レタスの鳥類被害対策調査
八代地域は、熊本県を代表するレタスの産地(74ha、18名)であり、11月中旬から翌年5月にかけて出荷されます。特に、冬期(12月~3月)では、海岸沿いのほ場において、カモ等の鳥類による被害が多く確認されています。このため、霜害対策に加え、鳥類による食害対策として、被覆資材(パオパオ90)の比較試験を行っています。これまで、被覆方法の違い(トンネル、べたがけ)による生育速度や収量、鳥類による食害への影響は明確でなかったため、令和7年1月から4月にかけて展示ほを設置し調査を行いました。
調査の結果、トンネル被覆は生育が遅れ結球が小さく締まりも緩いことが認められました。要因としては、平均地温が上がらなかったことが挙げられます。(トンネル9.3℃、べたがけ10.4℃(深さ10cm、1/29~4/4:65日間))。
また、カモ等の鳥類による食害については、トンネル、べたがけともに被害は認められず、被覆方法による食害対策効果の差は判然としなかったものの、展示ほ周辺の被覆していないほ場では、食害が認められたため、被覆資材による鳥類の食害抑制効果が確認できました。
当課では、露地野菜の安定生産に向けた技術の検証と、カモ類等による食害対策を引き続き関係機関と連携し、進めていきます。