鹿本エリア

鹿本地域は山鹿市を所管しています。県の北部に位置する中山間地域で、北に県境の筑肥山麓を中心とした中山間地、東から西に向かって流れる菊池川流域の水田平坦地、南部の畑台地に大別され、それぞれの地域特性を活かした農業生産活動が展開されています。
すいか・メロンのウリ類が基幹作物で、イチゴやアスパラ、輪ギク・ホオズキなど、水田地域では良食味米や麦・葉たばこの県内生産地でもあります。また、中山間地域では、歴史ある山鹿茶・山鹿くりのほか、近年ワイン用ぶどうの栽培を拡大しています。

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県北広域本部 鹿本地域振興局 農業普及・振興課

〒861-0594 山鹿市山鹿1026-3

電話:0968-44-2118

FAX :0968-44-2134

鹿本エリア普及現地情報

2025年11月

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販売したカップ緑茶

山鹿市茶業青年会が山鹿茶をPR

8月15日から16日にかけて、山鹿市の一大イベントである山鹿灯籠まつりの出展ブースおいて、山鹿市茶業青年会が山鹿茶のPRを行いました。
山鹿市茶業青年会は山鹿市の茶業後継者で構成される組織で、年間を通じて山鹿茶のPRに取り組んでいます。市内イベントでの出展は毎年継続的に行っており、山鹿灯籠まつりへの出展は、コロナ禍を経て今回14回目となります。
出展当初は、試飲と茶商品の販売を主としていましたが、「お茶は無料で出されるものではなく買って飲むもの」という意識を定着させるべく、この3年間は試飲としての無料提供ではなく、カップ緑茶(冷茶)の販売を行っています。
価格は1杯200円ですが、1日あたり100杯以上売れることから、紅茶やコーヒーと同じ飲料としてカップ緑茶が認識されてきていると感じています。
親組織の山鹿市茶業振興協議会からも、青年会は山鹿茶のPR実働部隊としての活動を期待されており、小学校への出前授業での講師や、協議会主催で毎年開催している「山鹿茶(サ)ムリエ講座」でも青年会員が主体となって活躍しています。
抹茶の生産拡大に伴い、全国的にリーフ茶の供給が減っている現状がありますが、当課としても、高品質リーフ茶生産地としての山鹿をさらに印象づける活動について、ブランド化や消費拡大の取り組みを継続支援していきます。 

2025年11月

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現地検討会の様子
ほ場の様子

暑さに負けないアスパラガス産地づくりを目指して

鹿本地域のアスパラガス栽培は、R7年産共販実績で11.1ha(72戸)にわたり作付けされており、県内では昔から主力産地として位置付けられています。また、近年高齢化が進み生産者が減少している一方で、新規就農者や規模拡大を進めている生産者も多く、新植5年目未満のほ場を所持している生産者は25戸と全体の1/3以上の割合を占めています。
そうした状況の中、9月3日に新植5年目未満の生産者を対象に、高収量生産者のほ場で現地検討会を実施しました。アスパラガス栽培においては、近年の夏場の記録的な猛暑によって、親株の茎葉に焼けや痛みなどの障害や、風通しが悪く蒸れた状態で病害虫が多発し、春芽・夏芽ともに収量・品質低下が見られました。そこで、当課からは高温対策として換気や栽培管理、かん水管理といった基本的な対策の説明を行いました。今回の参加者は若手生産者が多かったため、活発に意見交換が行われ、地区を超えた若手生産者の交流の場も作ることができました。
今後も関係機関・生産者が一体となって、栽培技術の向上や安定生産の確立に取り組んでいきます。

2025年11月

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山鹿市4Hクラブ 夏イベントで地域と共創・広がる笑顔

山鹿市4Hクラブでは、地域の方々にクラブ活動を知っていただくとともに、クラブ員が地域との交流を深めることを目的に、毎年地域のまつりへ参加しています。
8月15、16日には山鹿灯籠まつりへ参加し、毎年恒例のかき氷販売に加え、新たな試みとして、クラブ員が栽培しているスイカを試食として提供しました。灯籠の灯りに照らされた夜の街並みの中でのかき氷の販売やスイカの試食は、大好評でした。
さらに、8月24日にはクラブ員のブドウ園で毎年開催される「ぶどうまつり」へ、4Hクラブとして初めて参加しました。今回は、クラブ員が栽培しているアスパラガスの販売を行いました。前日に収穫したものを販売したため、新鮮さを売りに完売することができました。
まつりに参加したクラブ員からは、「クラブ員が運営しているインスタグラム(山鹿農業人チャンネル)のPRを行い、クラブ活動や農産物を知ってもらうことができた」、「今回のまつりで販売・接客経験を積むことができたので、今後の活動に活かしたい」などの声が聞かれました。
今後も、地域に根差した魅力のある活動を行っていきます。

2025年11月

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会議資料(ウイルス病発生状況)
会議の様子

地域間連携によるウリ類ウイルス病対策会議を開催

県北部の主要なウリ類産地である鹿本地域、熊本地域、菊池地域では関係機関と連携して毎年7月にウリ類ウイルス病対策に関する合同会議を開催しています。第19回となる今年は県、市町、JA、経済連の関係者33名を参集し、7月31日に鹿本地域振興局で開催しました。
会議では各地域でのウイルス病の発生状況やタバココナジラミ等微小害虫の発生状況について報告し、ウイルス病対策の実施状況等を紹介しました。
中でもウイルス病対策の各種展示ほの結果については参加者の関心が高く、 新製品の防虫ネットの性能比較やLEDなどの光を活用した防虫資材、天敵によるコナジラミ類の防除について盛んに意見交換が行われました。
3地区ではこれからも連携してウリ類ウイルス病対策を実施し、産地を守る活動を続けていきます。

2025年11月

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経営継承計画シート作成の様子
個別面談の様子

経営継承勉強会を合計4回に亘って開催

鹿本地域では、令和6年度青年農業者・新規就農者実態補完調査で、新規就農者22名のうち親元就農者が15名(新規学卒1名、Uターン14名)となり、近年親元就農者(孫就農含む)が増加傾向にあります(R5年度8名、R4年度9名、R3年度16名)。
そこで、親元就農者を中心とした経営継承勉強会を担い手支援課、農業革新支援センター、農業経営・就農支援センター御協力のもと合計4回(R7年2月~7月)に亘って開催しました。 
内容は、第1回「経営継承の基礎知識」、第2回「現状認知・目標設定」、第3回「経営継承計画シートの作成」、第4回「個別面談(経営相談所地域別相談会)」です。
参集者は、山鹿市単独事業受給者(専業農家の親元就農者に150万円×3年間交付)、山鹿市4Hクラブ、JA鹿本青壮年部、新規就農5年目までの者で、出席者は延べ51名(研修生含む、関係機関含まない)となり、出席者全体に行う講義形式と併せて、各経営体の背景に合わせたワークショップ形式、個別面談形式を組み合わせて実施しました。
勉強会を実施した結果、生産者同士や家族間で経営継承について話すきっかけとなり、「次世代に経営を引き継ぐ」、「次世代が経営を引き継ぐための準備」をすることについて、意識醸成に繋がっています。
今後も、農業普及・振興課では、関係機関と連携し、経営継承勉強会等を実施しながら親元就農者を中心として経営継承支援を強化して参ります。

2025年8月

マルチスプレーヤ実演会の様子
ワイン用葡萄の生育

日本最高峰のワインづくりを支えるために!~ワイン用葡萄が順調に生育しています~ 

山鹿市菊鹿町にある菊鹿ワインは、様々なワインコンクールで賞を受賞しており、Japan Winery Award 2025においても4つ星のワイナリーに認定されています。
その原料となる葡萄生産を支えているのが、菊鹿葡萄生産振興会の生産者です。しかし、近年は生産者の高齢化が進んでおり、生産者数、生産量とも減少傾向となっています。
そこで、当課では、ワイン用葡萄の生産支援を行うため、毎月実施される全園生育確認巡回に参加し、栽培上の課題把握とその解決を支援しています。
今年度は省力化のための取組として、当課から紹介したバリカンを活用した摘心作業に取組んだ生産者がおり、これまでの4分の1程度の作業時間ですんだとの声を頂きました。
また、農薬散布の省力化を目的に、葡萄生産振興会で共同管理しているマルチスプレーヤの利用推進を図るための実演会も実施しました。
8月の収穫に向けて引き続き園地巡回による課題の把握と解消に努めると共に、省力技術の導入などによる生産安定のための支援に取組んでいきます。

2025年8月

6/27のほ場の様子

「田植え」のいらない水稲乾田直播の取組みが広がっています

鹿本地域では、地域営農法人の労働力不足と栽培面積の維持・拡大に向けた課題に対し、昨年度から育苗管理を必要としない乾田直播栽培※に取組んでいます。
昨年度は、2法人、計4.5haで乾田直播栽培を実施し、労働時間が削減できたほか、作業の大幅な軽労化がされたうえ、移植栽培と同等以上の収量が確保できました。
今年度は新しく1法人が取組みを開始し、3法人、計約40haに面積が拡大しています。6月1日(日)から播種が始まりましたが、長雨による前作の収穫の遅れや6月中旬の降雨による播種作業の遅れ、それに伴う生育の不揃いがみられ、天候やほ場条件に左右されるというデメリットを痛感したスタートとなりました。そのような中でも実施法人からは、「次年度は、このような気象条件下でも実施可能な体系の検討、品種やほ場の選定をしたい。」と前向きな意見をいただいています。現在は順調に生育しており、入水や除草剤散布について、的確なタイミングで実施ができるよう指導を行っています。
当課では、今後も関係機関と連携しながら、今年度の課題をふまえた技術の確立に向けて、伴走型の技術指導及び普及拡大により地域営農法人の経営安定が図れるよう支援を行っていきます。

2025年7月

生産者に病害虫対策の徹底を呼び掛け

鹿本地域では春夏スイカの栽培がおおむね終了する6月を中心に、関係機関と連携して「ウイルス病を媒介するコナジラミをハウスから出さない」対策を徹底する活動を行っています。
今年は5/23~6/4の期間に計7回、420名の生産者を対象に講習会を開催し、栽培終了後のハウスの閉め込みについて指導を行い、併せて近年県内各地で問題となっているトマトキバガに関する情報提供を行いました。
また6月上旬から一か月間、山鹿市全域及び熊本市北区植木町において、広報車5台により、栽培終了後のハウスの閉込みについて、すべての生産者へ向けて呼びかけを行う予定です。
さらに6/10には管内のスイカ及びメロン栽培圃場において、ウイルス病発生状況調査を実施します。
退緑黄化病をはじめとするウイルス病をしっかり抑え込み、新たな病害虫の侵入・まん延を阻止するため、関係機関とともに地域一体となって防除対策を徹底していきます。

2025年7月

地域営農法人が農高生アルバイトのお試し雇用を実施

鹿本地域では17の地域営農法人が設立され、農地の受け皿となり、水田農業の担い手として活動しています。各法人では、夏期の畦畔除草の負担軽減が大きな課題であることから、昨年度から、鹿本農業高校・県立農業大学校に働きかけ、学生アルバイトの取組推進を行っています。
昨年度の取組で、①法人・生徒間のスムーズなコミュニケーション、②刈払機操作技術習得、③JAと学校を通した確実なシフト調整、などの課題が明らかになったことから、今回、「①法人・生徒間のスムーズなコミュニケーション」を図るため、今年度から新規で取組む(農)結の城ひらおぎにおいて、共同作業である播種作業での試験雇用を実施しました。
5月上~中旬の週末3日間、2,3年生の2名の鹿本農業高校の生徒が、播種及び苗箱をほ場に並べる作業に参加しました。早朝から夕方までの長時間の作業にも関わらず、生徒達は最後まで作業に従事しました。一方、新たな課題として、生徒間で「働く」ことへの意識の差がみられました。今後は、農業への興味があり意欲のある生徒に参加してもらえるよう、鹿本農業高校と協議していきたいと考えています。
参加した生徒の中には、県立農大へ進学希望の生徒もいたことから、地域農業の担い手候補として夏期の畦畔除草作業にも参加してもらえるよう、当課としても引き続き法人支援を進めていきます。

2025年7月

クラブ員ほ場視察会を開催 ~友に学び、共に高め合おう!~  

令和7年5月22日、山鹿市4Hクラブ員8名と普及指導員参加のもと、クラブ員自身が経営する栽培ほ場の現地視察会を開催しました。山鹿市4Hクラブは、ここ数年で半数以上が入れ替わり、経営品目も多様化していることや、クラブ員同士の資質向上を目的に、昨年度から開催しています。
今回は、春夏スイカ2件・アスパラガス1件のハウスを視察しました。視察先のクラブ員には、栽培管理や出荷状況についての説明や、質疑応答を実施してもらいました。
参加したクラブ員からは、「品目を超えてほ場を見ることは少ないため、いい機会となった。」「同じ品目でも作型や栽培品種が違うため、とても勉強になった。」などのポジティブな声が多く聞かれました。今回は野菜ほ場のみの視察でしたが、それ以外にも果樹や畜産農家であるクラブ員も在籍しています。そのため、今後も定期的にクラブ員のほ場視察を実施し、「互いに学び合い、高め合う」クラブ活動を展開していきたいと考えています。
当課では、クラブ員自身の技術や経営向上につながるような活動ができるよう、引き続き支援していきます。

2025年6月

生葉の状態・機械の設定・蒸しの状態の確認
製造された荒茶の確認

山鹿茶生産者によるブランドアップをねらった取り組み

山鹿には、中山間地域の狭小茶園や傾斜のある茶園が多く、単収を伸ばすことが難しいため、高品質化、ブランド化、販売力向上による収益性の向上が重要となります。そのため、山鹿では生産者と販売者が共存共栄する良好な関係を築き、地元で小売りを中心に販売・消費するという独自の販売体制を整え、地域を挙げてブランドアップに取り組んでいます。
管内には、茶製造工場(5工場)、茶加工販売事業者(7事業者)及びこれらの生産者と加工販売者で組織する山鹿市茶業振興協議会、茶に携わる青年で組織する山鹿市茶業青年会、旧鹿北町の茶販売者で組織する鹿北銘茶研究会等の組織で、様々な事業を行っています。
4月20日、山鹿市茶業振興協議会の事業として、会員の茶葉を利用して、鹿北の研修工場で茶製造講習会が行われました。生葉の状態を見て蒸し機の設定を検討し、蒸した茶葉の香り、色、手触り、製茶の各工程で五感をフルに活用しながら全員で協議し、茶製造の感覚を取り戻しながら製茶を行いました。
今回の講習会で製造された荒茶も、会員である地元の茶加工販売者が購入し、初摘み一番茶として販売されました。当課としましても、今後もブランド化や消費拡大の取り組みをこれからも継続支援していきます。

2025年6月

新スローガンは「山鹿 one team!」~新たな思いを胸に、山鹿4Hクラブ活動がスタート~

令和7年度山鹿市青年農業者クラブの総会が4月18日に開催されました。今年度は2名の新規クラブ員を迎え、計15名で活動をスタートすることになりました。そして、クラブ員と当課、関係機関が一丸となって1年間活動していきたいという意味を込めて、新たなスローガンを「山鹿 one team」に決定しました。
総会終了後には、クラブ員にとってメイン活動の1つであるプロジェクト検討会を行いました。クラブ員と普及員が活発な意見交換を行い、我が家の経営や栽培管理等の問題を抽出し、取り組みたい課題が明らかになりました。クラブ員全員から意欲が感じられ、計画的にプロジェクト活動ができるように担当普及員を割りふり、すでに動き始めています。また、経験年数の浅いクラブ員も多いことから、担当普及員に加えて今年度から先輩クラブ員を割り振り、後輩クラブ員を支援する体制をつくりました。
当課では、クラブ員が実りのある活動ができるよう、これからも引き続き支援していきます。

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