2022年のエリア普及現地情報

2022年3月

新規就農者への聞き取り調査
新規就農者への聞き取り調査

菊池ではじめる牛飼いの手引き

近年菊池地域では、畜産経営の新規参入者や、親の経営と別に独立就農する新規就農者が増加しています。農業普及・振興課では、市町や農業団体と連携し、これら新規就農者の相談対応や、青年等就農資金、補助事業等を活用した支援を行っています。令和3年度には12名の相談者に対し延べ30回以上の相談会や就農計画作成指導等を実施し、5名が新たに営農を開始しました(繁殖4戸、酪農1戸)。
就農希望者の経歴は様々で、農家出身者や長年畜産業務に携わっていた方の他に、ほとんど経験のない方や、経営感覚に不安が残る方も散見されており、就農計画の作成に多大な時間を要することが課題でした。
そこで当課は、ともに就農希望者対応を行うJA菊池と協力し、特に相談の多い肉用牛繁殖経営の就農希望者向け手引書を作成しました。手引書には、就農を志す際の心構えや就農計画の作成方法等に加え、先輩新規就農者8名の就農事例を掲載しました。手引書はJA菊池HP等に掲載し、新規就農希望者への指導に活用します。
また、内部用資料として、相談会時の聞き取り事項と注意事項をまとめたチェックシートを作成しました。チェックシートは手引書とあわせて活用し、就農相談対応の効率化と平準化を図ります。
今後、本手引書の更新を随時行うとともに、来年度は、ここ数年で増え始めている酪農新規就農者向けの手引書を作成する計画です。これらの資料を活用し、畜産新規就農希望者の受け入れ体制を整え、安心して菊池で畜産経営を開始できるように支援していきます。

2022年2月

個別ヒアリングの様子
直筆のR4年度重点取組目標

地域営農法人の個別ヒアリングを“気付きの場”に

菊池地域では、県内最多の22の地域営農法人が設立されています(R4年1月末)。当課では、H29年度から重要な担い手である地域営農法人の経営力向上を支援するため、毎年1月頃に個別にヒアリングを実施しています。今年は、設立3年以内の法人や、新たに園芸品目導入に取り組んでいる法人など、10法人を対象に実施しました(12月22日~1月25日:各市町役場で開催)。
今回のヒアリングでは、法人自らが課題に気付き、改善に取り組む意識付けを行うことを目的に、新たな取組として法人代表者に直筆で「R4年度重点取組目標」を記入して貰いました。どの法人も「農地中間管理機構による利用権設定12ha実施」、「くまさんの輝きに作付け変更」、「地域の他法人と連携するための協議を行う」など具体的に記載し、その場で達成に向けて何をすべきか意見交換も行いました。また、設定した目標は法人構成員間で共有化するよう促しました。
当課では、各法人への支援を継続し、次年度のヒアリングにおいて目標の達成状況を確認する予定です。今回の取組みにより、目標設定の重要性を感じたとの嬉しい声も聞かれ、これまでのヒアリングでは受け身だった法人役員に変化が見られました。様々な不安を抱える法人が多い中、自ら課題解決に取組むきっかけとなるよう、今後は中長期的な目標設定も働きかけていきたいと考えています。

2022年2月

係毎の市町担当者との連携会議
ため池への野鳥対策(テグス張りの様子)

家畜防疫対策の更なる強化へ向けた取り組み

県北広域本部では、南関町での高病原性鳥インフルエンザの発生を受けて、防疫措置の後方支援業務における各係の役割について、各係の班長による連携会議を12月7日に行いました。会議では、互いの係の作業の流れや情報共有の手順や段取りについて再確認を行いました。
さらに、市町担当者との連携会議を係毎に12月20日から24日に開催し、各係の役割について詳細な説明を行いました。夜間や休日、年末年始の発生でも迅速に対応できるよう、各市町の資機材準備状況や動員体制について確認を行いました。
また、高病原性鳥インフルエンザの発生要因として養鶏場周辺のため池からの野生動物の進入があることから、菊池市と連携して養鶏場近くのため池にテグスを張り、野鳥飛来防止対策を行いました。
今後も当課では、県内最大の畜産地帯を守るため、関係機関と連携し、防疫体制の強化及び発生防止対策を図っていきます。

2022年2月

成績検討会での資料説明の様子
使用した説明資料

菊七稲作研究会の今後の良食味米生産に向けて

菊七稲作研究会(以下、会)は、54年の歴史を持ち、菊池地域の良食味米生産をけん引する匠集団です。農業普及・振興課では、毎年会員が行う栽培試験を支援しており、12月21日に行われた今年度の栽培試験成績検討会では、試験成績に加え新たに収量と食味の関係を見える化した資料を提供し、それをきっかけに次作に向けた意欲が高まっています。
会の発足当時は多収を目指していましたが、近年は安全安心で“おいしい”米づくりにシフトし、顧客の要望に応じて無農薬・無肥料に取り組む会員も複数います。毎年、食味向上を狙った試験を行っていますが、一方で地力の低下等が懸念されています。そこで今回は、平均値を基準に収量と食味の高低別に4つのグループに分け、それぞれの会員がどのグループに含まれるか過去5年間の成績を含めて見える化した資料を作成しました。
その結果、無肥料の会員は「収量低・食味高」のグループ、稲の生育に応じて施肥・水管理を調整している会員は「収量高・食味高」のグループに分かれるなど、傾向が明らかになりました。
提供した資料に対する会員の反応も良く、それぞれの試験成績や自分の属するグループ等について会員同士活発な議論が交わされ、早速来年1月に再度勉強会を開催することを決定しました。
今後も農業普及・振興課は、会員はもちろん、産地としての課題を明らかにし、その解決に向けて支援を行っていきます。

2022年2月

地域営農法人を対象とした研修会の様子
農産物直売所を対象とした研修会の様子

インボイス制度導入に向け、地域営農法人や農産物直売所で対応が始まる!

令和5年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式として適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入されます。インボイス制度については、多くの地域営農法人や農産物直売所に関係する農家への影響が不透明であることから各組織で状況を把握し具体的な対応に着手する必要があります。
そのため、22の地域営農法人に対しては、12月14日に「インボイス制度による法人経営への影響と対応」について、また、13の農産物直売所に対しては、12月16日に「直売所におけるインボイス制度」について、それぞれ研修会を開催しました。
講師は、久保寺恵子税理士に依頼し、事前に指導していただきたい点等の打合せを行ったうえで、消費税の基礎とインボイス制度の概要、組織や農業者への影響、今後の具体的対応やスケジュール等、具体的事例を使って、わかりやすく説明していただきました。
参加された組織の代表者は、「とても分かりやすいお話で、帰って役員等で検討し、顧問税理士に相談します。」と話されていました。
当課では、関係機関と連携し、地域営農法人や農産物直売所におけるインボイス制度への対応について、引き続き支援を行っていきます。

2022年2月

会議の様子
会議の様子

若手農業者・経営者による発表会を開催!

近年、新規就農者に占める新規参入者の割合が高まる傾向があります。また、菊池地域では新規参入に加え、雇用就農者も多いのが特徴です。若手農業者で構成される菊池地方4Hクラブにおいても、親元就農のクラブ員に加え、既に経営者である新規参入者や雇用就農のクラブ員が増えています。
このような中、菊池地方4Hクラブでは農業に対する思いや経営改善に向けた取組みを発表する「菊池地方青年農業者会議」を12月21日に開催し、9名が3部門に分かれ発表を行いました。発表者の多くが経営者であった今回の会議では、労働時間や経費の見直しなど、自身の経営改善をより意識したテーマでの発表が多く見られました。今回初めて参加された審査員からは「内容の充実した発表会で感心した」といった声が聞かれるなど、とても充実した会議となりました。
農業普及・振興課では引き続き、地域農業の将来を担う農業者の支援を行っていきます。

2022年1月

イベントでの動画放映とPRグッズ(バンブーエコカトラリーセット)
えこめくんによるPR活動

えこめ牛のエコな魅力を動画でお届け

JA菊池のブランド牛肉「えこめ牛」は、菊池産の飼料用米を給与することで地下水涵養やCO2削減等、SDGsの実現に向けた環境に優しい生産に取り組んでいます。しかし、これらえこめ牛の取り組みは県内外ともにあまり知られておらず、認知度の向上が課題となっています。
そこで、コロナ禍における新しいPR活動として、えこめ牛の取り組みや生産者の声を収録したPR・食育動画を作成しました。
11月27~28日には、水前寺観光センターで開催された「旅館フェス大のれん市」に地域を代表して出展し、動画を放映するとともに認知度調査を行いました。熊本市内での開催のため認知度は5割程度でしたが、回答者へのPRグッズ配布や、えこめくん(着ぐるみ)によるPR活動を行いました。
12月からは菊池市内の小中学校給食へ順次えこめ牛を提供し、作成した動画を活用して児童・学生に食の大切さや地域資源、環境保全等について学んでもらいます。今後、関係機関のホームページ、YouTube、きくちのまんま各店舗及びまんまキッチン等で動画を放映し、更なる認知度向上と高付加価値化を図っていきます。

2022年1月

「わたしの、いちご」が合志ブランドに認証される

「わたしの、いちご」は、「あまいちご48(久留米48)」という品種の苗を9月に鉢に植え付けてハウスで栽培し、11月下旬から鉢植えイチゴとして販売しています。
鉢植えのイチゴは、ハウスなどで栽培したいちごの株を販売直前に掘り取り鉢上げしたものが大半です。この場合、根を切ってしまうので生育が悪くなります。「わたしの、いちご」は適期に植え付け、いちごに合う栽培方法で育成しているので生育や着果に優れており長期間楽しめます。
「わたしの、いちご」は、昨年、1回目の生産・販売を行いましたが、たいへん好評でした。合志市では、合志市で生産された優れた産品を『合志ブランド』として認証していますが、この度、「わたしの、いちご」が認証されました。なお、本年は、昨年の約2倍の3,000鉢を出荷する予定です。
農業普及・振興課では、昨年から主に栽培技術面で支援を行ってきましたが、生産安定とブランド力強化を念頭に引き続き支援を行っていきます。

2022年1月

研修会の様子
自己紹介の様子

ニューファーマー研修会~農業経営セミナー~の開催

農業者の高齢化に伴い、新規就農者や若手農業者の育成は重要度を増しています。そのような中、農業普及・振興課では菊池地方4Hクラブとともに、11月25日にニューファーマーを対象※とした研修会を開催しました。
2年目となる今年は、“自身の農業経営を見直そう!”というテーマのもと、日本政策金融公庫の融資担当を招き、農業経営とお金にまつわる話を中心に、近年の新規就農者の動向などを講演いただきました。また、若手農業者の経営改善事例として4Hクラブ員の事例の発表してもらいました。
当日は、オンライン参加含む17名の方が参加されました。研修会後の意見交換会でも活発な意見交換がなされ、参加者からは、「とても分かりやすいお話で、帰ってから家族とも情報共有します。」と前向きな発言も聞かれました。
当課では、今後も新規就農者や若手農業者の技術力・経営力強化に向けた支援を行っていきます。

※対象となったニューファーマー:就農5年以内の新規就農者(30歳以下)、R3年度就農者及び就農予定者、菊池地方4Hクラブ員

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