2019年のエリア普及現地情報

2019年12月

講演会の様子

百年・二百年続く地域を目指して

下矢部東部地区は山都町西部に位置し、10集落から成る中山間地域の地区です。
昨年度より有志の方を中心に勉強会や先進地視察等を行い、4月に「下矢部東部法人化推進協議会」を設立して、法人設立に向けた話し合いを続けています。
11月11日に、地域営農組織法人設立の有効性・必要性について、地区全体の幅広い世代の理解を得るため、講演会を開催しました。講師として、農山村地域経済研究所の楠本所長をお招きして「集落営農による地域づくり~法人化すれば百年続けられる!~」と題して、講演いただきました。世帯主だけでなく幅広い参加が得られ、講師の事例を交えた講演を熱心に聞かれていました。
協議会では、話し合い活動を続けるとともにその結果を集落に説明し、法人設立への理解と参加を呼び掛けていきます。

2019年12月

新規就農者激励会&研修会等を開催しました

12月4日、上益城地域に就農した新規就農者(20名)を地元関係者で激励するため、新規就農者11名・若手等農業者16名・関係機関等36名の計63名の参加のもと、「新規就農者激励会【第1部】」を開催しました。
また、農業者等が、将来や経営について語り合う場を持ち、互いに高め合い、優れた農業経営者となるための資質向上を図るため、「研修会【第2部】」と「上益城4HCプロジェクト発表会【第3部】」も併せて実施しました。
「研修会」では、テーマを「生き残る農業経営者になるため・育成するためには」とし、新規就農者をはじめとした農業者に加えて、農業者を支援する関係者にも向けた研修として企画し、2名の講師をお招きしました。
①「「志」経営の実践~人が集まる会社づくり~」 
(講師:くまもと社会保険労務士事務所 代表取締役社長 西原 哲朗 氏)
②「事業計画の作成・見方~思い描く経営実現の第一歩~」 
(講師:㈱日本政策金融公庫熊本支店農林水産事業 融資第一課長 鈴木 稔久 氏)
「上益城4HCプロジェクト発表会」では、プロジェクト発表(2課題)と活動紹介を行い、指導連絡協議会会長及び同友会会長に講評を頂くとともに、多くの出席者から、配布したアドバイスシートをもって評価や助言を頂きました。
①エダマメの品種選抜について(発表者:増岡 史晃)
②県版GAP認証取得に向けた取り組みについて(発表者:西村亮)
激励会・研修会等の終了後には、新規就農者8名を含む計40名の参加のもと、「情報交換会【第4部】」を通潤酒造㈱にて開催し、さらなる交流を深めました。
本会を機に、これまで以上に上益城地域の農業者・関係機関等が一丸となって、新規就農者等の担い手の確保と就農後の定着に向けて取り組んで参ります。

2019年12月

せん定講習の様子

クリ産地の新たな担い手育成

山都町蘇陽地区は、県内でも有数のクリ産地です。JA阿蘇クリ部会においては、高齢化などによりせん定ができない園地のせん定を代行する「せん定班」を組織し活動していますが、新たな担い手の確保やせん定技術の伝承に課題がありました。
そこで、JAが地域の野菜農家や林業者等に呼びかけたところ、冬場の作業として、果樹農家でない3名の若手メンバーが新たに揃いました。このうちクリのせん定経験がない2名を対象に11月27日にせん定指導を行いました。
せん定指導は、せん定がされずに高くなってしまった樹を用いて実地指導を行いました。指導を行う中で「どのような枝を残すといいか」「どの程度切りつめても大丈夫か」など多くの質問がありました。昨年は、5人で10㏊の作業を請け負いましたが、今年は8人で15㏊を目指しています。
今後も蘇陽地区のクリ収量・品質向上が図られるよう「せん定班」の技術定着・伝承を支援して参ります。

2019年12月

園地巡回の様子

ユズ全園地巡回の実施

JAかみましきのユズ部会は、山都町柚木地区の山間部を中心に13haの栽培を行っています。山都町はユズの生産量で県内の約半分を占めていますが、高齢化による管理不足や鳥獣被害により、近年は生産者の意欲低下が問題となっていました。そこで10月1日にJAかみましきと連携して全園地巡回を実施し、産地全体の生産技術向上と意欲向上を図りました。
当日集まった20名を超える部会員からは、せん定等の生産管理について活発な意見交換が行われました。また巡回により、ほ場によってはシカによる食害が予想以上に大きく、今後対応が必要なことが明らかになりました。
このため、鳥獣害対策を含め、収量や品質、高齢者でも管理しやすい低樹高化について関係機関とも連携しながら、指導に努めて参ります。

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