八代エリア

八代地域は八代市、八代郡を所管しています。県のやや南に位置し、八代海と九州山地との間に位置し、東西に流域を持つ球磨川と氷川等からの土砂の堆積によりできた三角州が基部となり、江戸時代初頭からの干拓事業により形成された西の平野部と、九州山地の脊梁地帯を形成する東の中山間地域からなっています。
平坦地域では、水稲、いぐさ、野菜、花きなどの多彩な作物が生産されており、これらを組み合わせた複合経営や施設野菜(トマト、メロン、イチゴ)の専作経営が行われ、「はちべえトマト」で知られる冬春トマトは、日本一の産地となっています。
近年は、ブロッコリー等の露地野菜の作付面積が年々増加、また、飼料用稲は、農作業受委託組織による組織的な生産により県下有数の作付面積となっています。
中山間地域では、立地条件を活かした農業が営まれ、ショウガ、なし、晩白柚、茶などの産地が形成されています。

このエリアに関するお問い合わせはこちら

県南広域本部 農林水産部 農業普及・振興課

〒866-8555 八代市西片町1660

電話:0965-33-3462

FAX :0965-33-4540

八代エリア普及現地情報

2026年7月

new
収穫時期を迎えたサンショウ 
現地検討会の様子

東陽町の新たな特産を目指す‐サンショウ検討会

八代市東陽町では、約3年前から中山間地の新たな特産品づくりを目指して、サンショウが導入されています。現在、東陽山椒部会の11名の農家が栽培に取り組み、今年、初結果を迎え、5月15日に現地検討会が開催されました。始めに当課から、夏期の管理方法と病害虫対策について講習し、その後、収穫前のほ場で現地指導を行いました。植栽3年目の樹では、ある程度の着果がありましたが、一部着果不良も確認され、着果確保が今後の課題です。5月中旬から6月ころまで収穫が続きます。初収穫の今年産は、東陽町の加工施設で、試験的に加工を行う予定です。
現地検討会では栽培方法に多くの質問があり、加工や販売の将来についても多くの意見が出されるなど、サンショウが中山間地域の活性化につながっていることが実感されました。
当課としては、関係機関と連携し、サンショウの産地確立を支援していきます。

2026年7月

new
ほ場視察の様子
「ゼンユウガリバー早生」 の親茎・若茎

アスパラガスの高温対策に向けた視察研修

八代地域のアスパラガスは、品種「ウェルカム」を中心に半促成長期どりの作型(2月~10月)で栽培が行われています。近年、夏季の高温や株の老化に伴う収量や品質の低下が問題となっており、従来の品種より高温条件下でも収量及び草勢に優れる品種の導入検討を地域では進めています。
このため、一早く耐暑性品種を導入している福岡県、佐賀県の優良事例を調査するため、JA指導員と共に視察研修を行いました。
視察先では、耐暑性に優れる品種の特性や草勢、萌芽状態、生育の揃いや収量性の高さ、株の改植作業の省力化につながる事例についても確認することができました。参加者からは、「視察先の品種を導入した場合の具体的な草勢管理が理解できた」などの意見が出され、改植株の養生方法や収穫開始となる期間の目安や高温期の管理技術など、産地の維持に向けた意見交換が行われる有意義な研修となりました。
当課では、改植を検討する生産者ほ場で従来品種と比較する展示ほを設置し、現地実証調査等を通して八代地域に適した品種の導入や栽培管理方法について検討し、アスパラガスの安定生産に向けた支援に努めます。

2026年7月

new
総会の様子((農)野津
総会の様子((農)アグリ吉野)

世代交代が課題 ~氷川町6法人で通常総会開催~

氷川町には地域営農法人が6法人あり、相互の連携により、各法人の機能強化や農業経営の改善に取り組んでいます。この度、各法人の通常総会が5月12日から22日にかけて開催され、令和7年度の活動実績と本年度の活動計画について協議が行われました。総会には、本課をはじめ氷川町、JAやつしろ、農業公社、連絡協議会事務局から参列があり、共通の顧問税理士から7年度の経営概況について説明がありました。各法人とも、昨年度の米価の高騰により過去最高の実績となり、出席者には安堵の表情が見られました。
しかし、法人設立から8~10年目を迎え、現役員のほとんどが後期高齢者となる中、役員交代がほとんどの法人で行われていません。このため、2月の先進地研修では世代交代の成功事例を学びましたが、ある法人の役員改選において、新役員に十分な事前説明や引継ぎがないまま議事を進めようとしたため、総会が中断する事態が発生してしまいました。本課が間に入り、新旧役員が1年間活動を共にして引き継いでいくことで無事総会を終了することができましたが、他の法人でも同じ問題を抱えています。
そのため、本課では、後継者不足や法人経営の維持に苦慮されている各法人に寄り添いながら、引き続き法人の運営支援に努めていきます。

2026年6月

ミツバチの不足に備えて ~イチゴにおけるクロマルハナバチ実証~ 

イチゴ生産における交配作業は、主に養蜂家からリース供与されるミツバチによって行われています。しかし、近年の高温やミツバチに寄生するダニの影響で供給が不安定となっており、ミツバチに依存しない交配技術の確立が求められています。
そこで、農産園芸課と連携し、持続可能なイチゴ生産の実現に向け、代替昆虫としてクロマルハナバチを活用した技術実証を行いました。従来の10月から4月まで利用するミツバチを12月に養蜂家へ返却した後、1月以降はクロマルハナバチのみを使用する体系で実施しました。
その結果、①養蜂家に次年度増殖用のミツバチを大きく減らさずに返却できること、②クロマルハナバチの交配でも当初懸念されていた過剰訪花や不受精花の発生がほとんど見られず、4月時点まで安定した着果と果実品質が得られました。
生産者からは「クロマルハナバチはミツバチより過剰訪花が多いと聞いていたが、連棟ハウスに1箱の導入でも着果等に影響がほぼ見られないのであれば、今後も活用できる技術だと思う」との前向きな評価が寄せられました。
コスト面には依然として課題が残るものの、本実証を優良事例として整理し、令和8年産に向けた講習会や現地検討会を通じて、ミツバチの現状を踏まえ生産者へ共有し、地域全体の花粉交配用昆虫に対する意識向上と安定生産につなげていきます。
今後も、八代地域のイチゴ生産の強化に向け、課題に即した調査と支援を継続し、稼げる産地の実現に取り組んでいきます。

2026年6月

R7年8月豪雨災害からの復興!野菜産地の生産体制強化に向けて ~熊本県野菜振興協会支部技術部会品目別会議を開催~

熊本県野菜振興協会八代支部では4月27日にイチゴ部門、28日に露地野菜部門、30日にトマト部門の品目別技術部会を開催しました。JAやつしろ、八協連、八代市、氷川町、農業共済、アグリシステム総合研究所を参集し、関係機関が新体制になって初めての会議でした。
昨年度の事業実績や各種展示ほ調査の成績などの報告と令和8年度(2026年度)事業計画では各品目の目指すべき姿を関係機関で共有しました。更に、目指すべき姿の実現に向けた展示ほ調査方法に対する意見交換も行い、参加者からは、昨年8月の豪雨により農地の9割が冠水や土砂流入被害にあったことで、土壌病害の増加や害虫の蔓延を懸念する声や高温対策や充実した育苗管理の徹底を求める声も聞かれ、年間を通した土壌病害対策の徹底と害虫対策の徹底について関係機関が一丸となって取組むことが了承されました。
今後は、病害虫防除対策の徹底を図るため連携会議を開催し、関係機関の役割分担を明確化して全農業者向けの啓発チラシと品目ごとの対策マニュアルを作成して配布を行います。
当課では日本の食料供給基地である八代地域の営農継続及び野菜産地の生産体制強化に向けたインセンティブな活動となるよう支援していきます。

2026年5月

地域に根づいた「いずみ抹茶」を目指して!

当課では泉産茶の知名度向上に向け、令和6年から碾(てん)茶(抹茶の原料)の製造支援に取り組んでおり、今年度は4戸の生産者が製造しました。
当課と生産者、八代市役所フードバレー推進課と連携して、泉産抹茶を「いずみ抹茶」と命名し、その活用について検討する中、今年度初めて八代市内の23事業者に「いずみ抹茶」を使用した商品を開発していただき、令和8年1月16日から2月28日まで開催したやつしろ「晩白柚・いずみ抹茶」フェアの期間中各店舗で販売(28品)されました。1月13日のお披露目会では事業者から当課へ「いずみ抹茶」の使い方のコツを教えてほしいという質問があり、実需者側への技術支援も行いました。
「いずみ抹茶」フェアは事業者にもとても好評で、継続して参加したいという意見が多く、来年度も開催する予定です。
また、3月3日に泉町茶業振興協議会会員18名(うち生産者15名)が参加し、全国で初めてカワサキ式簡易型碾茶炉を導入した「きつき茶生産組合尾山製茶工場(大分県杵築市)」への先進地研修を行いました。決して大きくない産地でも碾茶炉が導入できた経緯や、工場の稼働率向上など経営安定の取組について話を聞くことができ、とても充実したものになりました。
当課は今後も碾茶をはじめ緑茶生産の技術的な指導・支援を通じ、泉産茶の活性化を図っていきます。

2026年5月

クインシー生育状況 (3/17時点)
肥後グリーン現地検討会 (4/7時点)

八代産春メロンも良い玉が揃っています!

熊本県は全国第2位のメロン産地ですが、近年は面積の維持確保が課題となっています。このような中、八代地域は春メロンの産地として、他産地同様に栽培面積は減少傾向ですが、令和8年産メロンの作付面積は、クインシー系26ha、アールス系13.8ha、肥後グリーン8.0ha、その他品種を含めて合計49.2haとなり、昨年(49.83ha)とほぼ同水準を維持しています。
八代地域の春メロン栽培の特徴は、抑制トマトからの切り替えによるもので、トマトの全体面積の約20%になり、1月から順次定植が始まります。
令和8年産メロンでは、特に、昨年8月の大雨災害の影響による土壌病害対策、生育促進等を重視する意味からも、各地区での品種別現地検討会の回数を昨年より増やし、4回(3/17、3/24、4/7、4/9)開催しました。
生産者からは「晴天が多いのでかん水量を増やした方がよいか」などの質問が寄せられ、収穫に向けた管理作業について活発な意見交換が行われました。
今年産メロンは天候にも恵まれ、生育も順調に進んでいることから、定植の早い圃場では4月から収穫が始まっており、出荷は6月下旬まで続く予定です。
当課では、今後も関係機関と連携し、八代地域におけるメロンの安定生産と品質向上に向けた取組みを進めていきます。

2026年4月

対策会議の様子

八代トマト産地はどこまで強くなれる?令和8年産に向けた地域一体の挑戦が動き出す

八代地域で問題となっているタバココナジラミによるトマト黄化葉巻病や黄化病への対策を強化するため、2月25日にJAやつしろ西部営農購買センターで第2回「八代地域病害虫対策会議」を開催しました。令和7年12月の第1回に続くもので、出荷組合や出荷団体、地域作業部会、JA、県・市町の担当者など50名が集まり、活発な意見交換が行われました。
会議では、令和7年産の栽培期間中から、令和8年産(次期作)に向けた作付期間の話し合いを進めるとともに、地域でのコナジラミ類発生状況や2月時点の黄化葉巻病発病株率など、現場で当課や県病害虫防除所が調査した最新情報を共有しました。今回は特に、防虫ネットの効果的な設置方法について、成果が出ている事例を紹介し、今後どのように防除を強化していくかを参加者同士で協議・確認し合う有意義な会議となりました。
参加者からは、「今後もコナジラミ対策の成功事例を知りたい」「この会議を学びの場として続けていきたい」といった前向きな意見が寄せられました。また、生産者らが主体となった対策会議を開く地区も出てきており、現場での自主的な取り組みも広がっています。
当課では、農家以外も含め八代地域全体に向けた新たな害虫対策の周知にも今年から取り組んで行くところです。これからも地域一体となって防除体制を強化し、「稼げる日本一のトマト産地」を目指し、生産者の皆さんとともに歩んでいきます。

2026年4月

生育状況および収量性等の説明
食味の確認

次の主役はどの品種? 八代トマト・ミニトマト品種比較中間報告会

八代地域では、日本一のトマト産地を維持していくため、黄化葉巻病対策や安定した収量確保が大きな課題となっています。そこで、黄化葉巻病の発生を抑え、収量や品質をしっかり維持できる品種を探すことを目的に、JAやつしろと当課が連携したトマト・ミニトマトの品種比較調査を、生産者に協力いただきながら進めおり、生産者が次作の品種選びに欠かせない大切な調査となっています。
2月13日にJAやつしろ西部営農購買センターで、生産者代表、JAやつしろ指導員、JA熊本経済連、市町の担当者などを対象に、1月末までの調査結果を共有する実績報告会を開催し、約40名の参加がありました。当日は、8月からの調査データを基に、令和7年産のトマト8品種、ミニトマト5品種の開花日や収穫日、裂果の発生状況、可販果収量などを報告しました。生産者からは「病気の発生に違いはあるか」「作りやすい品種は見えてきたか」といった質問があり、次作への期待が感じられました。
また、全品種の食味を評価する試食も行い、「甘みが強い」「食味が良い」など、率直な感想が飛び交い、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
今後も当課では、関係機関と連携しながら、品種調査や病害虫対策を通じて、八代地域の「稼げる農業」を支える取組みを続けていきます。

2026年4月

直近の生育状況(2/24時点)
温度確認画面

メロンネットの可視化へ! 環境データで再現性を高める

八代地域のメロン栽培は、抑制トマトからの切り替え後、1月から順次定植がスタートしています。今年は、クインシー系26ha、肥後グリーン7.6ha、アールス系2ha(当課把握JAやつしろ分)が作付けされます。
メロンは1株あたりの収穫果数が限られるうえ、市場で高く評価されるためには、果皮に形成されるネットの美しさが重要です。このネット形成には、温度や湿度を細かく調整する高度な管理技術が求められますが、現状は生産者の経験に頼ってきた部分が多く、技術継承が課題となっています。
そこで、当課では農産園芸課と連携し、モニタリング機器を活用した栽培環境、特にネット形成期の「見える化」に取り組んでいます。現在は肥後グリーン生産者2名の圃場で、週1回の生育状況の確認や展開節位の調査を行い、温度管理と生育進度(展開節位)の関係を分析しています。これらのデータを蓄積することで、将来的には安定したネット形成管理の実現に加え、定植日と予定交配節位から交配期や収穫期を予測できる仕組みづくりを目指しています。
今年は定植後の天候に恵まれ、生育は例年より早く進んでいます。当課では、引き続き関係機関と連携し、八代地域におけるメロンの安定生産と品質向上に向けた取り組みを着実に進めてまいります。

2026年4月

アグリシステム総合研究所の親株

八代いちごの未来のために! ~就農8年以下の生産者に向けたいちご栽培講習会その④~

八代地域はいちごの一大産地で、県内最大の栽培面積(R7年産・45.6ha)を誇っています。産地の将来を見据え、若手生産者の栽培技術向上を目的とした定期講習会を実施しており、今回の第4回目で今年度の締めくくりとなります。
2月17日に、生産者およびアグリシステム総合研究所のほ場にて、5人参加のもと病害虫防除や次作の親株管理について、いちごを観察しながら意見交換を行いました。その中で、今年は厳寒期の激しい気温変化や、高温日の降雨が発生していることから、株の草勢維持や病害対策に一層注意するよう呼びかけました。
また、今作で発生が多い乱形果への対策については複数の質疑応答があり、「同じ悩みを抱える生産者がいると分かり安心した」との声も聞かれました。
さらに、アグリシステム総合研究所の育苗ハウスでは、次作に向けた親株管理について検討し、3~4月の繁忙期前に、鉢上げや子苗ポット整理などに早めに着手する重要性を伝えました。
来年度は、より多くの生産者に参加してもらえるよう、共販外の生産者への周知方法や対象者の就農年数を再検討し、本年度以上に充実した内容で開催できるよう準備を進めていきます。当課では、有益な講習会となるよう、関係機関と連携を密にしながら若手生産者の技術向上を目指した支援を継続していきます。

2026年4月

総合優勝しました
大村歩氏 発表の様子

やったぞ、八代4HC!!総合優勝&躍進賞 ~第65回熊本県青年農業者会議の開催~

令和8年2月18日、熊本県青年農業者会議が県庁で開催され、八代地方青年農業者クラブ連絡協議会(以下、八代4Hクラブ)が総合優勝しました。当課では、課題解決活動(プロジェクト活動)を通して、青年農業者自らが地域の課題解決や経営改善に資する能力の向上を目的に、年度当初から伴走型支援を行ってきました。
今年度は県大会での総合優勝を目標に掲げ、地方大会から意見発表及びプロジェクト発表の8部門にエントリーを行い、クラブ員は時間を見つけては当課に足を運び、職員の指導のもと分かりやすい発表を目指し、資料作成や発表練習等の準備に努めてきました。
その結果、秀賞4課題、優賞2課題を獲得し、2年ぶりに総合優勝を果たしました。さらに、前年順位からの向上が著しい躍進賞も併せて受賞できました。
また、意見発表の部で秀賞の大村歩氏は、7月に鹿児島県で開催される九州大会へ出場が決まり、「初めての県大会で秀賞をいただき心から感謝している。通常業務の合間を縫って夜遅くまで御指導くださった普及職員の方には感謝しかない」と嬉しい言葉を聞くことができました。
今後も当課では、プロジェクト活動等の支援を継続し、次世代のリーダーとなる農業後継者の育成に取り組むとともに、クラブ活動の一層の活性化に取り組んでいきます。

もっと過去の普及現地情報についてはアーカイブで年を選択してください。

エリアカテゴリ