2024年のエリア普及現地情報

2024年3月

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アンケート調査用紙(茶工場ごと)
調査結果の取りまとめ(抜粋)

菊池地域の茶の現状把握と産地の再構築に向けた取組

菊池地域は茶の栽培面積、生産量ともに県北最大であり、県内の品評会などで多数の入賞歴があるなど、技術的にも優れた産地です。しかし、当地域の茶は認知が不足しており、全国的な消費低迷も相まって、生産者の経営は厳しい状況が続いています。
そこで、現状の打開策を検討するため、管内茶工場の現状や今後の関心事項等を個別にアンケート形式で調査しました。調査の結果、作業人員の不足、製茶機械の老朽化、取引先の販売不振による価格低下等の課題を抱える工場が多く、個々の努力では対応困難かつJA菊池茶部会としても対応に苦慮している実情がみえてきました。
こうした調査結果を踏まえて関係機関と協議を行ったところ、同茶部会と普及が連携して具体的な対策を検討していくこととし、販売面では経済連茶業センターの協力を得て、新たな販路開拓に取り組む方針としました。
菊池地域には厳しい状況下でも可能な限り運営継続を志向する茶工場が多く、現在を将来に向けた方向性を定める重要な局面と捉えています。農業普及・振興課では、関係機関と密に連携して対策の具体化を支援し、新たな挑戦も含めた産地の再構築へ引き続き取り組んでまいります。

2024年3月

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金網柵設置作業
ホイルローダーによる支柱の打込み

飼料用トウモロコシの鳥獣被害防止対策の改善に向けて

菊池地域では、イノシシによる農作物被害が増加傾向にあります。その中でも飼料作物の被害は大きく、今般半導体関連企業の進出により貸借可能な農地が減少する中、対策が急務となっています。
飼料用トウモロコシは、一戸あたりの作付面積が大きく除草管理が行き届かないため、鳥獣被害防止対策については、収穫1カ月前に畦畔除草を行って電気柵を設置し、収穫直前に電気柵を撤去して機械収穫を行う方法が定着しています。
しかし近年、イノシシ生息域の拡大により、電気柵設置前に被害を受ける、あるいは幼獣侵入により倒伏したトウモロコシが電柵にかかり、十分な電圧が流れず成獣が侵入するなど、電気柵では確実に侵入を防止できないほ場が増加しています。
そこで当課では、被害を最も大きく受けているコントラクターと年度当初から検討を重ね、対策改善の実証を開始しました。
鳥獣被害防止対策アドバイザーの助言を受け、電気柵に代わる新たな防止策として有効な金網柵を2月7日に設置。当日は、コントラクターから30名を超える作業協力もあり、前作で8割減収となった農地約2haに延長480m分を1日で設置しました。
飼料用トウモロコシの収穫は大型機械で行うため、金網柵の近くや四隅は作業できません。また、当地域は黒ボク土壌でイノシシが掘りやすい土質です。そのため、今後は被害防止効果の実証だけでなく、機械収穫の作業性や収益性、除草対策についても調査し、熊本型の飼料作物鳥獣被害防止対策の確立に向け取り組んでまいります。

2024年3月

サツマイモ基腐病対策講習会(大津町)
新規生産者への防除指導(合志市)

サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)の感染拡大防止に向けて

菊池地域は、県内栽培面積の約45%にあたる269haでサツマイモを栽培する県内最大の産地です。
近年、サツマイモ基腐病(以下「基腐病」)が九州を中心に大きな被害を与えており、管内でも令和2年に初めて発生を確認しました。当課では管内でも作付面積が最大である大津町やJA菊池と連携し、基腐病の拡大防止に向けて活動してきました。その成果もあり、JA菊池甘藷(かんしょ)部会の販売単価や販売額も高値で推移しています。
令和5年産も収穫作業が終了し、これから準備が始まる令和6年産の防除を徹底するため、12月26日に基腐病対策講習会を大津町で開催し、生産者51名の参加がありました。当課からは、本年の基腐病発生状況報告と基本的な防除対策、特に育苗ハウスや種芋、苗消毒の徹底について指導を行い、農業革新支援センターの樋口専門員から県外産地における基腐病の動向や防除のポイントについて説明いただきました。
また、サツマイモを作付けする生産者も増えているため、新規生産者を対象に病害対策講習会の開催や個別巡回を通して指導を行っています。個別巡回で訪問する中では、生産者から種芋や苗消毒の実施方法や処理のタイミング等についての質問も多数あり、生産者の防除対策意識の向上にも繋がっています。
今後も基腐病の感染拡大防止に向けて菊池地域全域での活動を進めてまいります。

2024年2月

農業者会議の様子
意見交換会の様子

菊池地方青年農業者会議in農業大学校 農大生×菊池4Hクラブ意見交換会も開催!

昨今、担い手の高齢化等を受け、新たな担い手の確保と育成は重要度を増しており、地域を担う農業者が集まる4Hクラブの育成と活動支援は、当課の重要な活動です。
そのような中、令和5年12月15日に菊池地方青年農業者会議を初めて県立農業大学校で開催しました。今回、農大との連携体制強化を図り、菊池の先輩農業者のリアルな課題と経営改善の取組みを見せることで、菊池で就農希望の学生に農業のイメージを掴み、将来を描いてもらいたいといった菊池4Hクラブや当課の要望を農大に受け入れていただき実現しました。農大のご厚意もあり、1年生を中心に60名以上が参加した本会議は、クラブ員自身の意識向上にも繋がり、意見発表1課題、経営改善プロジェクト発表8課題を報告しました。また、終了後は農大生と4Hクラブ員で意見交換会を実施し、将来の話や農大での取組み内容、前段の農業者会議についての内容など、とても活発な意見交換が行われました。
参加した農大生からは『菊池4Hクラブ員の色々な取組みは自分の卒論にも活かせると思う』や『4Hクラブについて知ることができ、就農後入ってみたいと思った』との声が聞かれました。今後も農大との連携を図りながら、新たな担い手の確保・育成と菊池地方4Hクラブの活動支援を行っていきます。

2024年1月

甘藷収穫作業支援
甘藷出荷調整作業

東海大学農学部×菊池地域 農業応援活動を実施~半導体関連企業集積への対応(県北PT営農継続支援チームの取組み)~

半導体産業の集積が進む菊池地域では働き手の確保が更に困難となることが見込まれます。そのため、当課では、短期雇用労働力確保策として民間求人アプリ活用等に加え、新たに東海大学農学部(学生数は約700名)との連携を模索しており、本年5月以降、東海大学キャンパス長、教授、学生等と意見交換を重ねて参りました。
この具体的な取組みとして、11月18日に、甘藷の主産地である大津町(対象農業者:JA菊池甘藷部会員)において、学生ボランティアによる収穫等の作業を実施(第一弾プロジェクト)しました。収穫等の作業を通して、学生からは、「甘藷生産に少しでも貢献できて嬉しく思う。是非今後も菊池地域の応援を続けたい。」との発言があり、農業者からは「収穫作業等に協力してもらえただけでなく、学生から色んな話を聞けて元気が出た。」との発言がありました。
東海大学農学部との連携は、農業生産力の維持・拡大や地域活性化だけでなく、就業先としての農業PRを含めた新たな担い手の確保策としても期待できるため、関係機関と連携しながら人参や畜産等への取組拡大を進めていきます。

2024年1月

農家巡回調査の様子
勉強会の様子

発酵TMRを活用した肥育に関する勉強会を開催

国際情勢や為替等の影響により輸入飼料価格が高止まりする中、飼料費削減効果が期待される飼料用米を加工したSGSや麦わらなどを原料にした肉用牛向け発酵TMR飼料の製造・販売をすすめています。[集落営農法人であるネットワーク大津株式会社が令和元年度から自家生産の飼料用米を活用した肉用牛向け発酵TMRの製造・販売を行っています。今年度は約100ha分のSGSを活用し、年間4,000tの製造を見込んでいます。]
今般、肉用牛肥育技術の普及を図るため、畜産研究所と連携した個別農家巡回や勉強会を開催しました。参加した畜産農家からは、牛の嗜好性も良好で、今後も継続して利用したい、利用量を増やしていきたいという感想や意見があり、利用者の定着と今後の供給量増加が期待されます。
また、発酵TMRを活用することによる肥育期間の短縮や発酵TMRのSGSの配合割合を増やす等の研究や製造に関する意見もあり、畜産農家の関心の高さが伺えました。
当課では、飼料費の抑制と飼料自給率向上にもつながる、発酵TMRの安定生産・供給に向け、今後も飼料生産組織や畜産農家へ継続した支援を行っていきます。

※発酵TMR(発酵混合飼料):濃厚飼料(穀物など)と粗飼料(牧草や稲わらなど)を混ぜ合わせ発酵させた飼料。畜産農家は飼料を混ぜ合わせる手間や濃厚飼料と粗飼料の分離給与が不要となるとともに、えり好みせず、必要な栄養を無駄なく食べさせることができます。
※SGS(ソフトグレインサイレージ):飼料用米の籾を収穫した後にサイレージに調製したもの。

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