ミツバチの不足に備えて ~イチゴにおけるクロマルハナバチ実証~
イチゴ生産における交配作業は、主に養蜂家からリース供与されるミツバチによって行われています。しかし、近年の高温やミツバチに寄生するダニの影響で供給が不安定となっており、ミツバチに依存しない交配技術の確立が求められています。
そこで、農産園芸課と連携し、持続可能なイチゴ生産の実現に向け、代替昆虫としてクロマルハナバチを活用した技術実証を行いました。従来の10月から4月まで利用するミツバチを12月に養蜂家へ返却した後、1月以降はクロマルハナバチのみを使用する体系で実施しました。
その結果、①養蜂家に次年度増殖用のミツバチを大きく減らさずに返却できること、②クロマルハナバチの交配でも当初懸念されていた過剰訪花や不受精花の発生がほとんど見られず、4月時点まで安定した着果と果実品質が得られました。
生産者からは「クロマルハナバチはミツバチより過剰訪花が多いと聞いていたが、連棟ハウスに1箱の導入でも着果等に影響がほぼ見られないのであれば、今後も活用できる技術だと思う」との前向きな評価が寄せられました。
コスト面には依然として課題が残るものの、本実証を優良事例として整理し、令和8年産に向けた講習会や現地検討会を通じて、ミツバチの現状を踏まえ生産者へ共有し、地域全体の花粉交配用昆虫に対する意識向上と安定生産につなげていきます。
今後も、八代地域のイチゴ生産の強化に向け、課題に即した調査と支援を継続し、稼げる産地の実現に取り組んでいきます。