2023年のエリア普及現地情報

2023年6月

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防疫措置の概要(DVD視聴)
係別業務内容説明の様子

鳥インフルエンザ防疫研修の開催

玉名地域では、約140万羽の家きんが飼養されており、平成28年及び令和3年には南関町において高病原性鳥インフルエンザの発生を経験しました。しかし、異動により局内に当時の後方支援業務を経験した職員はほとんどいない状態です。このため、悪性家畜伝染病の発生に備え、日頃から応援計画等を作成し、迅速な防疫対応が実施できるよう体制整備を進めています。4月19日、20日には、今年度の転入者を対象とした「鳥インフルエンザ防疫体制に係る研修会」を開催しました。
研修会では、DVDにより防疫措置の概要を学んだ後、国内悪性家畜伝染病の発生状況や管内の家きん飼養状況、管内発生時の後方支援における各係の業務内容等を説明しました。研修参加者からは、管内発生時の連絡体制の確認や、現場での混乱を防ぐための提案等が出され、職員の意識の高さが伺えました。
万が一管内で再度鳥インフルエンザが発生した場合に、円滑に後方支援を実施するためには、職員の意識醸成とスキルアップが必要です。そのためにも、農業普及・振興課では、局内の各職員が役割を認識し、円滑な防疫体制の構築及び防疫作業のサポートができるよう、今後も係別研修や防疫演習を行っていきます。

2023年6月

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トマトにおけるIPM技術の導入を検討~タバコカスミカメを活用した黄化葉巻病の対策~

玉名地域では、昨年までの試験結果から天敵(タバコカスミカメ)を10月と2月の2回放飼することで春以降のハウス内のコナジラミを「増やさない」対策として効果があることを確認しています。しかし、天敵の2回放飼は導入コストが6万円/10a程度となり、導入コストの高さが現地普及の妨げとなっています。 
そこで1回の放飼(2万円/10a程度)で十分なタバココナジラミの抑制効果を得るため、今年は「放飼時期の前進化」や「温存植物(クレオメ)の花を増やす剪定方法」などについて実証・検証しました。
その結果、「放飼時期の前進化」、「クレオメの剪定(1月実施)」のそれぞれで、1回放飼で2回放飼と同等のタバコカスミカメの生息数を確保できることがわかりました。(4月末調査)。ただし、「放飼時期の前進化」を行ったほ場では、定植初期に天敵への影響を考慮し化学農薬による防除を控えたため、トマト黄化葉巻病の発生が他ほ場と比べ多くなっており、天敵への影響の有無の観点から化学農薬の使い分けについて、整理することが今後の課題となりました。
当課では今後も関係機関と連携し、収量・品質の更なる向上と環境に優しい農業の確立に向け、トマト黄化葉巻病の蔓延防止対策に取り組んでいきます。

2023年4月

会議の様子
コナジラミのTYLCV保毒虫率の推移(R4年)

黄化葉巻病まん延防止対策の地域取決めを決定!~トマト黄化葉巻病防除対策会議を開催~

玉名地域ではトマト類が約230ha栽培されていますが、トマト黄化葉巻病の蔓延は生産に大きな影響があるため、毎年地域の生産者代表等による「玉名地域トマト黄化葉巻病防除対策会議」で防除対策の取決め事項を協議しています。
今年度は、3月2日に会議を開催し、当課より黄化葉巻病の発生状況、コナジラミ発生状況やコナジラミのTYLCV保毒虫率の調査結果を報告しました。併せてJAたまなよりミニトマトの早期定植試験に係るトマト黄化葉巻病発生への影響について報告がなされました。
結果の報告を受け、会議では、栽培終了の7月17日までにハウスの閉め込み(すき込み)を実施し、コナジラミ類を死滅させて、飛散させないように取決めを確認しました。また、定植は、天井被覆フィルム、防虫ネットを設置と、8月15日以降の定植を再確認しました。
今回の取決め事項は、関係機関を通じて管内のトマト生産者へ周知する予定です。当課では今後も関係機関と連携して、トマト黄化葉巻病の蔓延防止対策に取り組んでいきます。

2023年4月

同友会原会長、池田理事の贈呈風景
地域たすけあいの会での提供料理

やさしさのお裾分けpart3

玉名地方農業振興同友会では、昨年度から生産した農産物等をこども食堂に寄贈する活動に取組み始め、本年度は4回の活動を計画しています。
その第3回目の活動として、3月22日に9名の会員から寄せられた白米121kg、トマト15kg、ミニトマト5kg、なす90本、新たまねぎ15kg、レモン10kg、LL牛乳(250ml)144パックを、玉名市のまなびば・たまなとNPO法人地域たすけあいの会及び和水町のみんなの食堂へ提供しました。
今回の活動により、こども食堂が開催したイベントへの参加者は、子供103名、大人72名の合計175名で、「こういった支援は活動を続けていくうえで大変ありがたい」、「おいしい農産物をありがとう」といった感謝の声が寄せられました。
最終回は、5月に活動を予定しています。再び感謝の声を聴くことができるよう、役員を中心に準備を進めています。
農業普及・振興課では、今後も同友会の円滑な運営を支援していきます。

2023年4月

地域農業を担う若手農業者の経営意識の向上

玉名地方青年農業士連絡協議会では、コロナ禍での活動を自粛していましたが、感染拡大も落ち着きを見せ始めたことから、組織内活動だけではなく外に向かっての活動を再開しました。
2月20日は、当課職員が講師となり、農業経営に関する研修会を開催しました。講習会では、経営を客観的に把握するため、所得や単収などの数値化できる要素を年次比較することの重要性、法人化やインボイス制度取り組みの検討材料を提供しました。
3月27日には、玉名管内の法人農家において研修会を開催しました。
研修会では、法人化に取り組んだ経緯や法人化により変化したことなど実際に経験された話を聞くことができ、参加者にとって大変参考になったと感じました。その他、農業と観光の連携に取り組んでいる事例の研修も行い、研修終了後は、その場で交流会を開催しました。
当課では、若い農業担い手の経営に対する意識向上により経営安定が図られるよう、今後も引き続き支援していきます。

2023年3月

講習会の様子(温州みかん)
講習会の様子(ナシ)

R5年産の果樹安定生産に向けて~せん定講習会~

果樹の生産では、日当たりや作業性を向上させるとともに、着花量を調節し、高品質な果実の安定生産を図るうえで、冬場の整枝・せん定は重要な作業です。このため、カンキツ(温州みかん、中晩柑)は2月、落葉果樹(ナシ、モモ、カキ、ブドウ、スモモ)は12月から2月までJAや市と協力して、各地で述べ15回にわたりせん定講習会を開催しました。
特に温州みかんでは、前年の着果状況から令和5年産の着花は全般的にやや多~多と予想されることから、着花を抑制し、新梢を確保するため、早めにせん定を実施するとともに、切り返しせん定や予備枝を設定するよう指導しました。一方、1月24~25日の低温害により着花不足が心配される樹では、せん定は軽めに留め、5月下旬頃まで様子をみるよう注意を促しました。
また、ナシについては、基本的なせん定の指導に加え、みつ症等で生産性の低下している「新高」から他品種への改植を促しました。さらに、荒尾梨青年部を対象として近年増加している「あきづき」のせん定指導を行いました。
2月は気温も高く、生育が早まる可能性もあります。R5年産の高品質安定生産に向け、当課ではJA等関係機関と協力し、今後も指導を行っていきます。

2023年3月

石原健吾氏ほ場視察風景
石原秀明氏畜舎視察風景

農業振興同友会冬期研修会開催

玉名地方農業振興同友会では、2月21日に3年ぶりとなる冬期研修会を開催しました。当日は19名の会員参加(うち夫婦3組)のもと、会員である和水町の石原健吾理事のスイカ経営と同町の石原秀明氏の肥育牛・繁殖牛経営の視察を行いました。
石原健吾氏のほ場では、春夏スイカの生育状況や苗づくりの様子等を視察し、最近のスイカの情勢について説明を受けました。会員からも質問が次々と出され、活発な意見交換が行われました。
次に石原秀明氏の畜舎では、交雑牛の肥育と黒毛和種の繁殖を視察し、秀明氏の経営へのこだわりについて話していただきました。なかでも、肉質へのこだわりについて、よい血統の仔牛を仕入れ、餌やりをちゃんとしていれば利益が出ると力説され、実際に5等級10%、4等級70%という実績を出されていることから、参加者からは感嘆のため息が漏れていました。
農業普及・振興課では、今後も同友会の円滑な運営を支援していきます。

2023年3月

個別経営改善指導会の様子

地域営農法人の経営安定をめざして

玉名地域には地域営農法人が平坦地域に6法人、中山間地域に2法人ありますが、法人毎に様々な運営及び経営の異なる課題があります。
そこで、それらの課題を解決することにより、法人の経営安定を図ることを目的として、平坦地域の2法人、中山間地域の1法人を対象に当課主催による個別経営改善指導会を開催しました。
まず、「法人決算書の見方」を説明した後、過去3期分の決算書により現在の当該法人の経営状況(収益性・健全性等)について分析・検討を行いました。
次に、各法人のヒアリングを行い、「大豆の収量が減少している」、「農地や農業機械の集約が進まない」、「インボイス制度導入を視野に入れ、高収益作物を導入していきたい」等の課題等を聞き取りました。
当課では、このように各法人の抱える様々な課題解決を支援し、地域営農法人の継続的かつ安定した経営が可能となるよう、より一層の経営支援を実施していきます。

2023年3月

広報を利用した中山間モデル地区の情報発信

玉名地域には中山間モデル地区強化事業により指定されたモデル地区が4地区あり、平成29年度から地域に適した品目の定着に向けた技術的指導や経営面での支援を行っています。その中でも和水町は板楠小原、上久井原の2地区があり、板楠小原地区においては取組み5年目を迎え、新規作物2品目(小麦、ホオズキ)が定着するなど着実な成果が表れています。そのため、その取組みを他集落にも波及させ、また、町内の方々にも農業を身近に感じ、関心を持ってもらいたいとの思いから、2地区の取組みについて昨年8月から和水町と連携し広報「なごみ」に毎月連載を開始しました。9月号には4作目にして初出荷となった板楠小原地区の「ホオズキ」が表紙に採用され、次作取組みに向けたモチベーション向上にも繋がりました。
今後はモデル地区だけでなく、町内で展開されている農業に関する様々な取組みも掲載する予定としており、広報誌を通して農業者だけでなく町内の方々にも農業に関心を持っていただけるよう情報発信を続けていきます。

*広報配布数・・・町内3,794世帯(R4.12月現在)及び公共施設

2023年3月

いちご「ゆうべに」の年内収量1t/10a超える~県内最大の「ゆうべに」の産地~

JAたまないちご部会の「ゆうべに(県育成品種)」の栽培面積は35.1haで、収穫量5t/10aを目標に、6月上旬まで関東をはじめ全国各地へ出荷されます。
本年の「ゆうべに」は、育苗は順調に進んだものの、定植時期の9月18日に台風14号の影響により作業を遅らせざるを得ない状況となりました。定植直後の10月上旬はやや低温傾向となり、遅れ気味の生育でしたが、その後は晴天に恵まれ、一番果の出荷最盛期は11月末~12月中旬と早まりました。「ゆうべに」は早期出荷が期待される品種で、年内単収1t/10aを目標としていますが、令和4年度産は、1019kg/10a(昨年781kg/10a)となり目標を上回りました。
「ゆうべに」は、多収品種ではあるものの、まだら果や成り疲れも出やすい品種でもあります。そのため、JA指導員と連携して1.5番花の摘花の徹底を現地検討会等で指導した結果、今年の発生は少ない状況となりました。
また、病害虫防除では、ハダニに対する天敵導入を推進しており、約65%の農家が導入し、現時点では発生は抑えられています。今後は、アザミウマの防除について、関係機関を参集して玉名版栽培暦・防除暦検討会を2月末に開催し、技術的な整理と普及拡大について検討していく予定です。
当農業普及・振興課では、他品種を含め、高品質ないちごの生産量確保と、安心・安全な「JAたまな産いちご」が消費者に届くよう今後も引き続き支援します。

2023年3月

同友会原会長の贈呈風景
住吉町子どもサロンでの調理風景

やさしさのお裾分けpart2

玉名地方農業振興同友会では、昨年度から生産した農産物等をこども食堂に寄贈する活動に取組み始め、本年度は4回の活動を計画しています。
その第2回目の活動として、1月19日に10名の会員から寄せられた白米172kg、トマト21kg、みかん45kg、キャベツ24玉、スナップエンドウ4kg、LL牛乳(250ml)144パックを、荒尾市の住吉町子どもサロンとこども広場・陽だまり及び南関町のとっぱ食堂へ提供しました。
今回の活動により、こども食堂が開催したイベントへの参加者は、子供103名、大人72名の合計175名で、「今後も取組みを続けてもらいたい」、「おいしい農産物をありがとう」といった感謝の声が寄せられました。
次回以降は、3月、5月に活動を予定しています。再び感謝の声を聴くことができるよう、役員を中心に準備を進めています。
農業普及・振興課では、今後も同友会の円滑な運営を支援していきます。

2023年2月

稲わら収集作業
堆肥を散布したほ場(麦播種済)

耕畜連携で飼料・肥料コスト削減と地力増進!

玉名地域では令和元年度から、菊池地域の肥育農家との耕畜連携(堆肥と稲わらの交換)に取り組んでいます。令和4年度からは新たに(農)野口との連携を開始し、12月23日に関係者で今年度の反省会と、来年度に向けた打合せを行いました。今年度は試験的に約6haのほ場で堆肥と稲わらの交換を行いました。
反省会では、「とても良い堆肥だった。事務所の前に置いてあっても臭いもせず、大変使いやすかった。」という声があり、今年度の取組みを知った他の構成員から、「来年度はぜひ自分のほ場でも取組みたい」という声もありました。また、(農)野口は水稲と大豆をブロックローテーションで栽培していますが、近年は大豆の収量減少が課題となっていました。そのため、今回の取組みをきっかけとして来年度から大豆播種前の堆肥散布に取り組むことになり、法人でマニアスプレッターを購入されました。
今後、来年度大豆作付け予定30haを対象に、十分な堆肥の確保やオペレーターの配置等、具体的な計画を進めていきます。
農業普及・振興課では、肥料価格高騰の中で引き続き堆肥と稲わら交換の耕畜連携の取組みを支援していくとともに、作物担当と連携し、堆肥散布等による大豆の収量回復に向けた多面的な支援を行っていきます。

2023年2月

トマト・ミニトマトを栽培する若手農家への経営支援

玉名地域では、今年度普及振興計画の重点課題にトマト・ミニトマトを栽培する若手農家の資質向上を掲げ、現在5名を対象に支援を行っています。
具体的には、現地検討会を中心とした栽培に関する技術指導、青色申告書と出荷データを活用した経営・技術分析、スペシャリスト(税理士、企業診断士)による経営に関する助言を行っています。
12月は、若手農家のほ場を巡回し、生育状況の確認と技術指導、経営内容の聞き取りを行いました。その中で、それぞれの農家の経営方針(大規模経営・家族経営、労働力確保(外国人労働力の活用の有無))や販売戦略(農協出荷・市場出荷、契約販売・インターネット販売、海外輸出)に大きな違いがありました。若手農家がこの支援を通していろいろな考え方や技術に触れ、自分の目標を明確にし、経営発展のヒントをつかむことを期待しています。
次年度も、トマト・ミニトマトを栽培している青年農業士や青年農業者クラブ員などへ働きかけ、さらに多くの若手農家が勉強できる機会を作っていきたいと考えています。

2023年1月

R3年度被害をマップ化
講習会の様子

カモ類による露地野菜への被害対策研修会を実施

近年、玉名市の横島干拓地では、カモ類による露地野菜の被害が拡大しています。そこで、令和4年度えづけSTOP!鳥獣被害対策事業(県単)の活動の一環として、11月10日にカモ類被害対策の講習会が実施されました。講習会には、野菜農家5名が参加し、農家自らがマップ化した昨年度の被害や今年度の飛来情報を共有しました。その後、カモ類被害対策の専門家(有)クリーンシートの講義により、カモの習性などへの理解を深めると共に、本年度の対策案【銃による捕獲と効果を高めるための威嚇方法(発砲の工夫、案山子・爆音機の活用)、水路テグス】について検討が行われました。
当日は、講習会に併せ、玉名市有害鳥獣捕獲隊(6名)による活動も実施されましたが、まだ飛来数が少なかったため、捕獲数も少なく、本年は12月からが対策の本番と考えられます。
今後は、専門家の指導のもとで、12月から計画的に対策が実施される予定です。当課としてもカモ類による露地野菜の被害軽減に向け、関係機関と連携して対策を行っていきます。

2023年1月

講習会の様子
播種作業の様子

中山間地域での小麦栽培支援

中山間地域である和水町三加和地域では、これまで麦作がほとんど行われていませんでした。そのような中、同地域の板楠小原地区において中山間モデル地区の指定を契機に集落営農組合が設立され、令和元年から所得向上を目的に水田裏作を活用した小麦栽培に取り組んでおり、当課が栽培支援を行っています。
11月11日には同組合において4作目となる令和5年産に向けた播種前講習会を行いました。講習会では、基本的な栽培内容に加えて、前年産の実績を踏まえ、課題となるポイントについて重点的に説明を行いました。参加した組合員は、これまで全く経験がない状態からの取組みでしたが、徐々に小麦栽培への理解が深まっており、今作は更なる収量向上を目指す意気込みが感じられました。今作は11月17日から播種作業が開始され、出芽状況も良好で、順調な生育となっています。
同じ三加和地域にある別組織においても新たに小麦栽培が開始され、中山間地域における水田裏作を活用した麦作が徐々に広がっています。当課では今後も関係機関と連携しながら中山間地域の農業振興を図っていきます。

2023年1月

勉強会の様子
アンケート内容 (上:質問、下:回答)

若手ナシ農家の経営安定のための指導を実施~ジョイント栽培の導入に向けて~

荒尾特産のナシ「新高」は近年、晩霜害や「みつ症」の発生等により、生産が不安定となっています。このため当課では、JAたまな荒尾ナシ部会の青年部を対象に、改植による品種転換を進めて経営安定を図るべく、指導を行っています。
まず、青年部員それぞれの経営状況や新品種・新技術の導入意向を調査するためにWebのアンケートフォームを利用して、調査を実施しました。その結果、「あきづき」は既に導入済みであり、今後は「秋麗」や「甘太」の導入を検討している農家が多いことがわかりました。また、7戸のうち6戸でジョイント栽培を導入したいと考えていることが分かりました。
そのため、11月8日に青年部が計画した勉強会で、ジョイント栽培に関する講習と導入の際に活用できる事業について紹介しました。
さらに、導入希望が強かった3戸に対して、勉強会終了後に、品種や面積等について現在の計画を聞き取り、来年度の導入に向けて、今後のロードマップの説明や経営に合わせた形になるように計画の指導を行いました。
当課では、今後も荒尾地域のナシ生産基盤の維持に向けて、若手農家への支援を継続していきます。

2023年1月

天敵資材
クレオメ上のタバコカスミカメ

タバコカスミカメの活用によるトマト黄化葉巻病対策

玉名地域では、トマト・ミニトマト栽培において、これまでトマト黄化葉巻病対策が大きな課題となっています。様々な対策が行われていますが、トマト黄化葉巻病ウイルスを媒介するタバココナジラミへの農薬感受性低下が確認されたため、農薬だけに頼らない新たな防除方法の確立が必要とされています。
そこで、令和3年産からタバココナジラミの天敵であるタバコカスミカメを活用した防除技術の確立を目指し、関係機関と共に調査・検討を行っています。
令和3年産の調査では、「タバコカスミカメで春以降のタバココナジラミ数を抑制できる」、「温存植物であるクレオメの配置や本数が春以降のタバコカスミカメの増殖とタバココナジラミの防除に影響する」などがわかりました。
令和4年産では、より安定的な防除技術の確立に向け、管内5ほ場(丸トマト4ほ場、ミニトマト1ほ場)に展示ほを設置し、「天敵の導入時期」、「クレオメの本数と配置」などについて、調査を行っています。
また、天敵の導入コスト低減に関して、土着天敵の活用ができないかについても検討を行っています。
トマト黄化葉巻病対策は、地域が一体となって取り組んでいく必要があることから、多くの生産者が納得して取り組める新しい技術確立に向け取組みを進めていきます。

2023年1月

玉名税務署、小山氏の講演
大王課長補佐の講演

認定農業者連絡会議研修会開催

玉名地域認定農業者連絡会議は、11月10日に玉名市認定農業者連絡協議会との共催で、玉名市横島町公民館において研修会を開催しました。
本研修会は二部構成とし、第一部では玉名税務署の小山氏より来年に導入を控えたインボイス制度について、かみ砕いた内容の講演が行われました。また、第二部では当課の大王課長補佐より土づくりの基本について講演を行いました。
当日は、玉名管内から約50名の認定農業者と関係機関8名の参加がありましたが、講演終了後には多くの質問が飛び交い、講演内容についての関心の高さがうかがわれました。特にインボイス制度については、女性農業者のグループからも研修会の要望があがっていることから、開催に向けて準備を進めているところです。
当課では、引き続き、認定農業者の経営安定に向けて関係機関と連携して支援していきます。

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