鹿本エリア

鹿本地域は山鹿市を所管しています。県の北部に位置する中山間地域で、北に県境の筑肥山麓を中心とした中山間地、東から西に向かって流れる菊池川流域の水田平坦地、南部の畑台地に大別され、それぞれの地域特性を活かした農業生産活動が展開されています。
すいか・メロンのウリ類が基幹作物で、イチゴやアスパラ、輪ギク・ホオズキなど、水田地域では良食味米や麦・葉たばこの県内生産地でもあります。また、中山間地域では、歴史ある山鹿茶・山鹿くりのほか、近年ワイン用ぶどうの栽培を拡大しています。

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県北広域本部 鹿本地域振興局 農業普及・振興課

〒861-0594 山鹿市山鹿1026-3

電話:0968-44-2118

FAX :0968-44-2134

鹿本エリア普及現地情報

2026年5月

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1日目の講義
2日目のお茶の淹れ方実習

山鹿市茶業青年会「山鹿茶ムリエ講座」で山鹿茶のファンづくり

「山鹿茶(サ)ムリエ講座」は、山鹿市の茶加工場とそれに属する生産者で組織される「山鹿市茶業振興協議会」が主催し、年1回開催している一般消費者向けの山鹿茶の理解促進講座です。山鹿市茶業青年会が講師を務め、令和7年度(2025年度)で11年目(8回目)を迎えました。製造直売の茶店舗が多い当地域では、小売り茶の販売を伸ばすことが直接茶業者の収入につながるため、この講座は、茶業振興協議会員が連携し、山鹿市全体で茶の消費を押し上げるためのメイン行事となっています。
講座は2~3月に2日に分けて開催され、山鹿市内外から20名の参加がありました。人気講座を証明するように両日とも参加者の欠席はなく、山鹿茶の歴史、茶の効能、茶ができるまで、茶の種類、お茶の淹れ方について講義、実習が行われました。茶青年会が講師を務めることにより、茶青年自らの知識習得や技術研鑽になるうえ、自らの商品を講座参加者に直接に説明し飲んでもらうことによりファンを獲得する機会にもなっています。
令和7年度は、山鹿市に紅茶伝習所が設置されて150周年であり協議会では山鹿紅茶のPRにも力を入れてきたことから、緑茶と紅茶それぞれの作り方や淹れ方についても説明等を行い、山鹿紅茶を紹介するリーフレットも配布しました。
講師を務めた青年会は、山鹿茶のPR先を増やしたい意欲が高いことから、農業普及・振興課としては、講義資料や説明動画・スライド作成の支援を行うほか、協議会や青年会の今後の活動支援を行ってまいります。

2026年5月

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イチゴの収量・品質向上を目指して現地検討会を開催

鹿本地域のイチゴ栽培では、「ゆうべに」や「恋みのり」を中心に、令和7年産共販実績で6.8ha(39戸)にわたり作付けが行われています。
そのような中、当地域の普及振興計画の重点課題であるイチゴの収量・品質向上を目指して、3月30日に高収量生産者のほ場で現地検討会を実施しました。当課からは本圃の春先の栽培管理や、例年春先に発生が多いまだら果やガク枯れ症状などの生理障害の発生要因や対策について説明を行いました。今回は若手生産者の参加もあり、活発に意見交換が行われ、地区を超えた若手生産者同士の交流の場を作ることができました。
また、近年の夏期における高温の影響で花芽分化が遅延し、収穫開始時期が遅れるなどイチゴ生産が不安定になっており、花芽分化の安定化は喫緊の課題となっています。そこで、当地域では花芽分化の遅延防止対策として有効である低温暗黒処理(短期株冷)の導入を目指して、令和7年産から試験を実施しています。その他にも育苗期における高温対策による花芽分化安定化技術を検討する予定です。
今後も生産者や関係機関と一体となって収量・品質向上を目指して取り組んでいきます。

2026年5月

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キックオフ会議の様子①
キックオフ会議の様子②

すいか産地の維持・発展に向けたキックオフ会議を開催!

鹿本地域は、日本一のすいか産地ですが、高齢化に伴い、基幹的農業従事者が減少し、耕作面積が年々減少しています。
そこで、JA鹿本が主体となり、関係機関が連携し、すいかの栽培面積や収量を守る(維持する)ことを目的として、「JA鹿本すいか産地守るモン」プロジェクトを立ち上げ、3月26日にキックオフ会議を開催しました。
プロジェクトでは「すいか振興5か年計画」に基づき、新規就農者の確保や育成、労働力確保に係る対策を行っていくこととしており、キックオフ会議では、計画1年目の成果として、すいか産地の現状と課題を見える化した「DXすいか継承マップ」や、新規就農者の確保等を目的として作成した「農業の魅力を発信するPR動画」の報告を行いました。
キックオフ会議を通じて、「すいか産地維持・発展」に向け、農業者や民間が主体となり、そこに行政支援を行いながら、鹿本地域だけでなく、熊本市北区植木地区も含め、行政区を超えて産地を守っていくという意識醸成に繋がりました。
今後も、農業普及・振興課では、関係機関と農業者の総力を活かした活動の継続、経営継承のマッチング強化、労働力確保の対策に向け、コーディネート機能を発揮しながら、地域の合意形成を行い、産地維持に繋げて参ります。

2026年5月

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令和8年度鹿本地域水稲乾田直播栽培基準【表】

稲作をこれからも続けていくために! 省力化技術「水稲乾田直播栽培」の播種が始まりました

鹿本地域では、地域営農法人の経営基盤強化に向け、水稲の省力化技術「乾田直播栽培※1」の導入支援を行っています。
令和7年度は、播種時期の長雨により、前作麦の収穫と播種作業が競合し、鎮圧や除草剤散布の作業の省略や遅れ等の影響で、収量の低下がみられました。今年度は、前年度に取り組んだ3法人に加え、新たに2法人で取り組みを開始する予定で、技術の定着が課題です。
そのため、当課では、令和7年度に策定した「鹿本地域水稲乾田直播栽培基準」をさらに充実させ、「事前準備」、「鎮圧」、「雑草対策」を令和8年度の重点課題として、作付体系の検討や、ほ場の選定など、事前準備から伴走支援を行っているところです。
3月19日には、事前の準備として、適正な播種量にするための「播種機の調整」とウンカ対策のための「薬剤の種子塗抹処理」について、取り組み予定の法人に対して説明し、実演を行いました。また、3月28日には、管内で最初の播種が始まり、管内外合わせて12名の生産者が見学しました。参加者同士で意見交換をしたり、実際に作業に参加したりする姿がみられるなど、有意義な時間となりました。
5月下旬には、関係機関及び地域営農法人等を対象とした播種実演会も予定しており、当課では引き続き、同技術の確立と普及・拡大に向けた支援を行っていきます。

※1苗を移植する従来の栽培方法と異なり、水田に畑状態で直接播種する栽培方法。育苗・田植えが省略でき、省力化が可能な技術。

2026年4月

持ち寄られた春のスイーツ
持ち寄られたスイーツを説明する様子

「食の名人」ふるさとのスイーツ提案会を開催~春を感じる食のひととき~

鹿本地域では、現在17名のくまもとふるさと食の名人が学校や地域住民等を対象として郷土料理技術の伝承や食育活動の推進に取組まれています。
2月25日、食の名人が鹿本地域の春を迎える季節のスイーツやお祝い事のスイーツを持ち寄り、試食しながら料理の技を交換・交流することを目的に「ふるさとのスイーツ提案会」を開催しました。
当日は、8名の名人からお祝い食のとじこ豆や地域に伝わる独自の品種を使った里芋のおはぎ、香りも見た目も春らしい桜もち、特産の栗を使った栗団子、創意あふれる冷菓を披露されました。
また、むらづくり課や食のみやこ推進局から食の名人の活動状況や食のみやこ熊本県創造推進ビジョンの取組みについて報告があり、食文化の継承において食の名人が担う役割の大きさを改めて認識しました。
地域で春を迎える喜びがしっかりと感じられるスイーツについて、こだわりや料理のポイントの発表もあり、試食しながら食の技を伝え合う交流が深められました。
食の名人が料理される食は、地域内に伝承されるものとしてはもとより、地域外に向けても熊本県の食文化を深く印象づける重要な役割を果たしています。
当課では、今後とも食の名人による食文化の継承活動を支援していきます。

2026年4月

地域営農組織の組織間連携研修会を開催

山鹿市旧鹿本町地区では、6つの地域営農法人と6つの営農組合が中心となり、米・麦・大豆などの土地利用型作物の生産に取り組んでいます。地域農業者の高齢化が進む中、今後は地域営農組織や大規模農家が担う農地がさらに拡大していくことが見込まれています。
こうした状況を踏まえ、農地を担い手へ集積し、次世代へつなぐ取り組みを進めるため、地域全体で共有すべき重要な課題として「後継者の確保・育成と組織間連携」及び「地域計画の推進による農地の集積・集約」について理解を深める研修会を開催しました。
研修会では、講義のほか意見交換を行い、法人や営農組合の枠を超えて鹿本町の農業の将来をともに考える場としました。講義では、当課から事例や目標地図を示しながら、地域での話し合いを継続することの重要性を説明しました。意見交換では、「後継者不足と高齢化が深刻であり、収益性の低さが後継者確保の最大の壁になっている」という認識を多くの参加者が共有していました。また、共同作業などの組織間連携の必要性は感じているものの、実行には多くの課題があるという声も聞かれました。さらに、「地域計画の推進のため地域内で話し合いを進めるためには、地域営農組織だけでなく、個人の担い手とも課題を共有する必要がある」という意見も出されました。
今後も「5~10年後を見据えた計画づくり」を促し、できるところから連携を進められるよう、地域全体の意識醸成に取り組んでいきます。

2026年4月

成績報告会の様子
直播栽培と移植栽培の労働時間の比較 (棒グラフ:4~6月の10aあたり労働時間の比較、折れ線グラフ:総労働時間の比較)

水稲・大豆省力化技術展示ほ成績報告会を開催しました

鹿本地域では、地域営農法人の経営基盤強化に向け、水稲及び大豆の省力化技術導入支援を行っています。今年度は、水稲乾田直播栽培技術※1の展示ほを5か所、大豆のディスク式高速一工程播種技術※2展示ほを1か所設置して調査を行い、2月13日に各技術の成績報告会を開催しました。当日は関係者を含めて約40名の参加があり、省力化技術への強い関心がうかがえました。
水稲乾田直播では、労働時間を大幅に削減したうえ、移植栽培と同等の収益性を確保した展示ほがあった一方、漏水による水不足や雑草繁茂の影響により、収量が移植栽培よりも低かったほ場もあったため、当課からは、「作付体系の検討」・「鎮圧」・「除草」を重点課題に挙げ、それぞれの対策を示しました。参加者からは、「今後必ず必要になる技術。できるだけ早く取り組みたい。」と前向きな言葉をいただきました。
大豆一工程播種では、当課から播種作業の時間が慣行の場合の3分の1以下に短縮したことを説明し、担当法人からは降雨後の排水効果を評価する意見がありました。
今年度明らかになった課題を活かし、次年度も同技術の確立と普及・拡大に向けた支援を行っていきます。

※1苗を移植する従来の栽培方法と異なり、水田に畑状態で直接播種する栽培方法。育苗・田植えが省略でき、省力化が可能な技術。
※2専用のサイドディスクを付けた逆転ロータリ―で耕起播種を一工程でできる技術。サイドディスクで排水溝を掘ることで、湿害対策も期待できる。

2026年4月

150年目国産紅茶発祥の地山鹿リーフレット
かほくまつりでの紅茶PR

国産紅茶発祥の地・山鹿150周年記念の取り組み

熊本県茶業史によると、明治8年に山鹿に日本初の紅茶伝習所が設置されたとの記載があり、紅茶百年史(全日本紅茶振興会発行)にも同様に記載されています。
山鹿市茶業振興会では、今年が紅茶伝習所設置から150年目の節目の年になるということから、山鹿市の紅茶についてPRを行っています。令和7年5月には熊日新聞でも県立図書館職員の寄稿として、熊本県公文書の資料をもとに紅茶伝習所の設置や紅茶の輸出の記録について紹介してもらいました。
山鹿市は山間地の特産品として茶や栗などの振興を図っていることから、紅茶や栗を使ったスイーツと紅茶を扱う店舗を紹介する冊子や、山鹿市鹿北町の岳間スタンプラリーリーフレット、紅茶の味わい方や紅茶生産者と店舗を紹介するリーフレット、のぼり旗などを作製し、各茶店舗や山鹿市・振興局にも設置しPRを行っています。地元団体である「NPO法人岳間ほっとネット」も、独自企画で1月21日に福岡市のレストランシェフを呼んで紅茶を使った料理教室を開催したところです。
山鹿市の紅茶は、2009年に山鹿市の茶農家が5年の歳月をかけて紅茶を復活させたことを先駆けに和紅茶ブームとなり、現在は6事業者が紅茶製造販売を行っています。また、世界初のギャバロン紅茶も生産者で開発し4軒で販売しています。
当課としましても、今後もブランド化や消費拡大の取り組みをこれからも継続支援していきます。

2026年4月

人と環境にやさしいアスパラガス産地づくりを目指して

鹿本地域のアスパラガス栽培は、R7年産共販実績で11.1ha(72戸)作付けされており、県内の主要産地に位置付けられています。しかしながら、高齢化が進み生産者が減少している状況にあります。さらに、アスパラガスは野菜の中でも施肥量が多いため、肥培管理に多くの労力を要するととも、近年の肥料価格の高騰の影響によって、施肥コストの上昇が問題となっています。
そのような中、R4年6月に農研センターより農業の新しい技術「アスパラガス栽培において、被覆尿素肥料を用いることにより施肥窒素を3割減肥できる」が開発されました。この緩効性肥料を利用した施肥技術は、省力・低コスト・環境保全の面から、人と環境にやさしいアスパラガス生産が可能となります。そこで、鹿本地域では、R6年産から2か年にわたって現地試験を行いました。現地試験では、生産現場で発生する新たな課題に直面しましたが、それらの改善策を図ってきました。そして、R8年1月28日に最終検討会を開催し、緩効性肥料を利用した鹿本型施肥体系をとりまとめることができました。
今後は鹿本地域アスパラガスの持続的発展を目指して、関係機関と連携しながら技術の普及を図っていきます。

2026年3月

現地確認にて路肩の幅を計測する様子
消毒ポイントの配置案

消毒ポイントの現地確認を実施

鹿本地域では、鳥インフルエンザ等の悪性家畜伝染病発生時のまん延防止に備え、消毒ポイント候補地を、予備も含めて20カ所選定しております。今回は、有事の際に速やかに設営・運営ができるよう、鹿本地域対策本部の総務班消毒ポイント係と現地確認を行いました。
現地確認は、選定している消毒ポイント候補地のうち、優先的に設置を想定している9カ所を行いました。各候補地では、敷地や車両の進入口の幅、給水場所の有無、民家の有無、交通量等の確認を行い、使用の可否を検討するとともに、設置する場合の配置について検討を行いました。現地確認後は、その結果を元に配置案及び車両の進入ルート等を検討し、それぞれの配置図を修正するとともに、養鶏場毎の消毒ポイントの候補地選定の見直しを行いました。
今シーズンは年末年始にも九州を含む全国各地で鳥インフルエンザが発生しており、いつどこで発生してもおかしくない状況です。発生を防ぐことが一番ですが、発生した際に迅速に動けるよう、準備を進めてまいります。

2026年3月

講習会の様子
講習会の様子

クリの生産量拡大を目指して、定植講習会を開催しました!

鹿本地域では近年、クリの新植・改植面積が増加しており、西日本一のクリ生産量を更に増やすことができる絶好の機会となっています。
そこで、JA・市・県が連携し、新たにクリ栽培を始める人に向けての講習会を開催しました。正しい知識を元に植え付けを行い、植え付け以降の生育が良好になることを目的とする講習会です。果樹栽培はいったん植え付けると、栽培の場所や位置などを移行することができないため、最初に栽培に適した場所に植え付けることが重要です。講習会では、クリ栽培に適する条件について説明し、水田転換園などの排水不良な場所に植え付ける際は、明渠の設置や高畝にする等の対策が必要であることを指導しました。
管内の3会場で開催しましたが、クリ栽培をこれから始めたいという方、今年植え付けを行うという方、栽培年数の短い方から地域のベテラン生産者まで、山鹿市内外から計47名の幅広い参加者がありました。新規の生産者とベテラン生産者の交流の場にもなることで、生産者同士のつながりをつくる大切な機会にもなりました。
1月には剪定講習会も予定しており、引き続き関係機関と協力し、クリ産地としてより発展するよう取組みを支援していきます。

2026年3月

光防虫器の設置状況

ウリ類ウイルス病対策に希望の光💡

スイカ・メロン等のウリ類産地である鹿本地域では、タバココナジラミが媒介するウイルス病への対策が大きな課題となっています。現地ではIPM(総合的病害虫・雑草管理)として農薬による防除、防虫ネットの展張、粘着板(テープ)による捕虫、耐病性品種の導入などが実施されており、今回新たに黄色LEDを利用した「光防虫器」の実証展示ほを設置しました。
調査の結果、光防虫器は粘着板の4.5~22.2倍のコナジラミ捕獲能力があることが分かりました。生産者からは「作の終盤は農薬散布をしなくなるのでいつもはコナジラミが増えるが、今回は光防虫器がコナジラミの増殖を抑えてくれた」との感想をいただきました。
今後、農業普及・振興課では光防虫器を活用したウリ類のIPM体系を確立し、産地を守る活動を続けていきます。

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