2021年のエリア普及現地情報

2021年12月

机上演習の状況
支援センター実演の状況

熊本市地域家畜防疫演習により初動体制を確認!

県央広域本部では、去る11月2日(火)に熊本市北区鹿子木町の「北部体育館」で熊本市地域家畜伝染病防疫演習を開催しました。
悪性家畜伝染病発生時は、迅速かつ的確な初動体制が不可欠であり、このため、定期的に演習を行い、各関係機関の役割や施設内での導線の確認、さらには、参加者が自らの業務行動をイメージできるようにすることがとても重要です。
本年度の演習は、支援センター候補地である「北部体育館」を会場とし、発生時を想定したレイアウトで支援センターの設置・運営を行いました。さらに、会場設営方法や動員者の受入れ、各係の情報伝達など具体的なシナリオを用いて実践的に行いました。演習後、支援センター設置に関しての課題抽出を行い、改善策を地域マニュアルにフィードバックしています。
一方、去る10月21日(木)には、演習に先んじて、熊本市との家畜防疫体制に係る連携会議を開催し、班毎の業務内容確認や情報共有しながら連携体制を強化しています。
今後とも、当課では、万一の発生時に迅速な初動防疫が行えるよう、初動体制強化に取り組んで参ります。

2021年12月

自動運転コンバインによる収穫の様子
自動運転コンバインによる収穫の様子

精密な収穫作業を実現!スマート農業技術の実証

農産園芸課及び当課は、10月6日に熊本市南区城南町の(農)すぎかみ農場の大区画ほ場において、自動運転コンバインの作業性の実証調査を実施しました。
当日は、作業機に予め、ほ場の形状を記憶させ、自動運転による収穫作業を行いました。倒伏がない条件では、熟練オペレーター並のスピードと作業精度で収穫可能であることが確認できました。
今後、更なる技術の進化により、狭小地や中山間地域の不整形地などでも同様の結果が得られ、併せてコスト面等の課題が解決できれば、担い手不足が深刻な地域における労働力不足の解消に直結するものとして大いに期待できます。
今後は、担い手不足の中で地域農業・農地を守っていくためにも関係機関と連携し、コスト面も考慮した作業効率の向上・省力化の調査を実施しながらスマート農業の検証支援を行っていきます。

2021年11月

「夢未来みかん」出発式
稼働を始めた新選果機

令和3年産「夢未来みかん」販売スタート-最先端のAIセンサー搭載選果機を備えた選果場から-

JA熊本市柑橘選果場では、本年9月にAIを搭載した外観品質センサーや製品自動出荷システムなど、集出荷設備が一新されました。これにより、あらゆる規格に対応した製品づくりと、統一規格パレット輸送体系・一貫パレチゼーションによる物流合理化が可能な選果場へと進化しました。
このような中で、JA熊本市の独自ブランド「夢未来みかん」のトップバッターである「肥のあかり」の初売りが9月16日に行われ、令和3年産の温州みかん販売がスタートしました。今年は8月中旬に大雨に見舞われましたが、シートマルチの被覆徹底などの生産努力により、食味の良いみかんに仕上がっています。
現在、極早生温州の出荷が順調に進んでおり、精度の高い選果や統一規格パレット輸送など、市場・運送業者からの評判も良好です。今後、温州みかんの出荷は早生・中生・普通温州をリレーしながら2月まで続きます。本選果場の活用により「夢未来みかん」ブランドが更に強化され、生産者の所得向上により産地の活性化が進むことが期待されます。

2021年9月

作成した個人成績表
面談と併せて現地指導を実施

植木地区初!施設デコポンの個人成績表作成の取り組み

JA鹿本営農指導課と農業普及・振興課は、7月29日、8月3日の2日間で、JA鹿本みかん部会デコポン専門部(植木地区22戸)の全戸・全園を巡回し、個人成績表をもとに園地で面談を実施しました。
今回初めて、過去3年分の生産・販売データ(単価・反収・秀品率・階級等)を基に個人と部会平均とで比較し、課題の整理と今後の管理ポイントの確認を行いました。
部会員からは、「我が家の生産・出荷状況を見直すことができ、自身の課題を整理できた」、「部会平均以上を目指して頑張りたい」などの声があり、今後の生産対策を考える良い機会となりました。
農業普及・振興課では今後も生産者の所得向上に向けて、生産・販売データに基づいた施設デコポンの栽培支援を行っていきます。

2021年9月

組合員との意見交換しながらWM柵設置の方法を説明する関係職員
組合員との意見交換しながらWM柵設置の方法を説明する関係職員

キックオフ みんなで取り組む鳥獣被害対策~吉次パイロット組合の取り組み~

北区植木町吉次地区でカンキツ等果樹を生産している吉次パイロット組合(33戸)は、近年イノシシ被害の増加に苦悩しています。
当組合は被害防止対策実施の機運醸成を図ろうと、前年度に当課や熊本市鳥獣被害対策室と連携して「総員でイノシシ被害から守る園地づくり3年計画」を作成し、今年度からその計画をスタートしました。
最初のステップとして、7月26日に勉強会を行い、当課及び市からイノシシの生態及び侵入防止柵の整備・管理方法の説明を受けました。組合長は「個々での対応から、組合みんなで対策を進めていこう」と組合員に呼び掛けられ、同員からも柵設置方法や今後の対策について前向きな意見が出るなど、組織をあげた取組み機運の高まりを感じました。
今後も当組合は、侵入防止柵の全園地設置に加え、わな猟免許取得者の増員など捕獲体制の強化も併せて進めていきます。当課としても鳥獣被害ゼロを実現するため、市と連携しながら支援してまいります。

2021年9月

参加者からシェフへ農産物の紹介
薬用植物園での現地研修

熊本市営農生活研究グループ総会及び研修会の開催

7月28日、熊本市営農生活研究グループ(村上浮子会長、27人)は総会及び研修会を森の教会(大津町)と熊本大学薬用植物園で行いました。
総会では、アフターコロナを見据えた農業女性の経営参画をテーマに研修を行うことを決定し、役員を中心に計画していきます。
また、研修会では、同式場レストランの福田雅文シェフから「熊本の農産物への期待」と題して講話をいただいた後、参加者が生産した農産物を紹介。シェフから「自分達が知らない農産物も多い、もっと地元のものを紹介してほしい」とコメントを頂き、当グループでは、今後も自分達で生産した農産物をアピールすることとしています。
その後、熊本大学薬用植物園に移動し、身近な薬用植物の活用方法について講師から説明を受けました。参加者からは「畑にあるもので虫刺されの対処や害虫予防ができることを学んだので、実践したい」等、長い年月をかけて築きあげた生活の知恵を、家庭や農業生産に生かしてみようと好奇心旺盛な声があがりました。
農業普及・振興課では、女性農業者の経営参画・社会参画の推進に向け、今後も学習会、研修等を支援していきます。

2021年7月

宮本会長挨拶
菊川監事委嘱状交付

指導農業士協議会、令和3年度の活動開始!

6月29日、県央広域本部会議室において熊本市指導農業士協議会の第1回役員会が開催され、今年度役員体制案と事業計画案を決定しました。今後、7月開催の総会(書面決議)を経て正式に承認される予定です。
今年度は、例年どおり農業大学校や農業高校(熊本農高、鹿本農高、北稜高校)の研修受入れを行います。
また、役員会ではコロナ禍により指導農業士間のコミュニケーションが不足になっている状況に憂慮する意見が出され、指導農業士同士の現地研修会や農大、農高の先生方との意見交換等の開催に向けて検討していくことになりました。
役員会終了後には、本年度指導農業士の更新を向かえる役員2名に対して委嘱状を手渡しました。
現在、熊本地域の指導農業士は23戸42名です。今後も地域の農業振興をはじめ、将来の担い手育成に尽力していたげけるよう当課も連携しながら取組みを進めていきます。

2021年7月

自動運転田植機による田植えの様子
自動運転田植機による田植えの様子

見事な作業の正確性!スマート農業技術の実証

農産園芸課及び当課は、6月20日に熊本市南区城南町(農)すぎかみ農場の大区画ほ場で、自動運転田植機の作業性実証の実演会を開催しました。
当日の自動運転による田植え作業は、事前のほ場設定や苗運び等が必要ですが、熟練オペレーター並に正確で、大区画ほ場での人員削減効果が期待できます。
今回の実演は、大規模法人の育成・機械作業の省力化等を推進するため、自動運転での代掻き、田植え、収穫を行う次世代型水稲用高性能機械を活用した実証試験の一環として取り組んでおり、実演会の前日には自動運転での代掻き作業の実証も行いました。
引き続き関係機関と連携し、収穫までの作業性について調査、検証を実施しながら、スマート農業技術を活用した作業効率の向上・省力化に向けた支援を行っていきます。

2021年7月

個人面談の様子
作成した作型計画表

カスミソウ日本一の産地を目指して~個人面談で作型計画を作成~

6月10日、農業普及・振興課とJA熊本うきは、JA熊本うき花倶楽部城南地域のカスミソウ生産者17戸を対象に、計画出荷できる生産体制を構築するために個人面談を用い、個別の作型計画表を作成しました。
具体的には、当課とJAは、前もって生産者が作成した今年度の栽培計画を基に個人面談を行い、生産者ごとの栽培品種や定植日、収穫時期を可視化した個別の作型計画表を作成しました。
植え付け時期から収穫時期までを見える化することは、個人の計画出荷に直結し、集計し個人ごとの出荷量調整を図ることで、産地における出荷量のピーク分散へとつながります。
当課では今後、面談結果を基に、JAと個別巡回を行いながら作型計画に沿った栽培管理を進め、カスミソウの計画出荷に向けた支援を行っていきます。

2021年7月

現地検討会の様子(令和2年11月2日)

白浜イチゴ部会 年内収量が大幅に増加!

JA熊本市白浜イチゴ部会では、17戸の部会員が、約6haでイチゴを栽培しています。農業普及・振興課では、これまで「ゆうべに」の普及と安定生産に向けた活動を重点的に行ってきました。
令和2年産では、年内の収量を確保しながら春まで継続して収穫のできる株作りをするため、1.5番花の発生抑制や発生時の摘花房について現地検討会や巡回指導により生産者に周知徹底し、栽培技術の向上を図りました。その結果、年内の「ゆうべに」の反収は1.3t/10a(対前年比130%)、5月末までの反収は、4.3t/10a(対前年比111%)となりました。このような成果を反映して、令和3年産では、「ゆうべに」の栽培面積が15a増加する見込みです。
現在、産地では次作に向けた採苗の盛期です。当課では、9月下旬の定植に向け良質苗の生産を図るため、栽培マニュアルに基づいた育苗管理の徹底を重点的に指導し、令和3年産のさらなる生産安定によるイチゴ産地育成に努めてまいります。

2021年7月

メロンほ場での調査の様子
スイカほ場での調査の様子

今年もウイルス病の発生状況を調査しました!

熊本市北区は、ウリ類産地であり、平成27年から継続して、春と秋にウイルス病調査を実施しています。CCYV※に感染すると、スイカでは品質及び収量に大きな影響を受けないものの、メロンでは甚大な被害を受けるため、保毒虫の発生抑制に加え、地域内で保毒虫を次作に引き継がないことが重要です。
5月末から6月上旬に、同地域10地区、計65ほ場において、市役所、農協と連携して、ウイルス病の発生状況を調査しました。
昨年春の調査と比較し、CCYVによるウイルス病の未発生ほ場の割合は、メロンでは30ポイント、スイカでは8ポイント増加しました。一方で、スイカほ場において、半数以上の株が発症する多発生ほ場がやや増加しています。
例年被害の大きい秋作メロンに保毒虫を引き継がないよう、当課では、栽培終了時のハウスの閉め込み徹底と、次作のハウスに保毒虫を入れない、増やさない対策支援に取り組んでいきます。

※CCYV:ウリ類退緑黄化ウイルスの略。タバココナジラミにより媒介され、感染すると、
スイカは黄化えそ病、メロンは退緑黄化病を発症する。

2021年7月

生育良好なミナミノカオリ
倒伏後のミナミノカオリ

パン用小麦品種「ミナミノカオリ」の栽培支援

熊本市では、パン用小麦品種「ミナミノカオリ」の栽培が行われており、実需者からの要望もあるため面積は年々拡大しています。
農業普及・振興課では「ミナミノカオリ」の品質向上のため、タンパク質含有率を増やすことを目標として秋津・供合地区を対象にJAと連携した支援を行っています。
令和3年産については、分げつ期の緩効性肥料の資材検討や穂肥の時期には葉色診断会を実施し、生育ステージに応じた追肥の徹底を行い、品質向上の支援を実施した結果、12月の少雨の影響で発芽の遅れが見られたものの、その後の好天により昨年以上の豊作が期待されていました。
しかし、5月中下旬の豪雨により管内多くのほ場で倒伏が見られ、収穫を断念したほ場もありましたが、できる限りの収穫作業が行われました。
当課では、令和4年産に向けて課題である品質向上を目標に、関係機関と連携し、栽培技術指導を含め、農家に寄り添った支援を行っていきます。

2021年7月

R3年産カキ「太秋」の秀品率向上に向けて活動開始

JA鹿本カキ部会(全52戸うち植木地区19戸)では、食味が良好で消費者人気の高い「太秋」の生産に力を入れています。
本部会では秀品率は向上しているものの(昨年度66%)、依然、ヘタスキや汚損果の発生が問題となっています。本年はその削減を課題に、JA鹿本と連携し解決に向けて活動を開始しました。
ヘタスキは摘果の遅れや果実を過度に落としすぎると発生します。本年は生育が早いこともあり、摘果作業が遅れる恐れがあるため、5月の管理講習会では、摘果の遅れがないよう重点的に指導を行いました。
7月からは、いよいよ汚損果軽減の重要管理である袋かけ作業が始まります。農業普及・振興課では、講習会での指導に加えて個別巡回を行い、全戸での袋かけの徹底を図り、更なる秀品率向上を目指します。

2021年6月

巡回指導の様子
巡回指導の様子

ナス産地での就農定着に向けた支援

農業普及・振興課は、市、JAなどの関係機関と連携してナスの経営に新規参入した農業者3名を対象に、R2年度から月1回、それぞれの所得目標達成に向けて巡回指導を行っています。
4月は、芽の整理やかん水方法を中心に指導を行いました。2~3作目となる今作は、PC筑陽を栽培し9月から2月までの出荷量は6.6t~10.2t/10a(部会平均:7.3t/10a)と概ね順調であり、これまでの指導の成果が出ています。
対象者は、いずれもJA熊本市茄子部会員の元で3年間研修後、農地やハウス等を確保して就農しています。
8月に行う実績検討会では、個々の目標達成状況や経営状況を調査、指導し、定着に向けた支援を進めます。

2021年5月

講習会の様子
退緑黄化病発病株の様子

メロンウイルス病対策講習会を開催!

熊本市北区はメロンの産地であり、長年ウイルス病対策に取り組んでいます。
農業普及・振興課では、昨年4月に旧北部町の太郎迫地区を重点地区に設定し、ウイルス病対策への取組み状況の実態把握を目的として、8月から1月にチェックリストを活用した生産者15名への個別聞き取り調査や、防虫ネットの目合い別コナジラミ侵入抑制調査などを実施し、その結果をもとに今年3月に講習会を開催しました。
調査で明らかとなった必要な対策は、より効果的な薬剤を使用したローテーション散布及びコナジラミの侵入を防ぐ0.3ミリ目合いの防虫ネットの使用です。また、講習会では、生産者から農薬の混用に関する質問などもあり、有効な情報共有の場となりました。
当課では、引き続き、講習会などを通じ、産地一体となった防除対策の強化と、より高品質なメロンの生産に向け、支援を行っていきます。

2021年5月

生産プロジェクト長による若手への講習
各生産プロジェクト員・JA指導員・普及指導員による若手への個別指導

温州みかん若手生産者が大苗育苗の管理法を学ぶ

JA熊本市柑橘部会生産プロジェクト(※)及び農業普及・振興課では生産技術の検討、若手生産者の育成支援活動を行っております。今回、管内の若手生産者に苗木管理技術を習得させるため、3月8日に大苗育苗管理勉強会を共同で実施しました。
当日は若手生産者20名に部会役員、生産プロジェクト員を加えた約50名の参加のもと、生産プロジェクト長による全体講習を行い、続いて参加者全員で共同育苗園をせん定しました。当課においても、参加者の講習に対する理解が進むよう若手生産者と個別に話しながら実際の苗木のせん定について助言指導を行いました。講習及び実習を行う中で、参加者は技術を習得しようと活発に質問する姿が見られ、今後の取り組みが期待されます。
当課では、今後も講習会や展示ほ調査の活動を通じて、若手農業者育成など、産地の課題解決のための支援を行っていきます。

※生産プロジェクト:JA熊本市柑橘部会生産技術部に属し、各地区から選出された中堅・若手農業者12名で構成。部会の生産対策を担う。

2021年3月

せん定講習会の実施状況

令和3年産の温州みかん12月商材の安定確保に向けた取り組みをスタート

当産地では市場からの需要が高い12月商材の安定確保を目指した対策を進めております。令和3年産に向けた取り組みのスタートとして、各集落の農家組合単位によるせん定講習会が2月8日から3月5日にかけて開催されました。
講習会ではJA営農指導員と普及指導員が今年産の着花予想によるせん定のポイントを、実践を交え行いました。特に、中生品種「させぼ温州」のせん定法や、「青島温州」の隔年結果を是正するせん定の考え方について時間をかけ、12月商材の安定確保に向けた技術的なポイントの周知を図りました。参加した生産者がそれぞれの園で適切なせん定作業を実践し、本年産温州みかんの安定生産につながっていくことが期待されます。農業普及・振興課では、講習会や展示ほ調査等の活動を通じて、高品質かつ安定生産に向けた取り組みを支援していきます。

2021年3月

説明を聞く農家

水稲栽培講習会開催

熊本市南区城南・富合地区で、令和3年2月19日、水稲の栽培講習会を行いました。コロナ感染拡大防止のため、十分な換気・ソーシャルディスタンスを保った会場で地域ごとに分けて3回実施し、計99名の農家が参加しました。
農業普及・振興課から、まず昨年の作柄について説明を行い、その後昨年発生の多かったトビイロウンカやコブノメイガ、近年発生が増加している紋枯れ病やスクミリンゴガイについて、詳しい説明を行いました。その説明を踏まえてJA熊本うきの営農指導員からは、病害虫や雑草の防除に関する農薬の紹介が行われました。農家の方は熱心に話を聞かれ、特に昨年坪枯れ被害を起こしたトビイロウンカについては、活発な質疑応答がありました。
年次によって気温や日照条件は変わるため、病害虫の発生の仕方も様々です。病害虫防除所等から情報を収集し、現地の状況を見ながら、関係機関と連携して、必要な情報提供・栽培管理指導を行っていきます。

2021年2月

写真1 現地検討会の様子(12/17)
写真2 地下水位調査の様子(11/12)

加工用ホウレンソウ大規模産地形成にむけて

熊本大同青果(株)は、国庫事業を活用し、ホウレンソウ等青果物冷凍加工施設の整備を進めています。連携するJA熊本市では、目標80ha程度のホウレンソウ産地を形成するため、昨年度から普及・振興課と連携し、栽培や機械化体系の検討など生産者・生産組織への導入を図るための取組みを行っております。今年は7名が3.7haで試験栽培を行い、関係機関と連携し、安定生産技術の確立に取組んでいます。昨年は排水不良や肥料切れによる葉の黄化と収穫時の雑草混入が発生し、収量低下と除草対策が課題となりました。そのため、今年度は会議や調査、現地検討会などを随時実施し、適切な施肥体系や排水・除草対策、pH調整の徹底を指導しました。11月収穫の実証ほでは、商品果収量が1.5t/10a(前年比170%)、雑草混入率が0.2%と収量・品質とも良好な結果が得られました。2~3月収穫分も、順調に生育しています。
当課では、今後もJA熊本市とともに、更なる面積拡大に向けて安定生産技術の確立及び支援を行ってまいります。

2021年2月

梨せん定講習会の様子
梅せん定講習会の様子

高品質果実生産の基盤、ナシ・ウメせん定開始!

JA熊本市芳野梨部会及び横山・黒石地区の農家組合を対象に、1月12日と19日にJA熊本市と合同で梨・梅剪定講習会を開催しました。
当日の参加は、梨部会12人、横山・黒石地区20人で、梨は「凜夏(りんか)」、「あきづき」の幼木の整枝法や側枝更新について、梅は成木のせん定について講習を行いました。特に、昨年産は梨・梅ともに開花期の天候不順などで受粉が不良で着果が少なく、収量が低下した園が多かったことから、開花期の受粉対策について重点的に説明を行いました。
現場での資料説明やせん定指導に加えて、参加した生産者とともにせん定を行うことで活発な意見交換ができました。生産者は我が家のせん定の目均しができ、受粉対策についても準備を進められるきっかけとなりました。
当課では、高品質果実の安定生産のために今後も指導を行っていきます。

2021年1月

くまもとふるさと食の名人食の技伝承活動の展開

くまもとふるさと食の名人は、各地域で郷土の伝統料理等について、卓越した知識・経験・技術を有し、伝承活動に取り組んでいる者を県が認定する制度として、平成13年度に誕生したもので、熊本市においては41名の食の名人が活動を展開しています。
令和2年度「くまもとふるさと食の名人派遣事業」を活用し、県立第一高校から活動テーマ「食文化の伝承と実践的な技術を身につける。熊本のおせち料理(からし蓮根他4品)」を伝承したいと派遣要請がありました。
それを受け熊本市のくまもとふるさと食の名人11名が連携調整をとって、12月7日から11日まで、延べ369人の高校生に食の技伝承研修会を開催しました。参加した高校生は、おせちに使われる根菜類の子孫繁栄・家庭円満のいわれなど、熱心に説明を聞き、郷土のおせち料理にチャレンジしていました。
農業普及・振興課では、小・中学生を中心とした食の技伝承から高校生も加えた活動の場の提供支援を行っていきます。

※くまもとふるさと食の名人派遣事業は、くまもとの食文化の継続的な継承を図るため、
高校教育課、私学振興課及び高等学校教育研究会家庭部会の協力のもと実施されている。

2021年1月

収穫直前の加温デコポン
個人面談の様子

味良し!見た目良し!高品質加温デコポンで所得向上!

JA鹿本みかん部会デコポン専門部(全33戸うち植木地区21戸)では12月1日から令和2年産加温デコポンの販売を開始しました。
植木地区では生産者の所得向上を目標に、販売単価の高い年内出荷量の増大と高品質果実の生産に取り組んでいます。本年は1月の生産者を対象とした個人面談時に加温時期の前進化を推奨し、その結果、新しく4人の方が取り組まれました。加温の前進化に伴い、栽培管理の時期が早まるため、加温を前進化された方を対象に講習会や定期巡回を通して、摘果と秋期の水分管理の時期について指導を行いました。その結果、年内出荷量は120t(昨年比140%)と増え、品質・外観ともにとても良好なデコポンが出荷されています。
農業普及・振興課では今後も生産者の所得向上を念頭に、加温デコポンの栽培支援を行っていきます。

2021年1月

プロジェクト発表の様子
市青年農業者会議受賞者

熊本市青年農業者会議開催!

熊本市4Hクラブでは、12月11日に熊本市青年農業者会議を開催しました。青年の主張部門3名、プロジェクト部門7名の合計10名が発表し、県大会には6名が推戴されました。
新規クラブ員の発表は、我が家の課題をきちんと見つめ、解決への意気込みが伝わるものとなりました。また、ベテランクラブ員からは我が家の栽培方法や経営の分析、改善の他にも我が家のみならず地域を活性化する取組み計画や後継者確保に向けた取組みについて発表がありました。
本年の活動は、コロナ禍でも、クラブ員と各担当普及指導員の熱意の下にリモート会議の活用や発表練習を2日に分けるなどの取組みを行い、計画的な活動ができ、充実した発表内容となりました。農業普及・振興課では引き続き、クラブ員の課題解決能力向上に向けた支援を行っていきます。

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