2020年のエリア普及現地情報

2020年12月

アグリパーク豊野
宇土マリーナおこしき館

「宇城のうまかもんフェスティバル」開催!

宇城地域直販ネットワークでは、宇城地域の旬の農産物や特産品をPRするため、11月から毎月1回、管内の物産館や直売所で「宇城のうまかもんフェスティバル」を開催しています。これまでは、例年、イオンモール宇城の店舗内で実施していましたが、コロナ禍に対応するため本年度は屋外で実施することとし、各店舗持ち回り方式としました。第1回は、11月22日(日)に不知火温泉物産館の駐車場において4店舗が参加し、軽トラ市を実施しました。柑橘類や冬野菜を中心に、新鮮な農産物を比較的安価で品揃えし、新型コロナウイルス感染症拡大防止に配慮しながら消費者へアピールしました。会場では、マイバック一杯になるほど買い物を楽しむお客さんの姿も見受けられました。
次回は、12月20日(日)に宇城市「アグリパーク豊野」の屋外テントで販売します。当日は、宇城地方青年農業者クラブによる『うきうき収穫祭』も同時開催し、宇城地域農産物のさらなるPR効果が期待されます。

2020年12月

月1回の現地検討会の様子
生産者代表(左)から上田美里町長への贈呈

シクラメンの鉢贈呈の実施

宇城地域は花鉢物生産が盛んで、シクラメンは県内で生産者が最も多い地域です。
出荷ピークを迎えるこの時期、職場や家庭で楽しんでいただくきっかけになればと、花き協会宇城支部では、12月3日、管内の市や町、農協へのシクラメン鉢の贈呈を実施しました。
県内のシクラメン生産者は、宇城地域と上益城地域に多いことから、毎年生産が始まると、技術研鑽と情報交換のため、両地域合同での定期勉強会を開催しています。今年は新型コロナウイルス感染症防止を図りながら、6月から月1回、全戸の生産状況確認を実施し、品質向上に向け取組んできました。特に今夏は、高温による生育不良が心配されましたが、遮光や細やかな水分管理等により、全体的に高品質のものが生産できました。
年明けには、次年度産の生産が始まります。当課では、上益城地域の農業普及・振興課と連携しながら、今後も技術や事業の情報提供と消費喚起活動支援を継続していきます。

2020年12月

巡回訪問(ミニトマト)
巡回訪問(カリフラワー)

新規就農者を巡回訪問

11月下旬から12月初めにかけて7日間、新規就農者の営農状況を把握し今後の経営向上を図るため、巡回訪問を行いました。対象は、宇土市と宇城市の新規就農者37名で、就農支援アドバイザー、市及び当課職員を班分けし、聞き取りによる状況把握や栽培のアドバイス等を行いました。
聞き取りの結果、新規就農者の大きな課題は、栽培技術、労働力確保等であり、栽培指導、補助事業及び交流会等の支援を必要としていることが改めて把握できました。また、新規就農者の傾向や特徴として、親元就農、既存施設等の継承、良い師匠の指導を受けている、就農前の充実した研修の受講等による場合は、経営良好であることもわかりました。一方で、新規参入者が経営に苦戦している傾向がみられました。今回は、新規就農者の優良事例や問題・課題が見え、関係機関とも状況を共有でき、栽培のポイントや制度・事業等の情報提供を行い、新規就農者からは「また来てほしい」との声も多く、効果のある訪問となりました。
この結果を踏まえ、今後の新規就農者の確保・育成対策として、対策会議の設置等により関係機関との連携体制を強化し、農業のPR、就農相談、情報提供、師匠の紹介等の活動を具体的に進めていきたいと考えています。

2020年11月

温湯消毒の様子
展示ほの栽培状況

種ショウガの温湯消毒展示ほの結果良好

10月26日に当課とJA熊本うきが宇城市小川町南海東のほ場に設置した種ショウガの温湯消毒実証展示ほの収穫調査を実施し、良好な結果が得られました。
この調査は、管内のショウガ栽培において、根茎腐敗病(※)が問題となっており、令和元年度(2019年度)に発生状況を把握するためのアンケート調査を実施した結果、前年(2018年度)発生がなかったほ場の内、約20%のほ場で新たに発生していることや、17%の生産者が無病の種ショウガを確保することが難しいと感じていることが分かったことによるものです。
前年発生しなかったほ場で発病する原因の一つとして種ショウガによる本病害の持ち込みが考えられたことから、温湯消毒(50℃の湯に10分間浸漬)による植え付け後の生育への影響を調査しました。
温湯消毒時期がやや遅かったことから若干萌芽が遅れ収量への影響が懸念されましたが、病害の発生もなく慣行栽培と同等の収量が得られました。
農業普及・振興課では、根茎腐敗病対策技術の確立へ向け、引き続き調査や技術支援を行っていきます。

※根茎腐敗病・・・地際部や幼芽が軟化腐敗します。また、商品となる地下部もあめ色になり腐敗する病気で、汚染された種か土壌または水により伝染し、生育中に発生すると抜き取る以外に方法がありません。

2020年11月

写真左:講義を受ける様子
写真右:直売所の見学

宇城4Hクラブ視察研修会の実施!

宇城地方青年農業者クラブでは10月7日に西岡養蜂園(八代市)の視察研修を実施しました。今年度は新型コロナウイルスの影響で県外への視察研修会など様々な活動が制限されている状況でしたが、クラブ員の資質向上のため、感染防止対策を十分に行いながら実施しました。
西岡養蜂園は、はちみつ採取・直売所での販売に加え、インターネット販売やカフェ、さらに全国の園芸農家への交配用ミツバチ提供など幅広く事業を展開されており、多様な事業を運営する経営管理や経営戦略など多くのことを学ぶことができました。クラブ員からは、野菜の交配ハチを長持ちさせる方法や新型コロナウイルスの影響への対応などの質問があり、講師とやり取りを行う中で、自身の経営へのヒントを得たようでした。
当課では、今後もクラブ員から提案があった活動の実施に向けて、新型コロナウイルスの感染拡大防止に配慮しつつ、しっかりと支援しながら、クラブ員の連携強化および資質向上につなげていきます。

2020年10月

ほ場の様子(9月29日)
玉の肥大状況

令和2年産美里かぼちゃ生育順調!

美里町の「美里かぼちゃ研究会」(右田賢次郎会長、38戸)では、中山間地の農家所得向上や耕作放棄地の解消を目的に、12月下旬から1月上旬に出荷する抑制カボチャの栽培に取り組んでいます。
美里町、JA熊本うき及び農業普及・振興課では、各農家の栽培状況に応じた指導を行うため、8月18日と9月29日に、全戸ほ場を巡回し、播種状況や生育・着果状態を調査しました。
今年は、台風9号・10号による暴風の被害が心配されましたが、7月8日に実施した栽培講習会での気象災害対策の説明を受けて、針金によるつる先固定を実施された方が多かったため、被害は少なく、葉色や着果位置、玉の肥大状況が良好なほ場がほとんどでした。
これから、収量及び品質の確保に向けて、病害虫防除や適期収穫など重要な時期が続きます。農業普及・振興課としては、新型コロナウイルス感染症予防に配慮しながら、今後開催予定の現地検討会や個別巡回を通して、後期栽培管理の徹底を図っていきます。

2020年10月

全面被覆の肥のあかり園

「肥のあかり」出荷始まる

9月15日、JA熊本うき管内で、宇城柑橘のトップバッター「肥のあかり」の出荷が始まり、東北や関東市場において17日初売りで45tが販売されました。
JAと農業普及・振興課では、気候変動に適応した高品質果実生産に向けて、個人面談や各栽培講習会を通じて生産意識向上に取り組んできました。
本年産は梅雨期の豪雨等により品質低下が心配されましたが、生産者のマルチ開閉による乾燥促進対策と排水対策、区分収穫※の厳守など品質向上対策の徹底した取組みや、8月以降の天候(高温によるストレスや乾燥による品質向上)にも恵まれ、例年以上の仕上がりとなっています。今後、豊福等の極早生、11月から早生、12月の中生と来年6月までの不知火類まで9,400tの出荷計画で長期販売されます。
今後、課題となっている秋雨による温州ミカンの品質低下や不知火類の腐敗対策に引き続き取り組んでいきます。

※区分収穫:果実の品質を揃えるため、樹の外周部と内部や下部の収穫時期分けること

2020年10月

試作段階の播種機
生育状況

農事組合法人「走潟」の大豆栽培技術導入に係る支援

宇土市の農事組合法人「走潟」では、麦及び水稲による営農が行なわれていますが、農家の高齢化により当法人への農地集積が拡大し、農作業の集中・競合が問題となっています。
その解決策として、来年から大豆の作付けが計画されており、その栽培手法や機械化体系の導入について検討されています。
そこで、9月2日に、「走潟」のオペレーターとともに、大豆の機械化省力栽培に取り組んでいる玉名市岱明町野口地区の農事組合法人「野口」で先進事例調査を実施しました。「野口」では、耕起しながら畦立てと播種を同時に行うことができる試作機(国立研究開発法人農研機構九州沖縄農業研究センターが開発中)を利用し、中耕・培土を省略した省力的な栽培に取り組んでいます。
農業普及・振興課では、農事組合法人「走潟」に適した大豆栽培体系の確立に向け、技術的な支援を行っていきます。

2020年10月

くまもと県版GAP現地審査の様子

くまもと県版GAP認証 新規就農者が管内初取得

8月31日、宇城市三角町戸馳のAKUSHU代表中川裕史さんが管内で初めて県版GAP認証を取得しました。
中川さんは平成30年に就農し、県内でも珍しいアボカドとパッションフルーツを栽培されています。「安全、安心で消費者から選ばれる果実にしたい。」との思いで、就農一年目からGAP※取得を目標に取り組んでこられました。
当課では就農当初から、ほ場、出荷施設や帳票類の整理のやり方等、中川さんの実情に合った方法を話し合い、提案し、本格出荷が始まる本年度の取得を目指して支援してきました。
今回認証を取得し、中川さんからは、「GAP認証を目指して勉強を重ねたことで安全な農産物をつくるための考え方が理解できた。ゆくゆくはもっと上のGAPを目指し、より信頼される農産物をつくっていきたい。」と熱い思いが語られました。
農業普及・振興課では、引き続きGAPの新規取得希望者の発掘やGAP取得・継続へ向けた支援を行っていきます。

※GAP:農産物の安全を確保し、より良い農業経営を実現する取り組み

2020年10月

複式農業簿記研修
郷土料理、ジビエ紹介

宇城地域農業を担う新規就農者の研修を開催

宇城地域農業活性化協議会(事務局:農業普及・振興課)では、8月27日に宇城市小川町「風の館 塩屋」で、新規就農者の経営能力の向上を図るため、複式農業簿記研修等を開催しました。
宇城地域では、新規就農者の育成は重要な課題となっており、具体的な支援策検討のため、6月に新規就農者アンケート調査を行いました。その結果、経営研修の希望が多かったこと、また、経営規模に見合った投資をするための経営分析をしたい、などの要望があり、育成強化の一環として研修を行いました。新型コロナ禍の中、受講申込先着9名と受講者を絞り、検温やマスク着用など感染防止対策に細心の注意を払い実施しました。
講師は、農業革新支援センターの松本主幹で、受講者からは、「複式簿記の内容、仕訳の考え方、青色申告の見方が良く理解できた。さらにより詳しく研修を受けたい。」などの意欲的な感想が寄せられました。
併せて、会場の「風の館 塩屋」を運営している「くまもとふるさと食の名人」森田かよこさんによる郷土料理やジビエの紹介、料理試食を行い、受講者の地産地消、鳥獣害対策への理解も深めることができました。

2020年8月

講習会の様子
写真付き栽培暦(抜粋)

美里かぼちゃ栽培講習会の開催

美里町では、農家の所得向上や耕作放棄地の解消のため、平成24年に「美里かぼちゃ研究会」を立ち上げ、中山間地域の振興作物として抑制カボチャ(品種名:クリユタカ)の栽培を推進しています。
7月8日に令和2年度美里かぼちゃ研究会通常総会が開催され、総会後の栽培講習会では、農業普及・振興課とJA及び町役場が協力して作成した栽培暦を用いて、栽培の要点について説明を行いました。栽培暦の作成にあたっては、播種準備から出荷までの管理方法や注意すべき病害虫について、新規で栽培する人にも分かりやすいように工夫しました。
また、栽培管理で分からないことや困っていることを把握するためのアンケート調査を実施し、今後、現地検討会や個別面談を実施して解決策を提示していく予定です。
昨年は気象条件が厳しく、生産者はとても苦労されました。農業普及・振興課としても、中山間地野菜の生産安定と拡大、品質向上に向けて支援していきます。

2020年8月

個別面談の様子(JAの各地区担当、県央および宇城普及・振興課が連携)
個別面談の様子(JAの各地区担当、県央および宇城普及・振興課が連携)

宿根カスミソウ個別面談の実施

JA熊本うき花倶楽部では、約40戸が宿根カスミソウ栽培に取り組んでいます。例年、次期作の苗を注文する6月上旬に、JAと県央及び宇城農業普及・振興課が連携して、個別面談を実施し、各人の作付計画をほ場台帳に整理しています。
今年からは、ほ場ごとの温度管理や出荷予定期間も聞き取り、本年産の「作型計画表」を作成しました。宿根カスミソウは、品種と定植時期の組み合わせによって、品質や2番花の出荷時期に影響しますが、近年は品種が多様化しており、現地での栽培特性が十分把握されていない状況にあります。そのため、今回作成した「作型計画表」を基に現地巡回し、当地域での栽培管理状況と開花時期を整理していく予定です。
さらに個別面談では、前年産の出荷実績を基に、個人の出荷規格割合や反収、部会内での位置づけなどを図示し、前年産での反省点や今後の経営目標について意見交換しました。各農家の生産・販売状況を「見える化」させることで栽培管理を振り返ることができ、個別面談の手ごたえを感じました。
同じ部会の中でも、規模拡大を検討する方、高齢のためゆとりのある農業を実現したいと考えている方など、経営に対する考えは人それぞれです。当課では、生産上の課題解決に取り組むとともに、個々人の経営についても共に考えていきたいと思います。

2020年7月

季節の野菜や果物が満載
左:不知火海生まれの加工品・右:好評だった生芋こんにゃく

宇城直販ネットワーク「熊本マルシェ」の開催!

宇城地域直販ネットワークでは、7月3日から5日まで、イオンモール熊本の特設コーナーにおいて「熊本マルシェ」を開催しました。
新型コロナウイルス感染症の影響によって各物産館への来客数が減少している中、苦境を乗り切るための原動力につなげようと、イオン九州と連携し取り組んだものです。宇城管内の物産館・直売所5店舗が50品目余りの特産品を持ち寄り、感染症拡大防止に配慮しながら、消費者へアピールしました。
売り上げは目標には届きませんでしたが、直販ネットワーク会員同士が活発に情報交換するなど、今後の活動への意欲向上につながる良き機会となりました。
本年度は「くまもと地産地消応援フェア」が県下で実施されるため、それが地域活性の起爆剤となるよう、当課においても支援を行っていきます。

2020年6月

直播の様子(宇城市松橋町)
発芽の様子

水稲べんがらモリブデン直播栽培の支援

近年、稲作農家の高齢化や戸数の減少によって、主要農機具をもつ大規模農家への水稲作付け依頼件数が多くなっているため、省力的な栽培技術の導入が求められています。
管内では、べんがらモリブデン被覆種子※を用いた湛水直播栽培が注目されており、4年目となる本年も5月下旬に宇城市松橋町において播種が行われました。
現場では、発芽の不安定性や雑草の発生、スクミリンゴガイやカラスの食害など初期生育に問題があるため、水田の均平化や播種深度の調整、播種後の適期排水、雑草防除やスクミリンゴガイの食害防止対策などの実証に取組んでいます。
今後、これらの対策の効果を検証し本技術の導入面積が拡大するよう、技術確立支援を行っていきます。
※べんがら(酸化鉄)とモリブデンを種子にコーティングしたもの。被覆によって種子の重量を高め流亡を抑制するとともに、植物体が酸素を吸収する際の還元で生じる有害な硫化物イオンを抑制する。

2020年6月

今春接ぎ木指導を行った園地
ジョイント栽培現地検討会

低樹高ジョイント栽培で楽々「柿」生産

宇城地域では、平坦地から中山間地にかけ、広く柿の生産が行われています。主要品種の「太秋」は42戸8haで栽培されていますが、従来の立木栽培と棚栽培は身体的負担が大きく、また、成園化に時間がかかるため産地の維持を図る上での問題となっています。JA熊本うき柿部会では、これらの課題を解決するため、「低樹高ジョイント栽培※」の導入を進めており、今春には2戸の生産者に新規導入支援を行い、現在10戸25aへ拡大しています。
部会では、この栽培技術についての現地検討会を5月29日に開催し、実際の栽培状況を見ながら、導入に対しての注意点や初着果に向けた生産管理ポイントなど情報の共有化を図りました。生産者同士での意見交換も活発に行われ、理解を深められていました。
この栽培技術は、成園化に向けた栽培方法が従来と異なるため、生産者の技術への理解が重要になってきます。今後も、関係機関と連携して技術を導入する生産者の疑問点を解消しながら、普及・定着に取り組んでいきます。
※低樹高ジョイント栽培…列状に植栽した苗木を隣の苗木と接ぎ、連結させる栽培方法。従来に比べ、早期成園化と省力化が可能になる。

2020年5月

苗、鉢、土、肥料までが梱包され、「おうち時間」を楽しめる花苗セット。
母の日前に搬入されたポットカーネーション。

母の日向け花き注文販売の実施

宇城地域は、県内有数の花き産地であり、ポットカーネーションや洋ラン等の鉢物栽培が盛んです。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための各種イベントの自粛で、花き産業は大きな影響を受けており、管内でも需要減少・単価低迷に対する不安の声が寄せられています。
このため、当振興局では、『母の日』向けに栽培されたポットカーネーションや洋ランとともに、連休中の自宅時間を楽しむことを目的とした管内生産者考案の花苗セットの販売支援として局内職員に呼びかけを行い、合わせて約150件の注文がありました。
今後も新型コロナウイルス感染症の影響が続くと予想されるため、花き生産者は、今期の生産・販売のみならず、次期作付計画や将来についても危惧しています。
当課では、地元花きの販売促進による生産者の応援と、今後実施される支援事業の情報提供・活用推進に努めながら、生産・流通対策を行っていきます

2020年5月

入札時の下見会の様子
上位の良質な葉

茶の初入札会が開催される

4月17日にJA熊本経済連茶入札場(益城町)で初入札会が行われました。美里町からは1名の方が12点を出荷し、平均落札価格が8,840円/kg(全体平均4,539円/kg)、うち1点は最高値の20,200円/kgで落札されました。今回の荒茶は全体的に摘採時期がやや早く、水色が薄く、渋みがやや強い傾向にありましたが、美里町の荒茶は良い水色と滋味が評価されました。
美里町では、早生種の「さえみどり」に生育促進資材※1をトンネル被覆後、水色や滋味を向上させるため遮光資材を10日程度被覆しています。また、葉を摘採する時期を見誤らないために葉緑素計を用いて葉色を数値化し、摘採時期の判断を行っています。
入札会は4月27日現在まで6回行われていますが、本年は遮光被覆してからの日照不足と4月の低温傾向によって、例年よりも出荷が遅れています。今後も芽伸びや葉色の状態に注意し、的確な時期に摘採・出荷することが求められています。
※1 生育促進資材・・・ポリビニルアルコール製の不織布で、保温・防霜・防虫目的に使用される。

2020年2月

電気柵設置作業

モデル地区でイノシシ対策実践

宇城地域の柑橘産地では、集落ぐるみの話合い活動を「鳥獣害防止対策」2地区と「農地集積加速化」3地区で進めています。
今回は、「えづけSTOP!鳥獣被害対策事業」を実施している宇土市古屋敷地区において、活動を行いました。
この地区は、温州みかんとデコポン栽培が盛んな地区ですが、高齢化と担い手不足の問題があります。しかし、行動力と農家の絆が強くなれば、イノシシの被害は減らせることを実証するため、イノシシの潜み場所である防風樹の下枝刈りとデコポン園に入れない正しい電気柵の張り方を勉強し、共同作業を行いました。      
作業は楽しく行われ、意識共有され、集落全体で取り組む機運が高まっています。農業普及・振興課では、今後もイノシシから守れる樹園地づくりの拡大に向けて支援していきます。

2020年1月

収穫祭の様子
クラブ員が生産した農産物の一部

農産物を直接消費者へ!4Hクラブ収穫祭の開催

12月7日に「道の駅うき」(宇城彩館横)にて、消費者との交流及び4HクラブのPRを目的に、宇城地方青年農業者クラブが農産物販売会「宇城うき収穫祭」を開催しました。
テント内にはクラブ員が生産したイチゴやミニトマト、花苗、柑橘、い草加工品をはじめとした豊富な種類の農産物が並びました。
さらに、収穫祭では、チラシやポスターを作製し、4Hクラブの活動を知っていただくとともに、自ら生産した農産物のこだわりや栽培時の苦労等を紹介しながら、消費者との交流を楽しんでいました。
多くの来客と売り込みの効果もあり、用意していた農産物のほとんどを完売することができました。農産物を直接消費者に購入してもらうことで、クラブ員の自信にも繋がり、これからの営農へのモチベーションをより一層向上させる良い機会となりました。
当課では、今後もプロジェクト活動等、様々な活動を通して、クラブ員の資質向上の支援に取り組んでいきます。

2020年1月

市場での展示の様子

「いい夫婦の日」にはカスミソウを!

熊本県と関係機関では、日本一の出荷量を誇るカスミソウのさらなる需要拡大を図るため、「いい夫婦の日(11月22日)にはカスミソウ。」を合言葉に、毎年11月に様々なイベントを行っています。そこで、JA熊本うきと当課では、11月15日に、大阪府の(株)JF鶴見花きにおいて、「いい夫婦の日」に向けたカスミソウの展示や販促活動を行いました。
展示では、白のカスミソウ以外に、ピンク、青、紫に染色したものを用意したところ、多くの買参人の注目を集めていました。また、販促活動として、仲卸の店頭をお借りしてカスミソウの販売を行ったところ、その日のうちに完売することが出来ました。
農業普及・振興課では、今後も関係機関と連携して、栽培技術の向上だけでなく、カスミソウの消費拡大に向けた取り組みについても支援していきます。

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