八代エリア

八代地域は八代市、八代郡を所管しています。県のやや南に位置し、八代海と九州山地との間に位置し、東西に流域を持つ球磨川と氷川等からの土砂の堆積によりできた三角州が基部となり、江戸時代初頭からの干拓事業により形成された西の平野部と、九州山地の脊梁地帯を形成する東の中山間地域からなっています。
平坦地域では、水稲、いぐさ、野菜、花きなどの多彩な作物が生産されており、これらを組み合わせた複合経営や施設野菜(トマト、メロン、イチゴ)の専作経営が行われ、「はちべえトマト」で知られる冬春トマトは、日本一の産地となっています。
近年は、ブロッコリー等の露地野菜の作付面積が年々増加、また、飼料用稲は、農作業受委託組織による組織的な生産により県下有数の作付面積となっています。
中山間地域では、立地条件を活かした農業が営まれ、ショウガ、なし、晩白柚、茶などの産地が形成されています。

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県南広域本部 農林水産部 農業普及・振興課

〒866-8555 八代市西片町1660

電話:0965-33-3462

FAX :0965-33-4540

八代エリア普及現地情報

2026年5月

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地域に根づいた「いずみ抹茶」を目指して!

当課では泉産茶の知名度向上に向け、令和6年から碾(てん)茶(抹茶の原料)の製造支援に取り組んでおり、今年度は4戸の生産者が製造しました。
当課と生産者、八代市役所フードバレー推進課と連携して、泉産抹茶を「いずみ抹茶」と命名し、その活用について検討する中、今年度初めて八代市内の23事業者に「いずみ抹茶」を使用した商品を開発していただき、令和8年1月16日から2月28日まで開催したやつしろ「晩白柚・いずみ抹茶」フェアの期間中各店舗で販売(28品)されました。1月13日のお披露目会では事業者から当課へ「いずみ抹茶」の使い方のコツを教えてほしいという質問があり、実需者側への技術支援も行いました。
「いずみ抹茶」フェアは事業者にもとても好評で、継続して参加したいという意見が多く、来年度も開催する予定です。
また、3月3日に泉町茶業振興協議会会員18名(うち生産者15名)が参加し、全国で初めてカワサキ式簡易型碾茶炉を導入した「きつき茶生産組合尾山製茶工場(大分県杵築市)」への先進地研修を行いました。決して大きくない産地でも碾茶炉が導入できた経緯や、工場の稼働率向上など経営安定の取組について話を聞くことができ、とても充実したものになりました。
当課は今後も碾茶をはじめ緑茶生産の技術的な指導・支援を通じ、泉産茶の活性化を図っていきます。

2026年5月

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クインシー生育状況 (3/17時点)
肥後グリーン現地検討会 (4/7時点)

八代産春メロンも良い玉が揃っています!

熊本県は全国第2位のメロン産地ですが、近年は面積の維持確保が課題となっています。このような中、八代地域は春メロンの産地として、他産地同様に栽培面積は減少傾向ですが、令和8年産メロンの作付面積は、クインシー系26ha、アールス系13.8ha、肥後グリーン8.0ha、その他品種を含めて合計49.2haとなり、昨年(49.83ha)とほぼ同水準を維持しています。
八代地域の春メロン栽培の特徴は、抑制トマトからの切り替えによるもので、トマトの全体面積の約20%になり、1月から順次定植が始まります。
令和8年産メロンでは、特に、昨年8月の大雨災害の影響による土壌病害対策、生育促進等を重視する意味からも、各地区での品種別現地検討会の回数を昨年より増やし、4回(3/17、3/24、4/7、4/9)開催しました。
生産者からは「晴天が多いのでかん水量を増やした方がよいか」などの質問が寄せられ、収穫に向けた管理作業について活発な意見交換が行われました。
今年産メロンは天候にも恵まれ、生育も順調に進んでいることから、定植の早い圃場では4月から収穫が始まっており、出荷は6月下旬まで続く予定です。
当課では、今後も関係機関と連携し、八代地域におけるメロンの安定生産と品質向上に向けた取組みを進めていきます。

2026年4月

対策会議の様子

八代トマト産地はどこまで強くなれる?令和8年産に向けた地域一体の挑戦が動き出す

八代地域で問題となっているタバココナジラミによるトマト黄化葉巻病や黄化病への対策を強化するため、2月25日にJAやつしろ西部営農購買センターで第2回「八代地域病害虫対策会議」を開催しました。令和7年12月の第1回に続くもので、出荷組合や出荷団体、地域作業部会、JA、県・市町の担当者など50名が集まり、活発な意見交換が行われました。
会議では、令和7年産の栽培期間中から、令和8年産(次期作)に向けた作付期間の話し合いを進めるとともに、地域でのコナジラミ類発生状況や2月時点の黄化葉巻病発病株率など、現場で当課や県病害虫防除所が調査した最新情報を共有しました。今回は特に、防虫ネットの効果的な設置方法について、成果が出ている事例を紹介し、今後どのように防除を強化していくかを参加者同士で協議・確認し合う有意義な会議となりました。
参加者からは、「今後もコナジラミ対策の成功事例を知りたい」「この会議を学びの場として続けていきたい」といった前向きな意見が寄せられました。また、生産者らが主体となった対策会議を開く地区も出てきており、現場での自主的な取り組みも広がっています。
当課では、農家以外も含め八代地域全体に向けた新たな害虫対策の周知にも今年から取り組んで行くところです。これからも地域一体となって防除体制を強化し、「稼げる日本一のトマト産地」を目指し、生産者の皆さんとともに歩んでいきます。

2026年4月

生育状況および収量性等の説明
食味の確認

次の主役はどの品種? 八代トマト・ミニトマト品種比較中間報告会

八代地域では、日本一のトマト産地を維持していくため、黄化葉巻病対策や安定した収量確保が大きな課題となっています。そこで、黄化葉巻病の発生を抑え、収量や品質をしっかり維持できる品種を探すことを目的に、JAやつしろと当課が連携したトマト・ミニトマトの品種比較調査を、生産者に協力いただきながら進めおり、生産者が次作の品種選びに欠かせない大切な調査となっています。
2月13日にJAやつしろ西部営農購買センターで、生産者代表、JAやつしろ指導員、JA熊本経済連、市町の担当者などを対象に、1月末までの調査結果を共有する実績報告会を開催し、約40名の参加がありました。当日は、8月からの調査データを基に、令和7年産のトマト8品種、ミニトマト5品種の開花日や収穫日、裂果の発生状況、可販果収量などを報告しました。生産者からは「病気の発生に違いはあるか」「作りやすい品種は見えてきたか」といった質問があり、次作への期待が感じられました。
また、全品種の食味を評価する試食も行い、「甘みが強い」「食味が良い」など、率直な感想が飛び交い、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
今後も当課では、関係機関と連携しながら、品種調査や病害虫対策を通じて、八代地域の「稼げる農業」を支える取組みを続けていきます。

2026年4月

直近の生育状況(2/24時点)
温度確認画面

メロンネットの可視化へ! 環境データで再現性を高める

八代地域のメロン栽培は、抑制トマトからの切り替え後、1月から順次定植がスタートしています。今年は、クインシー系26ha、肥後グリーン7.6ha、アールス系2ha(当課把握JAやつしろ分)が作付けされます。
メロンは1株あたりの収穫果数が限られるうえ、市場で高く評価されるためには、果皮に形成されるネットの美しさが重要です。このネット形成には、温度や湿度を細かく調整する高度な管理技術が求められますが、現状は生産者の経験に頼ってきた部分が多く、技術継承が課題となっています。
そこで、当課では農産園芸課と連携し、モニタリング機器を活用した栽培環境、特にネット形成期の「見える化」に取り組んでいます。現在は肥後グリーン生産者2名の圃場で、週1回の生育状況の確認や展開節位の調査を行い、温度管理と生育進度(展開節位)の関係を分析しています。これらのデータを蓄積することで、将来的には安定したネット形成管理の実現に加え、定植日と予定交配節位から交配期や収穫期を予測できる仕組みづくりを目指しています。
今年は定植後の天候に恵まれ、生育は例年より早く進んでいます。当課では、引き続き関係機関と連携し、八代地域におけるメロンの安定生産と品質向上に向けた取り組みを着実に進めてまいります。

2026年4月

アグリシステム総合研究所の親株

八代いちごの未来のために! ~就農8年以下の生産者に向けたいちご栽培講習会その④~

八代地域はいちごの一大産地で、県内最大の栽培面積(R7年産・45.6ha)を誇っています。産地の将来を見据え、若手生産者の栽培技術向上を目的とした定期講習会を実施しており、今回の第4回目で今年度の締めくくりとなります。
2月17日に、生産者およびアグリシステム総合研究所のほ場にて、5人参加のもと病害虫防除や次作の親株管理について、いちごを観察しながら意見交換を行いました。その中で、今年は厳寒期の激しい気温変化や、高温日の降雨が発生していることから、株の草勢維持や病害対策に一層注意するよう呼びかけました。
また、今作で発生が多い乱形果への対策については複数の質疑応答があり、「同じ悩みを抱える生産者がいると分かり安心した」との声も聞かれました。
さらに、アグリシステム総合研究所の育苗ハウスでは、次作に向けた親株管理について検討し、3~4月の繁忙期前に、鉢上げや子苗ポット整理などに早めに着手する重要性を伝えました。
来年度は、より多くの生産者に参加してもらえるよう、共販外の生産者への周知方法や対象者の就農年数を再検討し、本年度以上に充実した内容で開催できるよう準備を進めていきます。当課では、有益な講習会となるよう、関係機関と連携を密にしながら若手生産者の技術向上を目指した支援を継続していきます。

2026年4月

総合優勝しました
大村歩氏 発表の様子

やったぞ、八代4HC!!総合優勝&躍進賞 ~第65回熊本県青年農業者会議の開催~

令和8年2月18日、熊本県青年農業者会議が県庁で開催され、八代地方青年農業者クラブ連絡協議会(以下、八代4Hクラブ)が総合優勝しました。当課では、課題解決活動(プロジェクト活動)を通して、青年農業者自らが地域の課題解決や経営改善に資する能力の向上を目的に、年度当初から伴走型支援を行ってきました。
今年度は県大会での総合優勝を目標に掲げ、地方大会から意見発表及びプロジェクト発表の8部門にエントリーを行い、クラブ員は時間を見つけては当課に足を運び、職員の指導のもと分かりやすい発表を目指し、資料作成や発表練習等の準備に努めてきました。
その結果、秀賞4課題、優賞2課題を獲得し、2年ぶりに総合優勝を果たしました。さらに、前年順位からの向上が著しい躍進賞も併せて受賞できました。
また、意見発表の部で秀賞の大村歩氏は、7月に鹿児島県で開催される九州大会へ出場が決まり、「初めての県大会で秀賞をいただき心から感謝している。通常業務の合間を縫って夜遅くまで御指導くださった普及職員の方には感謝しかない」と嬉しい言葉を聞くことができました。
今後も当課では、プロジェクト活動等の支援を継続し、次世代のリーダーとなる農業後継者の育成に取り組むとともに、クラブ活動の一層の活性化に取り組んでいきます。

2026年4月

生姜・晩白柚産地維持に向けての検討 (2月25日、連携会議)

生姜・晩白柚の産地維持の取組み ~経営継承重点地区の活動支援~

県では担い手確保を図るため、高齢化等で離農する農家から新規就農者等へ円滑な継承を推進しており、県内全地域に経営継承重点地区が選定されています。当課では八代の特産品でありながら将来的に産地維持が危惧される生姜と晩白柚の経営継承について、課の重点課題として取組んでいます。
生姜ではR6年度に推進方針を作成し、取組みが先行しており、R7年度は晩白柚にこの取組みを波及させることを目的に2月25日に市町やJAを参集し連携会議を開催しました。
協議の結果、晩白柚では、生姜での取組みを参考に、選果場を維持するために必要な生産量を根拠に目標面積を設定すること、部会員全員を対象としたヒアリングを実施して、今後の栽培計画、園地貸借の意向、これまでの生産実績を基に産地分析を行い、推進方針を作成することが決まりました。
今後も当課では、生姜については推進方針に沿った活動支援を、晩白柚についてはR8年度10月の推進方針完成に向けて、このプロジェクトを牽引していく予定です。

2026年4月

先輩生産者による仕上げ技術の講習
先輩生産者から若手生産者へアドバイスする様子

畳表仕上げ講習会開催 ~先輩の技を若手へつなぐ~

当課では、熊本県畳表銘柄確立研究会(八代・宇城地域のいぐさ・畳表生産者27名で構成)を対象に、会員の技術向上と良質な畳表生産を図るため、1月19日に畳表加工仕上げ講習会を開催しました。
畳表の仕上げ作業は、製織の最後に行う大切な工程です。畳表を織る際にできる傷を丁寧に直す作業は、少しのミスが品質に影響するため、熟練した技術が必要です。そのため、若手生産者が実際に仕上げ作業を任される機会は多くありません。
今回の研修会では、先輩生産者が様々な織り傷を直す高度な技術を実演し、若手生産者は熱心に学んでいました。若手生産者が仕上げ包丁を使って傷の修繕に挑戦すると、先輩たちがそばで丁寧にアドバイスし、技術の継承が進む貴重な場となりました。
加工講習会に併せて、当課から令和4年に新たに除草剤として登録されたバスアミド微粒剤の除草効果について、令和5年~7年にかけて実施した展示ほ調査の結果をもとに説明を行いました。生産現場で役立つ技術情報を共有することで、より効率的で安定した栽培につながるよう支援しています。
産地では生産者の高齢化と減少が進んでおり、生産・加工の技術継承が喫緊の課題となっています。日本の畳文化を支えるいぐさ・畳表産業の維持・発展のため、当課では今後も関係機関と協力して生産者の支援を行っていきます。

2026年4月

今回はブラインド方式で不織布パックを使用して試飲
農業革新支援員の講評を聞く生産者

泉町茶業振興協議会求評会を開催 ~消費者の立場でいずみ茶を見てみよう~ 

令和8年1月21日、泉町茶業振興協議会と県南広域本部の共催により『令和7年産いずみ茶』の評価を行う「求評会」を開催しました。
今回は他地域の緑茶と比較したいという要望を受け、管内全生産者12点に加え、百グラム千円程度の市販茶を県内産5点、県外産2点による飲み比べ評価を行いました。
また、今年は例年と趣向を変え、産地や生産者が分からない状態のブラインド方式で評価し、産地を当てる趣向を加えました。
普段から飲み慣れているはずですが、産地当ては意外と難しく、生産者をはじめ参加者は苦戦しながら評価していました。
なお、産地当ての成績は100点中33~50点と思わしくありませんでした。
いずみ茶の評価に不安が残る中、農業革新支援専門員から「いずみ茶はお茶の香りが良く立ち、火入れ※具合もバランスが良い。」と評価を受けたことで、生産者は安堵した様子でした。
今回の求評会の方法は、いずみ茶を見分けるという緊張感がありながらも、普段より賑やかな雰囲気でお茶の評価ができ、アンケート結果でも参加者の評価は良好でした。これからも様々なアイディアを取り入れながらいずみ茶の振興と技術的な支援を行っていきます。

※火入れ:70~100℃の乾燥機に茶葉を入れ、香ばしさを引き出す工程

2026年4月

トマト天敵調査
イチゴ訪花状況調査

産地課題に挑む!トマトとイチゴの対策技術実証調査 ~トマトの天敵活用、イチゴのクロマルハナバチ活用~

八代地域では、トマトとイチゴの生産現場が抱える課題に対応するため、展示圃を設置し対策技術実証に取組んでいます。
トマトでは、タバココナジラミが媒介する黄化葉巻病の発生が問題となっており、農薬に頼らない防除技術の確立が求められています。そこで、土着天敵「タバコカスミカメ」を活用した防除技術の定着を目指し、令和7年産から調査を実施しています。夏期にゴマを利用して天敵を増殖させ、定植前から圃場へ放飼しました。その後、隔週で発生状況を調査した結果、天敵が順調に増加し、コナジラミ類の発生が抑制されたことで黄化葉巻病の発病が減少し、農薬使用量の削減にもつながっています。
イチゴでは高温やミツバチに寄生するダニの影響で交配用ミツバチの供給が不安定な状況が続いています。そこで、持続可能なイチゴ生産の実現に向け、代替昆虫のクロマルハナバチを活用した技術実証(12月まではミツバチを使用、ミツバチが休息する厳寒期(1月~2月)は養蜂家に返却、1月以降はクロマルハナバチのみ使用)を行っています。当初懸念された過剰訪花や不受精花の発生は見られず、1月末時点で安定した着果が確認されています。
これらの調査結果は優良事例として取りまとめ、講習会や現地検討会を通じて生産者へ共有し、地域全体の安定生産につなげていきます。
今後も、八代地域の産地力強化に向け、課題に即した調査と支援を継続し、稼げる産地の実現に向けて取組んでいきます。

2026年4月

浸種不足による苗立ちの不良
紋枯病の上位進展

水稲栽培講習会の開催~令和7年豪雨及び水稲の高温対策の推進~

去る1月20日~22日の3日間に渡りJAやつしろ南部営農・購買センター管内の農家(70名)を対象に水稲の栽培講習会を開催しました。
八代地域では、球磨川の恩恵で、多種多様な水稲栽培が行なわれていますが、部会組織がないため、これまで講習会の開催頻度は多くありませんでしたが、近年の米価高騰により、稲作に対する関心が高まってきています。
令和7年産水稲については、4月から5月にかけての低温、早期の梅雨明け、その後の高温、8月11日の豪雨災害など近年の温暖化を象徴するような特徴的な天候が続きました。そのため、講習会では令和7年産水稲の作柄を振り返りながら、令和8年産水稲の栽培について、重要課題である高温対策など以下の点を中心に指導しました。
①耐暑性品種「にじのきらめき」におけるカメムシ防除の徹底
②早生栽培での浸種時間の確保
③令和7年8月大雨被災に伴う紋枯病対策
参加された農家は、近年の高温と8月豪雨の影響及びその対策について、特に関心を示されていました。
今後とも、農業普及・振興課は、JA等関係機関と連携しながら、適切な水稲の栽培指導を行っていきます。

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