2021年のエリア普及現地情報

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2021年11月

ハロウィンスイカの気象に負けない栽培技術

菊池では、ハロウィンスイカを11戸の生産者が2.1ヘクタールを栽培しており、10月中に関東、関西を中心に順次出荷していきます。 
本年は、定植時期の高温(7月)、その後の長雨・日照不足(8月)、高温(9月)と気象が激しく推移し、栽培管理が特に難しい年となりました。
しかし、安定生産のための栽培技術が既に普及・浸透していたため収量、品質とも最高のできとなり、10月6日から出荷がスタートしました。ハロウィンスイカ専用品種である「ひときわ」は元々食味がたいへん優れており、加えて本年産は、L(6キログラム)以上の大玉が大半を占め、糖度も12度前後で高く安定しているため自信を持って出荷できます。
農業普及・振興課では、講習会や検討会、現地指導はもちろん、特に問題になる退緑えそ病※対策や定植時(非常に高温)の活着対策(遮光や潅水方法)を含めた栽培マニュアルの作成を関係機関と連携して行てきました。今後も、栽培マニュアルを更に充実するなど支援を継続していきます。 

※退緑えそ病:タバココナジラミが媒介するウイルス病である。交配時期までに発症すると玉太り不足や裂果、糖度不足など大きな被害がでる

2021年11月

収穫作業の様子(9月30日)
現地検討会の様子(9月10日)

飼料用米拡大の決め手は収穫早進化

菊池地域は飼料用米の作付けを推進していますが、近年は面積が伸び悩んでおり(R3年産は約200ha)、その要因のひとつは収穫時期が遅いことによる後作への影響と言われています。その対策として、移植を6月上旬に早めることで、9月末の収穫が可能になることを確認しました。
通常、飼料用米は6月20日頃移植し、生育期間を確保すると収穫は主食用米収穫後の10月中下旬となるため、野菜等後作がある農家は、9月中下旬に収穫出来る稲WCSを選択しています。
今回、飼料用米の移植を6月11日に早めた結果、主食用米よりも早い9月30日に収穫できました。水田ゴボウ生産者からは、「10月上旬作付の冬ゴボウはこれまで稲WCSと組み合わせていたが、飼料用米になれば収益性向上が見込める」と高い関心が寄せられました。
農業普及・振興課では、JAと連携して今回の結果を活用しながら、飼料用米の生産拡大を推進していきます。

2021年11月

クリを活用して産地活性化へ!

菊池地域では465戸291ha※1で栗が生産されており、「ぽろたん」「美玖里」※2といった特徴的な品種の生産面積では県下一位を誇ります。昨年度からは、農業普及・振興課とJA菊池および生産部会連携のもと、首都圏への販売促進や地元でのイベント実施、むき栗のレトルト化等に取組んでいます。
また一方で、集落営農法人「菊池佐野」では、中山間地域振興モデルとして、クリを活用した経営発展に取組んでおり、本年度は規格外品の活用や販路開拓等の検討を行っています。
このようなことから、クリを基軸とした中山間対策や集落営農等の多様な活動を一体的に行っていくため、9月14日に「菊池クリ関係プロジェクト連携会議」を開催しました。会議には、JA菊池・県・菊池市・物産館・(農)菊池佐野・民間フードアドバイザーが参加し、クリの一次加工品の商品化や販路開拓について連携していくことを確認しました。
10月末からは、「菊池栗スイーツキャンペーン」もスタートします。当課では、今後も中山間集落営農へのクリの導入や、付加価値の高い生産・販売の取組により、競争力のあるクリ産地の確立を目指します。

※1 令和元年度熊本県果樹振興実績
※2 「ぽろたん」は、加熱により皮がむきやすい特徴がある。栽培面積は全国で64ha、県25ha。「美玖里」は、風味がよく身の色が鮮やかなため、菊池では主にペーストにして販売。栽培面積は全国10ha、県8ha。

2021年9月

コロナ対策に配慮した研修会の様子
研修会での講演

地域営農法人経営向上研修会の開催

菊池地域では、県内で最多となる22の地域営農法人が設立されています(令和3年3月末現在)。法人が抱える課題の解決に向けた研修会を毎年開催しており、去る7月28日に本年度の研修会を開催し、65名が参加しました。
今回の研修は、昨年度実施した経営分析結果の報告に加え、税理士の西田尚史氏から令和5年10月1日から導入されるインボイス制度への対応についての講演、情報提供として、本年度からJA菊池がスタートした水稲の育苗受託事業の他、各種実証試験・補助事業の紹介を行いました。
インボイス制度については、事柄は周知されているものの、多くの法人が対応に未着手であることから、研修では各法人が何をすべきか認識し行動に繋げてもらうことを目標としました。講演では、法人決算書をもとにインボイス制度後の消費税還付額の試算を示すとともに、構成員の消費税納税状況把握のためアンケート調査を行ったネットワーク大津(株)の取組み等を紹介しました。
農業普及・振興課では、今後もインボイス制度について研修を継続すると共に、関係機関と連携しながら、各法人の対応について検討を行っていくこととしています。

2021年9月

全体研修の様子
各係の分科会の様子

悪性家畜伝染病防疫対策に係る第2回職員研修を開催

菊池地域は県内最大の畜産地帯であり、万が一、悪性家畜伝染病が発生した場合、甚大な影響を与えることになります。
そのため、迅速且つ確実な防疫措置の実施に向け、4月の第1回職員研修に引き続き、7月30日に第2回職員研修を実施しました。今回は、殺処分等を支援する後方支援業務に係るより具体的な作業内容について、各担当として割り付けられた県北広域本部職員77名を参集し、実施しました(コロナ対策を取りながら、午前、午後に参加者を分けて実施)。
研修は、全体研修で防疫の体制や流れについて説明した後、防疫支援の各係に分かれて机上で演習しました。各係の役割等については、手引書をもとに各係長から説明を行い、係員は各自の具体的な手順について確認し、担当者としての役割を再認識しました。
10月には現場を想定した悪性家畜防疫演習を計画しており、さらに実践的な研修を実施する予定です。
今後も農業普及・振興課では県内最大の畜産地帯を守るため、緊張感をもって研修を継続していきます。

2021年9月

発酵TMR製造の様子
発酵TMR給与の様子

麦わらを主体とした新たな発酵TMRの製造

集落営農法人であるネットワーク大津株式会社は、令和元年度から自家生産の飼料用米を活用した肉用牛向け発酵TMRの製造・販売を行っています。
今般、輸入飼料価格が高騰する中、これまですき込み等で処理され、飼料として利用されなかった麦わらの割合を2割増やし、飼料用米を加工したSGSと新たに豆腐粕を配合するなど、国産原料を最大限活用し、従来品と比べ約2円/㎏安価な発酵TMRを当課や畜産研究所とも連携し開発しました。
試験給与した畜産農家からは繊維分が多く、牛の嗜好性も良好という感想があり、新製品に対する期待が高まっています。
また、課題であった麦わらの収穫及びTMR製造の労働力は水稲の育苗を地元の農業生産法人へ委託することで確保し、集落営農法人の限られた労働力を効果的に活用することに成功しました。
農業普及・振興課では、地域営農法人の経営安定や畜産の生産力強化のため、発酵TMRの安定生産、供給に向け、今後も飼料生産組織や畜産農家への継続した支援を行っていきます。

※発酵TMR(発酵混合飼料):濃厚飼料(穀物など)と粗飼料(牧草や稲わらなど)を混ぜ合わせ発酵させた飼料。畜産農家は飼料を混ぜ合わせる手間や濃厚飼料と粗飼料の分離給与が不要となるとともに、えり好みせず、必要な栄養を無駄なく食べさせることができます。

※SGS(ソフトグレインサイレージ):飼料用米の籾を収穫した後にサイレージに調整したもの。

2021年7月

新規就農者の定着に向けた連携体制の強化

菊池地域は、多くの新規就農者がおりますが、地域を支える担い手として定着してもらうためには、支援する関係機関の連携体制の強化が不可欠です。そこで、6月15日に農業普及・振興課主催で、各市町やJA菊池の各担当者を集め、菊池地域新規就農支援連絡会議を開催しました。
会議では、農業次世代人材投資事業の改正内容を年度ごとにわかりやすく整理し、新規就農者の相談や評価対応の注意点などを中心に情報共有を行いました。JA菊池からは、就農前に土日限定の研修がしたいなど、相談が多様化しており、幅広く対応できるよう協議中であることや農業普及・振興課や各市町が持つ就農希望者の情報を定期的に共有する機会を設けてはどうかといった提案がなされました。
関係機関がこの連絡会議を通じ、新規就農者支援の内容を共有することで、就農相談から研修、就農、定着まで切れ目のない支援を継続していきます。

2021年7月

個別面談の様子
個別面談の様子

花き産地維持に向け個別面談を実施

菊池地域は昭和48年の宿根カスミソウ導入以来、熊本県の花き生産をけん引してきましたが、近年は生産者の高齢化に伴い、生産量が年々減少しており、生産者からは産地の衰退を危惧する声が聞かれています。しかし、各生産者の生産規模の見通しなど、具体的な数字はつかめていません。
そこでJA菊池と連携し、今回初めて花卉部会員を対象とした個別面談を実施しました。面談では、各生産者の所有面積や労働力、作付け状況の他、5年後、10年後の経営ビジョンについて聞き取り、意見交換を行いました。
その結果、高齢や後継者不在を理由に10年以内の離農を考えている方がいる一方、規模拡大に意欲的な若手も多くおり、これからの産地の構図が垣間見えてきました。
また、高齢の方の中には離農を考えつつも、できる限り花き生産を続けたいという思いを持っている方も多くいました。
当課では、意欲ある若手の育成に力を入れながらも、高齢の生産者も活躍できる花き生産の仕組み作りを目指します。

2021年7月

JA営農指導員と育苗条件を検討
6月4日より引渡し開始

JAと民間会社が連携し水稲育苗受託を開始

JA菊池と(株)九州野菜育苗センター(以下、九苗)がタッグを組んだ水稲育苗受託がスタートしました。
九苗は、菊池市に最新鋭の設備を備えた4haのハウスを令和3年3月に導入し、トマト苗を中心に県内産地へ出荷していますが、育苗端境期に余剰となるハウス及び雇用労働力の活用が課題となっていました。
一方、管内では農家の高齢化に伴い水稲育苗委託の要望が年々高まっており、JA菊池は対応に迫られていました。
そこで、農業普及・振興課は、両者をマッチングすれば双方の課題解決につながると考え、JAが農家からの育苗受託窓口となり、九苗が余剰ハウス等を使って育苗する体制づくりを令和2年度から進めてきました。関係者と検討を重ねながら、2度の育苗試験で良質な苗づくりが確認できたことから、試験的に今年から約3,000箱の育苗受託が開始されました。
今回の取組みは、担い手同士が連携し地域農業を支える労働力を確保した優良事例であり、今後もJAや地域営農法人と連携し推進していきます。

2021年7月

GPS(300g単3電池8本で約200日)
管理画面イメージ(牛1頭1日分)

スマホで牛の安否確認!ICT活用広域放牧開始

5月19日に、阿蘇市木落牧野でJA菊池組合員による広域放牧が開始されました。この取り組みは平成17年度から行われており、菊池地域の繁殖農家の負担軽減及び規模拡大、また、阿蘇地域の草原の維持にも寄与しています。しかし、近年は放牧牛の脱柵や滑落事故等が続いており、捜索活動に多大な労力を要す等の課題がありました。
そこで、今年度からGPSを活用した放牧牛の管理システムを導入しました。GPS装置は牛の首にベルトで装着し、30分おき(設定変更可)に位置情報を各農家のスマホ等で確認することができます。畜産ICT事業を活用して200頭分のGPSを購入しており、放牧牛全頭に装着する予定です。
19日には49頭の牛がGPSを装着し、牧野に放たれました。管理画面は農家と関係機関で共有し、個体別や日時別、グループ分けした農家別等で確認することができます。
今年度の放牧を通してGPS装置の牛への負担や耐久性等について調査し、関係機関と協力してより安全な放牧を支援していきます。

2021年7月

市場担当者を招いての品質評価
地元飲食店とコラボした 「春のごぼうフェア」チラシ

「菊池水田ごぼう」の周年出荷体制を目指して

「菊池水田ごぼう」※1は、平成31年に地理的表示(GI)※2の登録を受け、菊池市の主要なブランド農産物として、更なる消費拡大、生産拡大が期待されています。
 水稲の裏作期間を利用して栽培される水田ごぼうは、7月の田植えから10月の稲刈りまでは栽培出来ませんが、ここ数年、市場からはその間も出荷を望む声が寄せられていました。
そこで農業普及・振興課では、貯蔵による出荷期間延長についてJA菊池と検討を重ね、昨年度より農業研究センターの協力のもと貯蔵試験に取組んでいます。
6月4日には、約3ヶ月貯蔵した冬ごぼうを調査し、貯蔵に適した温度や梱包資材を絞り込みました。市場の販売担当の評価も高く、貯蔵技術の確立に大きな手応えを感じました。
秋には、今春収穫した春ごぼうでの調査を計画しており、貯蔵技術による周年出荷体制構築を目指します。

※1菊池水田ごぼう:水田で栽培するゴボウ。現在96戸148haで栽培。一般的な畑ごぼうと比べ肌が白く柔らかであくが少ない。
※2地理的表示(GI):産地と品質の結びつきを示す農林水産物等の名称。保護制度により登録されると名称が知的財産として保護される。

2021年6月

屋外講習会(2年生)の様子
ヒアリングの様子

明日(あす)パラダイス塾Next Project始動!

取組み6年目を迎えた明日パラダイス塾※1は、卒塾生+現役生数がJA菊池アスパラガス部会(49名)の過半数を占める30名に達し、新規就農者の定着に大きな役割を果たしています。
一方、今後の産地を担う卒塾生への継続支援も求められており、より多様化した活動が必要となってきました。
そこで、農業普及・振興課では、就農3年目以降の卒塾生への個別指導をJA菊池に提案し、“Next Project”と銘打ち、従来の新規就農者支援に加えて取り組みを進めています。
4月14、15日に塾生(就農1・2年目)に向けた講習会を実施しました。続く21日からは、卒塾生の中から重点対象者を6名に絞り、栽培技術の課題や収量目標を生産者とサポートチーム※2で共有するため、個別ヒアリングを開始しました。
引き続き、農業普及・振興課では、関係機関と連携した明日パラダイス塾による担い手育成・支援に取り組みます。

※1 JA菊池アスパラガス部会の若手生産者(就農3年目以内が対象)の栽培・経営を支援する取り組み。農業普及・振興課では、塾活動の運営(指導)等をJA指導員と連携して実施する役割を担う。

※2 JA菊池及び農業普及・振興課の技術・経営担当者6名

2021年6月

研修会の様子1
研修会の様子2

家畜伝染病発生に備え、防疫研修会を開催

菊池地域は県内最大の畜産地帯であり、悪性家畜伝染病が発生した場合、甚大な影響を受けることになります。
そこで、4月14日・26日に「令和3年度悪性家畜伝染病防疫対策に係る職員研修」を開催しました。新型コロナウイルス感染症対策のため、対象を今年度異動してきた振興局職員に絞って行いました。
研修会では、高病原性鳥インフルエンザや豚熱などの家畜伝染病の概要や発生状況を説明したほか、防疫支援体制の概要、防疫対応の流れ及び支援対策本部の係の役割について説明を行いました。
今後も農業普及・振興課では、万が一の発生時に迅速な初動防疫が行えるよう、7月に職員研修、10月に防疫演習を実施するとともに、市町・建設業協会菊池支部等の関係団体と連携し、更なる防疫体制の強化に取り組んでいきます。

2021年6月

花芽分化(抽苔)の様子
関係機関連携した現地検討

規格外品を減らして収量アップへ ニンニク共同プロジェクト

菊池地域では、JA菊池にんにく部会(13ha)を中心に鳥獣被害を受けにくい品目としてニンニクが作付けされており、露地野菜の主要品目に位置付けられています。しかし、近年の暖冬の影響や品種の特性等により、規格外品(スポンジ球等)の発生が非常に多く問題となっています。その対策として令和元年産に種球の冷蔵処理を実施したところ、規格外品は減少し一定の効果は得られたものの、冷蔵処理温度や処理時期、低温感応性の品種間差等については明らかになっていないのが現状です。
そこで、これらの解決策を明らかにするため、今年産から農業技術課、高原農業研究所、菊池、鹿本、球磨の農業普及・振興課が共同で現地展示ほを設置して検討を行い情報共有しています。今後も各地域と共同でニンニクの収量増加に向けた課題解決に取組んでいます。

※外品:花芽分化せず分球しないため商品価値を損なう。

2021年5月

研修会の様子
現地検討会の様子

菊池管内初のJGAP団体認証取得

菊池管内では初となるJGAP団体認証を、JA菊池銘茶生産組合(生産者10名)が取得しました。
農業普及・振興課では、実需者からGAP取組への要望が高まっていること、また、産地としての信用性を得るために、取り組みの必要性をこれまで組合員へ働きかけてきました。団体認証は事務局手順書の作成、内部監査の実施等、作成資料が多くなるとともに、事務局の業務が多忙になることから、個別認証よりハードルが高くなります。
銘茶生産組合では、本年度中のJGAP団体認証取得を目指し、1月の審査に向けて、6月からコンサルタントによる指導を受けながら、GAP手順書作成及び茶工場、茶園、倉庫の整備等の準備を進めてきました。
組合員の取得への意欲は高く、現地検討会等での改善指示にも早急に対応が図られました。  
その結果、令和3年の1月に実施された審査では若干の指摘はありましたが、JGAP団体認証を取得することが出来ました。
農業普及・振興課では、他の茶生産者へもGAP取り組みへの啓発と希望する生産者への認証取得を支援していきます。

2021年5月

研究会による出荷品質確認の様子
研究会による出荷品質確認の様子

「菊池水田ごぼう」を未来へつなぐ

菊池地域では「菊池水田ごぼう」が春と冬を合わせて11月から6月まで出荷されています。平成31年には、「菊池水田ごぼう」として、地理的表示(GI)保護制度に登録され、更に魅力ある産地づくりへの意欲が高まっています。そこで令和2年にJA菊池ごぼう部会の若手生産者10名が栽培技術研究会を立上げました。
研究会では、JA菊池と農業普及・振興課、農業研究センターが協力して端境期出荷に向けた長期貯蔵による品質保持や病害虫対策など、生産上の課題について調査と勉強会を重ね、課題解決に向けて活動しています。
部会の役員からは、「皆で問題点や課題を抽出している」「若者の力に期待したい」など未来へつなぐ活動に期待が寄せられています。

※地理的表示保護制度:特定農林水産物等の名称を保護する制度

2021年5月

検討した除草ロボット

果樹のスマート化推進―除草ロボット

果樹栽培では、一般的に草生栽培が行われていますが、下草管理には少なからず時間と労力がかかっています。そこで3月29日に菊池市のブドウほ場で除草ロボットの現地検討会を開催しました。
農業普及・振興課からスマート農業の概要について説明したのち、メーカーから除草ロボット2機種の実演を行いました。生産者は、除草ロボットの動きや除草の様子を確認し、導入の効果を検討しました。
除草作業を省力化し、他の作業へ労力を配分することで品質向上や収量増加が期待されます。他県では鳥獣被害対策にも効果があるとの報告例もあり、今後、さらなる検討が必要と考えられました。
農業普及・振興課としては、スマート農業の導入などにより効率的・省力・軽労力な体系を確立し、産地の維持と競争力のある産地を目指します。

2021年3月

リモートを活用した食文化の伝承

「くまもとふるさと食の名人」は、郷土食や地域農産物の加工、料理に関する技術を有している方を県が認定しており、菊池管内で27名が活動しています。
このたび、菊池女子高等学校から、卒業間近の3年生に地域の伝統料理の「巻きずし」・「お姫様だご汁」を伝承したいという要望がありましたが、新型コロナ感染拡大期であったため、農業普及・振興課、高校、食の名人の3者で実施方法について、何度も協議を重ねてきました。
当日(2月16日)は、春田勝子さんら3名の食の名人と生徒代表2名が調理実習室に入り、他の生徒はリモートで中継画像を視聴する形をとり、料理や写真の展示も行うなど、工夫して実施しました。
最後に、スクール形式で着座して料理の黙食(試食)も行い、生徒たちも皆、満足そうでした。

2021年3月

作業の様子

目指すは酪農家の働き方改革!菊池地域コントラクター連絡会議を開催

菊池地域では、コントラクター組織が飼料用トウモロコシの播種・収穫作業を受託し、酪農家の負担軽減に貢献しています。しかし、飼料用トウモロコシを中心としたコントラクターは、年2回の刈取時に作業が集中するため安定した雇用が難しく、労働力の確保が課題となっています。
そこで、2月17日に管内の6組織を対象とした会議を開催し、労働力確保に向けた地域営農法人との連携や、新たな作業受託による年間雇用の実現等を提案しました。また、今年度発生の多かったツマジロクサヨトウ対策や補助事業についても説明し、組織間の連携を深めるための意見交換も行いました。
出席者からは、「労働力の確保が一番の課題であり、どうにかしていかないといけない」等、活発な意見交換が行われました。
一方で、すでに年間雇用を実現している組織へは、農閑期の作業確保のため、労働力が不足している栗の剪定作業の紹介や、牧草の生産販売の検討等を提案しました。
これら支援を継続的に行っていくことで、コントラクターの安定した労働力確保を達成し、更なる酪農家の負担軽減につなげていきます。

2021年2月

着用して作動の体験
検討したアシストスーツ

アシストスーツ検討会

菊池地域で栽培が盛んなカンショやクリは収穫物の重量があること、スイカやメロンは中腰の作業が多いことから、作業の軽労力化や体への負担軽減が課題となっています。
そこで、農業研究センターの協力を得て1月18日にJA指導員と生産部会代表を対象にアシストスーツ検討会を開催しました。動力やアシスト機能の異なる6台の機器を参加者が身に着けて、コンテナを持ち上げたり、中腰の姿勢を取ったりして体験しました。検討会では、「定植作業が倍以上はできる」「作業にあったものを検討したい」など軽労力化への効果や使用場面、経費の面から具体的な意見が出されました。
研修会により、生産者の高齢化等に対応し産地を維持してくためには、重要な技術であるという認識で一致したため、今後も検討を重ねていく考えです。

2021年2月

生育調査の様子

伝統ある菊七(きくしち)会での稲作技術の研鑽

菊池市には昭和42年から続く『菊七稲作研究会』(以下、菊七会)という米どころ菊池を代表する組織があります。現在は、菊池市七城町の生産者12名からなり、毎年、会員毎に試験ほ場を設置するなど、稲作技術の研鑽を続けています。
菊七会が設立された当初は、米の“増産”が最大のテーマであり、如何にして反収を上げるかを会員間で競っていましたが、現在は、良食味や安全・安心といった“質”をテーマに有機資材の比較や県育成水稲品種「くまさんの輝き」の食味試験などを行っています。毎年、各会員の目標に合わせて試験を設計し、生育調査や収量調査を行い、収穫後にはそれぞれの試験結果を全員で検討しています。若手生産者にとってはベテランから稲作ノウハウを学ぶことで、地域の稲作技術の伝承の場にもなっています。
農業普及・振興課では、取組みを支援しながら各会員の次作に向けたアドバイスなどを行っており、地域の稲作振興のけん引役として、関係機関と連携しながら今後も支援を続けていきます。

2021年2月

個別ヒアリングの様子

地域営農法人の個別ヒアリングの開催

菊池地域では、県内最多の22の地域営農法人が設立されています(R3年1月末)。当課では、重要な担い手である地域営農法人の経営力向上を支援するため、毎年1月頃に個別にヒアリングを実施しています(H29年度開始)。個別ヒアリングでは、作付状況や作業体制、運営状況等を聞き取り、意見交換を行う中で、法人自らが課題に気付き、改善に取り組んでもらうことを目的としています。今年は、設立3年以内の法人や、新たに園芸品目導入に取り組んでいる法人など、8法人を対象に実施しました(1月22~27日:各市町役場・JA支所会議室等で開催)。
設立間もない法人からは、作業員確保や資金繰り、今後の機械導入計画などの課題を報告され、関係機関からアドバイスを行いながら、対応の方向性を整理しました。また、地域の水稲・麦・大豆の作業を一手に引き受けていた法人からは、高齢化により受託の継続が困難になってきていることが報告されたため、関係機関が連携して、地域の作業受託体制の再構築に向けて、本格的な協議を開始することを確認しました。
当課では、地域営農法人の課題解決支援を農業普及振興計画の重点課題に位置づけており、引き続き伴走支援を行っていきます。

2021年2月

設立総会の様子

農事組合法人「ほたるの里小原(おばる)」が設立

1月21日に菊池市旭志の小原地区で農事組合法人「ほたるの里小原」が設立されました。同地区は、法人の名称にもあるように県内有数のほたるの名所として知られ、畜産や稲作及び飼料作を中心に農業が営まれている地域です。
これまで同地区の水田作は、任意組織の営農組合が中心となって担ってきましたが、今後の高齢化や後継者不足に危機感を持っていました。そこで、令和元年5月に農地集積加速化事業の促進地区の指定を機に、農地の維持を含めて集落が目指す姿について役員を中心に集落全体で話し合いを行ってきました。兼業農家や土地持ち非農家が多い中で、各役員が個別に意向把握や説明に回るなど地道に取り組んできたことが実を結び、今回の法人設立に至ることができました。
農業普及・振興課では、当地区の地権者に対して法人化の理解促進に向けた説明会や経営計画作成の協力などを行ってきましたが、今後も地域の営農活動が円滑に進むように関係機関と連携しながら支援を行っていきます。

2021年1月

せん定後の樹の状態
せん定後の樹の状態

クリせん定講習会と省力化の推進

12月から落葉果樹のせん定作業が本格化するのにあわせ、菊池市、大津町の計3か所でクリのせん定講習会を開催しました。
まず、クリのせん定作業は、他の果樹の摘果・防除・台風対策等の作業に相当し、重要度が非常に高いことを説明しました。次にせん定を実演し、参加者にもせん定をしてもらいました。講習に対して質問が出されたり、樹を切りながら生産者同士で活発に意見交換がされるなど、せん定に対する意識の高まりをうかがえました。
また、せん定や枝片づけの省力化・軽労力化のために、電動剪定鋏や電動太枝切鋏が有効であると考え、講習後、メーカーから機器の実演をしてもらいました。
今後も高齢化する産地の状況に対応した省力化技術の導入などにより、産地の維持と競争力のある産地の確立を目指します。

2021年1月

コロナ対策に配慮した研修会の様子
研修会での発表

地域営農法人経営向上研修会の開催

菊池地域では、県内で最多となる21法人が設立されています(令和2年12月末現在)。法人が抱える課題の解決に向けた研修会を毎年開催しており、去る12月15日に本年度の研修会を開催し、61名が参加しました。
今回の研修は、昨年度実施した経営分析結果に加え、法人からの要望を受け、管内法人の事例紹介と「作業省力化」をテーマに取組んだ実証試験結果報告を行いました。
経営分析では、H30年産からの「米の直接払い交付金」廃止の影響により収入が大きく減少する等、厳しい状況も明らかになりました。そのような中でも、農地集積、水田オーナー制度、冬期湛水事業等に積極的に取組む「株式会社もやいネット真城」の事例は、参加者の参考となりました。  
また、実証試験では、除草剤による畦畔管理作業、育苗箱全量施肥による施肥作業の省力効果が確認され、関心を持った法人からは試験実施の希望があがっています。
普及・振興課では、今後も法人の課題把握に努め、解決に向けた支援を行っていく計画です。

2021年1月

理解促進授業の様子
理解促進授業の様子

見たい!知りたい!試したい!スマート農業理解促進授業開催

12月14日に県立菊池農業高校の生徒(畜産科学科3年生35名)を対象に、スマート農業理解促進授業を開催しました。
菊池地域で初となる開催で、ヤンマーアグリジャパン株式会社及び農業研究センター生産環境研究所の協力のもと、実際にスマート農業に『触れる』ことを目的に行いました。
室内では、アシストスーツ3機種の試着体験、ほ場では、無人ロボットトラクターと有人トラクターの並走実演等を行いました。
授業の間、生徒の皆さんからは驚きの歓声があがり、体験を通して「スマート農業」の有効性を感じたようでした。
農業普及・振興課では、引き続き、農業高校も含め管内農業者に対し、「スマート農業」への理解促進を図ります。

2021年1月

会議の様子
会議の様子

青年農業者が思いや成果を発表!

「菊池地方青年農業者会議」を12月17日に開催し、菊池地方4Hクラブ員が、農業に対する思いや経営改善に向け取り組んだ成果を発表しました。13名のクラブ員が意見発表、経営紹介、経営改善取組み発表の3部門に分かれ、発表しました。また、県連会長による県連活動の紹介やクラブ員から自身の畑でとれた甘藷の提供もありました。
今年は、新型コロナウイルスの影響もあり、発表に向けた十分な準備期間を確保できない状況でしたが、クラブ員は自身の仕事の合間に資料作成を進めてきました。発表では審査員のみならず、クラブ員からも多くの質問が出るほど盛況でした。審査員からも「例年以上にいい発表だった」と講評があり、とても充実した会議となりました。
農業普及・振興課では、今後も若手農業者の経営力向上につながる活動支援を行っていきます。

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