
阿蘇地域の湿地性カラー栽培は、熊本地震によってほ場等に被害を受け一時は4戸の生産者から2戸に減少していましたが、ほ場の復旧・復興や新たな生産者が栽培を開始するなど現在4戸で約23aの栽培が行われています。
これまで、春先の管理遅れや夏場の高温による株疲れによって、単価の高い年内収量が県内の他産地より少ない状況でした。このため、春先の換気や早期ビニル除去を指導し、春先の適期管理と収穫を早期終了することによって株疲れの抑制ができました。この結果、年内収量が4,526本/10a(前年比118%)と向上し、生産者から「年内の単価が高い時期に量が出せてよかった。次期作もしっかり準備していきたい」といった感想がでました。
今後は、生産者ごとに収量の差がみられるため、個別巡回指導や講習会、現地検討会を利用し、適期管理や優良農家の事例紹介の情報提供を行うことで、更なる年内収量の増加と安定生産を目指します。