実需のニーズに対応!大麦「はるか二条」への全量切替えに向けて
近年、国産大麦の需要が高まっており、実需者のニーズに応じた品種の選定・生産体制の確立が求められています。現在、玉名管内では県の奨励品種である大麦「はるしずく」が約201ha作付されていますが、実需者側からは加工適性面で評価が高い「はるか二条」の生産が求められていました。
そこで、「はるか二条」の品種・品質特性を把握すべく、品種育成地である九州沖縄農業研究センター(筑後・久留米研究拠点)を視察したのち、生産者への説明会及び管内生産者ほ場の視察がJAたまな主催で開催されました。当課では講師との連絡調整や生産者説明会へ対応しました。
「はるか二条」は早生で倒伏しにくく、「はるしずく」に比べやや多収の品種です。管内で「はるか二条」を作付けして4年目となる生産者からは、作業性が良く収量も良い(R6年産「はるか二条」:512㎏/10a、R6年産管内「はるしずく」:393㎏/10a)との声もあり、JAたまなでは令和8年産大麦から全量切替えが決定しました。
一方、「はるしずく」に比べ、出穂前の低温で不稔になりやすい点や麦類の流通に影響する「赤かび病」の抵抗性がやや劣るなどの留意点があります。当課ではJAと協力し、品種特性に応じた栽培管理や病害虫防除の指導により、高品質で安定した大麦の生産を目指します。