2025年のエリア普及現地情報

2025年2月

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土着天敵が好む植物「クレオメ」

野外のコナジラミを減らせないか? ~春のクレオメ栽培の提案~

トマトのウイルス病を媒介する害虫「タバココナジラミ」には、「タバコカスミカメ」という土着の天敵(以下、土着天敵)がおり、これを活用できないかと考えました。
この土着天敵は、「クレオメ」という植物を好みます。この「クレオメをハウスの外側に定植する展示ほ」を設置したところ、土着天敵の増殖が確認できました。
その結果を、JAうきトマト部会の会議や講習会など機会ある毎に報告したところ、多くの農家が土着天敵を活用した野外のコナジラミ対策に興味を持たれました。
そこで当課からJAトマト部会の支部長会に対して「部会員による春のクレオメ栽培」を提案したところ賛同が得られたため、第一段として、12月12日に小川支部でクレオメ栽培の狙いと栽培方法を説明しました。
その説明後、JAうきトマト部会長から部会員に向け、「コナジラミ対策として新しい取り組みであり、来年は部会としてクレオメ栽培に取り組んでみたい、強制ではないので希望者は知らせてほしい」との発言がありました。
JAトマト部会の各支部で意欲に濃淡はありますが、当課ではトマト部会全体での取り組みとなるよう今後提案の具体化を進めると同時に、JA部会員以外にも提案して地域全体での取り組みとなるよう支援して参ります。

2025年2月

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宇城うき収穫祭及び宇城地方青年農業者会議の開催

宇城地方4HCでは、11月30日にアグリパーク豊野で農産物販売会「宇城うき収穫祭」を、12月5日に農業経営や栽培管理などの課題解決の取組みを発表する「宇城地方青年農業者会議」を開催しました。
農産物販売では、対面販売の難しさを学んだ一方で、消費者ニーズに合わせた価格帯や商品規格など販売戦略が重要であることも実感し、その後の振興局での販売や県庁プロムナードでの販売につながりました。
また、青年農業者会議では、6名の発表があり、意見発表では就農に向けた思い、プロジェクト発表では、地域の特色ある柑橘での農福連携や露地野菜の栽培挑戦などの経営改善・向上に向けた取組みが発表されました。
今後は、2月18日に開催される熊本県青年農業者会議に向けて、クラブ員と農業普及・振興課が一丸となって発表内容を更に磨き上げるとともに、クラブ員がやりがいのあるクラブ活動が行えるよう環境づくりを引き続き進めていきます。

2025年1月

宇城地域家畜伝染病防疫演習の開催

悪性家畜伝染病発生時の迅速かつ的確な防疫措置に資するため、11月6日午後、中央家畜保健衛生所において、宇城地域家畜伝染病防疫演習を開催しました。
今シーズンの全国における鳥インフルエンザの発生は、これまでで最も早く、危機感の高い中での演習となり、市町や警察等関係機関を含め、60名の参加がありました。
演習では、家畜伝染病の発生状況や発生時の防疫措置、後方支援体制について説明を行った後、駐車場において現場事務所の実地演習を行いました。
実地演習では、現場事務所の役割や流れについて説明しながら、防疫作業員の受入れから送り出しまでの実演を行いました。
また、これに先立ち、午前の部では、現場事務所のメンバーで設営訓練を行っており、設置手順の確認のうえ、午後の部(演習)での実演に当たりました。
農業普及・振興課では、今後とも万一の発生に備え、迅速な初動対応が行えるよう体制強化に取り組んでいきます。

2025年1月

技術部会の様子
技術部会研修の様子

県野菜振興協会宇城支部技術部会の現地検討会・研修会について

標記の技術部会は、県(農業普及・振興課)、市町(農政主管課)、JA営農指導担当者で構成された部会で、野菜に関する技術研鑽や課題解決を目的として活動しています。
11月1日には、現地検討会を開催し、まず当課から今シーズンのトマトキバガやコナジラミなどの病害虫の発生状況を報告し、防除の徹底などの注意喚起を行いました。また、現地において、野外でのコナジラミ増殖を抑える天敵のタバコカスミカメを導入したトマトの事例などの視察を行いました。
さらに、11月22日には、JA阿蘇の西原集荷場でサトイモの産地動向や選果状況、菊陽町のタキイ種苗研究農場で野菜の育種状況を視察しました。管内では、国営農地整備事業で排水改良による高収益作物の導入に向けた品目選定を行っているところであり、多くの参加者が露地品目に強い関心を寄せ、多くの質問が投げかけられていました。
当課では、今後も当技術部会の活動を通して、関係機関の連携と担当者の技術力向上を図り、産地の維持・強化につなげていきます。

2025年1月

新規就農者(R5年5月以降就農)の自己紹介
共通課題勉強会の様子

地域の農業者と関係機関が新規就農者を激励

宇城地域では、新規就農者に対して関係機関からなる指導チームで巡回指導を実施するほか、指導農業士等の協力を得ながら技術、経営力が向上する取組みなど、地域の農業者と関係機関が一体となった定着支援を行っています。このたび、令和5年5月以降に就農された方々を対象とした「令和6年度新規就農者激励会及び共通課題勉強会」を11月15日に開催したところ、新規就農者をはじめ、指導農業士や4Hクラブ員など34名の参加がありました。
激励会では、新規就農者が自己紹介を行った後、関係機関、地域農業者の各代表に熱いメッセージを贈ってもらい、その後の共通課題勉強会では、有限会社重元園芸の重元太郎代表取締役に、経営改善の取組み等について講演をいただきました。一従業員だった過去、経営者となった現在、それぞれの視点から課題や取り組んだ工夫を話してもらったことで、勉強会後の情報交換会では、講師と新規就農者が熱く語り合う様子が見られました。
今回の取組みを契機として、新規就農者と地域の農業者及び関係機関との新たな繋がりが生まれたことから、今後も継続して地域一体となった定着支援を推進していきます。

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