温州みかんの高品質化に向け新たな取組みをスタート(Sマルチ導入)
JA熊本市柑橘部会では、温州みかんの安定した高品質化を目指し、令和4年、5年の2か年で生産現場では県内初のSマルチ※導入試験を実施しています。
これまで、同部会ではシートマルチを用いた栽培を中心に高品質果実のブランド化を進めてきましたが、近年の夏秋季の大雨等気象の影響を受け、毎年安定した高品質果実生産が課題となっていました。
そこで、当課とJA熊本市では、令和4年からSマルチを果樹研究所の支援を受けて2園地で試験導入し、その効果と栽培管理方法について検討を進めています。令和5年度には、さらに若手・中堅生産者4名の園への導入を計画し、2月から勉強会や現地検討会を重ね、3月下旬から約1か月かけて計画園の施工を完了しました。
6か所の導入園は、園地条件や品種もそれぞれ異なるため、令和5年産の生育・生産データを当課とJA熊本市で収集・分析し、導入効果にについて検討していく予定です。当課では、引き続き、温州みかんの品質向上に係る産地の取組みを支援して参ります。
※専用のNARO.Sシートを樹冠外周部に埋設したうえでシートマルチ栽培を行うことで適切な水分管理を容易にした技術。国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構で開発(正式名NARO.Sマルチ)。