2024年のエリア普及現地情報

2024年3月

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地元堆肥を活用した水稲用肥料「米エコ一発」を開発

近年、各種資材が高騰する中、特に肥料は原料の海外依存度が高いことから、価格と供給の安定化が求められています。
そこで、JA熊本うきでは大東肥料株式会社の協力を得てオリジナルの水稲用肥料「米エコ一発」を開発し、令和6年産使用分から販売を始めます。
この原料にはJA熊本うきで生産している完熟堆肥が使用されており、地域資源を活用しつつ土づくり効果も期待できる肥料となっています。
開発はJA熊本うき、肥料メーカー、JA熊本経済連及び県(県庁、農研、普及)が一体となって検討を進め、展示ほで効果を検証してきました。2年間の実証を経て従来肥料と遜色ない結果が得られたため、地域資源を活用した新しい水稲用基肥一発肥料として販売へつなげることができました。
2月の水稲講習会では、JA熊本うきが「米エコ一発」について説明し、生産者から使用量や散布方法に関する質問が出るなど、早速関心を寄せられた様子でした。
農業普及・振興課では今後も関係機関と連携し、環境に配慮した農業を進めて参ります。

2024年3月

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熊本市内の女性農業者合同研修会「名人の食の技学ぶ」

令和6年2月20日、女性農業者間の交流を深めるため、農業女性アドバイザー、食の名人、及び営農生活研究グループの女性農業者を対象に合同研修会を開催し、30名の参加がありました。
研修では、山鹿市鹿北で古民家飲食店を営まれ、今年度食の名人に認定された主計(かずえ)明美さん、徳昭さんご夫妻を講師に迎え、「山鹿鹿北巻き」や「とじこ豆」などの実技指導をしていただきました。その中で、食文化継承の必要性やその取組等についてもお話をしていただき、皆、熱心に聞き入っていました。
参加された皆さんは、それなりに日頃から巻き寿司を作られる機会はある方ばかりですが、基本に返ってコツなどを改めて習い、「貴重な経験で、再認識ができた。」と喜ばれていました。
また、食の名人の新規認定者の紹介・料理披露や、食の名人・農業女性アドバイザーへの感謝状贈呈も行い、盛りだくさんの内容ではありましたが、お互いの活動等の情報交換や意見交換等もでき、充実した時間を過ごせたと喜ばれていました。
多忙な女性農業者ですが、当課では今後も、新たな連携や活動の展開につながる取組を進めていきます。

2024年3月

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スイカ査定会
ほ場のスイカ

植木スイカの出荷始まる

熊本市植木地区で日本一の生産を誇るスイカの本格的出荷がJAの選果場で始まりました。
植木地区のスイカは昨年11月から本年1月にかけて定植され、ハウス内で栽培されてきたもので、2月28日から植木の選果場で初選果が始まっています。
この初出荷を前に、2月22日と26日の両日、JA本所に隣接したハウス施設で令和6年産「春夏大玉スイカ」の出荷査定会が開かれ、部会役員他行政、JA指導・販売担当者約50名が参加し、品質、内容等を確認した後、出荷日が決定されました。
選果初日の28日には6件の農家から約2600玉が持ち込まれ、選果が行われました。この時期の品種は低温でも着果性の良い「スーパーエース」で、この後「春のだんらん」や「黒武者」等の品種が出荷されていきます。出荷先は関東や関西が中心ですが、地元の「夢大地館」でもすでに店頭に並んでいます。
本年のスイカは、1月中旬ごろの低温と日照不足があったものの、2月に入り暖かい日が続いたことで順調に生育し、糖度も12度前後と平年並みになっています。
この大玉スイカは、選果ラインの光センサーで検査し、糖度や空洞の具合を厳しくチェックしたのち出荷されます。出荷のピークは5月で、本年度は植木地区で82万玉出荷される見込みです。現時点での価格は2Lで9,000円から10,000円で、昨年並みとのことです。
植木地区では、本年度約190人の生産者が約163ヘクタールでスイカを栽培していますが、農家の高齢化により栽培面積が減少しつつあり、後継者の育成が課題となっています。

2024年3月

侵入防止柵設置計画の検討

県市連携によるイノシシ被害対策集落モデル「吉次地区」の3か年の取り組み

熊本地域のイノシシによる農作物被害状況は、侵入防止柵の整備が金峰山周辺地域を中心に進み、被害金額は減少傾向にある一方で、未整備園やこれまで無被害地域での新たな被害発生が問題となっています。
そこで、当課と熊本市では、効果的な対策の展開を図るため、吉次地区を重点モデル地区と位置付け、令和3年度から3か年計画で侵入防止柵の整備や捕獲活動の強化など総合的な対策を進めてきました。
取組においては、市が侵入防止柵整備事業を、本課が講習会・被害調査活動を主体に行い、その他検討会等の現地活動を連携して取り組みました。
具体的には、侵入防止柵を効率的に大面積で囲えるよう、綿密な整備計画の検討を進め、3年間で集落内果樹園面積の9割をカバーする46haのワイヤーメッシュ柵が整備されました。また、箱わな導入や捕獲活動に係る勉強会等を通して、4名の捕獲従事者による活動体制強化が実施されました。
このように、地域住民自らによる攻めと守り両面での取組を進めた結果、「被害無し」の割合は、取組前の14%から55%まで高めることができました。
今後は、本取組成果を他地区へ波及させる活動に移りますが、当課としても市と連携しながら引き続き取組を進めてまいります。

2024年3月

小麦の生育状況(1/12)
意見交換の様子

城南町・富合町で小麦栽培講習会を開催

令和6年1月22日に熊本市南区城南町・富合町を対象に、収量・品質向上を目的とした小麦栽培講習会(中間)を開催しました。当地区は当課管内で最も大きな小麦栽培地域で、シロガネコムギ、ミナミノカオリを主に栽培しています。今冬は気温が高く、令和6年産小麦の生育は旺盛となっています。一方で過剰分げつによる出穂後の倒伏が懸念され、その対策として1月~2月のほ場管理が重要となります。
講習会では、本課から現在の小麦生育状況や今後の気象条件及びそれに応じたほ場管理、雑草、赤カビ病防除の考え方や対策について説明した後、JAの担当者から薬剤等の説明がありました。その後現地に移動し、現在の生育状況を見ながら、過剰分げつ防止のための培土等のほ場管理、雑草防除について説明しました。講習会はJA熊本うき下北支所、北営農センター、大町区公民館の3箇所で開催し、それぞれ18名、34名、9名の生産者が参加しました。参加した生産者からは追肥や除草の適切な時期等について活発な質問や意見交換が行われ、有意義な講習会となりました。
当課では、基本管理の徹底、除草剤散布による雑草の発生抑制について指導を行っていきます。また、収量・品質向上のため、今後の生育や病虫害発生状況を見ながら、関係機関と連携して指導を行っていきます。

2024年3月

座学の様子
現地ほ場の様子

アリウム専門部会による研修会および現地検討会の開催

令和6年1月23日、熊本市西南営農センターにて、JAグループくまもとアリウム専門部会関係者約15名の参加のもと、研修会が行われました。
当日は農業研究センターより早期出荷技術と切り花の長期貯蔵技術が紹介され、当課からも今年度に実施した長期貯蔵技術の現地試験結果を発表しました。また、早期作型ほ場において現地検討会も併せて行われ、定植時期や水・温度管理、球根の確保等について実際の生育を見ながら活発な意見交換が行われました。
JA熊本市西部花き部会では、アリウム栽培の課題である「出荷期間の分散化」の手段として、早期出荷作型の検討を進めてきましたが、発蕾不良や品質低下の問題が残ったままでした。そのような中、令和4年度に農研センターからの新たな知見により、これら問題が解決でき、試験導入から普及段階へと移りました。今後も継続して、長期貯蔵技術の実証試験を実施し、令和6年度は関東市場での評価も行うこととしています。
今回の研修会を通して、部会員が新技術の理解を深め、管理技術の向上につながっていくことが期待されます。当課としても、今後もアリウムの課題解決に向けた調査活動や栽培管理指導・支援を継続していきます。

2024年2月

収穫の様子
収穫した子実とうもろこし

子実とうもろこしの生産の取組み

熊本市城南町で養鶏農家による夏作の子実とうもろこし(※)の収穫が12月26~28日に行われました。
管内では、飼料の自給率向上及び飼料価格の高騰対策として、昨年から養豚・養鶏農家において子実とうもろこしの生産、利用拡大に取り組んでいます。この養鶏農家では耕作放棄地を活用し、昨年は、春作のみ約1.4haの作付けでしたが、2年目の今年は春作約2.3haに加え夏作も約3ha作付けされ面積も大きく拡大しました。
取組みが始まったばかりのこともあり、収量はほ場によりバラツキが見られますが、生育が良好なほ場では春作夏作合わせて1,000kg/10a以上の収量がありました。
今後は、全ほ場で1,000kg/10a以上の収量となるよう適切な堆肥散布による地力向上や播種時期の検討を行う必要があります。
当課としても、収量調査や子実の成分分析及び土壌分析などを行い、子実とうもろこしの安定生産のため、継続して支援していきます。

※子実とうもろこし:家畜の濃厚飼料として、とうもろこしの実だけを収穫したもの。

2024年2月

県農林業試験場での講義
小松菜部会代表の説明

管内若手野菜技術員を対象とした県外視察研修について

12月14日にJA熊本市、熊本市及び当課の若手野菜技術員を対象とした先進地視察研修を開催((一社)熊本県野菜振興協会と共催)し、14名が参加しました。
近年、管内関係団体において、多くの若手職員が採用・配属されており、これら職員の育成が地域の大きな課題となっています。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行により、先進地研修は実施することができず、数年ぶりの県外開催となりました。
当該研修では、まず、福岡県農林業試験場筑後分場を訪れ、管内でも栽培が盛んな促成なすについて、ハウス内環境制御を中心とした増収技術の講義を受けました。講義の中では、CO2濃度や受光量の改善による効果を中心に研究成果の話があり、参加者からは、生産現場導入時の留意点等について活発な質問が行われました。
次に、JAみい小松菜部会におけるGAP団体認証※の取り組みについて、JA担当職員だけでなく、生産者代表の話を聞くことができました。当該部会では、平成27年に認証を受け、その後、維持・更新が行われていますが、初回取得時の経緯やその苦労、そして今後の課題について説明がありました。参加者からは、認証取得に新に挑戦する際の注意点や取得後のメリット等について、多くの質問がありました。
今後も管内関係団体における若手職員の割合は高まると考えられるため、当課では、関係団体と協力しながら各種研修会等を開催し、管内野菜技術員の技術習得支援に努めていきます。

※GAP団体認証:団体事務局を置くことで各農場の負担を軽減しつつ、GAP(農業生産工程管理)認証が取得できる制度。

2024年1月

植木町4HC会長挨拶
式典参加者集合写真

植木町4Hクラブ50周年記念式典が開催されました!

植木町4Hクラブは、今年でちょうど50年の節目を迎えることとなり、令和5年11月14日(火)、JA鹿本植木支所において植木町4Hクラブ50周年記念式典が開催されました。
式典には現クラブ員を始め、歴代のクラブ員や関係機関を含め35名が参加しました。まず、植木町4Hクラブ藤田会長から、昔の写真を交えて、鶴屋百貨店で行われるスイカ祭りや地域住民との交流など直近10年間のクラブ活動報告がありました。次に、記念講演としてすいかの里植木出荷者協議会の赤星会長が講演。生産者の自由度を高め、個々で考え、創意工夫により、他にはない様々な品種のスイカが並ぶ物産館作りを進めた取組について紹介されました。最後に、出席者全員で集合写真を撮り、植木町4Hクラブが50周年迎えられたことの喜びを全員で共有しました。
クラブ員は、これまで式典の流れを念入りに打ち合わせし、50周年記念品の発注、会場設営等を手分けして準備を行い、式典を迎えることが出来ました。植木町4Hクラブは、クラブ員の減少から今年度をもって単位クラブとしての活動を終了し、今後は熊本市4Hクラブと1つとなり活動を続けていくことになっています。当課では、若手後継者育成のため、今後も4Hクラブの活動支援を続けていきます。

2024年1月

食の名人が4つの高校へ出向きおせち料理等伝承

令和5年11月9日から20日にかけて、令和2年度から引き続き県立第一高校1年生(9クラス、369人)を対象に、管内のくまもとふるさと食の名人(以下、「食の名人」という)11名がおせち料理の伝承授業(全9回)を5人ずつで交代しながら行いました。
この取組は、若い世代に郷土料理を継承することを目的としており、生徒たちは10グループに分かれて、グループごとに5品の料理(煮しめ、辛子蓮根、きんとん、紅白なます、ブリの照り焼き)を作りました。
授業を終えた生徒からは、「今年は、祖母・母が作ってくれる料理を自分でも一緒に作ってみたい。熊本の伝統的な料理を自分達も引き継いでいきたい」との感想が聞かれました。
当課は、生徒たちにとって有意義な授業となるように、高校側とレシピ検討等の打合せを事前に行い、また、授業期間中、食材の準備方法や指導方法を「食の名人」と臨機応変に打ち合わせながら改善することで、スムーズな授業に繋げることができました。
他に、10月中旬に濟々黌高校(2年生、3回、119人)、熊本中央高校(2・3年生、7回、161人)で飾り寿司授業の料理実習を実施し、12~1月に熊本農業高校でもおせち料理等の伝承授業を計画しています。
今後も、郷土料理の伝承推進に向け、「食の名人」全員が活躍できるようサポートするとともに、「食の名人」同士が指導方法等を学び合える研修会を行っていきます。

2024年1月

栽培のポイント聞く参加者
出荷規格を確認する生産者

高品質なスティックセニョールの出荷に向けて

JA熊本市スティックセニョール部会では、出荷の本格化に向けて、高品質出荷を目指すため、11月27日に野菜選果場において、出荷査定会及び栽培講習会を開催しました。
スティックセニョールは、柔らかい花蕾※と茎を食するアブラナ科の野菜で、甘味があるため人気があります。熊本市管内では、45名の生産者が11月から翌年3月にかけて生産を行い、県内や関東地域を中心に出荷が行われています。
査定会及び講習会では、まず、JA販売担当者から、スティックセニョールは収穫から箱詰めまで生産者が自ら行うので生産者間でバラつきが生じないように、出荷規格や注意点について、サンプルを用いて説明が行われました。
また、当課から収量確保と品質向上に繋がる栽培面のポイントを説明し、生産者からも根こぶ病対策について多数質問があり、対策の重要性を理解いただきました。
参加した生産者は、展示されたサンプルを手に取りながら意見交換を行い、高品質出荷について意識を統一しました。
現在、出荷は順調で市場の反応も良く、販売も好調です。当課では、引き続き関係機関と連携し、高品質なスティックセニョールの栽培指導を行い、当地域の産地拡大を支援していきます。

※花蕾:蕾の部分。ブロッコリー等アブラナ科野菜の一部では、開花前の柔らかい時期に食す。

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