鹿本地域初の乾田直播栽培試験を実施~地域の関心も高く、取組面積が拡大中~
鹿本地域では、地域営農法人の労働力不足と栽培面積の維持・拡大に向けた課題に対し、昨年度から育苗管理を必要としない直播栽培※の導入に向けた活動に取組んでいます。昨年度は、1法人(1ha)を対象に湛水直播の試験栽培を行いましたが、スクミリンゴガイの食害を受けるなど、思うような結果が得られませんでした。
その反省を生かし、他地域の先進地研修も実施しながら、今年度は新たに、乾田直播に取組んでおり、5月20日(月)に、鹿本地域の地域営農法人や関係機関を参集した、乾田直播の実演会を開催しました。当日は30名以上の参加者がありました。
乾田直播は、スクミリンゴガイの食害が避けられる一方で、代かきを行わないため、漏水が問題となります。このための対策として、九州沖縄農業研究センターで開発された振動ローラを活用した鎮圧作業を組み合わせた技術を取り入れています。
また、取組法人も2法人に増え、面積は計4.5haに拡大し、地域内での関心も高まっています。現在は順調に出芽し、雑草発生状況を見極めながら、除草剤散布の検討を行っているところです。
当課では、今後とも関係機関と連携しながら、伴走型の技術指導に加え、技術確立と普及拡大により、地域営農法人の経営安定が図れるよう、支援を行っていきます。
※水稲の直播栽培:水田に直接播種する栽培方法。畑状態で播種する乾田直播と代かきしてから播種する湛水直播に分けられる。