菊池ではじめる牛飼いの手引き
近年菊池地域では、畜産経営の新規参入者や、親の経営と別に独立就農する新規就農者が増加しています。農業普及・振興課では、市町や農業団体と連携し、これら新規就農者の相談対応や、青年等就農資金、補助事業等を活用した支援を行っています。令和3年度には12名の相談者に対し延べ30回以上の相談会や就農計画作成指導等を実施し、5名が新たに営農を開始しました(繁殖4戸、酪農1戸)。
就農希望者の経歴は様々で、農家出身者や長年畜産業務に携わっていた方の他に、ほとんど経験のない方や、経営感覚に不安が残る方も散見されており、就農計画の作成に多大な時間を要することが課題でした。
そこで当課は、ともに就農希望者対応を行うJA菊池と協力し、特に相談の多い肉用牛繁殖経営の就農希望者向け手引書を作成しました。手引書には、就農を志す際の心構えや就農計画の作成方法等に加え、先輩新規就農者8名の就農事例を掲載しました。手引書はJA菊池HP等に掲載し、新規就農希望者への指導に活用します。
また、内部用資料として、相談会時の聞き取り事項と注意事項をまとめたチェックシートを作成しました。チェックシートは手引書とあわせて活用し、就農相談対応の効率化と平準化を図ります。
今後、本手引書の更新を随時行うとともに、来年度は、ここ数年で増え始めている酪農新規就農者向けの手引書を作成する計画です。これらの資料を活用し、畜産新規就農希望者の受け入れ体制を整え、安心して菊池で畜産経営を開始できるように支援していきます。