2024年のエリア普及現地情報

2024年2月

new
販売対策会議の様子(大阪会場)
販売対策会議の様子(東京会場)

八代地域のトマト類販売促進に向けて 生産・出荷情報を産地と市場が共有

八代地域は、冬春トマト類を消費地に届ける国内トップの産地であり、全国の数多くの市場と取引をするため、その出荷状況は市場価格に大きく影響します。日頃からの産地と市場関係者による生産・出荷情報の共有に加え、全国的に出荷量が増えてくる時期に、産地・市場が一同に介して、情報共有を綿密に図ることは、年末年始の円滑な販売に特に重要です。
12月に出荷量が増加するトマト類の販売促進を目的に、八代地方トマト・メロン販売連絡協議会主催で「八代地方はちべえトマトミニトマト年末年始消費地販売対策会議」が、大阪(11月30日)および東京(12月1日)で開催されました。大阪会場に22社、東京会場に21社の市場関係者を含め、両日共に50名程度が一同に介し、今後の有利販売に向けて協議を行いました。生産者からは、「生産コストは増加しており、生産できる価格での販売をお願いしたい」、市場関係者からは「精度の高い出荷情報をお願いしたい」などの意見が出され、市場サイドと年末年始の円滑な販売を確認しました。
農業普及・振興課では「精度の高い出荷情報」に応えるために、JA、経済連、県関係機関が連携し、農研機構が開発した出荷予測システムの運用に向けた取り組みを進めているところです。

2024年2月

new

いぐさ・畳表の効果的なPRに向けて ~小山薫堂氏からのアドバイス~

当課はいぐさ・畳表の効果的なPRによる需要拡大に資するため、「くまモン」の生みの親である放送作家・脚本家 小山薫堂氏と令和5年12月18日にミーティングを行いました。
これは、JA・市町・県等で構成される熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会の初の取組として、県の地域プロジェクトアドバイザー事業を活用して実現したものです。
ミーティングでは、協議会より熊本県産畳表の持つ様々な魅力(栽培の歴史、リラックス効果や安眠効果をもたらす独特の香り、吸放湿性をはじめとする様々な機能性等)について説明を行い、これらの魅力を消費者や畳店に届けるため、今後どのようなPR活動を展開すればよいか、という内容の相談を行いました。
同氏からは、「東京の高級和食料理店ではテーブルの上に畳表が敷いてある」などの情報提供や、「チェアリング※1が流行しつつあるので、“タタミリング”なども流行らせてみてはどうか」「良質な睡眠にお金をかける方もいるので、寝具メーカーとコラボしてはどうか」といった斬新で具体的なアドバイスを頂くことができました。
様々な経験や知見に基づいた同氏の着想の豊かさに驚くとともに、消費者目線での貴重なご意見を頂くことができ、非常に有意義な時間となりました。
ミーティング終了後には、参加した市町等の担当者から「次回も機会があれば相談したい」といった声も聞かれ、今後のPR活動の展開に向けた機運が高まりました。
協議会では、同氏から頂いたアイデアを今後の消費拡大対策に生かすべく、今後さらに事業アイデアをブラッシュアップしていきます。当課は今後も協議会と連携しながら、熊本県産畳表の魅力発信・消費拡大に向けた取組を実施して参ります。

※1 椅子をいろいろな場所に置いて座り、くつろいだり、お酒を飲んだりして楽しむアクティビティのこと
※2 写真撮影不可のため掲載写真なし

2024年2月

new
YUIME株式会社による講演
質疑応答の様子

いぐさ産地の労働力不足解決を目指して ~他産地・他品目での産地間連携について学ぶ~

いぐさ産地においては9月~12月が苗の準備~植え付けの時期であり、労働力を最も必要とします。これまでは、農繁期になると苗の調整や植付作業の補助を行う臨時雇用者(苗の“割り手”や“植え手”)が活躍され、産地面積の維持に大きく貢献してこられました。
しかし、いぐさ農家自身の高齢化だけでなく、“割り手”や“植え手”も高齢化によるリタイアが進んでおり、今後の産地維持のためには農繁期における安定的な労働力確保が喫緊の課題となっています。
このため、当課では令和5年12月18日に労働力確保対策に関するセミナーを開催しました。これは、JA・市町・県担当者の労働力不足問題に対する理解醸成に資することを目的としたこれまでにない初の取組であり、オンライン参加も含め30名の担当者が出席しました。
セミナーでは、YUIME(ゆいめ)株式会社 江城(えしろ)取締役及び難波(なんば)九州支店長を講師として招き、農繁期が異なる全国の産地をマッチングさせて人材を提供する農業支援サービスや、特定技能制度についての講演を頂きました。講演では青森県・富山県・佐賀県・鹿児島県・沖縄県における先進的な産地間連携の事例が紹介され、参加者は他産地・他品目における取組状況について熱心に聞き入っていました。
本セミナーが契機となり、いぐさ産地だけでなく八代地域全体の労働力不足問題解決に向けた議論が深化するよう、当課では引き続き支援を行って参ります。

2024年2月

new

八代地域の特産品、おいしい晩白柚をお届け中~GI登録「八代特産晩白柚」、国内外に出荷中~

晩白柚は世界一重いざぼん類の果実としてギネス記録に認定されている八代地域の特産品で、地理的表示(GI)保護制度※に登録し、全国での知名度向上、販路拡大が図られています。
令和5年産の出荷は11月中旬から始まり、12月はハウス栽培を中心に贈答用として、1月以降は露地栽培に移行しながら、3月上旬まで続きます。JAやつしろの2選果場で約27万玉の出荷が見込まれています。
今年度産の晩白柚は台風の被害がなく、9月以降の高温干ばつで昨年よりやや小玉傾向ですが、傷が少なくきれいな外観で、糖度も高く美味しい果実ができました。
平成26年から香港の春節(しゅんせつ)※※に合わせて、晩白柚は毎年約2,000~3,000玉が輸出されており、丸くて大きい黄色の縁起物として、香港の人に親しまれています。12月27日には八代市役所において、熊本県やつしろ晩白柚ブランド推進協議会の主催で、10回目となる香港向け晩白柚出発式が盛大に行われました。
このような晩白柚は栽培農家の高齢化、担い手の減少で、生産量の維持が危惧されています。当課では八代地域の特産品を将来に渡って残すため、関係機関と連携して園地の継承や作業の省力化に取り組んでいきます。

※地理的表示(GI)保護制度:国がその地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護する制度。
※※春節:旧暦のお正月のこと。2024年は2月10日。中国では、「春節」に家族で集まり盛大に祝う。

2024年2月

new
展示ほでの中干指導
真剣な眼差しで試食を行う参加者

~八代地域における「くまさんの輝き」の推進~

八代地域では、R5年から水稲品種「くまさんの輝き」が本格導入され、R6年産は前年比の2倍を超える360haの作付けが見込まれています。
「くまさんの輝き」は県が育成した極良食味の品種ですが、当地域での導入にあたってはいぐさ後等での極端な遅植えや窒素過多での品質・食味の低下が懸念されます。
そこで、農業普及・振興課では、JAやつしろと連携して「くまさんの輝き」の品質確保を重視した推進を行っています。本年産については、いぐさ跡等の展示ほを設置し、移植時期及び施肥量が生育や品質に与える影響について調査を行いました。
さらに、12月26日にはJA営農指導員や八代市・氷川町の担当者の参加の下、展示ほの米の食味評価会を開催しました。食味評価会では、い草後の遅植えでも、適切な肥培管理により中山間地の米とそん色ない品質を確保できることがわかりました。本年産は、水稲の高温障害が全国的に発生する中、遅植えでも高温により十分な生育量を確保できたこと、また、出穂期以降遅植えがかえって適温となり、登熟に好影響がもたらされたのではないかと推察されます。
今後とも、農業普及・振興課は、関係機関と連携しながら、「くまさんの輝き」の適正な栽培方法の確立と作付推進を行って参ります。

2024年2月

new
雇用就農連携会議の様子

八代地域雇用就農連携会議を開催

八代地域では、ここ数年、独立自営就農者が減少する一方で、新規就農者に占める雇用就農者の割合が増えており、農業法人の雇用への関心が高まっております。
そのため、令和5年12月21日(木)に県南広域本部において、市町、JA、熊本県法人協会を参集して、八代地域雇用就農連携会議を開催しました。
会議の開催にあたり、県南広域本部から、管内の代表的な農業法人等に対して行った調査結果を紹介しました。この中で、農業法人等の外国人研修生の受入状況、日本人の雇用状況及び規模拡大に向けた労働力確保の見込み等を説明しました。
また、熊本県農業法人協会から県内の農業法人の概要や雇用確保状況及び今後の経営発展に向けた優良取組事例等について詳しく紹介いただいたところで、意見交換を行いました。
これまで、農業法人等については、行政機関との関わりが薄く、関係機関も実績を十分に把握できていなかったため、情報共有を図る良い機会となりました。特に、雇用就農者の確保に苦労している現状もうかがえたため、今後、地域で就農相談会やマッチング会の実施について検討していくことになりました。
県南広域本部では、今後も、多様な担い手の確保の一環として、農業法人等に関する情報共有や連携を図っていきます。

2024年1月

メーカーによる機械の説明
高速播種機による実演の様子

法人経営の安定化を目指して小麦導入を支援

氷川町の地域営農法人のひとつである(農)アグリ鹿島では、経営基盤の強化を目的に、今年から水田裏作である小麦の作付けを開始しました。
当法人の構成員はイチゴ農家が多いことから、繁忙期である冬場は、水田裏作にあてられる労働力が不足するため、小麦の作付けは難しいと考えられていました。そこで当課では、小麦の播種作業を省力化できる「高速汎用播種機」に目を付け、その効果を実証するため、クボタアグリサービス(株)及びアグリテクノサーチ(株)と連携し、11月13日に実演会を開催しました。
当日は、労働力不足に悩む周辺の法人も参集し、高速汎用播種機と法人が所有していた慣行の播種機の比較実演を行いました。高速汎用播種機は作業能率が慣行機の2倍ほどあり、実際に時速7㎞と自転車と同じスピードで播種を行う様子に、参加者からはどよめきとともに「小麦の播種作業にかかる時間を大幅に短縮できるため、少ない労働力でも小麦を作付けできそう」と小麦作付けに興味を示す声も聞かれました。
当課では引続き、同法人の小麦作付け定着拡大に向けて栽培支援を行うとともに、周辺の法人に対しても他の省力化技術の提案を行うことで、法人経営の安定化を通して食料安全保障の一翼を担う八代地域農業の基盤強化に取り組んでいきます。

2024年1月

座学講習の様子
現地講習の様子

地域みんなで取り組もう!合言葉は「えづけSTOP!対策」

中山間地域で農作物に被害を与えるイノシシやシカ等の「えづけ」が最も進むのは、山からえさがなくなる冬の時期と言われています。このため、地域の農作物被害を最小限に抑えるためには、この時期に生産者の「えづけSTOP!対策」を強化することが効果的です。
当課では、生産者と行政機関がともに学び、中山間地域の大きな課題である鳥獣被害防止対策の強化につなげるため、鳥獣被害防止対策強化月間である12月1日に東陽町、12月4日には泉町で講習会を開催しました。講習会には、熊本県えづけSTOP!対策ソリューションアドバイザーである稲葉達也氏を迎え、「えづけSTOP!対策」の考え方や現地での効果的な被害防止対策など、鳥獣被害解決に向けたより実践的な内容で行いました。
二番穂をシカが食べた跡があると指摘を受けた生産者は、「無意識のうちにえづけをしていることに気付けた。今日学んだことを、集落全体で取り組んでいきたい。」と話されていました。講習会を通じて、生産者の「地域ぐるみの対策」への意気込みが示されました。
当課では引き続き、「えづけSTOP!対策」の講習会の開催や防護柵等の導入支援などを通じて、中山間地域における持続可能な農村づくりに取り組みます。

2024年1月

「地域ぐるみで」STOP!農作物被害

八代地域ではカモ類による農作物被害が、県内で最も多いことから被害防止が喫緊の課題となっています。
令和元年から当課では、市町やJA、農業共済等の関係機関で構成される八代地域農産物鳥類被害防止対策連絡協議会(以下、協議会)での活動の中で、防鳥レーザーライトの実証展示ほの設置や講習会・チラシ配布等による啓発等に取り組んできました。しかし、被害防止への取組みに対する生産者の意識にはバラツキがあり、未だ地域で徹底できていないのが現状です。
これまでの活動の中で、カモは水稲の二番穂等に誘引され、ほ場付近の河川や水路に滞留し、農作物に被害を及ぼしていることが分かっています。そのため、今年度は「地域ぐるみでの取組み」をテーマに掲げ、地域全体で発生要因を無くした場合の効果について検証しています。モデルエリアとして設定した郡築地区では、エリア内の生産者に呼びかけ「餌付け防止に向けた二番穂のすき込み」を徹底するとともに、千丁地区では11月に「カモ類滞留防止に向けた水路へのテグス」を設置しており、これら対策の効果を検証しています。
当課では、今後、関係機関と連携しながら「地域ぐるみでの取組み」を推進していきます。

2024年1月

現地検討会・講習会の様子
粘着板設置ほ場の様子

~イチゴの好調出荷に向けて~

八代地域では、「ゆうべに」をはじめとした各品種の出荷が11月17日から順次始まっています。
昨年は、頂花房の着果過多による株の成り疲れや病害虫防除が十分でなかったことに起因するアザミウマ類被害果の多発生等の問題がありました。
これらの問題を解決するため、当課では、関係機関と協力し11月7日、10日、20日の計3回講習会・現地検討会を実施しました。今年は、夏季の高温で花芽分化が遅れたことに伴い、出荷が3~5日程度遅れている中、頂花房の着果目安を基に摘花(果)を中心とした栽培管理のポイントを指導しました。
これらの取組みにより、前年の減収要因が改善でき、本年は順調な出荷となっています。
また、農業普及・振興課では、天敵や物理的防除資材を活用した効果的な防除法の改善に取り組んでいます。引き続き関係機関と連携しながら、生産者と消費者に喜ばれるイチゴの安定生産支援を行ってまいります。

エリアカテゴリ